デンライナーが1984年の阿修羅谷の近くに到着すると、海東と良太郎はすぐに下車した。
阿修羅谷近くのダムでは既に10人ライダーとバダン怪人軍団が戦った直後のようで、倒された怪人たちの残骸もそこら中に散らばっていた。
『さて、センパイにはお留守番してもらってるから、ちゃっちゃとお仕事を終わらせちゃおうか』
ウラタロスに憑依された良太郎はベルトを装着しながら、海東に話しかける。
「モモタロスを縛り上げるなんて、デンライナーに戻ったら、面倒そうだね」
海東はやれやれといった仕草をしながら、ネオディエンドライバーを構え、カードをセットする。
「変身ッ!」
【ディッエーンド!!】
「変身!」
【ロッドフォーム!】
海東はディエンドに、電王は電王ロッドフォームへそれぞれ変身した。
『ここからは作戦通りに行こう。良太郎君はライダーシンドロームをする直前に乗り込み、この時代の仮面ライダー1号とコンタクトを取りたまえ』
『ああ、わかったよ』
『僕は時空破断システムの中心部にあるコアアイテムを奪う』
2人のライダーは頷くと別行動を取るべく、左右に分かれ走っていった。
阿修羅谷のダム施設の中にバダンの建造していたアジトがあった。様々なトラップを難なく消化し、ディエンドは周囲を警戒している。
『何者だ!』
クモロイドがディエンドの前にやってきた。
『何者だと言われても、僕には名乗る資格はないかな?』
そう言いながらディエンドは、カードを取り出すとネオディエンドライバーに差しいれた。
【ファイナルアタックライド! ディディディエンド!!!】
カードに彩られながら、光り輝くネオディエンドライバーを怪人に向けて引き金を引く。
『ギッ! ギャアアアアッ!!』
クモロイドは爆発四散する。
『おやおや、弱すぎないか? もしかして今のは復活怪人ってヤツかな? …っと! あそこだ』
ディエンドはクモロイドの背後にあるドアを見つけると、駆け寄った。ドアを静かに開けていく。
『さぁ、ご対面だよ。ライドウォッチクン』
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士は見慣れた男が自分と戦い続ける夢を見ていた。
(この映像は、俺と鳴滝の戦いか?)
夢の中で繰り広げられる過去の戦いを思い出す。
鳴滝が大ショッカーの幹部や様々な形で人々を混乱に陥れていた事。
その中で鳴滝が呼び出したもう一人のディケイドに襲われ、鳴滝と一体化した事を知る。
(なんだ、今の映像は…)
その後は、自分の知るこの数年間の【影】の活動だった。
士はゆっくりと目を覚ましていくと、これまで世界を移動する際に通る道とは明らかに違う光景だった。
近くには村雨良も浮遊している。
「なんだ、これは…? おい、村雨! 起きろ!」
試しに世界を移動しようと士が心みるも、見えない壁に阻まれ抜け出せない。鳴滝が仕組んだ時空破断システムに仕組まれたものなのかわからなかったが、ひとまず待つという事を決めた。
「ぐっ…ここは…」
顔を苦痛に歪めながら、村雨も目を覚ます。
「この場所に入る前、俺を救いに来てくれたのは感謝するが、おまえも巻き込まれたんじゃ本末転倒だろ」
溜息交じりで士は独りごちた。
「もし、あそこでお前を助けに向かわねば、仮面ライダー失格だからな……ぐっ!」
「無理するな、今は休んで自己修復なりしてろ。多分、どうにかなる。なんせ俺のストーカーがあの世界に来たんだからな」
微笑みながら士は、暗闇の中であぐらをかいて待つことにした。
(頼むぞ、海東。今回ばかりはお前頼みになりそうだからな…)