ダンジョンに賢王がいるのは間違っているだろうか?   作:ひまわり先生

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『グンマー』さん、『カントリーテカリ』さん、評価ありがとうございます。
そして新たに11名のお気に入りに登録して頂いた方ありがとうございます。

続けて2話目書き終えたので投稿しました。
戦闘シーンを描きましたが読みにくいなどあれば感想でアドバイスいただければと思います。

それではどうぞ。。  


episode 2  ダンジョン

「おい、アイズ!!!いいかんげんおいらを降ろせ!!!」

 

「ダメ・・・ポロンはすぐ逃げるから」

 

「頼む、せめて・・・・お姫様抱っこはやめてくれ!!!」

 

 

現在オラリオに天高くそびえる塔バベルの前にポロン達はいた。

 

 

「剣姫が男と一緒に・・・・なんだポロンか」

 

「剣姫がお姫様抱っこを・・・ポロンか」

 

「・・・・ポロンか」

 

「その反応はちょっとショック何だけど!!!!」

 

 

ポロンをお姫様抱っこで連れ出した金髪の女性は『剣姫(ケンキ) アイズ・ヴァレンシュタイン』

ロキファミリアの第一等級冒険者で種族はヒューマン、レベル5。

 

とてもきれいで美人さんだが表情があまり豊かではない。

だが非常に負けず嫌いでさらに戦闘狂という一面もある。

大好物はイモを油で揚げた『じゃがまるくん』である。

 

 

「アイズさ~ん、やっと追いつきました」

 

「ゴブゴブッ!!!」

 

「キュキュッ!!!」

 

「キキッ!!!」

 

 

上からエルフのレフィーヤ、ゴブさん、『ぶりっ娘アルミラージ』のアルちゃん、『はぐれバッドバット』のバッくん。

 

 

「ごめんねレフィーヤ、大丈夫?」

 

「はひ!!!大丈夫れふ!!!」

 

「ま~たデレデレしちゃって」

 

 

そう彼女はアイズ好き好きなのだ。

 

 

「それよりポロン!!!早くアイズさんから降りてください!!!」

 

「見てわかんないの!?アイズが降ろしてくれないんだよ」

 

「そんなのうらやまケフッ、破廉恥です」

 

「おいらははずいんだよ」

 

 

こんな言い合いに5分ほど費やした。

ゴブさんが仲裁に入ってようやく落ち着いたのであった。

 

 

「ポロン、一緒に行こ?」

 

「いやだ!!!」

 

「大丈夫、私がついてるから・・・」

 

「無理!!!」

 

「お願い」

 

「・・・・」

 

 

ポロンにはこれほどまでに嫌がる理由があった。

 

 

「アイズ先月の事を覚えてるか?」

 

「うっ・・・・ん」

 

「アイズは俺をおいてとっとことっとこと進んじまって死にかけた」

 

「ごめんなさい」

 

「それから三か月前はおいらを守るためにオークを倒してくれたけどそのオークの持っていた棍棒がおいらの目の前に落ちてきて死にかけた」

 

「ごめん・・・・」

 

「もうあんな思いはしたくないから行かないおいらはダンジョンに潜らず伝説の遊び人になるんだ!!!!」

 

 

そして懐に持っていた刃のないナイフ3本でジャグリングを始めた。

ちなみにうまく成功していたが拍手が起きたのはゴブさんとアルちゃんのみだった。

 

ただ、アイズも黙ってなかった。

 

 

♪~(BGM~ドラクエⅢ 戦闘のテーマ~)

 

 

「今度は怖い思いをさせないから・・・・一緒に行こう?」

 

 

アイズの上目使いのおねだりが発動。(本人は無自覚)

ポロンの心に会心の一撃。

心が揺れ動く。

 

 

「ポロン、私達も今回はついていくので大丈夫ですよ」

 

「ゴブ」、「キュキュ」、「キキ」

 

 

皆の説得が入る。

ポロンの心はさらに揺れ動く。

 

 

「・・・わかった、行けばいいんだろ!!!」

 

 

♪~

アイズ達はポロンの説得に成功した。

 

そしてポロン達はダンジョンに足を踏み入れた。

 

 

”ズッザッ、ズッザッ”

 

 

~ダンジョン1階層~

 

 

「ポロンってレベル1なんですよね」

 

「そうだけど何だよレフィーヤ」

 

「何歳のころからファルナを授かったんですか?」

 

「確か・・・7年前だったかな?」

 

