を無事に更新をすることができました‼︎
今回は『6408文字』までの膨大な量を頑張って
書きましたが、豆腐のようなクソナメクジメンタルの
自分はきちんと面白く書けているのかとても心配に
なります……(汗)
【お気に入り】や【しおり】、【投票】、【感想】
などいただければ豆腐のようなメンタルで脆い自分
も更に『創作意欲』が増していきます‼︎
面白く出来ているかどうか心配でいっぱいですが
一生懸命にたくさん書きました。
最後まで読んでいただいてもらえたら嬉しいです‼︎
季節は春。時刻は昼下がり。天気は快晴。
だというに、そのマンションの一室には今、窓という
窓をカーテンで覆われており、まるで黄昏時のように
薄暗かった。
とはいえ、この部屋の
とっているわけでもなければ、写真の現像をしている
わけでもない。ただ部屋の隅に置かれてるパソコンに
向かいながら、部屋の中で唯一光放つディスプレイを
真剣な眼差しで見つめているだけだった。
「…………」
無言のまま、二一・五インチの画面に所狭しと展開
された幾つものウインドウと、そこに羅列されてる
複雑な文字列を目で追いながら、カチカチという
断続的なクリック音を響かせる。
折紙は今、自分の通う都立来禅高校のローカルエリア
ネットワークに不正に試みている最中だった。
昼間だというのにカーテンを閉め切っているのも
それが理由である。
とはいえ、この部屋の窓ガラスは膨大処理が施されて
いる上、覗き見防止用のフィルムを貼っていたため、
そんな特殊な素材を用いない限りは盗撮などができる
はずもない。どちらかというと、この外界から隔離を
された空間を作った理由は、作業の安定させるための
心理的要因の方が大きかった。
パソコンの脇に置かれていたのは折紙がいつも愛用
しているカロリーメイト(チーズ味)を昼食代わりに
齧りながら、休みなく指と目と脳を稼働させる。
と、幾度目かのトライの末、新たなウインドウが
画面中央に表示される。折紙がマウスを操作すると、
膨大な数字の羅列がめまぐるしく上方にスクロール
していき──幾つものフォルダが内包をされている
ウインドウが展開された。
どうやら、セキュリティを突破することに成功した
らしい。明確な敵を想定しない学校のセキリュティ
など、折紙の手にかかればこんなものである。
「…………」
声は発さず。表情も変えず。しかしぐっと手を拳の
形にする。
折紙はそんな食べかけのカロリーメイトを口の中に
押し込むと、もぐもぐと咀嚼しながらマウス操作を
した。
恐らくこのファイルを作成した教諭がものぐさか、
パソコンに疎かったりしたのだろう。フォルダの
名称が『新しいフォルダ』『新しいフォルダ(2)』
『新しいフォルダ(3)』……以下略となっており、
一見しただけでは内容を知ることができない。
とはいえ、ここまでくればあとは順に調べていく
だけである。折紙はカーソルを『新しいフォルダ』
に合わせてマウスをクリックした。
中には、数枚の文書ファイルが保存されていた。
一瞬『目的のもの』かと思ったが──違う。
どうやらそれは、新学生に上がった際に行われる
実力テストの問題用紙だった。
「………」
興味なさげに息を吐いて、フォルダを閉じた。
普通の生徒からしたなら喉から手が出るほどに欲しい
ファイルであるのかもしれなかったが、折紙にとって
僅かばかりの興味さえも湧かない路傍の石の如き情報
にすぎなかった。こんなもののために何時間もそんな
セキリュティなどを突破するくらいならば、その時間
参考書でも読んでいた方が手っ取り早いし、何よりも
ノーリスクである。
折紙が求めているのはそんなものではない。
バレれば停学程度では済まぬやもしれないリスクを
負ってでも得なければならない情報。それは──
「クラス表は……どこ」
独り言を呟きながら、『新しいフォルダ(2)』を開く。
そう──折紙が欲しているのは、明日昇降口辺りに
張り出されているであろう新学年のクラス編成表の
情報であった。
価値観は人それぞれである以上、そんなものに途方
もない苦労を傾ける折紙を異常という人間もいるやも
しれないが、折紙にとってそれは、何の冗談でもなく
