ハイスクールクライシスDxD!~遺物使いの竜契約者の軌跡 作:カオスサイン
EPⅩ「遺物使いと奪われし者達の想いPARTⅠ」
Side蒼真
「何だって!?ジョージ・エヴァンスが重傷で緊急入院だと!?
一体どういう事なんです戸倉さん?!」
俺は戸倉さんからの予想外な事態が起きた事を聞いて驚いた。
仮にも高レベルブレイカーである彼程の男が重傷を負わされるような事があるなんて…真逆な…。
「『ですから、エヴァンス氏はどうやら1ヶ月程前からバチカンの聖堂教会へと出向していたらしく其処で先日とある事件が発生したようでして…』」
「事件?」
戸倉さんが電話口でそう言う。
「『ええ、それがどうやら聖堂教会の方で保管されていた三振りの聖剣が何者かの襲撃を受けて奪われたと』」
「彼は運悪くそれに巻き込まれたと?」
「『そうだと思われますね。しかもエヴァンス氏と一緒に出向いていた同僚の方からの話によるとどうやら彼が所持していたあのロストプレシャスまでもがその襲撃者に奪われてしまっていたようで…』」
「…」
俺は戸倉さんの事の顛末を聞いて思案する。
戸倉さんもジョージが所持していたロストプレシャスが今は名も無き物であるがそれが聖剣である事は知っている。
なのにわざわざ分けて言ったのには別の理由があると俺は察した。
「つまり襲撃者はジョージが持っていたロストプレシャスが聖剣の類である物である事だけは分かっていたと?」
「『その可能性は非常に高いといえるでしょうね。
詳しくは彼が目を覚ましてから聞き取り調査をしてみなければいけないですが…』」
「いや、その必要性は無いと思いますよ?」
「『え?…』」
「いえ、彼が大怪我を負わされた上にあのロストプレシャスを奪われたというのならまずあの人が動かない筈がないですからね」
「『ああ~!…』」
戸倉さんは納得したかのように言う。
同時に俺はこの事態に頭を抱えた。
俺、あの人ちょっとばかり苦手なんだよなあ…。
「兎に角その件は俺に任せてもらえませんか?」
「『良いでしょう!』」
戸倉さんから許可を貰った俺は通話を切り、部屋に戻る。
「あ、報告終わったんすねー」
「おかえりー!」
兵藤はテリカを目一杯撫で回しだらしない顔をしていた。
「そうなんだが想定外の事態が発生したんだ…」
「え?」
「こっちの知り合いが何者かに襲撃を受けて重傷を負わされて緊急入院したんだ」
「ええ!?大変じゃないすか!」
「まてまて、お前が慌ててどうする。
話を最後まで聞け」
「すんません…」
俺は兵藤を落ち着かせて彼に先程の話をした。
「それで又三大勢力が関係しているかもしれないと?」
「そうとしか考えられんな。
以前ならアイツか余所のブレイカーの仕業で片付けられていたと思うんだが彼については使えるからついでにといった感じで狙われた様なものだ。
恐らく又堕天使辺りが怪しいだろうな。
こればっかりはグレモリー先輩に聞かないとならんが…」
「もしそうなら堕天使の人材管理どうなってるんすかねえ…」
「俺に聞くな…」
俺達は事態の真相を探るべく翌日の放課後に旧校舎を訪れたのだが…。
「あら?」
「む?」
部室に入ると見知らぬ二人の際どい恰好をした女性が居た。
その中の栗色ツインテールの女性が気付いたかのように此方へ、正確には兵藤の方へと駆け寄ってきた。
「イッセー君!?イッセー君でしょ!」
「え?」
「私よ!紫藤イリナよ!」
「え?えええー!?」
栗ツインテの少女が兵藤の名を呼ぶと兵藤は困惑した表情になり、少女が名を告げると彼は驚いた表情をする。
「兵藤?」
「あ、紹介しますね。俺の幼馴染の紫藤イリナって子す。
小さい時に親の都合で別れて以来だったんすけど…」
「確かにあの頃はやんちゃしてたけど私だって女の子よ?