「7年ってまだ3歳じゃないですか!!」

 

 

普通3歳の子供にファルナを刻むのはまず少ない。

同じファミリアの親が子を産んでその子を同じファミリアに入れるために授けることは考えられるがその他ではダンジョンでこき使う為だとか、汚い理由で授ける場合しか考えられない。

 

 

「ポロンは英雄に憧れてたから・・・無理言ってリヴェリアに許可を取ったらしいよ?」

 

「アイズ!!!何で言っちゃうんだよ!!!」

 

 

ポロンは顔を真っ赤にしながらアイズを責めた。

そうポロンが3歳の頃、『僕も英雄になりたい』と言って駄々をこねたのが原因だった。

 

猛反対だったリヴェリアだったが、フィンとロキは違った。

ロキの勘とフィンの勘がポロンを冒険者にした方がいいと聞き、しぶしぶ了承した。

 

 

「でも7年も続けてたらレベルも・・・」

 

「それはおいらのスキルが原因みたいなんだ」

 

「スキルですか?」

 

「うん、名前もわかんないんだけどなんか変なスキルがあってそのせいでステータスが伸びないんじゃないかって聞いた」

 

 

ギルドには内緒だけどっと後に付け加えたが、ポロンは自身がレベル0でステータスオール0のことを知らない。

このことを知るのは神ロキに団長フィン、副団長リヴェリア、ガレスの4名。

 

幹部メンバーにもこの事を話してはいない。

中には違和感を覚えてる者もいるが口に出すことはなかった。

 

そしてポロンや他のメンバーにはレベル1と嘘をつき、ステータスもわけのわからんスキルがあるせいで成長を阻害していると説明した。

 

 

「へーそんなスキル聞いたことないですね」

 

「うん、私もない」

 

「リアも知らないっていうくらいなんだしおいらが初めて出現させたスキルかもな」

 

 

そんな会話をしながら歩いているとアイズとレフィーヤが戦闘態勢を取った。

 

 

「ゴブリンが3体」

 

「ポロン・・・」

 

「・・・・分かった」

 

 

ポロンも持っているナイフを構えた。

 

 

「ゴブさんは右のヤツを・・アルちゃんは左のヤツ・・バッくんはみんなのサポートだ」

 

「ゴブ!!」、「キュ!!」、「キキ!!」

 

「3・・2・・1・・行くぞ!!!」

 

 

合図と共にポロンは駆け出した。

 

 

♪~(BGM~ドラクエⅢ 戦闘のテーマ~)

 

 

まずはゴブさん。

ゴブさんの攻撃。

自身の持つメイスを振り、右側にいたゴブリンAに命中した。

そのままメイスの攻撃を喰らったゴブリンAは右側に飛ばされ他の2体と距離を離された。

 

先程の攻撃によりひるんでしまったゴブリンAはうまく立ち上がることが出来ず起き上がれない。

 

ゴブさんが続けて攻撃。

頭部にメイスの一撃を入れた。

ゴブリンAは消滅し、『ゴブリンの魔石』を落とした。

 

 

次にアルちゃん。

アルちゃんの攻撃。

自身の武器であるトマホークを投げ、ゴブリンBの右足を落とした。

 

苦痛に悲鳴を上げ、うつ伏せ倒れるゴブリンB。

 

アルちゃんが続けて攻撃

アルちゃんはにっこりしながら近づき、2つ目のトマホークを両手で持ち無防備なゴブリンBの頭に振り落した。

ゴブリンBは消滅し、『ゴブリンの魔石』を落とした。

 

 

最後にポロン。

ポロンの攻撃。

ポロンはナイフをゴブリンCの首元を切ろうと振った。

ゴブリンCは突然の奇襲に反応しきれず防御が間に合わない。

 

これは勝ったとポロンは勝気になった。

ゴブリンCに攻撃が当たった。

 

・・・ダメージはない。

 

首元にナイフが当たったがまったく切れなかった。

何故だとポロンが装備を見直した。

 

何とポロンが装備していたのはジャグリング用の刃のないナイフだった!!!

 

「あの~30秒待ってもらえませんか?」

 

ゴブリンCの攻撃!!!

 

「ガッ!!!」

 

ポロンにダメージ!!!

ポロンは腹を爪で攻撃され流血している。

 

ゴブリンCの攻撃!!!

