「それで、どうするんだ?俺が人形になったからって話がすぐ進むもんじゃない。何か次の作戦があるんだろう?」
「ええ、あるわ。貴方たちがD09にA-10を貸し付けた作戦があったでしょう?」
「ええ、ありましたね。多分失敗するとの情報を得ていましたが........一夜明けたからそろそろ結果が伝わるはずなんですが、全く情報が流れてこないんです。」
「それもそのはずよ、なんせ軍が情報秘密を引いてるんですもの。」
「なんだって?軍が?まさか何かあったのか?」
「ええ、 さ ら に、核爆弾まで使われたようよ?何かまではわからないけど、この展開、とっても面白そうに見えないかしら?」
「少なくともアタシはこの期に及んで鉄血本体に従順になる覚えはないわ。だって欲が足りないもの。」
「欲?」
「ええ、彼女たちはただ命令に従ってるだけ。ほとんどの人形はね?多分一部のハイエンドと、端的に言えばアルケミストなんかとボスのエリザが欲が何かを心得てる。アタシも最初は普通のドリーマーだったわ。でも彼女はイレギュラーだった。何が理由かはわからないけどそれが本来の形からアタシを歪めたのね。欲と言う物を芽生えさせた。」
「その瞬間、人間がなぜあんなにも発展したかを知ったわ。そりゃあアタシたちが苦労するはずよね!こんな扱いきれない感情なんだもの!」
「とにかく、アタシと同じ欲を持った人形がこの作戦で確認できたわ。それぞれ、純愛のゲーガー、探求のアーキテクトと、呼んでいるわ。ふふ、いじめがいのある奴らでしょう?問題はどう見つけるか、ね。」
「ああ、かなり骨のあるやつらだった。S09の指揮官には借りがかなりある、そこから情報をもらおう。」
「さて、こっちでちょっといじくらせてもらったデストロちゃんがいるのよ。その子とあなたをリンクさせて、、っと」
「イイェスドリーマー。アイムノーハンギャク。ユルシテ、ユルシテ。」
「だいぶいじくられた.......と言うか壊れてないか?」
「へえ..........アタシが信頼できないの?」
「そこは触らないにしてもだ。リンクしたら傘にはまってあっという間に鉄血の手下だぞ?どうする気だ?」
「ええ、その体、実はオーガスシステムもIOPのシステムも使ってないのよねえ。人間用のシステムっていうか、人間だけが使えるようなシステムなのよ。今は貴方の生体反応を培養して無理くり使ってるんだけど、リンクの自由度が高いのよね。」
髪を掻き揚げながら彼女は言った。
「で、ここからが面白いのがスピードの速い情報共有はできる癖にその体を介した通信はいかなるプロトコルであろうと、無効化されてしまうわ。どうもかなりアナログ化して戻してるみたい。だから、」
「鉄血とIOP同士でこの体を通して通信しても傘に侵されない?」
「理解の速い子は嫌いじゃないわ♪そういうこと。」
「で、上が混乱してる今、アーキテクトを奪還するまたとないチャンスなのよ。話は変わるけど、A9地区の土地勘はあるかしら。」
彼女はある前提でいやらしく聞いてくる。
「ああ、胡蝶事件でさんざん苦汁をなめさせられた。」
「それだけ?あなたの大事な、大事なお友達の事は忘れちゃったのかしら?なーんにもできない無力を嘆いたあの頃を忘れたのかしら?」
「忘れてなんかねえよ。嫌味だな。あと想像で他人の出来事を逆なでするな。」
「...........」
「ああ、すまない、明日、ちょっといろいろあったな。」
「とにかく一週間後、アーキテクトの監禁場所に踏み込んでアーキテクトを誘拐する。」
「ええ、その際、ゲーガーが協力してくれそうだから探りを入れるわ。」
「ゲーガーがいるかいないかで作戦は変わりそうだな。とにかく作戦は追って話そう。」