【アニメ】『デート・ア・ライブⅤ』放送記念として
『デート・ア・ライブ ■■■の精霊』の『最新話』
を更新させてもらいます‼︎
【投票者】『2人』【お気に入り】『38人』
そして【しおり】『10人』になりました。
【投票】や【お気に入り】更に【しおり】などの
『応援』していただき本当にありがとうございます‼︎
これからも増えたら良いなと思っています‼︎
瓦礫の山の上に、明らかに街中に似つかわしくない
ドレスを纏った少女が、ちょこんと屈み込んでいた。
「と───十香⁉︎」
そう、士道の脳か目に異常があるのでなければ、
その少女は間違いなく、昨日士道が学校で遭遇した
精霊であった。
「ようやく気がついたか、ばーかばーか」
背筋が凍るほど美しい貌を不満げな色に染めた
少女は、トン、と瓦礫の山を蹴ると、かろうじて
原形を残しているアスファルトの上を辿って士道の
方へと進んできた。
「とう」
と、通行の邪魔だったのだろう、十香が立ち入り
禁止の看板を蹴り倒し、士道の目の前に到着する。
「な、何してんだ、十香……」
「……ぬ? 何とはなんだ?」
「なんで、こんなところにいるんだよ……っ!」
士道は叫びながら後方に視線を放った。
立ち話をする奥様方や、犬を散歩する近所の住人
などが見受けられる。
誰もシェルターに避難していない。つまり、
要するに、
ASTも感知できてかもしれないということである。
「なんでと言われてもな」
しかし当の本人はその異常事態をまるで気にして
いない様子だった。なぜ士道が叫んでいるのかが
本当にわからないといった表情で腕組みしている。
『士道‼︎ チャンスよ‼︎』
「な、何言っているんだよ琴里‼︎」
士道は十香に聞かれない様にこっそりと琴里と
話す。
『ほら、デートよ、デート!』
「さっきから何をブツブツと言っているのだ。
シドー?」
十香が士道の心配している中、士道は
が右耳に響いてきた。
『観念しなさいよ。デートっ! デートっ!』
そこで艦橋内のクルーを煽動でもしたのだろう、
インカムの向こうから、遠雷のようなデートコール
が聞こえてくる。
『デ・エ・ト!』
『デ・エ・ト!』
『デ・エ・ト!』
「あーもう分かったよッ!」
士道は観念して叫びを上げた。
実際、琴里の言うこともわからなくなかったし、
次の布石を打っておくことが重要だとわかるのだが
……なんというか、まあ、少々恥ずかしかった。
「あのだな、十香」
「ん、なんだ」
「そ、その……い、今から俺とで、デート……
しないか?」
十香は、キョトンとした顔を作った。
「デェトとは一体なんだ」
「そ、それはだな……」
なんだか気恥ずかしくなって、視線を逸らし頬を
かく。
「ぬ、どうしたのだ……? はっ、まさかシドー、
おまえ私が意味を知らないことをいいことに、
口に出すもおぞましい
いるのか?」
頬を赤く染め、十香が眉をひそめる。
「───ッ! し、してねえしてねえ!
