ハイスクール・フリート   若き人魚と転生者   作:ロイ1世

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極度のキャラ崩壊が含まれます。御注意を。


Who are you? I kill you. OK?

アドミラル・グラーフ・シュペー

 

ミーナ「ありがとう。・・・おかげでテアを・・・皆を救えた」

「いいって。あたしだってあなた達にお世話になったんだから」

マチコ「RATsも全て駆除したみたいだ」

「ほんっじゃ、シュペーは制圧完了、晴風に帰りますかね」

 

シュペーの海域脱出を監視するために配置されていた晴風。

ロイは別段、制圧できると考えていなかったし、そもそも来ないと考えていた。

しかし、協力者によってシュペーは制圧され『火号作戦』は完了した…

 

――

晴風 艦橋

 

「やっほー、ひっさしぶりだねーロイ」

ロイ「・・・18年間、迷子の大馬鹿が帰ってきたのか」

「酷い言い方だなー、泣いちゃってもいいんだよ」

ロイ「涙はまだもう少しとっておきたい」

「もー、ツンデレだなー」

 

艦橋メンバーは、砂糖を吐いた気がした。…一部を除いて

 

明乃「あの、改めまして救助に協力していただきありがとうございました」

「いいよって、ホントに。あたしもやるべきことをやっただけだから」

芽依「にしても、教官の奥さんがこんな人だったなんて」

鈴「『加古』さんって、教官と真逆のオーラだね」

 

眼に映る協力者は、加古だった。

 

ロイ「はぁ、一応聞きたいことがあるから、付いて来て」

加古「はぁ~い。分かったよ」

 

二人は出ていった。行き先は大凡分かっている。

最下層部のとある倉庫室だ。

ロイはそこを晴風での拠点として活動している。

 

真白「…出てったな」

明乃「そうね…」

芽依「二人共、なに暗い顔してんの?、

   艦長はともかく副長はオーラ出しっぱなしだったよ」

真白「そうか…」

鈴「ふ、副長が幽霊みたいになってる。怖い!!」

 

理由は知りたくないし分かりたくないが、二人はとても暗い。

加古がロイと腕を組みながら出ていったのを見て余計に暗くなった。

 

志摩「きょ、教官達。い、一体なにするんだろ…」

 

志摩が喋った。「うぃ」しか喋らない立石志摩が喋った。

それ程、志摩は二人のことが気になるらしい。

 

幸子「きっと、ヤるんですよ!!」

鈴「何言い出すの!!」

幸子「『18年間、君のことを忘れた日は無い』、『嬉しいよ、あたし』

   『雰囲気が無くて悪いが、今すぐ君を味わらせてくれ』『いいよ…ロイ』的な!!」

志摩「後ろ!!、後ろ!!」

幸子「えっ?後ろがどうしギャーッ!!

 

自分の妄想を暴露して、後ろを見れば…

 

 

怨霊のような艦長&副長がいた。

 

真白「嘘…ですよね。兄さん…」

明乃「裕兄ダメだよ…選択を間違えちゃぁ」

幸子「い、今のは全部妄想ですから!!、本当のことじゃありませんから!!」

芽依「そんなに気になんなら、見てこればいいじゃん」

幸子「それです!!」

 

自分の所為で場が最悪になりかけており、幸子としては直ぐに逃げたかった。

だから本来はありえないが、覗き見に賛成した。

これを理由に艦橋から逃げたかった。

 

だが、そう上手くはいかない。

 

明乃「メイちゃんナイスアイデア。じゃあ、行こうか」

芽依「ウェ?あたしも?」

真白「幸子さんもついてきますよね?」

幸子「私もですか!!、あっいいえ、行きます。喜んで行きます!!」

芽依「タマもいくよ」

志摩「うぃぃぃ!?」

 

断ろうとしたが、許してくれる雰囲気じゃなかった。

 

明乃「じゃあリンチャン、よろしくね」

鈴「えあっはい。分かりました」

真白「行くよ、待っててね。兄さん」

 

皆がぞろぞろと出ていく中、少し遅れたのがいた。

 

鈴「メイちゃん?行かなくていいの?」

 

西崎芽依である。珍しく浮かない顔で考え事をしているような仕草だった。

 

芽依「いや、少し考えちゃってね」

鈴「何を?」

芽依「だってさ、教官奥さんと再会できたんだよ。なのに表情がかたくって。寧ろ暗くって。

   普通再開できたら喜ぶでしょ。なんでかなー、って思って」

鈴「きっと泣くのが恥ずかしかったからじゃないかな。皆見てるし」

芽依「それでもねー。まるで、本当は好きじゃないみたいで」

 

――

幸子「そこの部屋です」

明乃「裕兄…」

真白「静かにしてください艦長、私が見えません」

志摩「うぃ、うぃ」

芽依「もー、二人共邪魔」

 

扉に5人が張り付く。珍しく、扉は若干だが開いていた。

 

