東方半妖録   作:名無しの天狗

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7話 天狗としての生活

 

 

 

「射命丸様ー!」

 

「…………」

 

おおぅ、無視ですかそうですか……だがしかし! その程度でへこたれる俺ではないのですよ!

 

「射命丸様っ!」

 

「……なんですか騒々しい」

 

俺の事が気に食わない様子ではあるが返事を返してくれた。

一応ちゃんとした用事だと分かってくれているので、こうしてしつこくすれば根負けしてくれるのだ。

 

「報告書をお届けに上がりました!」

 

「そこに置いておきなさい」

 

うーん、塩対応!

 

しかし大好きな東方世界の、それも風神録最推しキャラである射命丸が目の前にいるのだ。しかも受け答えしてくれるとなればこんな対応であっても嬉しくなってしまう。

 

俺は報告書を置いた後、射命丸の横に控えて何か申し付けられないかと待つ。

 

「…………」

 

「…………」

 

「…………」

 

「……気が散るのですが?」

 

「はっ、申し訳ございません! しかしながら私は射命丸様の小間使いであります。何か申し付け等はありませんか?」

 

「ではこちらの書の写しでもしていなさい」

 

「承知しました!」

 

そう、俺は現在射命丸の小間使いをやっている。

天狗の組織に配属された当初は鍛冶職人として毎日過ごせると思っていたのだが、そう上手くはいかなかった。

先ずは組織として自覚を持たせるためなのか、まだまだ新入りの俺は色んな部署をタライ回しにされているのだ。

 

1週間の内、武具に触れる時間はたったの1日だけだ。しかも武器の整備や目録の整理をするだけで鍛冶場には入ることすらできなかった。そして他の日だが、3日間の警邏任務に残りの3日は書類仕事。

土日休みの概念がまだ無いのか、休日無しのブラック勤務である。

 

まぁ武器に触れれるだけマシだし、警邏で空を飛ぶのも好きだ。書類仕事だって射命丸と同じ職場だと思えばやっていられる。

射命丸のとこに配属された時に凄く嫌そうな顔されたのは結構ショックだったけどさ……。

 

射命丸も直属の上司に俺を預けた後は我関せずを決め込むつもりだったみたいだが、そうは問屋が卸さなかった。

どこの部署も新人を育てる余裕は無かった様で、連れてきたお前が責任持って面倒見ろ(そして使えるようになったらこっちによこせ)と俺を押し付けられたらしい。

 

ブラック企業はどこの世界でもいっしょだなぁ……。

 

射命丸といえば人を食った様な浮ついた?イメージを持っていたのだが、この頃は若いせいかまだまだお堅く、天狗社会への帰属意識も強かったみたいだ。渋々ながらも俺の教育係をしてくれている。

 

 

 

 

 

そんなこんなで俺は、天狗生活を満喫しているのだった。

 

 

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