ダンジョンに賢王がいるのは間違っているだろうか?   作:ひまわり先生

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もう一つの作品と同じくこちらも更新再開いたします。

襲いながらも更新を続けていこうと思いますので応援よろしくお願い致します。


episode 5  怪物祭

~出店の並ぶ通り~

 

今日のオラリオはいつもよりとても活気が良く、賑わっていた。

 

怪物祭(モンスター・フィリア)

 

ガネーシャファミリアが主催するオラリオ最大の祭だ。

 

 

「おや、デートかい!!そっちのかわいいお嬢さんにおまけだ」

 

「ちっ、見せつけやがって、カップルなんて滅んじまえ!!」

 

「おいおい、あれってヘスティアのところの子じゃないか!?これは大スクープだ!!!」

 

 

白髪の男の子、ベルが金色で長髪の人物と手を繋ぎながら祭を見回っていた。

金髪の人物は緑のワンピースを着こなし、ピンクの唇がとてもキュートであった。

 

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「・・・ねぇ」

 

「なんだ・・・」

 

「何で僕は君と一緒に祭を周ってるのさ」

 

「・・・・ごめん」

 

「・・・・」

 

「・・・申し訳ございませんでした!!!」

 

 

ベルに金髪の女性、もとい女装したポロンが謝罪した。

 

なぜベルはアイズとではなく女装したポロンと一緒に行動しているのか。

それは祭の前日での出来事だった。

 

 

~黄昏の館(祭前日)~

 

 

「はぁ~!!!連れていけない!?」

 

「そや、アイズたんは明日、ウチとデートや」

 

「おまっ・・・いったいなにしたんだよ」

 

「・・・(プイッ)」

 

 

ポロンはベルのためにアイズを祭に連れて行こうとしたが思わぬアクシデントが発生した。

まさかの先約、しかもロキだった。

 

 

(くそっ、これじゃおいらの面子が立たないじゃないか)

 

 

アイズを誘う為にはロキを騙して連れ出せればいいのだがそこが難点だった。

 

まず神に嘘が通用しないこと。

これはすべての神に通用することで子供(人間)達の話すことが嘘か嘘じゃないかを判断することが出来る。

だが嘘が通じないだけでなく騙す相手がロキだという事が一番の問題だった。

ロキはトリックスターと呼ばれるほどの策略家だったのだ。

天界ではあらゆる手を使って神々に殺し合いをさせた等の過去がある。

 

ポロンはまず、なぜアイズがロキと行動を共にすることになったのかを聞いた。

 

 

「アイズたんにちょっとした罰や、ちょうどウチも用事があって用心棒が欲しかったんや」

 

「アイズ・・・・・」

 

 

ポロンがアイズを睨みつけるとアイズは目を逸らす。

 

 

「ロキ、おいらはどうしてもアイズを誘いたいんだ(べルの為に)」

 

「なんや、ポロンはアイズたんが好きやったんか」

 

「ちゃうわ!!!」

 

 

突拍子もないことを言われ、ロキの口調になってしまったポロン。

 

 

「ロキ・・・言わせてもらうが本当にこのままでいいのか?」

 

「なっ、なんや急に」

 

「アイズの容姿が良いのは認めよう・・だが中身が残念すぎる!!!」

 

 

部屋の温度が少し下がった。

だがポロンは気づいていない。

 

 

「コミュ症、天然、戦闘狂、超偏食家と何一ついいのがない!!!」

 

 

急激に温度が下がる。

ロキも顔が真っ青だ。

ポロンは熱く語ってるせいで気づかない。

 

 

「おいらもアイズには長年苦労してるがここいらが潮時だと思ってる」

 

「このままのアイズじゃファミリアの迷惑になるかもしれねぇ」

 

「そこでこの祭りを一緒にまわっていろんな人と触れ合い脱コミュ症って作戦さ」

 

 

ポロンはアイズに向け決め顔ウィンク決め・・・

 

 

「脱コミュ症の為、おいらと一緒にブベラァッ!!!!」

 

 

頬に一撃、アイズの平手が放たれた。

 

会心の一撃!!

 

ポロンは目の前が真っ暗になった。

 

 

「ロキ、明日は予定通りで」

 

「は・・・はい」

 

 

ポロンのキューピッド作戦、開始前に失敗。

 

 

~噴水前~

 

 

「っと言うわけだ」

 

「いや、完璧ポロンが悪いじゃん」

 

「神相手に嘘はつけない・・これしか手札はなかったんだ」

 

 

ベルは少し落ち込んだがポロンに対して別に悪い印象は抱かなかった。

むしろ自分の為に行動してくれた感謝の方が強かった。

 

 

「それにしてもなんで女装?」

 

「ロキのヤツが『ウチの事を騙そうとした罰や』って言って着させられた」

 

 

しかも着なかったら一週間リアの特別教室と言う地獄のおまけがあった。

 

 

「まぁ、似合ってる?からいいんじゃない」

 

「よくねぇえやい」

 

 

そんなこんなでポロンとベルは2人で出店を周った。

 

 

~数分後、『豊穣の女主人』前~

 

 

「じゃっ頼むにゃ!!!」

 

「「はい?」」

 

 

ポロンとベルは豊穣の女主人で働いてる猫人、アーニャ・フローメルにお金の入った巾着を渡された。

 

 

「察しが悪い奴等にゃ、シルがサボって祭りに行ったんにゃが財布を忘れたんにゃ」

 

「ちょっと~お宅の猫さん、頭のねじが飛んでるみたいなんですけど~」

 

「ポロン言い過ぎだよ、ほらすごい威嚇してるし」

 

 

シャーっと言いながらポロンをにらむアーニャ。

そんな中店の中から一人の女性が出てくる。

 

 

「すみません、クラネルさん、ご迷惑をかけてしまい」

 

 

彼女はアーニャ同様豊穣の女主人で働いてるエルフのリュー・リオン。

 

「実は・・・」と事のあらましを説明する。

 

どうやら彼女の同僚が休暇を取り、祭りを見入ってるそうなんだが財布をここに忘れていったとのこと。

 

 

「わかりました、僕も今日は祭りを見て回る予定なので見かけたら渡しておきますね」

 

「ありがとうございます、クラネルさん」

 

「ねぇ、おいらにはなんか言うことないの」

 

「ポロンさん・・・くすねたらわかりますね」

 

 

ポロンに眼力だけで威圧をかけるリュー。

ロキご用達の店と言うこともあり、ポロンのいたずらの件は多く耳にする店員たち。

 

だからここの店員は何かとポロンへのあたりが強いのである。

そのことはポロンも十分理解しているため、言い返せない。

 

 

「そそっそうだ!!!手分けして探したほうが早く見つかるな!!!うん、そうしよう!!!」

 

「ポロンどうし「じゃあおいらはこっちを探すからまたな!!!」ええええ!!!」

 

 

この場から逃げるかの如く立ち去ったポロン。

 

 

「ポロン・・・どうやって合流するつもりなんだろ」

 

 

ポロンに付き合うベルに同情するリュー。

ベルはアーニャから財布を受け取り、祭りで一番にぎわっている決闘場の方へと足を延ばしていった。

 

 

~episode 5 end~




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