紅蓮の紫炎   作:ユキユキさん

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明日辺りに

~俺の謎~

更新予定です。


第6話 ~粉砕。

ー風子ー

 

自爆と見れるような風神の使い方で自由の身となり、零蘭へと襲い掛かる私こと風子ちゃん! 狙い通り彼女の腕に付いた珠、風神と同じ魔導具と思われる物を切り外した。するとどうだろう、私の予想通りのことが起きる。零蘭が動きを止めマネキンに戻り、プリメラとかいう人形が本体であることをこの目で見た。それに対し烈火が目を剥いて驚き、紅蓮さんはやるなって私を褒めてくれた。

 

…でプリメラという人形になり切っていたチビッ子、ワケありみたいだから話を聞いてあげた。母親を亡くしてそれをネタに虐められて、…友達は人形だけでいいと思い至って。…そしてある日母親に似たマネキンを見付け、毎日見に行っていた時に紅麗と出会った。そして『形傀儡』という魔導具を貰い、母親を手に入れた代償として紅麗の配下となった…。こんな小さな子まで利用するなんて、紅麗っていう男…許せない!!

 

 

 

────────────────────

 

 

 

ー紅蓮ー

 

石像を瞬殺した後の部屋で対峙した女、形代零蘭。見た瞬間に違和感、あの女…人間ではないと見る。逆に腕の中の人形、あれが本体だな。零蘭は呼吸をしていないから人形、プリメラとかいう人形は呼吸をしているから人間。素人には分からんだろうが俺には分かる、…がしかしこの俺自身も素人の筈なんだがな。…まぁ今更か、『オロチ』の力が使える時点で素人じゃない。

 

…で誰が零蘭と戦うのかと思ったら、風子が前へと出て相手の先手を潰した。『風神』とかいう魔導具を使えているな、…やるじゃないか。…うん、零蘭との戦いは風子に任せるのがいいだろう。俺と烈火は様子見だな、下手に助力して彼女のペースを乱してしまうのもあれだし。…さぁ、君の戦いを見せてくれ…風子。

 

激しい戦いの後、まんまと糸に絡め取られた風子。ついでに烈火と俺も絡め取られたが、…俺には効果が無いぞ? 炎で燃やせば脱出することが出来る、…がそれはしない方がいいか。風子に経験を積ませる為にもな、…ここでヤられたらこの先を生き残ることは出来ん。

 

…少しだけ心配をしたが無用だったようだ、見事零蘭の正体を見破り倒した。本体であるチビッ子のワケあり事情を聞いて二人は憤っている、しかし俺は憤ることが無い。ギブアンドテイクは当たり前、貴重なモノを与えられているんだからな。チビッ子だろうがそれは関係無いかと、…そんなことを思う俺は冷たい男だろうか?

 

 

 

 

 

 

チビッ子の名前が願子と判明、烈火がめっちゃ笑ってからかっている。それを見て風子は呆れながらも笑っていて、…俺はそれを他人事のように見ていた。どうにも俺は父さんと母さん以外の者に冷たいようで、…心の何処かで他人を信用していないのだろうか?

 

モヤモヤしながら先へ進む俺と烈火達、…何故に俺が願子を肩車せにゃならん。チビッ子だから重くはないけれど、何というか…解せん。とか思いつつ落ちないようにする俺って一体…、自分自身がよく分からない。自問自答している間に次の部屋へと辿り着いたが、また…変な部屋だな。

 

 

 

 

 

 

石だらけで不気味な部屋だと風子はビビり、烈火は願子に館のことを聞いている。…俺は奥を凝視する、奥から何者かがこちらへ向かって来ている。そう思った時に地響きを感じるように、それが徐々に近付いてきて…。そして現れたのが大男、無駄にデカイ奴だな。

 

願子曰く、この大男の名は石王。懲役二〇〇年の殺人囚で用心棒らしい、…なるほど。願子のことといい石王のことといい、紅麗は利用出来る者は利用するタイプとみた。…俺は嫌いじゃないな、そういうの…っと。

 

ドゴォォォォォンッ!!

 

石柱を投げてくるとは怪力野郎め。…烈火はパワータイプじゃないし風子は論外、コイツの相手は俺しかいないな。

 

そうと決まれば肩車をしている願子を烈火に渡し、首を鳴らしながら前に立つ俺。烈火達は無謀だと言うが、俺はそう思わない。デカくて怪力だけの男に俺は負けんよ、怪力はお前だけじゃないんだぜ? 俺には元々の怪力にプラスして、『土星の輪』という魔導具を身に付けている。各地を旅している傍らで入手した物、そのお陰で俺は更なる力を…! 一気に相手の懐へと飛び出し顔へ一撃、石王はぶっ飛んでいく。…俺はお前以上の怪力なんだ、覚えておけ。

 

…あの一撃で奴は怒り狂い、魔導具の力と思われる石の鎧を纏いやがった。そして俺へ向かって一直線、強烈なラッシュを俺に叩き込んでくる。烈火達の悲鳴が部屋へ響くも俺は健在さ、ちょろっと傷を負ったが問題なし。…ということでお返しだ! 俺は前方へ踏み込みつつ全身を使い、奴の胸にある魔導具目掛けて拳を振り抜いた。

 

ガゴォォォォォンッ!!!

 

石の鎧ごと魔導具は砕け散り、石王を逆にノックダウンさせる。その光景に烈火達はマヌケ顔を晒す、…そこまで驚くことか?

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