ハイスクール・フリート   若き人魚と転生者   作:ロイ1世

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7周年拡張作戦で死にそう禿げそう胃に穴あきそう


一人嗤う

「埠頭より連絡、深海棲艦を射程に捉え交戦中…」

「巡回中のゴーストから市民の避難は3割完了…」

「下水道を防衛中のスパルタン小隊から接敵との報告あり!!」

 

横七の横須賀駐屯地司令部では報告が嵐のように大量に降りかかる。

どれも深海棲艦に関することばかりで一つも聞き逃せない。

報告は全て文字化されるので問題ないが考える頭は有限なのが問題だ。

 

「あの、クソババア共が!!」

 

現に横七提督であるロイという男は叫び机を叩いていた。

――

本来なら既にこの段階で一つの大きな障害は取り除けたんだ。

それなのに真霜の奴が変に心配し過ぎたから――だから武蔵を逃したんだ。

 

ロイ「監視員、武蔵はどうなっている!?」

「はい、武蔵は今現在浦賀水道に向け航行中、しかし速力はあまり出ていません」

ロイ「分かった、深海棲艦と合流したら知らせろ」

「了解です」

 

映像でも分かる程今の武蔵は遅い、遅すぎる。

理由はおそらくBMの攻撃でRATsに混乱が生じたのだろう。

それに加え砲弾には海水を含ませている。支配から脱せてなくても行動を阻害できたはず。

 

しかしそれだけだ。晴風に搭載した兵器ならRATsは既に葬られて武蔵は…

やめておこう、これ以上考えてもどうしようもない。

 

ロイ「砲は下がらせる。ノートゥングの破壊方法を速やかに立案しろ」

「了解、埠頭の指揮所から連絡、第一波を撃滅、我方被害なし」

ロイ「…引き続き警戒を厳となせ」

「ワスプから写真が送られています、ノートゥングに関するもののようです」

ロイ「これは…埠頭の部隊を第二戦線に後退させろ急げ!!」

 

その場凌ぎの為の陣地が役に立った。

戦果を真霜に送り付ければそんな感想を貰えるだろう。

 

だけどあれには耐えられない。

サテライトブラスター、衛星兵器ノートゥングから発射されるレーザー。

それが射撃準備に入っている。一基でも埠頭の部隊を殲滅できるそれが…だ。

対応策はあるにはあるが、まだ使うわけにはいかない。

 

幾ら連中が改造してたとしても元は横七の所有物、勝手知ったる我が兵器の性能は知れてる。

 

「監視員から急報、武蔵が転進、晴風狙う。武蔵が転進、晴風狙う!!」

ロイ「…ジョニー、いるか?」

ジョニー「はい勿論です」

 

何とも御立派な相棒だ。本島で指揮を執っている筈なのに横須賀にいやがる。

だが今はそれを不問にする。重要な時にいればそれでいい。

 

ロイ「出撃する。武装はいつもの。指揮代行を頼む」

ジョニー「了解です、後退した部隊に狙撃による援護をさせます」

ロイ「完璧だ」

 

言う前なのに既に考えを共有している。

他の妖精にはできない、数十年は一緒に活動してきた仲は伊達じゃない。

――

「まさかノルンファングまで使えるとはな」

「数日前までロードアウト武器を使っていたのが嘘みたいだ」

「スパルタンには感謝だな、それとペリカンにも」

スパルタン「大佐にも感謝しろ、大佐が配備を推してくれたんだ」

「じゃぁ、その大佐の為に働きますか」

 

海兵隊員のその一言で部隊が建物から一斉に出て壁に並ぶ。

持っている銃は金色の装飾がされた狙撃銃、若干だが全員赤くなっている。

 

「俺達はスナイパーじゃないのに無茶言うぜ」

スパルタン「お前達はODSTには劣るが横七最強クラスの海兵隊と聞いている、やるぞ!!」

「スナイパーでもないのに、なんでこんな…」

「嘘つけ、お前狙撃兵の教練コース卒業者だろ」

スパルタン「…大佐を発見!!進行方向に敵見ゆ、援護開始!!」

 

次々と発砲音が響く。命中した弾丸はその場で爆ぜる。

巻き込まれた深海棲艦は一溜まりもなく沈んでいく。

 

スパルタン「大佐の射程に入った奴は狙うな!!誤射する可能性がある!!」

「本部から通達、デルタにて敵上陸隊と交戦、急ぎ兵装を対深海棲艦市街地仕様に転換せよ」

スパルタン「了解した、後は大佐を信じる。指揮所まで戻り兵装転換する!!」

――

右から来る奴は斬って突破する。その奥にいる奴は一発で倒せる。

左の連中は誤射で混乱が生まれなにも出来ない。

 