 

だが、バッくんの支援攻撃により攻撃が中断された。

そしてアイズの攻撃。

 

ゴブリンCは消滅し、『ゴブリンの魔石』を落とした。

 

♪~

 

 

「もうやだ!!!帰る!!!」

 

「大丈夫、傷もふさがったよ?」

 

 

ポロンは大泣きし、帰ると駄々をこね始めた。

ちなみに傷はポーションですぐに治った。

 

 

「無理、死んじゃう」

 

「それはポロンが演芸用のナイフを使ってたからです」

 

「だって・・・だって・・」

 

「本物のナイフであれば倒せてましたよ」

 

「・・・・・」

 

「もっとまじめに取り組んでください!!!!」

 

「・・・・はい」

 

 

ポロンは言い負かされてしまった。

 

 

「さぁちゃんと刃のあるナイフ装備して次行きますよ!!!次!!!」

 

「・・・・はい」

 

 

この後、めっちゃゴブリンと戦った。

 

 

 

~ダンジョン6階層~

 

 

ゴブリンを十数体倒した後、どんどん進み6階層まで足を進めていた。

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・」

 

「やりましたね、ウォーシャドウも倒せましたよ」

 

「さすがにもうつらいよ」

 

 

ポロンも連戦続きでかなり消耗していた。

 

 

「聞いてたステータスでここまでこれたんですからステータスも大きく変動していますよ」

 

「・・・ホントかなぁ」

 

 

レフィーヤの言葉ににやけるポロン。

実際に自分が成長したんじゃないかと感じていた。

 

今までより多くの魔物と戦い、各上の魔物を倒すこともできた。

帰ってからのステータス更新が楽しみになってきた。

 

 

「さて、ポロンのバックパックもいっぱいになってきましたし戻りましょうか」

 

「・・・うん、わかった」

 

 

少し歯切れの悪かったアイズだが戻ることを了承した。

 

 

「よ~し、帰ろ~!!!!」

 

 

ポロンが足を動かそうとした時、足を何かに掴まれた。

 

 

「うわっ!!!何だ!?」

 

 

ポロンが自身の足を見ると泥が足にまとわりついていた。

 

 

「何で泥が・・・痛て!!」

 

 

ポロンは何かに引っ張られて転んだ。

 

 

「も~ポロン、何してるんですか行きますよ」

 

「待ってレフィーヤこの泥が!?」

 

 

ポロンはある事に気付いた。

足にまとわりついていた泥が手の形をしていたことに。

 

 

「レッ・・レフィーヤ!!!魔物!!!泥の手の魔物!!!!」

 

 

 

♪~(BGM~ドラクエⅢ 戦闘のテーマ~)

 

 

泥の手の魔物Aが現れた。

ポロンはナイフで泥の手の魔物Aを攻撃。

 

ナイフが効いたのかポロンの足から離れた。

 

 

「何ですか!?この魔物!?」

 

「おいらが知るかよ!!!!」

 

「・・・!?」

 

 

泥の手の魔物Aは仲間を呼んだ。

泥の手の魔物AとBは仲間を呼んだ。

泥の手の魔物AとBとCは仲間を呼んだ。

・・・

 

「・・・凄い増えた」

 

「そんなこと言ってる場合じゃねぇ!!!!」

 

泥の手の魔物5体の攻撃。

 

ポロンの動きが封じられ口元を覆われた。

ポロンは息が出来ず苦しがっている。

 

レフィーヤの攻撃。

ポロンに攻撃していた5体を倒した。

 

 

「ポロン大丈夫ですか!?」

 

「死にゅかと思った・・・」

 

 

泥の手の魔物の攻撃。

アイズは攻撃をかわした。

 

 

目覚めよ(テンペスト)

 

アイズは魔法エアリエルを発動。

風を身に纏った。

 

リル・ラファーガ

 

アイズの攻撃。

泥の手の魔物が数体消滅した。

 

 

「ポロン!!詠唱が終わるまで耐えてください!!!!」

 

「自信ないけど頑張ってやる!!!お前らレフィーヤを守るぞ!!!」

 

「ゴブゴブ!!!」、「キュキュ!!!」、「キキッ!!!」

 

 

泥の魔物の攻撃。

ゴブさんが防御した。

 

「鬼さんこちら手のなる方へ~」

ポロンは変な踊りをした。

 

魔物が一斉に襲いかかってきた。

 

 

「ちょっ!?限度があるだろ!!!」

 

ポロンは逃げ出した。

だが、回り込まれてしまった。

 

 

「レフィーヤ!!!ヘルプ!!!」

 

「誇り高き戦士よ 森の射手隊よ 押し寄せる略奪者を前に弓を取れ 同胞の声に応え 矢を(つが)えよ 帯びよ炎 森の灯火(ともしび) 撃ち放て 妖精の火矢 雨の如く降りそそぎ 蛮族どもを焼き払え」

 

 

レフィーヤの魔法が発動。

 

 

ヒュゼレイド・ファラーリカ!!!!」

 

 

全部の魔物に火矢が命中!!!