千金に値するレベルの重要情報なのである。
無論──それには理由があった。
今からおよそ一年前。折紙が都立来禅高校に入学
した頃。
入学式の入学式入場の際に、折紙は別のクラスに、
ある少年を発見したのだ。
そのときの折紙の衝撃といったらない。
精悍な顔つきに、誠実そうな眼差し。確かに顔立ちは
少し大人びているが……それは間違いなく、
の少年だったのである。
だが予想外の再開を喜ぶ一方で、折紙の心には途方も
ない後悔の念が広がっていた。
単純理由である。せっかく同じ高校にいるという
のに、よりにもよってクラスが別だった。
無論、部活や委員会など、高校生の学校活動は様々
である。しかしなんだかんだ言っても、もっとも
長い時間を過ごすのは自分のクラスに他ならない。
事実、この一年間で様々なアプローチを試みてみた
ものの、彼には一向に認識すらもされずに終わって
しまった。それもこれも全て、クラスが違うのが
いけないのである。
折紙にできたことといえば……終業式の教室移動の
際、『戦利品』を手に入れるくらいだった。
「クラスさえ……同じなら」
折紙はテーブルの上に置かれていたその使いかけの
消しゴムを撫でながら言った。
そう。クラスさえ同じなら、彼も折紙のアプローチ
に気付いてくれるはずである。
否、それどころではない。もしかしたら向こうから
告白してくる可能性すらある。そうだ。きっとそうに
違いない。
何も教諭に金を握らせただとか、弱みを握って脅した
だとかそういうことはしていない(無論、念には念を入れて充分な額の現金と、クラスを受け持つであろう教諭全ての盗撮写真は用意してあるが、それはあくまで最終手段である)。
基本的にクラス編成は、まず生徒たちの選択科目に
よって大枠が決められる。
そこで折紙は事前に入念な調査を何度も繰り返して、
彼の選択科目完璧に把握をした上で、自分の選択を
それに合わせて変更していたのである。
教師からは、受験のためにもちゃんと考えた方が
いいとしつこく言われていたが、一切聞く耳などは
持たなかった。もとより受験などのそんな内容は、
どの科目を選んでいようがどうにでもなる。
芸術科目・美術、理科科目・物理のクラスは三組
および四組。つまり、折紙と彼が一緒のクラスに
なれる可能性は二分の一だ。
要は、ここまでしても五〇パーセント別のクラスに
なってしまう可能性があるのである。
ゆえに、編成表が正式発表される前に、一度確認を
する必要があったのだ。
細く息を吐きながら、順にフォルダを開いていく。
保護者会のお知らせ……授業参観要項……部活動
予算内訳……様々な書類が保存をされているが、
一向に目的のものが見当たらない。
そんな中、折紙はついに最後のフォルダ──
『新しいフォルダ(9)』にカーソルを合わせた。
と。
「…………!」
そのフォルダをクリックしようとした次の瞬間、
折紙はぴくりと肩を動かした。
理由は単純。薄暗い部屋の中に、パソコンの駆動音
とマウスのクリック音以外の音が響き渡ったからだ。
ピンポ──ン、という、音が。
「…………」
折紙はほんの少しだけ煩わしげにそんな息を吐くと、
その場から立ち上がってインターホンの方に歩いて
いき、受話器を取った。
「はい」
『あ、どうも。こちら田川急便です。鳶一さん……
でよろしいでしょうか? 折紙さん宛てに小包が
届いているのですが』
小さな画面の中に映った宅配便の配送員が、手元に
持った小さなダンボール箱を示しながら言ってくる。
一瞬のうちに記憶の照合。そういえば二日ほど前に
ネット通販で注文した品物があったはずだ。
「どうぞ」
折紙は短く応えると、エントランスの扉を開けた。
画面の中の配達員が小さく頭を下げてマンションの
中に入ってくるのを目の端で確認しながら、折紙は
ゆっくりとした足取りで玄関の方へと歩いていった。
そして、慣れた調子で、玄関の足元に張られていた
無論、配達員が突如暴漢と化すそんな可能性すらも
捨てきれない、レッグホルスターには常に 9㎜拳銃が
忍ばせてある。女の子の一人暮らしは様々な危険が
いっぱいなのだ。これくらいは乙女の嗜みだろう。
ほどなくして、ブー、と部屋の呼び出しのブザーが
鳴る。