健全極まりない言葉だ!」
言ってから、頬をかく。ちょと嘘をついた。
人によっては極めて不健全な事態になるかも
しれない単語である。
「そ、そうか……では、デェトとやらに行くか
シドー!」
十香がそう言った瞬間、士道は居心地が悪い視線を
感じて身をよじった。
近所の奥様方がニヤニヤしながら、微笑ましいもの
を見るような目を向けてきているのである。
まあ一部、十香の奇妙な格好を訝しむような視線が
混じっている気もしたが。
「……ぬ?」
十香もその視線に気がついたらしい。
士道の陰に身を隠すようにしながら目を鋭くする。
「……シドー、なんだあいつらは。
敵か? 殺すか?」
「は……はぁ⁉︎」
何の前触れもなく物騒なことを口走った十香に、
士道は肩を震わせた。
「いやいやいや、なんでそうなるんだよ。
ただのおばちゃん達だぞ」
「シドーこそ何を言っている。あの爛々と輝く目
……まるで猛禽のようではないか。私を狙っている
としか思えない。……放置していてはあとあと厄介
なことになりそうだ。早めに仕留めておくのが吉と
思うが」
……まあ、確かに目を輝かせてはいたけれども。
主に新たな話の種を見つけて。
「安心しろよ。言っただろ、おまえを襲う人間
なんてそうそういないんだ」
「……むう」
十香は警戒を滲ませながらも、とりあえずは今にも
飛びかかっていきそうな気勢を収めた。
「まあいい。それで、そのデェトとやらは───」
「っ、ちょ、ちょと場所を移そう。な?」
恥ずかしげもなく続ける十香にそう言って、士道は
そそくさと歩き出した。
「ぬ。おい、シドー、どこへ行く!」
十香がすぐさま迫ってくる。そして士道の隣に
並び歩きながら、不満そうな声を上げた。
士道は十香を伴って、ひとけのない路地裏に
入り込むと、ようやく息を吐いた。
「やっと落ち着いたか。まったくおかしな奴め、
一体どうしたというんだ」
十香は半眼を作り、やれやれといった風情で
言ってくる。
「十香……おまえ、昨日あのあとどうしたんだ?」
いろいろ訊きたいことはあったが、最初に口から
出たのはそれだった。
十香は少し憮然とした様子になりながら唇を
動かした。
「別に、いつも通りだ。通らぬ剣を振るわれ、
当たらぬ砲を打たれ。──最後は私の身は自然と
消えて終いだ」
「……消える」
士道は疑問に首を捻った。そういえば琴里たちも
そんな表現をしていた気がするが、どういうこと
なのか実はよくわかっていなかった。
「この世界とは別の空間に移るだけだ」
「そ、そんなもんがあるのか……
どんなところなんだ?」
「よくわからん」
「……はあ?」
十香の答えに、士道は眉根を寄せた。
「あちらに移った瞬間、自然と休眠状態に入って
しまうからな。辛うじて覚えているのは、暗い空間
をふよふよと漂っている感覚だ。───私にして
みれば眠りにつくようなものだな」
「んじゃあ、目が覚めたらこの世界に来るって
ことか?」
「少し違う」
十香が首を振ってからあとを続けてくる。
「そもそも、いつもは私の意思とは関係なく、
不定期に存在がこちらに引き寄せられ、固着される。
まあ、強制的にたたき起こされているようなそんな
感覚だな」
「……っ」
士道は息を詰まらせた。
士道は、精霊がこの世界に現れようとする際に、
空間震が起こるものと認識していたのだ。
だけれど十香の話が本当なら──この世界に現れる
ことすら自分の意思ではないということになる。
ならば空間震というのは本当に、事故のようなもの
ではないか
──その責任までも十香に、精霊達に問おうという
のは、いくらなんでも理不尽に過ぎる。
と、そこで士道頭にもう一つ疑問が過った。
今の十香の言葉に、少し引っかかる部分があった
のである。
「……いつもは? ってことは、今日は
違うのか?」
「………っ」
十香は頬をぴくりと動かすと、口をへの字に曲げて
視線を斜め上にやった。
「ふん、し、知るか」
「ちゃんと答えてくれ。もしかしたら大事なこと
かもしれないんだ」
しかし士道は追いすがった。それはそうだ。
