ハイスクールクライシスDxD!~遺物使いの竜契約者の軌跡 作:カオスサイン
Side蒼真
兵藤を保護下に置いてから数週間が経ったある日の事だった。
「あ!蒼真先輩、訓練の事なんすっけどここしばらくお休みにさせてもらってもいいですかね?」
「何?力は大分ついてきているから別に構わないが…」
「あざっす!」
「お、おい?」
兵藤は俺に訓練を休む断わりを入れてきた。
許可を出したは良いが、それを聞いた彼は即座に出て行った。
「…もしもの時の保険だ。保護下権限を行使する」
建前を立てて俺はふと少々気になったので兵藤の後を数日間追ってみる事にしたのだが…
「…おろ?…」
此処数日間尾行して分かった事は兵藤が金髪の美少女と待ち合わせ、所轄デートの様なものをしていた事だった。
だがその件の少女が今日の所は約束していたであろう時間を過ぎても現れなかったのだ。
「兵藤、彼女が現れないようだが?」
「うおっ!?先輩見ていたんすか?!」
「最初からな」
「はあ…彼女アーシアっていうんすけどこの街の教会に配属されたみたいなんすよ」
「ああ、十中八句彼女が迷っていた所にお前が案内したと…ってん?…」
「仕事でも入っちゃったのかなあ~?連絡先交換しとけばよかったなぁ…」
そう項垂れていた兵藤だが一方彼の言葉を聞いた俺はおや?と思い事前に調査していたこの街の施設情報を思い出し記憶を探ってみる。
「すまん、兵藤一ついいか?」
「はいなんすか?」
「確かこの街の教会って思いっきし錆びれたままのまともな手入れもされていない様な状態じゃなかったか?」
「…そういえば確かにあんなボロボロな所で少し可笑しいなとは思ってはいましたけど…真逆!?…」
そう言って兵藤は俺と顔を見合わせる。
「その真逆かもしれないな…お前が襲われた件といい今回の件といい恐らく堕天使勢力が関係しているかもしれない」
グレモリー先輩から彼女達悪魔を含む堕天使、天使の三勢力間のすくみの情報を得ていた俺はそう結論付けた。
「な、なら急いで探さないと…!」
「待つんだ兵藤。今あの廃教会に行った所で素直に彼女に会わせてくれるとは到底思えん。
だがもし仕事で外に出ている場合なら…」
俺はスマホである地点をいくつもマークしてあるマップを出した。
「先輩これは?」
「もしもの時の為にと思ってグレモリー先輩に聞いておいた眷属達が契約を結んでいるという一般人の家を示したマークだ」
「それじゃあ!」
「しらみつぶしに探すんだ!」
「了解っす!」
もしもあの少女の仕事に彼女一人だけではなく同僚、かつての彼の様な人物が居たのなら間違い無く死人が出る。
そう悟った俺は兵藤と共に契約者の家をしらみつぶしに訪れて安否を確認し回った。
そしてしばらく時間が経った後、俺達は一旦落ち合う。
「そっちはどうだ兵藤?」
「駄目っす!契約者の人達の無事は確認出来たんすけどアーシアは未だに…」
「そうか…なら後残るは…」
恐らく此処を逃したら大変な事になる…そう思っていた時だった。
「きゃああああー!?」
「「!?」」
女性の絶叫が付近の民家から聞こえてきたのだ。
「今のは…間違い無い!アーシアの声だ!」
「ビンゴか!だが…兎に角急ぐぞ!」
「はい!」
兵藤がそう確信し、俺は想定していた最悪の事態に陥ったであろう事に苦虫を噛みながら件の民家へと急行した。
「お、お邪魔しまーす…」
家の鍵は開いていた、というよりピッキングされた形跡があった。
やはりか…
「兵藤は此処で待機していろ、俺が見てくる」
「了解っす!」
兵藤には待機を指示し俺は契約者の家の奥へと進んだ。
其処で目にしたものは…
「チッ!…」
「こんな事って…」
俺が目にしたのはまるで十字架の張り付けを再現したかの如くこの家の住人であった男性が滅多刺しにされ寝室の壁に串刺しにされていた光景とその近くで落胆し涙を流すアーシアと呼ばれていた少女の姿だった。
もう男性は生きていないだろう…その横には小さい文字で何かが書かれていた。
「む?…」
「「悪い奴等にはお仕置きよ」って偉い人の言葉でありますよっと!」
「!」
ガキン!
「およ?…」
ふと背後からそんな声が聞こえ俺は咄嗟に懐から取り出した龍燐で襲い来る攻撃に備えた。
真逆防がれるとは思っていなかったのか仕掛けて来た当人は間抜けな声を出していた。
「先輩!今の凄い物音は一体…ッ!?」
先程のぶつかり合う物音を聞いて飛んできた兵藤は今のこの惨状を見て酷く嗚咽を漏らす。
無理もないな…俺は今迄の出来事で最早慣れてしまっているからあまり問題は無いが。
俺は先程攻撃を仕掛けて来た奴に向き直り睨み付けながら言う。
「オイ…この惨状を引き起こしたのはそこのお嬢さんではなくお前で間違い無いな?」
「イェスイェス!この私、フリード様がそこの悪魔と契約しているクズ人間を始末してやったんだよおー!っていうかなんで此処に只の人間が居るんスかあ~?まあ見られたからにはお前等も始末しちゃうんだけどさあー!」
自らをフリードと名乗った神父の男は悪びれもせずにそう言い放ってきた。
アーシアもトンデモナイ奴と組まされたものだな。
「兵藤その子を連れて早く逃げろ!コイツは俺が相手をする!」
「先輩!?」
「早くしろ!その子が居ては足手纏いになる!」
「わ、分かりました!さ、アーシアも早く!」
「い、イッセーさん…」
「そうはさせるとお思いですかなあ~っと!」
兵藤達を避難させようとするもやはり神父が妨害しようとしてくる。
だが
「させると思うか?」
俺はすぐに水鉄扇を取り出して水壁を発生させる。
「ぶわっぷー!?」
「今だ!」
神父は水壁に激突しびしょ濡れになる。
その隙に兵藤達は此処から離脱した。
「こんのお~!只の人間がよくもやりやがりましたねえー!テメエもう生かして帰さねえぞ!」
「さっきのを見てまだ俺が只の人間だと思っているのは間違いなんだがな…」
フリードは激昂して又も俺に襲いかかってくる。
が負ける俺ではない。
「はっ!」
「んなっ!?…真逆テメエ神器使いだったのか~!?」
「似て非なる物だ。
此方も一つ聞きたい。
ジョージ・エヴァンスという名前に聞き覚えがあるか?」
俺は神父に質問を返す。
「ジョージ・エヴァンスゥ~?聞いた事ねえなあ…」
俺はかつて敵対した人物の名を問う。
もし彼の所属先の人間であったなら迷惑をかける事になると思ったからだ。
だが当のフリードはどうやらそうではないようだ。
「そうか…ならお前にもう用は無い!一気にいかせてもらうぞ!
水流よ!荒々しき風を起こせ!水嵐!」
俺は水鉄扇を振り水の流れを変えてまるで風の如き水流に変化させてフリードに向けた。
「な、何だあ!?ぐう!?い、息が出来!?…」
「台風の最中の水中に居るみたいだろ?
安心しろ俺がこの場を離れれば効力は無くなる」
最早息をするのに必死で聞こえていないであろうフリードを見て俺は早々にこの場を離れたのだった。
ドラゴン卵誰に渡す?
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ミラ
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イリナ
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ミッテルト
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レイナーレ