全ての魔物が消滅した。

 

 

「あちちちち!!!!尻燃えッ!!燃えてる!!!」

 

「あっ・・・ごめんなさい!!!」

 

♪~

 

 

ポロンのお尻の鎮火も終え、ダンジョンを抜けた。

 

 

「それにしてもあの魔物おかしいですよ」

 

「魔石がでなかった・・・」

 

 

あの魔物は魔石を落とさなかったのである。

 

 

「おいらはよく知らないけど2人も見たことないんだろ?」

 

「はい、仲間を呼ぶ魔物は他にもいてかなり危険視されてますけど見たことも聞いたこともない魔物でした」

 

「新種・・・」

 

「おそらくは、ですが上層にしてはとても強すぎます!!!」

 

 

たしかに単体のみならばとても強いとは言えないが仲間を呼ばれたら手足の動きが封じられ殺される。

まさに人海戦術を巧みに使ってくる魔物だった。

 

ポロン達は換金の際にギルド職員に魔物の特徴を伝え、周りに周知して貰う様お願いした。

その魔物はマドハンドと命名されウォーシャドウに続く、初心者殺しと呼ばれるようになった。

 

 

「それにしても疲れたなー」

 

「今日はステータス更新が楽しみですね」

 

「ああ、アイズもおいらを連れ出してくれてありがと」

 

「・・・・・うん」

 

 

また歯切れが悪く返事をした。

ポロンは特に気に留めず、そのまま歩みを進めようとした。

 

 

「まって・・・」

 

「ん?アイズ?」

 

「どうしました、アイズさん?」

 

 

アイズが2人を引き留める。

アイズはずっと聞きたかった、言いたかったことをついに口にした。

 

 

「何で・・ポロンは魔法を・・・使わないの?」

 

「アイズ、何を言ってるんだ?おいらは魔法は覚えてな」

 

「4年前のあの時・・・ポロンは使った・・・はず・・」

 

「どういう事ですかアイズさん?」

 

 

アイズは4年前を思い出しながら語った。

 

 

「私とポロンは今日みたいにダンジョンに潜ったけど10階層で変異種のオークと出会った」

 

「その時私は倒せなくてボロボロになって倒れた」

 

「だけど目を開けたらガレスが私を担いでいた」

 

「ガレスに聞いたら私に外傷はなくてポロンが重傷、変異種のオークは倒されて周りにたくさんの魔石が落ちていたって」

 

「それはたまたま通りかかった冒険者が倒してくれたんだろ?」

 

 

ポロンもこの時は意識を落としており、まったく記憶にない。

 

 

「でもあの時にポロンが変わった」

 

「変わった・・・ですか?」

 

「それが外れた時」

 

 

アイズはポロンの額に指を示す。

 

 

「その兜が外れた」

 

「はぁぁぁぁ!!!!」

 

 

ポロンは声を上げて驚いた。

 

 

「マジで!!おいらのコレ1回取れたの!?どうやって!?」

 

 

アイズの肩を掴み上下に揺らした。

何故こんなにも驚いているのかと言うと10年間過ごしてきて一回もサークレットが外れたことが無かったからだ。

 

 

「わからない、地面に落ちたところしか見てない」

 

「うっそ~~~~ん」

 

あからさまにがっかりしたポロン。

正直に言うとちょっとダサいと思っている。

 

 

「でも、そのあとポロンが『俺が守る』って言ってた」

 

「おいらが?アイズを?」

 

 

コクっと頷くアイズに対し、まったく記憶にないと顔に出てるポロン。

話しがなかなか進まないためレフィーアが2人を止めた。

 

 

「いったんこの話はやめて帰りましょう」

 

「そう・・・だな、おいらは全く覚えてないし」

 

「うん・・・・分かった」

 

「そうです、戻ってから話しましょう」

 

 

こうしてポロン達は話を中断し、拠点(ホーム)に向けて歩みを進めた。

だがポロン達はまだ気づいてなかった。

 

帰ってから始まる地獄(お説教)については・・・

 

 

~episode 2 end~

 




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