もし十香が今日、自分の意思でこちらの世界に来て
いたとしたなら、それが原因で
いないかもしれないのだ。
だか、十香はなぜか頬をほんのり桜色染めながら、
視線を険しくしてみせた。
「しつこいぞ。もうこの話は終いだ」
「いや、でも──」
士道が言いかけると、十香がだん、と片足を地面
に叩きつけた。十香の踏んだアスファルトが一瞬
発光し、そこから発射状に光の線が走っていく。
「うお……ッ!」
その光が士道の靴に触れると、途端バチっと火花が
散った。
「──いいから、早くデェトとやらの意味を
教えろ」
十香が急かすように言ってくる。
「……む」
その有無を言わせぬ調子に、仕方なく士道は
黙り込んだ。これ以上追及しては、昨日のように
光線を放たれてしまいそうだった。
士道はしばしううむとうなってから口を開いた。
「……男と女が、一緒に出かけたり遊んだり
すること……だと思う」
「それだけか?」
拍子抜けしたように、十香は目を丸くする。
「あ、ああ……」
そう言われても、困る。だって士道もデートなんて
したことないのである。そりゃあ漫画やらドラマ
やらの知識くらいはあるが、あくまで知識
止まりだ。
しかし十香は腕組みしてむうとうなった。
「……つまりなんだ、昨日シドーは、私と二人で
遊びたいと言ったのか?」
「っ、ま、まあ……そうなる……の、かな」
自分の言葉を噛み砕いて言われると、なんか
恥ずかしさが二割り増しだった。気まずげに頬を
かきながら答える。
「そうか」
十香は少し明るくしてうなずくと、大股で路地裏
から出ていこうとした。
「お、おい、十香──」
「なんだ、シドー。遊びに行くのだろう?」
「……! い、いいのか?……?」
「おまえが行きたいと言ったのではないか」
「や……まあ、そりゃそうなんだが……」
「なら早くしろ。気を変えるぞ」
言って、十香が進行を再開する。
と、そこで士道は致命的な事象に気づいて
しまった。
「と、十香! おまえ、その服はまずい……ッ!」
「なに?」
士道が言うと、十香はさも意外といったように
目を丸くした。
「私の霊装のどこがいけないのだ。
これは我が鎧にして領地。侮辱は許さんぞ」
「その格好だと目立ちすぎるんだよ……!
ASTにだって嗅ぎつけられるぞ!」
「ぬ」
さすがにそれは面倒と思ったのか、十香が嫌そうな
顔を作る。
「ではどうしろというのだ」
「まあ、着替えなきゃいけないだろうけど……」
士道は額に汗をひとすじ垂らした。
今ここに女性用の服などないし、店に連れて行く
にしてもそこまでの道のりが大変だ。加え、士道
の財布もそこまで温かくない。
士道が頭を悩ませていると、十香が焦れたように
唇を開いてきた。
「どんな服ならばいいのだ? それだけ教えろ」
「え? あー……」
どんな、と言われてもすぐには出てこない。
と、そんなとき、視界の端を見慣れた制服姿が
過った。
「あ……」
眠そうな顔をした、見知らぬ女子生徒が道を
歩いている。恐らく何らかの理由で、士道と
同じように休校情報を聞き逃してしまった生徒
だろう。
「十香、あれ。あんな服だったら大丈夫だ」
「ぬ?」
十香が士道の示した方向に目をやり、あごに手を
当てる。
「ふむ、なるほど。あれならばいいんだな」
言うと十香は、右手の人差し指と中指をピンと
立てた。そして指先に黒い光球を出現させ、
女子生徒の方へ向ける。
「って、何するつもりだっ!」
士道は泡を食って、十香の手をはたき落とした。
瞬間、十香の指先から光球が放たれ、女子生徒の
髪を掠めて後方のブロック塀に当たった。ゴッ、
という鈍い音が響き、あたりに細かな破片が
飛び散る。
「ひ……っ⁉︎」
突然の出来事に女子生徒が肩を震わせて、
キョロキョロとあたりを見回した。だか自分が
寝惚けていたと判断したのか、不思議そうに首を
ひねって去っていった。
「何をする。外してしまったぞ」
「何をするじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇッ!
