エレン・イェーガー   作:軌条 れあ

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第二話

翌日、カーテンの隙間から差し込む光に目が覚めた俺は、目覚ましを確認した。

 

時刻は、7時25分だった。

 

ベットから飛び起き、母さんのいる場所に向かった。

 

階段を降りる途中、ソーセージの焼けるいい匂いが漂う。ここで俺は、自分が空腹なのに気づいた。

 

急いでいたのか、足早に階段を下りきり、ダイニングに向かった。

 

 

ダイニングに着くと、キッチンで鼻歌を歌いながら、母さんはいつものように朝食を作っていた。

 

母さんは、俺の気配に気づいたのか、ゆっくりこちらに振り向き微笑みながら、挨拶してくれた

 

「おはよう、エレン」

 

「おはよ……」

 

寝起きに自信のない俺は、掠れた声で返事をした。

 

頭を掻きながら席に着く、朝食はいたってシンプル。

メニューは割愛させてもらうが、朝食は早めに終わらせて昼食をがっつり食べるのがドイツ人クオリティ

 

 

「さあ、早く食べて支度してね」

 

「……うん」

 

少しづつ、声の調子が戻ってきた。

 

早くメシを食おう……

 

 

 

あの話はいつするのだろうか……それとも約束を忘れてしまったのか?

 

いや、それは無い……

 

父さんがいなくなってから、母さんはいつも俺に尽くしてくれた。

 

その家族を簡単に裏切るようなことはしないさ─

 

 

そうやって考え事をしていると、いつのまにか朝食を食べ終わっていた。

 

いけない、考え事に没頭しすぎてしまった。

 

 

制服に着替えなければ

 

 

と言うのも、アレ以来不登校になったわけでは無い。

 

 

母さんの助けもあり、1週間休んでから気持ちが落ち着いて再び学校に行けるようになった。

 

定期的にその衝動に駆られることもあるが、その時はなんとか耐えていた。

 

それからは、自分の夢を目指すため高校に進学した。

 

極力友達を作らないように気をつけてはいたがそうはいかなかった。

 

なんだか、人に寄り付かれる体質なのだろうか……

 

まあ、そんな話はどうでも良い

 

制服に着替え終わり、鞄の中の荷物を確認する

 

 

荷物はそこまで無いが念の為だ。

 

荷物の確認を終え、玄関に向かい革靴を履いた。

 

この靴は窮屈であまり好まないのだが、規定なのでしょうがない

 

そして、最後に母さんに言った

 

「行って来ます」

 

「行ってらっしゃい」

 

そう言って玄関扉を開け、学校へ向かった─────

 

 

───学校へ行く道すがら、俺は自分の人生を思い返していた。

 

先ほど話していた父さんの話を思い出してしまったからだ。

 

父さんは俺が5歳の頃に何処かへ行ってしまった。

 

どうしてかはわからない。

 

母さんは、いつも俺に笑顔を見せていたが、時折部屋にこもってすすり泣いている時期があった。

 

俺は、父さんを憎んでいるかどうかはわからない。

 

なぜ、出て行ったのか聞きたいこともたくさんあるけど、どこにいるかわからないし、どっかで再婚しているかもしれない、もしかしたらのたれ死んでいるかも

 

兎も角、俺にとって父さんはどうでも良い事だった。

 

いつも通りボケーっと歩き、学校へ行く道の中間に差し掛かったところに、いつも聴き慣れている透き通った綺麗な声だが、朝に弱い俺には億劫なほど大きな声が俺を呼んだ。 おそらくアイツだろう

 

「エレン、おっはよー!!」

 

「んだよ……朝っぱらから騒がしいな……」

 

 

そう、何を隠そうこいつは俺の親友のクリスタだ。

 

親友と呼んでいいか分からないが付き合いは長い。

 

学校ではファンクラブもあると言うほど人気があるらしい。

 

その理由は、よそから聞いた話によると美人で可愛い上に頭脳明晰おまけに運動神経抜群で優しいからだそう。

 

あれだ、いわゆる才色兼備ってやつだな。

 

でも、こいつといるといつも白い目で見られる気がしなくも無い。

 

まあ、気にしても仕方ないか

 

同級生とは、悪い意味で仲良くしているしね。

 

「エレンってば!聞いてる?」

 

「あぁ……聞いてる聞いてる」

 

俺は耳をほじくりながら素っ気なく返した。

 

「むー!!絶対に聞いてなかったでしょ!!」

 

クリスタはほおを膨らまして怒っているようだ、俺にはどうでも良いけどな……あぁ寝みぃ ──────

 

 

「今度、クラスの打ち上げやるって言ったじゃん!!」

 

あぁ、確かそんな話もあったっけな

 

俺自身、そこまで感情が薄いわけでは無いと思う

 

可能ならば、俺だってはっちゃけたいし友人と仲良くしたい……だけど、あれを思い返すたびに……

 

思い出す内に急激な喉の渇きが襲い

俺は唾をゴクリと呑み込んだ。

 

この感覚は……そうだ。あの時と同じように血を欲する時のようだ!!

 

くッ……!

 

なぜこんな時に……!!

 

意識が朦朧とし、過呼吸になってしまう。

全身の脱力により、歩道で倒れこむ俺にクリスタは声をかけてくれた 。

 

「どうしたの大丈夫!? 」

 

あぁ……喉が……渇く……

 

「ねぇ、エレ─

キャッ!」

 

心配する彼女を俺は人目のない路地裏に押し倒して、首筋を掴んだ。

 

まるであの時のように全ての感覚が、研ぎ澄まされていた。

 

ここでは、エレンが優勢だったクリスタの生死を握っているのは彼だったからだ。

 

心の中に居るもう1人の俺が囁いた、すぐそばにいるように耳元から

 

『苦しみもがけ、このまま干からびるまでこいつの血液を飲み干せ!!』

 

「ぐ……や……め」

 

必死の抵抗も虚しく、俺の意識が消えたのは言うまでも無いだろう

 

暗闇の中でもがき苦しんだ……これで……おしまいだ……なにもかも

 

もう……いいんだ……

 

 

 

 

 




どうも、軌条れあです!

前回に引き続き、別サイトで書いたものを多少修正したものです。

今回は全くやってませんが(笑

さて、今回は如何だったでしょうか?

まだまだ、エレンの物語は始まったばかりです!今後の展開にご期待ください!

では、また次回にお会いしましょう。
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