…ほら、そうなった。今は晴風…というよりも武蔵に向うことが優先事項だ、こいつらの殲滅は後で良い。

 

見えた、武蔵が晴風を砲撃しているがシールドに阻まれてダメージを与えれてない。

武蔵の直掩をしている深海棲艦がいるな…、片付けるか。

 

「いたぞ!!、あそこに敵がいる!!」

「艦隊、武蔵から降りて砲雷同時戦の準備をギャァ!!」

ロイ「出来たらいいなぁ」

 

ジョンで旗艦と思われる奴を撃つ、続いて近くにいた奴目掛けてジャックを連射する。

武蔵で隠れていた艦隊には榴弾を撃ち込む。

 

制圧できた、そう思い艦尾を見た時、絶望と共に歓喜した。

今まで戦おうにも場が悪すぎた相手に満足した状況で戦える。

これまでの屈辱を晴らすことが出来る、後の事を考えずに戦いたい。

 

ロイ「漸く戦える、嬉しいな。ああ、とても嬉しい。そうだろう?アベル」

アベル「…」

ロイ「懐かしい、今まで幾度となく見てきたがこうして戦えるのは18年振りだ、あの海以来だ」

アベル「デコイに引っ張られて本陣に行くと思ってたけど、違ったわね」

ロイ「当たり前だ、あれは撮影用にしては優秀だ。見た目など疑う余地がない。

   しかし、デコイとしては無能だ、任務を忘れさせるような緊張感が感じられない」

 

会話しながらも奴は移動し飛び降りた。今は数メートル先にいる。

晴風救援に駆け付けたつもりだった。武蔵乗員を救出するつもりだった。

だが、その道中に敵首領を討ち取っても問題あるまい。

 

ロイ「クたバッテしまえ、愚カ者!!」

アベル「ほーぅ、その言語症状は…そう、面白くなってきましたわね」

ロイ「イツまでモ、お姫様っポくしてんジャねぇ!!」

 

近付いてジョンを振り下ろす。

 

しかし奴の持っていた砲で弾かれた、ならばジャックを撃ち込んでやる。

 

アベル「早いがまだ遅いわね」

ロイ「グガァ!!」

 

右腕を持ってかれた、銃も一緒にだ。

ジャックの奴毎回腕ごとなくなるんだよな。

 

ロイ「ハアーッ!!」

アベル「凄いわ、こんな短時間で腕を再生できるのは貴方以外知らないわ!!」

ロイ「ガァッ!!…はーっ、はーっ」

アベル「初めてだわ、腕をそんな風に…幾つも生やすなんて」

 

遅い?ならば手数を増やせばいい。文字通り、手の数を。

これなら一撃いれることが出来る。

 

ロイ「ダーリャー!!」

アベル「千手観音なら勝てるとお思い?」

 

千手観音?仏様になんてなろうとは思わない、神様にもだ。

しかし奴は強い、強すぎる。腕の数に差があっても押されている。

距離を取るため腕を奴目掛け発射し下がる。

 

ロイ「俺の名はロイ・ヴィッフェ・ヒドルフ。女王陛下の剣、従僕、化物!!

   使命は女王陛下の仇となる存在の抹殺!!」

アベル「元陛下はこの世にはいない、貴様の主人は」

ロイ「そして、横七提督として、所属艦娘の命を奪った貴様を殺す者!!」

 

腕群を体の前に展開して奴の攻撃から身を守る。

そしてひたすらに走り、近付く。

 

アベル「寄るな!!、ケダモノ!!」

ロイ「義手ノ中身…以前は銃だっタが今回は違う…」

アベル「まさか…自爆!!」

ロイ「御名答…」

 

義手に指を這わせ爆破コードを入力する。

 

アベル「ふふ…フハハハハ!!」

ロイ「最期の時は彼奴と…加古と過ごせると思ったのに…貴様と一緒とは」

アベル「私が何故貴方を追い払わないか分かる?」

ロイ「無駄だからだ、貴様なんかにこの守りを突破できるはずがない」

 

腕群は俺とアベルを包み込む様に展開された。

何処かに穴を開けようとしても直ぐに塞がる。

 

アベル「残念、正解はこれ」

ロイ「それは…応急修理女神…一騎討ちは私の負けか…」

 

 

 

 

その後、青い腕の群れによって作られた球体の内部で爆発が起き、肉片が辺り一帯に飛び散った。

しかし爆発の発生地には一人の深海棲艦が立って嗤っていた。

 

アベル「私の勝ちだ!!、もう私を止めることのできる存在はいない!!

    アヒャヒャヒャヒャヒャヒィ、ハッハッハッハッハッ!!」




イベントで敵が応急修理女神とか持ってきたら寝込む自信がある。
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