折紙はそれと同時にロックとチェーンの二つを外し、
扉を開けた。
「どうも、ここに判子かサインをお願いします」
「………」
折紙は無言でポケットからペンを取り出して、サイン
をしたためると(無論、その間隙ができないよう常に気を配っている)、荷物を受け取った。
「はい、ありがとうございまーす」
言って、配送員が帽子軽く持ち上げて挨拶をし、
去っていく。
折紙はすぐにすべてのトラップを再稼働させると、
ダンボール箱を抱えてリビングへと歩いていった。
入念に中の安全を確かめてからガムテープを剥がし、
中身を確認する。
「………」
中には、梱包材にくるまれたシャープペンシルや
定規、ノートなどの文房具が収められていた。
明日から新学年。そのための準備である。
とはいえ、別に今まで使っていたペンや定規が破損
したわけでも、ノートなども使い切ってしまった
わけでもない。
これらの
別に、同じクラスになったからといって、隙を見て
彼の文房具と自分のそれを入れ替えてしまおうとか、
そんなストーカーじみたことをするつもりはまったく
もってない……こともないが、まあ、主な理由などは
別にあった。
そう。たとえばもし同じクラス、隣の席や同じ班、
同じ係や委員会などに所属をして、ともに授業を
受けたり仕事したりする際、同じデザインの文房具を
使っていたならば、それだけで会話の糸口を作ること
が可能だろう。もしかしたら、彼の方が気が付いて
向こうから話しかけてくれるかもしれない。
「………」
折紙は無表情のままフスー、と興奮気味に鼻から息を
吐き、それらの文房具を通学鞄に収めていった。
しかし、そんなウルトラハッピーイベントなども、
そもそも同じクラスになっていなければ、それは
起こり得ない。
折紙は中断してしまったそんな確認作業に戻るべく、
再びパソコンの前に座った。
そしてマウスをクリックし、最後のフォルダを開く。
「………!」
折紙はこくんと唾液を飲み込んだ。そのフォルダの中
には、『二〇××年度クラス編成表』というタイトルの
ついたエクセルファイルが収められていたのである。
遂に見つけた。緊張に乾く唇をぺろりと舐めながら
そのファイルを展開、画面を新二年生の欄にまで
スクロールさせた。
そして、念のため一組から順に、生徒の名前を確認
していく。
一組、二組には折紙の名も彼の名もどこ確認しても
見当たらなかった。ここまでは予想通りである。
問題はここからだ。折紙は三組の一覧を表示させる
ために、マウスのホイールに人差し指を置いた。
と、その瞬間、静かな部屋にピルルルルル、という
軽快な音鳴り響き、折紙の動作を一瞬停止させた。
「……?」
折紙は微かに眉をひそめながら首を後方に回した。
聞き覚えのある音。折紙の携帯電話の着信音である。
曲名は『着信1』。買って以来設定を弄っていない
ためか、初期設定になっているのだ。
またいいところで余計な邪魔が入ってしまったが、
仕方ない。折紙は椅子から立ち上がると、テーブル
の上に放置されていた携帯電話を手に取った。
画面に『
から通話ボタンを押し、耳に押し当てる。
「もしもし」
『あー、もしもし? オリガミですかー? どもー、
みんな大好きなミリィさんですよー』
トーンもテンションも甲高い声が、電話の向こうから
聞こえてくる。
折紙が所属する陸上自衛隊
ミルドレッド・F・藤村二等陸曹だ。あまり積極的に
人と関わらない折紙の、数少ない友人の一人である。
「なにか用?」
折紙が煩わしいそうな調子で訊くと、そんな折紙の
態度にミリィが不満そうな声で返してくる。
『あー、何ですかその態度はー。せっかくオリガミに
頼まれていた「例のモノ」が手に入ったから報告を
してあげましたのにー』
「……!」
その言葉に、折紙はぴくりと眉の端を動かした。
「手に入ったの?」
『苦労しましたよー。国によっては所持すら禁止
されてるトコロもありますからねー』
「感謝する」
『いえいえー。ちゃんとお代はいただきますんでー』
「それで、使用方法は?」
『ベリーイージーですよ。コーヒーか何かにでも
溶かして飲ませるだけで、もうビンビンのギンギン、
一瞬のうちにお猿さんに大変身ですよー。きゃー!
