小説の林堂 二次創作 小説「キノの旅」   作:イバ・ヨシアキ

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 二次創作「キノの旅」です。
 もう10年以上は経っている作品ではございますが、お楽しみいただければ幸いです。
 ご感想やご意見など頂けたら幸いです。
 なにとぞにお願いします。

 2015/3/4 修正しました。


 「もう一つの願いor始まりの言葉」

 

 もう一つの願い 

 

 ──Another wish──

 

──ある旅の中でのお話です。

 とても澄んだ空の蒼の中に、雲の白さが緩やかに溶け合い、そして果てのない地平を紅く眩かせていた、そんな夕暮れ時のお話です。

 

「壊れないでね、エルメス」

「……」

「ん、エルメス?」

「……うにゃ、はい? キノぉ、なんかいったぁ?……」

「……ほんとうに寝てたんだね」

「んー、やっぱ、なんか言ったのぉ? ねえ、なんて言ったのさー、おしえてよー、きになるなー」

「壊れないでねって言ったの」

「はいぃ?」

「あのねエルメス。今から言う事、寝ぼけてないでちゃんと聞いてね。とっても大事な事だからさ」

「え、あ、うん? 聴きましょう!」

「ボクはね、エルメスがいてくれるから、こうやって旅をする事ができるんだ。もし、どこか旅の途中でエルメスが、腕のいい修理屋さんでも絶対に直せないほどバラバラに壊れてしまったら、もう、こうやって旅をする事が出来なくなっちゃう」

「……」

「そりゃ、その時はまた、別の新しいモトラドを見つければいいかもしれないけど、その新しいモトラドが、エルメスみたいによく喋ってくれるモトラドじゃないのかもしれないし、それにもしかしたら、エルメスより運転しにくいモトラドなのかもしれない──」

「……あの、キノ?……」

「ん、何さエルメス」

「いったいぜんたいどうしちゃったの……すっごく変だよ。あ、もしかして、転んで頭でも打っちゃったの? それとも、お腹すいて変なキノコでも拾い食いしちゃった──いたぁっ!」

「違うよ、もう! まじめな話をしているのに変なこと言わないでよ!」

「……うう、だってキノってばいきなり変なこと言うんだもん! おかしくなったと思うじゃん! なんでいきなりそんな似合わないこと言うのさ!」

「……ただ、ボクもエルメスと同じような事をふと思っただけだよ」

「……」

「あのね、ボクはね、エルメスにはまだ壊れてほしくないし、エルメスとまだ一緒に旅をしたいし、これからも、いやずっと、ずーぅとエルメスと一緒に旅をしたいんだ。だから、これからもエルメスには、絶対に壊れてほしくないって思ったんだ」

「……」

「ボクは、エルメスと死なない約束をしたけど、ボクはまだエルメスに壊れてほしくない約束をしていなかったから、一応良い機会だし、ボクもちゃんと言っとこうかなって思っただけさ」

「うーん……たぶん、だいじょうぶだよ……」

「ん? 大丈夫って?」

「さっき、キノはぜったい死なないって約束してくれたじゃん。だからキノが生きてくれている限り、こっちはぜったいに壊れることはないよ。キノはさ、ちゃんと、まあ気まぐれで時々だけど整備もしてくれるし、そりゃ時たま扱いがすっごく雑な時もあるけどさ、でも、その分だけ丁寧にちゃんと扱ってくれるから、まだ当分この先壊れることはないよ……でも、いい機会だから、こっちもちゃんと約束するね。キノが生きて旅を続ける限り、ぜったい壊れないように頑張るよ。キノのこれかからの事を鑑みてね」

「じゃあ、これからもよろしく、エルメス♪」

「こちらこそよろしく、キノ♪ でさ、ついでにお願い事してもいいかな♪」

「どんなお願い?」

「えーっとさ、次の国で整備できる場所があったらでいいんだけど、タイヤとチェーンとプラグを新品に取り換えてほしいなぁ♪ あとね、新しいオイルに入れ替えてほしいし、部品やタイヤの隅々までちゃんと洗って、油をさしてピカピカにしてほしい、あ、その上からワックスがけもして──」

「──とりあえず、エルメスが毎朝ちゃんと起きてくれたらね」

「……」

「ん、エルメス?」

「ぐーぐー」

                            

 

 

 私はあなたの幸せを心から願います。

 

 私はあなたの不幸を心から願います。

 

 私はあなたの笑顔を心から願います。

 

 私はあなたの怒りを心から願います。

 

 私はあなたの喜びを心から願います。

 

 私はあなたの悲しみを心から願います。

 

 

 ──さあ、あなたは私の何を願いますか?

 

 

 Thank you can you say to a favorite person

 

 Thank you have you been said by a favorite person

 

 Thank you when it is said by a favorite person and.

 

 Thank you when it was possible to say to a favorite person and.

 

 

 ──What feelings do you become?

 

 もう一つの願いor始まりの言葉 end

 

 




 読んで頂いてありがとうございます。
 キノの旅の小説を書いた最初の作品となります。
 原作小説の「願い」を題材に、キノサイドの願いはこうかなっと思いながら書いた作品です。 
 最後まで読んでいただき感謝します。
 これからも色々な小説を載せていきたいので、なにとぞにお付き合いのほどをよろしくお願いいたします。
 随時、ご感想、ご意見、募集しております。
 なにとぞにお願いします。
 では、読んでくださってありがとうございます。

 3月4日

 始まりの言葉を追記させていただきました。
 
 キノの旅には、やはりこの文章は欠かせないと思いましたが、文章が少なく掲載が不可だったためどうしようかと思いましたが、もう一つの願いと混同させていただきました。
 キノの雰囲気を出せたかはわかりませんが、また感想を頂けたなら幸いです。

 では、また。
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