こっちの
「気絶させて服を剥ぎ取ろうとしただけだが……」
それが何か? というように、首を傾げる。
士道は腹の底から大きなため息を吐き出すと、
額に手を置いた。
「いいか、十香。人を攻撃するのは駄目だ。
いけないことだ」
「なぜだ?」
「……おまえだって、ASTに攻撃されたら嫌な気分に
なるだろ? いいか、人にされて嫌なことはしちゃ
いけないんだ」
「……むう」
士道がそう言うと、十香は不服そうに唇を尖らせた。
士道の言葉に了承できないというより、まるで子供
に言い聞かせるような士道の話し方に不満を持って
いるような調子だった。
「………わかった。覚えておく」
そんな表情のまま、十香が首肯する。次いで、
十香は何かを思い起こすように顔を軽く上げると、
「──仕方ない。では服は自前で何とかするか」
そう言って、指をパチンと鳴らした。
すると途端に十香が身に纏っていたドレスが、
端から空気に溶け消えていく。
かと思うと、それと入れ替えるようにして周囲から
光の粒子のようなものが十香の体にまとわりつき、
別のシルエットを形作っていた。そして数秒のあと、
そこには、先ほど道を歩いていた女子生徒と同じ、
来禅高校の制服を着た十香が立っていた。
「は……な、なんだこりゃ」
「
だけだから細部は異なっているかもしれないが、
まあ問題ないだろう」
ふふんと腕組みし、十香が言ってくる。
「いや、そんなことできるなら最初からそっちに
しろよ!」
士道が叫ぶと、十香はわかったわかったと言う
ようにひらひらと手を振った。
「そんなことより、どこに行くのだ?」
「そ、それは──」
士道は助けを求めるように右耳に手を当てた。
そして、今さらながら気づく。なぜか士道が耳に
つけているインカムで連絡出来なかった。
当然、周囲にカメラも飛んでない。もしかしたら
琴里をはじめ〈ラタトスク〉クルーの皆、十香の
現界に気づいていないのかもしれないのだから。
つまり、完全な、ふたりっきり。
士道は軽い目眩を感じた。プレッシャーで胃が痛く
なる。ろくなアドバイスをしない琴里や令音でも、
後ろにいるのといないのとでは大違いだった。
「どうした、シドー」
「……なんでもない」
士道は何度か大きく深呼吸すると、ぎこちない
足取りで歩き始めた。
と、ほどなくして、十香が声を上げる。
「──シドー。歩みが早い。少し緩めろ」
「……っ、あ、ああ、悪い……」
指摘されて、歩調を整える。
そもそも歩幅が違うのだから、士道の方が先に
進んでしまうのは当然なのだが……何というか、
不思議な感覚だった。
きっとこれが、二人で歩くということなのだろう。
今までほとんど女の子と出かけたことがない士道
にとっては、新鮮な感覚である(ちなみに琴里は
ぴょんぴょん跳ねて士道より先に行ってしまうので
あまり参考にならない)
そこまで考えて──士道はちらと横を歩く十香を
見た。
そこにいるのは、剣の一振りで地を空をく怪物
ではなく、どう見ても普通の女の子だった。
と、路地を抜け、様々な店が軒連ねる大通りに
出たところで、十香は眉をひそめてキョロキョロと
あたりの様子を窺い始めた。
「……っ、な、なんだこの人間の数は。
総力戦か⁉︎」
先ほどまでとは桁違いの人と車の量に驚いた
らしい。十香が全方位に注意を払いながら
忌々しげな声を発した。
「いや、だから違うって! 誰もおまえの命なんて
狙っていねえから!」
「……本当か?」
「本当だ」
士道がそう言うと、十香油断なくあたりを見回し
ながらも、とりあえず光球を消した。
と──不意に、警戒染まっていた十香の顔から力
が抜ける。
「ん……? おいシドー。この香りはなんだ」
「……香り?」
目を閉じてあたりの匂いを嗅いでみると、確かに
十香の言うとおり、香ばしい香りが漂っている
ことがわかった。
「ああ、多分あれだ」
言って、右手にあったパン屋を指す。
「ほほう」
十香は短く言うと、その方向をジッと見つめた。
「……十香」
「ぬ、なんだ?」
「入るか?」
「………」
士道が問うと、十香はうずうずと指先を動かし
ながら、口をへの字に曲げた。ついでに絶妙な
タイミングでぐーきゅるるる、と十香のお腹が
