そうして新たな目標に向けて決意をした転生者は、
『え?』
来訪者……いや転生者は混乱した。なぜ、どうして?なんで俺の胸から刃物が飛び出ている?なぜ俺の胸から血が流れている?一体何が起きている?頭の中で現実を見据えようとする中、今度は何かに両足を撃ち抜かれた。
『がぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁあぁ!?』
痛みに身体が耐えきれず、転生者は地面に倒れ伏した。
『痛い痛い痛い痛い痛い!!なんだ、一体何が起きている!?一体誰が俺を・・・!!』
「もしもーし?大丈夫かしら?」
『!?』
その可愛らしい、鈴の音のように響き渡る声に、転生者は驚愕する。そんな、ありえない!どうして?そんなことは起きるはずがない、いや起きてはいけないんだ。
「まあ混乱してるところ悪いんだけどさ。まあ取りあえず落ち着きなよ。いやいや否定したい気持ちは解るけどさ。でもでも現実逃避はだめだよ、やっぱり。現実をみなきゃ、戦わなきゃ!ところで昔、24時間戦えますか?ってCMあったけど、今だと労働基準法に抵触しそうだよね。まるっきりブラック会社の常套句っぽいし」
転生者の目の前には少女が立っていた。いや、少女らしき生物がいた。その出で立ちはもはや少女という原形を辛うじて残していると言っていいだろう。というか頭だけである。頭だけで喋っているのだ。というか、大丈夫ってお前が大丈夫か?「あ、私はこれでも問題ないから大丈夫!割とこういうのに慣れてるから」あ、問題ないって?なら良いか……いやいや、慣れてるってどういう意味?
「話が進まないから突っ込みなし!いいから先に進めてちょうだい!はいはい、話終わり!法廷終了!」
コホン、と咳払いをすると、少女は転生者に語りかける。
「いやー、流石にまいったよ。私でもここまでされるのは久々だからねぇ。まあ色々と好き勝手言ってくれちゃってまぁ。うんうん、話を聞いていて色々と思ったけど、こればっかりは私が口を出すこともないしね。私だって好き勝手やってることを自負してるから、君たちからこうされるのは仕方がないと思ってたし。だから、全て受け止めたんだよ」
呆然とする転生者を前に少女は笑う。
「でも今から起こることは……あ、ちがうね。先ほどから始まって、これから続くことに関しては、私は何もしてないから。というか、私も一緒に受ける側だから。だから私に文句言っても意味がないし無駄だよ、転生者君」
『い、一体何を言ってやがる!お前は確かに俺たちが殺したはずだ!どうして生きて、それよりも俺に一体何をした!』
「だぁかぁらぁ、私に文句を言っても無駄だって言ってるじゃない。あと、そろそろ黙った方が良いよ?なにせ、彼らは相当おかんむりだから」
『彼ら、だと?』
「まあ、見たら一目瞭然だね。百聞は一見に如かずって言うし」
そういうと、ニュットと頭から首が生え、上半身に続いて手が、下半身が、そして足が生えた。そしてそのまま転生者を掴むとくるりと仰向けにし、上体を起こす。そして転生者の目に映ったのは・・・
そこには各々の主人公もいればヒロインもいるし、その家族もいれば、何故か彼らの敵役たちも存在する。そして彼らが共通しているのは、各々がこちらを見据え、その手には様々な武器を所持していること。
『な、なんだ。なんなんだよこれは!い、一体どうして、こいつらがここにいるんだよ!』
「それはね、私も君も互いにやり過ぎたのさ」
転生者の頭を膝に乗せて少女は嗤う。
「彼らからしたら、
一歩、また一歩と、彼らは二人へと足を進める。その各々顔は酷く歪み、彼らから溢れるのは漆黒のオーラだ。
『い、嫌だ!俺たちは好きに生きるんだ!こ、こんなところで死ぬ筈がない!神、神様ぁ!早く助けてくれよ!俺たちが死ぬんだぞ!見てないでさっさと来いよ!助けてくれぇ!』
「今更ジタバタするのも大概にしなよ。さて、彼らに許してもらえるには、一体どれくらいの罰を受ければいいのかなぁ」
そして少女はにっこりと笑う。
少女のテーマソング
『The Everlasting Guilty Crown (EGOIST)』
女神のテーマソング
『dis-English version(有坂美香)』