冒険者と呼ばれた男   作:牛猫

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三話目にして暗黒大陸要素が殆ど出てきてないのはユルシテ...ユルシテ...。



あともっと感想ください



冒険者と嵐

 

 

 

 

 

 ハンター試験。現代の冒険者、"ハンター"を目指す者達に苛烈な試練を課し、それを乗り越えた一握りの者達のみが"プロハンター"を名乗る事を許されるという。

 

 そして数々の試練を乗り越え、晴れて"プロハンター"となった者には"ハンター(ライセンス)"が与えられる。

 

 

 

 

 

...ここまで大層にハンター(ライセンス)について述べて見たが、俺は今自分の前に広がっている惨状を見ながら、思わず溜息をついた。

 

 

 

 

 

 最初の嵐が過ぎ去った後、あれだけいたハンター志望者達は殆ど居なくなり、残ったのは俺を含めた四人と、異臭の立ち込める船室だけであった。

 

「結局客で残ったのはこの4人だけか。...名を聞こう」

 

 

「俺はゴン!」

 

「俺はルカ」

 

「私はクラピカ」

 

「レオリオという者だ」

 

 

 船長が続いてハンターになりたい理由について俺達に質問すると、俺とゴンは素直に答えたものの、レオリオという濃紺スーツの男とクラピカという中性的な見た目の男がゴネ始めた。なんでだろう?別に隠す必要など無いと思うが。それともそう感じるのは俺が深い志望動機を持ち合わせていないからだろうか?

 

 

 その後、船長は試験はもう始まっていると言い、自分が雇われの試験官であることを明かすと、二人は自らの志望動機を明かした。クラピカは殺された同胞の仇討ち、レオリオは金。クラピカ君の志望動機はともかくとしてレオリオ君の志望動機は個人的には非常に健全で宜しいと俺は思った。

 

 

 二人が互いの志望動機を述べると、クラピカ君の些細な一言から二人の間に渦巻くムードは一気に険悪な物となり、二人は表に出て行った。

 

「おいコラ、お前らまだオレの話が終わってねーぞ!オレの試験を受けねー気かコラ」

 

船長が決闘でもしそうな雰囲気を纏いながらこの場を離れて行くのを船長が止めようとしたが、ゴンがとっても精神年齢の高そうな言葉と共にそれを制止した。俺の中でゴン君とミトさんへの株がとても上がった。

 

 

 

 それからすぐに船員が慌てた様子で船長の事を呼びに来たので、船長とゴンに次いで俺も船の甲板へ出ると、外には非常に見慣れた状態だった。海は荒れ、暴風雨が吹き荒れる。

 

 俺が自分で船を作る時に帆を付けないのはこれが理由だ。帆なんて物をつけているよりも船自体に俺の能力を張り巡らせて(・・・・・・)直接かっ飛ばした方が早いからな。まあその分船体の損傷とスクリュー、残存オーラ量にも気を配るハメにはなるけども。

 

 

 

 目を向けてみれば、レオリオとクラピカはまだ嵐の中互いに向かい会っていた。こんな状況にも関わらずまだやろうとしてるとは、最初の嵐で引き返した奴らよりはマトモな受験生に見えるな。

 

 

「船長、俺達も何か手伝いますよ」

 

「助かる」

 

 

 

 俺はそう言って帆を上げようと四苦八苦している船員達に加わった。オーラによる身体強化があるとはいえ、力を入れすぎればロープがちぎれる事がある。俺は加減に加減を重ね、ロープの繊維に自分のオーラを張り巡らさせて(・・・・・・)ロープを引くと、帆はとても勢い良く上がった。

 

 

「お、おおぉ!?た、助かったぜあんちゃん!他の所も頼む!」

 

「ああ」

 

 

 ちょっとロープの繊維が数本ちぎれてるな。やっぱり力加減って難しい。

 

 

 

 俺が他の作業も手伝っていると、突然折れたマストの破片が一人の船員の顔を直撃し、その船員は船の外へと吹き飛ばされた。

 

 だから俺は言ったんだ、マストを付けてるとああいうふうにすぐ折れて危ないってな。昔俺もあんなふうにマストの破片が顔に当たった事があったよ、命中した箇所が(デコ)でなかったら俺はあんとき船から落っこちてピラティア(トンデモ肉食魚)もどきに喰われてたかもな、おお怖...じゃねぇわ、カツオさんぶっ飛ばされたんだった。

 

 

 

 俺が一瞬過去の苦い記憶に思いを馳せている合間に、ゴンはカツオさんに向かって駆けて行く。レオリオとクラピカも同じくだが、ちょっと間に合いそうに無い。

 

 俺はすかさず足元に落ちていたロープを掴み、カツオさんの方へと投擲した。ロープには俺のオーラが既に張り巡らされて(・・・・・・・)いる。

ロープは空中を蛇の様に進み、カツオさんの胴体をぐるぐる巻きにした。その直後、ゴンがカツオさんの足首を掴み、そのゴンの足をレオリオとクラピカが掴んだ。ナイスプレー。

 

 

 

 

 

 

 

「ねえルカ!あの時のアレってどうやったの!?」

 

 

嵐が過ぎ去ってからしばらくして、ゴンが俺の予想していた通りの事を聞いて来た。おそらくゴンが言っているのはさっきカツオさんの命を救ったあのロープについての事だろう。

 

 

「...あの時のアレって?」

 

「それなら私も気になっていた。ルカさん、さっきの普通じゃないロープの動き。一体貴方は何をした?」

 

「ああ、アレね、えーっと。」

 

 

 二人の質問に、俺は素直に答えても構わないと思った。この時代にもオーラの制御技術の勝手な流布を禁じるルールなどがあるかもしれないが、構わないだろう。それに今は試験中だし、こいつらにオーラ制御という技術の存在は教えられても制御の方法までは教えてやれないだろうからな。

 

「まあいいや。教えてやるよ、今のは俺の『オーラ』をあのロープに張り巡らさせて(・・・・・・・)だな...」

 

 

 

 嵐は去り、航海は再開された。 

 

 

 

 







主人公が「オーラ」ってワードは使ってるけど「念」ってワードは使ってないっていうのがミソ

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