ってかその人は?」
今度は紫藤と呼ばれた少女が俺を見て聞いてくる。
「ああ、俺の上司…てか先輩の神薙戯さんっす」
「上司?イッセー君バイトでもしてるの?」
「まあそういった感じだな。
ご紹介に預かりました、神薙戯蒼真だ。
よろしくな幼馴染さんよ」
「よ、よろしく」
俺の自己紹介に紫藤は頭を下げる。
「んでそっちの奴は紫藤さんの同僚かな?」
「本来は只の人間に言う必要はイリナの幼馴染とその上司だというのなら話は別か。
私はゼノヴィア・クオルタ、教会からイリナと共に派遣されてきた戦士だ!」
今度は青いアホ毛が特徴の少女に視線を移す。
「…俺達の事は言っていないみたいだな」
「勝手に言う訳にはいかないでしょう?」
まあそれはそうだが。
「此方も聞きたい事があって来たのだがまずはそっちの要件からで良いぞ」
「悪いわね」
そう断ってグレモリー先輩と教会の少女達は対談を始めた。
俺達は一旦部屋の外へ出て話し終わるのを待つ…と思ったら間違いだ。
部屋の中にはパープルドラゴンが持つ能力で不可視状態になっているトワナを潜ませてある。
彼女とエンゲージで繋がっている俺にはグレモリー先輩達の話は筒抜けなのである。
話を盗み聞きしている内にバチカン、聖剣、堕天使コカビエルなどというワードが聞こえてきたので占めたと俺は思う。
その後、話し終えた筈のゼノヴィアとかいった少女が悪魔に転生せざるを得なかったシスターアーシアの悪口でしかない暴言を吐いていたのを聞いて俺は兵藤に教えると彼は一目散に突入して言い放つ。
「アーシアの神器を都合良く見出して使って好き勝手に祀り上げていただけで彼女の優しさや気持ちを理解していないような連中が勝手な事を言ってんじゃねえ!」
「イッセーくん!?」
兵藤の物言いに紫藤は驚く。
「その通りだ。
彼女は教えを守って事を行っただけに過ぎない。
本当に愚かなのは都合の良いように解釈して誤った判断を下した君らの上層部だろう」
「なんだと貴様等、我等が主を馬鹿にしているのか!?」
「馬鹿にしているも何もそうしているのは君らの方だと思うが?
確か聖書には「汝、隣人を愛せよ」って一文があるよな?
それを守っていたアーシアと今の君の行動をその主様が目にしたらどう見比べるかな?」
「くっ!?…」
ゼノヴィアが噛みついてくるが俺の返しに反論出来ずにいた。
「この話は終わりだ。
君らが言っていた事柄には此方も関わらせてもらうからな!
これは決定事項だ」
「え?」
「赤龍帝を宿しているという其処の男は兎も角、只の人間のお前に何が出来るという!?」
俺の言葉にグレモリー先輩は疑問を抱き、ゼノヴィアはまた噛みついてくる。
「それが要件だったんだ。
其方の話と総合したら此方の知り合いが巻き込まれた事が確定したからな」
「そういう事だったのね…」
「おい、一体どういう事なんだ?!」
俺の言葉にグレモリー先輩は事情を分かってくれた一方、ゼノヴィアは納得がいかないといった風だ。
やっぱり聞かされてなかったようだな…まあ管轄が違うからといわれればそれまでなんだが…明らかに教会のセキュリティの甘さが招いた事態だろう。
「そっちのゴタゴタに出向で来ていたこっちの知り合いが巻き込まれて、とある人には物凄く大事な物迄もが奪われてんだよ!
管轄が違うから責任は負いませんとでも言い逃れするつもりか?ああ!?粗雑なセキュリティだったからそんな事態に陥ったんじゃねえのかよ!
それに俺も任務を任されている街で要らん事されたくないからな!」
「くっ!?…百歩譲って貴様の知り合いが今回の件に巻き込まれてしまった事は此方に非があったという事は認めて謝罪しよう。
だが私は貴様自身を認めてなどいない!」
俺はキレ気味にそう言うとゼノヴィアは尚も噛みついてくる。
ってか此処迄話してやってるのにまだ俺が只の人間だという認識なのかよ…。
「で、一体どうするというんだ?」
「決まっている!…決闘だ!」
「いいだろう!…」
ゼノヴィアは俺に対し決闘を申し込んでくる。
だが其処で…
「神薙戯先輩、ちょっと待ってくれませんか?」
「木場?…」
何故か其処で木場が待ったをかけてきた。
「僕にも教会の戦士と手合わせてもらいたい」
「何?」
「ふふふ…!」
木場は何時もと何処か違う様子でそう言ったかと思うと不気味に笑う。
「グレモリー眷属の一人が私らと戦うだと?」
「僕はね…君達の失敗例として一度処分された身なんだよ…」
「何?」
「ほう…」
「!?」
失敗例だと?…木場の言葉に俺は疑問を感じ、紫藤の方は大分驚いた表情をしていて、ゼノヴィアは心当たりがある様子であった。
ドラゴン卵誰に渡す?
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ミッテルト
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レイナーレ