鳴る。どうやら精霊もお腹が空くらしい。
「シドーが入りたいのなら入ってやらんことも
ない」
「……入りたい。ちょー入りたい」
「そうか、なら仕方ないな!」
十香はやたら元気よくそう言うと、大手を振って
パン屋の扉を開いた。
「………」
塀の陰に隠れながら、パン屋の前で会話する男女
をジッと見つめていた折紙は、一ミリも表情を
変えないまま細く息を吐いた。
登校するも休校だったため、仕方なく帰路に
ついた折紙だったがのだが、その途中、五河士道
が、女子生徒と歩いているのを発見したのである。
それだけでも由々しき事態だ。”恋人らしく”
しっかりと尾行を開始した。
だが──もっと大きな問題があった。
その少女の貌を、折紙は見たことがあったので
ある。
「──精霊」
小さく、呟く。
そう。怪物。異常。世界を殺す災厄。
折紙たちが討滅すべき人ならざる者が、制服を着て
士道の隣を歩いていたのである。
「………」
だが、冷静に考えればありえないことでもあった。
精霊が出現するときには、予兆として平時では
考えられないレベルの前震が観測される。
だが、それならば昨日のように
いるはずであるし、折紙にも伝令が走っている
はずなのだ。
折紙は鞄から携帯電話を取り出し、開いてみた。
何の連絡も入っていない。やはりあの少女は精霊
などではなく、他人の空似だというのだろうか。
「……そんなはずはない」
静かに唇を動かす。折紙が、精霊の顔を見間違える
はずがなかった。
「………」
折紙は開いたままにしていた携帯電話のボタンを
プッシュし、アドレス帳から番号を選択して電話を
かけた。
そして。
「── AST、
自分の所属と識別コードを簡潔に述べ、
本題に入る。
「観測機を一つ、回して」
「士道……? 返事をしなさい。士道‼︎ 士道‼︎」
琴里は〈ラタトスク〉で士道と連絡を取って
いたのだが何故か途中で連絡が取れなくなって
しまったのだ。
「精霊が私達に観測されずに現界する方法あるって
だけでも大変だっていうのに、まさかインカムが
壊れてしまうなんて……」
琴里はそう言って連絡取れなくなった理由が
分からくて右手をあごを触りながら考える仕草を
取って、背もたれに身を任せて思考を巡らせる。
「司令、どうしましょうか?」
神無月が琴里に問いかけると「そうね」とそう言って
原因は一体、何なのかというのとこれからどうする
べきなのかと思考を更に巡らせていく。
そして──
「神無月──作戦コードF8・オペレーション
『天宮の休日』を発令するわ。大至急で」
「了解しました」
琴里が神無月にそう指示を出すと神無月は
そう一言だけ言って司令室から出て行った。
「……やる気かね、琴里」
「ええ。指示が出せない状況だもの。仕方ないわ」
「……そうか。この状況だと──ルートCという
ところか。……ふむ、では私も動くとしよう。
早めに店と交渉してくるよ」
「お願い」
言って琴里はポケットからチュパチャプス
取り出し、口にくわえた。
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
「二名で」
士道がレストランの店員にそう言うと店員は笑顔
で「二名様ですね‼︎ それではお客様、こちらの席
へどうぞ‼︎」と言われて士道達は促されるままに
席に座った。
「おい、シドー」
「どうしたんだ。十香?」
「きなこパンは。きなこパンはないのか」
「……や、さすがにないだろ。ていうか最初の
パン屋で食いまくったじゃねえか」
「また食べたくなったのだ。一体なんなのだ
あの粉は……あの
世に放たれれば大変なことになるぞ……人々は
違いない」
「ねえよ」
「むう、まあいい。新たな味を
「へいへい……でも金ねえから全部合わせて
三〇〇〇円までな」
「ぬ? なんだそれは」
「おまえがやたらめったら買い食いしまくるから
金がなくなったって言ってんだよ!」
「むう、世知辛いな。ならば仕方ない、
少し待っていろ。私が
「ま……ッ、待て! 何をする気だ!」
十香は勢いよく立ち上がり周囲を見渡していた。
士道はまさかと思い士道も立ち上がって止める。
「十香。それも駄目だ。いけないことだ。
