双龍 下   作:文月りんと

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5.作戦会議/6.行き先は過去

 阿修羅谷から撤退し、アジトにしている場所で海東はライダー達と電王にこれまでに起こった事と鳴滝が言っていた事を話した。

 

「なるほど。つまり本来なら俺達とキミ達の世界は異なる世界というワケだな」

 腕を組み、変身を解除した本郷猛が頷く。

「そうさ。本来はキミ達と僕らがいる世界は交わっていない。この世界もディケイドである門矢士がやってきたことで構築されたものだった。それが時空破断システムのせいで途切れてしまったという事になるかな」

 ネオディエンドライバーの手入れをしながら海東は答えた。

「ここ30年の間にショッカー以外の組織などと戦う事があったが、そういう理由もあったんだな…」

 結城丈二が納得した表情でつぶやく。

「いずれにせよ、この世界を混沌へ導いた大首領、いや今は鳴滝か。ヤツを野放しにはできない」

 と、自分の拳を叩く風見志郎。

「落ち着け風見。士や五代君。消えてしまったライダー達の事は俺達が忘れていない事になにかヒントがあるはずだ。それに…」

 今にも駆け出しそうな風見を止める本郷。

「おや、本郷くんは何か思い浮かんだのかな?」

 海東は本郷に疑問を投げかける。

「あくまで憶測に過ぎないが、良太郎君。君の特異点としての力を貸してもらえるか?」

 

「…は、はい。僕なんかでよければ」

 柔らかな笑顔を返す野上良太郎。

『おい、良太郎。こういう時はガツンと言えって言ってるだろ?』

『センパイ! ちょっと黙っててよ!』

『そうやで今大事な話してるんやし、いつものお前は自粛せい!』

『ワーイ、ジシュクジシュクー!!』

 良太郎の周りでタロスズはいつもの通りに騒いでいる。

「もう! モモタロス達は、静かにして!!」

 珍しく怒った良太郎に驚き、タロスズは同じ返答をした。

『『『『はーい』』』』

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 作戦会議を終え、身支度を調える良太郎と海東。近くにはデンライナーも停車している。

「それじゃ、他のみんなは鳴滝にヨロシクね」

 親指と人差し指を伸ばし、本郷をはじめそれぞれのライダーに狙いをつける海東。

「ああ、そちらも気をつけてな。先ほどの話を過去の俺に話してもらえば、おそらくわかるはずだ」

 本郷が頷きながらそう答える。

「フフッ。この世界で狙っていたお宝をこんな形で取りに行く事になるとは思わなかったけれど、バッチリ利用させてもらうさ」

 笑顔を向けながら、海東はデンライナーに乗り込む。

 

「モモタロス達、行こう!」

『ヘッ! オレ達がいればコイツらより役に立つってわからせてやるぜ!』

 モモタロスは本郷達を見回しながら、笑っているようだった。

『なにゆーてるんや、一番役に立たないのは桃の字おまえやろ!』

 腕を組みながら何度も頷くキンタロス。

『なんだと、クマ公!!』

 モモタロスとキンタロスがケンカを始めながら、デンライナーに乗り込んでいく。

『やれやれ…幸先が思いやられるよ…』

『イエーイ!! イツモドーリ!』

 ウラタロスとリュウタロスも後に続く。

「そ、それじゃ行ってきます! また後でお会いしましょう!」

 良太郎も他のライダーに手を振りながら乗車していった。

 デンライナーのドアが閉じ、発車していく。

 

「……行き先はバダンと戦ったあの年か。あいつらなら大丈夫だろうが、問題は残った俺達だな。どうする本郷。真正面から挑んでもディケイドの力を持っているアイツなら、脅威ってのは変わらないぞ?」

 一文字が本郷の近くで声をかける。

「ああ、そうだな。俺達は俺達のできる事をしよう」

 デンライナーが時を超える瞬間、本郷は海東達の武運を祈りながら呟いた。

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