総三「今日は3人にある物を作ってもらう。これが完成図だ。」
この時私が見せたのは一つのブロックでできた家の模型だった。
それも外だけでなく中も精巧に作られている物だ。
壮介「なんだこれ、俺たちを舐めてるのか?」
総三「君達に3時間でこれと全く同じ物を作ってもらう。素材は全て君達の作業の部屋に置いてある。それを使ってくれ。」
3人はそれぞれ自分の部屋に行った。
3人はそれぞれ自分の作業台に向き合うとブロックが入った袋を開け、一つ一つ置き始めた。
しばらく経つと、1人づつ異変に気づき始めた。
最初に気がついたのは劔橋君だ。
雪菜「ん?おかしぞ、屋根のパーツがない?まさか不良品?でもこの部屋からはお手洗い以外に外出られないな…仕方ない、屋根無しで作ろう。」
最初に屋根がないことに気がついた劔橋君は屋根無しで作り続けた。
次に気がついたのは血城君だ。
壮介「なんだこれ?屋根ねーじゃん!ふざけるな、外には出れないし、完全にやる気失せたわ!」
血城君はそこで作るのを放棄して黙って座り込んだ。
東君はそれからすぐに気がついた。
薫「おかしい…何故屋根がない…でも屋根がないと完成しない…そうだ、いいことを思いついた!」
すると東君はここまで作っていたブロックを全て壊した。
風香[ええ、東さん壊しちゃったんですか?]
総三[まあ待て、まだ続きがある。]
それから時間が経ち、終了時刻になった。
3人の作品を一つの場所に持ってきてもらった。
まずは劔橋君。彼女の作品は、屋根がないこと以外は全て見本と同じだった。これに屋根が有れば彼女の出来栄えは一番良かっただろう。
次に血城君。彼の作品は外壁のみしか完成していなかった。まあ、屋根がないことに気がついて作るのやめたのだからそこで止まってしまったのも無理ないだろう。
最後に東君。彼の作品は家とは全く別物だった。
総三「東君、これはなんだね?」
薫「これは、キャンプ場です。屋根がない家って寂しいですから、一から別のものを作りました。家の壁を使ってキャンピングカーとテントを、家具でキャンプ用具を作りました。」
壮介「なんだよ、そんなの無しだろ?だいたい、屋根を用意していないあんたが悪い。」
雪菜「そうね、屋根さえあれば完璧だったのに…」
総三「屋根を配らなかったのは、わざとだ。屋根がないことに気がついた時、君達はどうするか試したのさ。劔橋君は、屋根がなくとも家を作り続けた。言うなら、一度決めた事、始めたことは曲げないタイプ。血城君は、屋根がないことで作ることを諦めた。それは、何か壁に当たったらすぐにその壁を壊したり登ったりすることを諦め、壁のせいにするタイプ。だが、東君は家とは全く別のものを作った。それは、どんな想定外なことが起きても対応できるタイプ。確かに、家の出来栄えからしたら劔橋君が一番だか、私の考えていた答えに答えることができた東君を私は第一候補にしようと思う。」
薫「本当ですか!?」
雪菜「…敵ながら天晴れね。」
壮介「仕方ない…譲ってやる。」
現在
総三「これがフォース生誕の日だな。」
風香「言われてみれば東さん、作戦がコロコロ変わっても対応できる人でしたからね…この結果は納得です。」
総三「ああ…」
雪菜「黒羽!大変だ!」
その時、資料庫の扉を雪菜が勢いよく開けた。
風香「どうしました?」
雪菜「新たなECが出現したそうだ!現場に向かうぞ!」
風香「はい!」
2人は急いで出て行った。
総三「赤空…いよいよ現れたか…」