ASTに見つかってしまう」
「むう……これも駄目なのか……」
十香は不満そうに頬を膨らませながら士道に
そう言った。
「と、とりあえずメニューから料理を選ぼうぜ‼︎」
「うむ、そうだな……士道の言う通りだな‼︎」
士道がそう言うと十香は先程の不満そうな表情から
笑顔になって席に座った。
そして十香はメニューをマジマジと真剣に見つめて
「うむ、これも捨て難い……」や「これもよい……」
など口に出していた。
「注文は決まったか?」
「うむ、決まったぞ‼︎ このデラックスハンバーグと
カルボナーラというものを頼むぞ‼︎」
「そうか。じゃあ、呼ぶぞ?」
士道は十香にそう言うと呼び出しボタンを押すと
ピンポーン‼︎ と鳴って店員がてくてくとこちらに
やってくる。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「はい。スパゲッティとデラックスハンバーグ
とカルボナーラをお願いします」
「かしこまりました。スパゲッティとデラックス
ハンバーグとカルボナーラですね」
店員はそう言った後、レストランの厨房へ
と戻っていた。
「十香、聞きたい事があるんだがいいか?」
「どうしたのだシドー?」
「彼女……〈アテナ〉について聞きたいだけど」
「ん? 〈アテナ〉とは一体、誰のことなのだ?」
「十香もあの時、見ただろ。白銀の槍を持っていた
あの白銀の精霊のことだ」
「ふむ、昨日見たあの
「そう‼︎ その精霊のことについて聞きたいんだ‼︎」
もし十香が〈アテナ〉について何か知っている
なら是非とも聞いておきたいところである。
「ふむ、そう言われてもだな……あの白銀の精霊に
ついて、私も詳しくは知らないぞ?」
「そ、そうか……」
やはり、十香は〈アテナ〉のことについて
何も知らなかったか……
「だが、一つだけ言えることがある」
「そ、それはなんだ……?」
「もしも──「お待たせしました。ご注文通りの
デラックスハンバーグとカルボナーラとスパゲッティ
になります」
店員がやって来て料理を十香と士道の前に置いて
その場を去る。その後、あれだけパン屋で大量の
きな粉パンを完食するほど食べたはずだという
のにぐーきゅるるると先ほどほどよりも十香の腹
が大きく鳴った。
「あははは……とりあえず食べるとするか……」
「う、うむ……そうだな、あつあつのうちに食べる
としよう」
十香は恥ずかしそうに顔から耳まで真っ赤にしながら
そう言って、並べられた料理をパクリと一口を口の中
に入れると美味しかったのか十香は両目をキラキラと
輝かせながらも、ガツガツと急いで食べてた。
「んで、何を言おうとしたんだ? 十香?」
「ん?
「ちゃんと飲み込んでから喋ろよ」
「んぐ……もしも私と奴が戦った場合、私が負ける
かもしれん……」
「と、十香でも負けるのか……?」
「うむ、勝てるかどうかさえわからん」
信じられなかった。あの十香が負けるかもしれない
と自分で言っことが
「おそらくだが……あのメカメカ──「ASTな」
うむ、そうASTの連中でも奴に勝てんだろう」
昨日、折紙と〈アテナ〉が戦っていたのを目の前で
見ていたのだからそれは士道が一番分かっていた。
「ところで、シドー何故そんな事を聞くのだ?」
「──ッ‼︎ な、なんとなくかな……」
「ふむ、そうか‼︎」
士道は一筋の汗を頬につぅー…と流れていく中、
十香はそう言って嬉しそうな笑顔でファミレスの
料理をリスのように口いっぱいに頬張っていた。
最後までしっかりと読んでいただき本当にありがとう
ございます‼︎
これからも頑張って更に面白い『最新話』を更新
出来るように努力をしていきたいと思っています‼︎
アニメ【デート・ア・ライブⅤ】放送決定‼︎
『橘公司先生』と『つなこ先生』。アニメ続編本当に
おめでとうございます‼︎ これからも応援をします‼︎
【感想】などありましたら、よろしくお願いします‼︎
十香と士道が出会う前の四月九日の話を書いた方がいいか
-
書くべき
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書かなくていい
-
どっちでもいい