ロイ「そんなところで生きてたのか」

加古「うん、大変だったよ。朝が来ても古鷹もロイも起こしてくれない。

   いくら探してもロイはいない。

   ここは地獄で、身勝手してた罰がおりたと何度も泣いたよ」

ロイ「けどもう違う。また会えたんだ。

   もう一度、この失くした18年を補って余りある時間を過ごそう」

加古「うん」

 

幸子「ううわっ、教官かなりキザ」

明乃「裕兄…裕兄…」

志摩「痛い…艦長、痛い」

 

ロイ「少し休もっか。もう朝も近いしお茶だよ」

加古「ありがと」

ロイ「こうして何か飲んでると、初めてキスした日を思い出すよ」

加古「そうだね、あの時は恥ずかしかったな~」

ロイ「いきなりキスしたことは悪いと反省してる」

加古「あの時は驚いたけど嬉しかったから」

 

幸子「///」

明乃「裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄」

志摩「痛い…やめて」

真白「ガリガリガリガリガリガリ

芽依「副長?、歯が欠けるよ」

 

ロイ「・・・目を瞑って」

加古「えっ?」

ロイ「やっぱ、まだすこし恥ずかしいからさ」

加古「いいよ」

 

ロイは後ろに回り、あすなろ抱きをする。

 

幸子「キャー(≧∇≦)」

明乃「裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄裕兄」

志摩「痛いから、痛すぎるから」

真白「兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん」

芽依「んっ?、なにかおかしいぞ」

 

加古「ぐ…ロイぃ?」

ロイ「・・・」

加古「ぐ、ぐるじい」

ロイ「黙れ」

 

「「「「「・・・」」」」」

幸子「や、ヤバくないですか!?」

芽依「こ、殺そうとしてるよ!!」

明乃「うふふ、裕兄。やっぱり裕兄は…」

真白「そうだ。いいぞ。苦しめ、苦しんで死ね!!」

志摩「う、うぃぃぃぃ」

 

加古「がっ…あが…ぅっ…」

ロイ「・・・じゃあな」

加古「」

 

幸子「こ、殺しちゃった」

芽依「あの人、あんな恋愛すんの!?」

 

ロイ「・・・そこで見ているのは分かっている、こっちに来なさい」

芽依「ゲッ」

ロイ「来い」

幸子「わ、わかりました」

 

――

加古の死体は箱に詰められた。今は全員、命の危機と感じている。自分が殺されないかと。

 

ロイ「さっきのは気にするな。元々あんなの好きじゃない」

芽依「え!!」

幸子「もしかして浮気・・・」

ロイ「冗談は止せ。ただそいつが深海棲艦で偽物だから殺したんだ」

 

答える声はとても低くて怒りを含んでいた。

 

志摩「うい?」

ロイ「深海棲艦には見えない?、まあそうだな。外観も仕草も全て同じだ」

真白「じゃあ、どう見分けたんですか?」

ロイ「会話の途中に忘れるはずのない出来事の嘘を入れた」

幸子「どこです?」

ロイ「俺がファーストキスを奪ったと言ったな。あれは嘘だ」

 

安心したかのような雰囲気が少し溢れる。

 

真白「じゃあ兄さんはキスを」

ロイ「俺が奪われた側だった」

真白「がふぉ」プクプク

芽依「副長!!、泡吹いてる」

幸子「艦長は静かだと思ったら、気絶してますね」

明乃「   」

 

一気に逆転した。

 

――

死体の入った箱が鳴る。

 

ロイ「如何やら、元が誰か分かったみたいだ」

 

死体を入れた箱。ただ異臭を防ぐために入れたのではない。

元の深海棲艦が誰かを調べるためだった。

 

ロイ「ええっと、重巡棲姫。東南アジアの司令か」

幸子「そんな人が、どうして変装を」

ロイ「大方、付近の艦隊が殲滅されたから暗殺でも狙ったんだろ」

真白「んっ?まだ続きがあるぞ」

 

ロイ「こいつは古鷹型巡洋艦一番艦の古鷹」

芽依「調べたんだけど、先月にここで沈んだのは他校の古鷹みたい」

ロイ「そうか…俺は休む。皆も休んでくれ」

――

芽依「教官、悲しそうだったなぁ」

幸子「仕方ないですよ、変装した敵だったんですよ」

志摩「うい」

 

さっきのロイを見て言う。顔には出すまいとしていたのか、逆に全身から出ていた。

 

幸子「けど二人がヤバい人間だって分かりました」

芽依「殺されかけてる人見て喜ぶなんて…ね」

志摩「うい、うい」

幸子「はぁー、私疲れちゃいました、ミーちゃんのとこ行ってきます」

芽依「あはは、迷惑にならないといいね」

――

重巡棲姫の死亡によって東南アジアの深海棲艦は死滅した。

確実に安定化したのは初めての事である。

しかし未だ世界は第二次深海戦争の渦中であり、アベル率いる大艦隊は北極を越えた。

束の間の平和を楽しむ。その先の氷山も知らずに。

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