メチャクチャにしてー!』
電話の向こうで身を捩っているのだろう、バタバタ
という音が聞こえてくる。
『ただ、一グラムで象さんを発情させちゃうぐらいの
超高純度品なんで、取り扱いにはしっかりと注意して
くださいねー。一度に使いすぎると冗談などは抜きで
マジヤバイのでー』
「了解した」
折紙が短く言うと、ミリィが意味ありげな含み笑いを
漏らしてきた。
『くふふ……それでぇ、オリガミは一体誰と少子化
対策しようってんですかー? 別にペットの繁殖に
使おうってんじゃないんでしょー?』
「……、使える状況になるか否かを、今確認している
最中」
言いながら、ちらとパソコンの方を一瞥する。
『きゃー! ずいぶんと勿体ぶっちゃってるんですか
このスケベ! いいじゃないですのー、言ったんさい
言ったんさい。一体──』
「………」
これは長くなるパターンだ。そう判断をして、折紙は
電話を切った。
そして携帯電話をテーブルに置いて再びパソコンの方
に歩いていき、椅子に腰を落ち着ける。
二年三組クラス編成表。そこに記された名前の羅列
などを、慎重に一つずつ確認していく。
「………」
そして最後まで目を通し終えたのち、もう一度最初
から舐めるように画面を見つめ──折紙は、無表情
のままグッと拳を握った。
三組の一覧には、二人の名前はなかったのである。
つまり──二人とも、二年四組に組み込まれている
可能性が高い。
「……いや、まだ安心はできない」
折紙は小躍りしてしまいそうな心地を抑えて、再び
マウスのホイールに指を置いた。
そう。万が一ということもある。彼がギリギリで
選択科目を変更しているそんな可能性だってあるし、
選択科目の希望者が多く、通常二クラス分配される
べき生徒が、今年だけ三クラスに分けられていたり
する可能性だって、絶対にないとは言い切れない。
折紙と彼の名が記されているのをこの目で確認する
までは、喜びの舞はお預けである。
画面をスクロールさせ、二年四組の一覧を表示
させる。
そして、先ほどと同じように最上部から慎重に視線を
這わせ──
「……ッ!」
そこで、折紙は息を詰まらせた。
沈黙に支配するされた部屋に響き渡る甲高い音。
そう。三たび、邪魔が入ったのである。
しかも今度の音は、来客を示すインターホンでも、
私用の携帯電話の着信音でもなかった。
──陸自ASTの専用通信端末が、ビーッ、ビーッと
不穏な騒音を響かせていたのである。
さすがにそれを無視するわけにもいかない。折紙は
速やかに席を立つと、通信端末のボタンを押した。
『……!
「………」
『
「……了解。今すぐ向かう」
折紙は短く応えると、端末の通話を切った。
「…………精霊。こんなときに」
そしてギリと奥歯を嚙みしめると、パソコンを
スリープ状態にしてから外に駆け出していった。
──翌日・四月一〇日。
折紙は彼──五河士道と同じクラスとなった。
そしてあまつさえ、戦場で士道と
たちから
恐れられて白銀の精霊と遭遇をすることと、なった。
最後まで読んでいただきありがとうございます‼︎
これからも皆さんが『応援』をしていただければ
『更新』の頻度が更に上がるそんな可能性がある
かもしれません‼︎
【報告】
今回はなんとか無事に『東方墨染ノ残花』の『修正』
をして『転生したらスライムだった件 ■■の魔王』
更に『五等分の花嫁 繋がり合う絆』などを近いうちに
『更新』をする予定ですので、是非とも楽しみにして
もらえたら本当にありがたいです‼︎
『他の投稿作品』もあるので、是非ともそちらも
楽しんで見ていただければ、本当にありがたいです‼︎
十香と士道が出会う前の四月九日の話を書いた方がいいか
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書くべき
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書かなくていい
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どっちでもいい