総三「今日は、大事な話があって皆を集めた。」
会議室には、ジョーカーの重役達と、風香、雪菜の姿があった。
総三「フォースⅢ、彼女はとても良い働きをした。が、その行動とは真逆の、つまり、内部の情報を意図的に漏らしている者がいる。」
会議室にはざわめきが起きた。皆、顔を見合わせ、私は違うという顔をしていた。
風香「そんな人が…?」
風香も雪菜の顔を見た。
雪菜「黒羽、まさか私と疑っているのか?」
雪菜は風香を睨みつけた。
風香「いや…。」
総三「そう言うのには訳がある。まず、ユニコーンフォーム初戦の時、完成までの期間を3日と定め、決闘を申し込んできた。しかし、そもそもフォースⅢを開発していることは、ここに居る人間のごく僅かだ。それに、我々が怪人の名称として使っているDC、ECの名称を相手が知っていた。これは偶然ではないだろう。」
総三は立ち上がり、スーツの裾から、USBメモリを取り出し、パソコンに装着した。
総三「そして、これが一番の証拠だ。」
総三は、USBメモリに入っていた音声データを再生した。
[仮面ライダーについての新たな情報だ。]
[フォースⅢについてか?]
[ええ、フォースⅢには裏の顔がある。フェニックスフォームと呼ばれる長期戦闘用の形態だ。]
[弱点は?]
[弱点は、体の炎を消すことだ。]
[つまり、次は俺が出たほうがいいと言うことか…]
[検討を祈るわ。私はジョーカーに戻る。]
[分かった。]
総三「皆にはすまないことをしたが、ここに居る全員を1日盗聴させてもらった。そして、この音声データはその調査した人物から得たものだ。」
風香「この声って…まさか!」
総三は、隣に立っていた秘書の月影を見た。
総三「月隠…お前が情報を流していたみたいだな。」
月隠は、体が震えていた。焦っている、と誰もが思った。
月隠「ふふふ…いつかはバレると思ってましたけど…まさか早く分かるとは…まぁ、もうここにいる必要はない!」
月隠は、黒兎のECに姿を変えた。
総三「…姿を現したか!」
月隠はテーブルの上に乗った。
月隠「さあ…終わりよ!」
そして、窓を突き破り、外に逃げた。
風香「待て!」
風香は、フェニックスフォームに変身し、月影を追いかけた。
フェニックスフォームは、すぐさま月隠に追いつき、銃でスタジアムの出入り口に墜落させた。
そのスタジアムでは、 eスポーツの大会が行われていた。
「ゲーマーN、まじ強かったよな!」
「俺もあんな子とゲームしたいな…」
観戦に来ていたゲーマー達が、丁度出ようとしていたその時だった。
目の前に月隠が墜落してきた。
「うわっ!!」
月隠「どけ!」
月隠は2人を押し除けた。
そこへフォースが翼を畳み降りてきた。
風香「待て!」
フォースは銃の引き金を引こうとしたが、周りには沢山の人がいた。ここで銃を使えば被害が出てしまう。
風香「ぐっ…仕方ない!大変身!」
フォースはフェニックスフォームからユニコーンフォームに姿を変え、近距離で短期決戦を仕掛けた。
しかし、動きが素早い月隠には全然追いつかなかった。
月隠「どうやら、倒すのはまだのようだな。」
月隠はそのまま空高く飛び上がり、姿を消した。
風香「ぐっ…」
フォースはユニコーンフォームの変身を解いた。
その目は仮面で隠されていたが、悔しがっているように見えた。