魔法戦記リリカルなのは クロスホープズ (更新凍結) 作:No.20_Blaz
ラプラス『鈴羽は大丈夫なのでしょうかね・・・』
鈴羽「どうして私だけ!?」
目の前には水の龍が居る。
だが、その龍の目はその水よりも深い蒼の色をしており、遠くからでも解るほど。
その瞳は、残る二つのジュエルシードだった。
「っ・・・・・!」
「間違いない・・・・・ジュエルシード・・・!」
(ややこしい事に・・・・!)
水の龍は口から水の激流を吐く。
それを回避する俺達だったが、突如俺の身体に異常が出始めた。
「ッ・・!?」
『!! 粒子生成率低下、GNドライヴに異常発生・・・!?』
「しまった・・・!」
水の所為で粒子が地面に落ちてしまった。水と粒子の重さの比較は当然水が重い。
それによって粒子がもし水を受けるとそれが加算されて一気に重量が増える。
つまり、今のGNドライヴは水の入った重りも同然の状態だった。
「くうっ・・・?!」
『バランサー異常発生・・各粒子コンデンサーに浸水発生!』
「くそっ・・・!!」
「ッ・・!!」
「フェイト後ろッ!!」
俺の不調を見て少し心配したフェイト。
だが、後ろから容赦ない水の龍からの攻撃でそれ所ではなかった。
「・・・バルディッシュ!!」
『Ready。』
「フォトンランサー!!」
「ッ!ディバインシューターッ!!」
フェイトが反撃に転じ、なのはもこれに便乗する。
だが、二人の攻撃でも水の龍は衰えず、攻撃を続けたのだ。
「きゃっ・・!」
「うっ・・・!」
『各部に異常発生・・・エクシアでは無理です!』
「っ・・・なら、『アレ』を使うぞ!」
『アレ・・・解りました!』
「ジャケット変更!=エクシア=から=ビルガー=へ!!」
『Change.Cord。Cord:Wuerger。』
咄嗟の機体変更をした俺。
ガンダムエクシアからビルトビルガーに姿を変えたのだ。
コイツはテスラ・ドライブと言う推進機関を使うので雨だろうが関係ない・・!
『・・・最初からこれにすれば良かったのでは・・・』
細かい事言うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
「兎に角!あいつ等を助けるぞ!!」
『は・・・はい・・・・』
テスラ・ドライブを起動させ、俺は一気に戦線復帰を図る。
そして、ビルガーの装備であるM90アサルトマシンガンで水の龍へと攻撃した。
「っ!あの人・・・!!」
「何だ・・・・姿が変わっている!?」
「バリアジャケットを変えた!?」
『スタックビートル展開。全兵装フリー。』
「いくぞ・・・・!」
三連ガトリングで先ずは相手の目を潰す。
更にはマシンガンで弾幕を水増しさせ、徹底的に相手の動きを止める。
そして、本番はココからだ。
『今ですっ!!』
「サンダァァァァァ・・・・レイジィ!!」
「ディバィィィィン・・・バスタァ!!」
二人の攻撃が龍の頭部に直撃する。
それでもまだ龍は倒れない。相当タフらしい。
だが、これで・・・!
『コールメタルソード!』
一気に龍の目玉に向かってソードを突き刺す。
だが、相手の防御が強く弾かれてしまった。
しかし。それでいい。確実に相手にダメージを与えるんだ・・・!
「ッ!!」
『ジュエルシードと適合し始めたようですね。このままではこの海一体がジュエルシードのテリトリーになります。』
「だろうな。」
その証拠に、龍の背中には羽が生えていた。
更に、姿も少しだけではあるが東洋の龍らしい姿に変わっていた。
段々とジュエルシードが能力を発揮していけば、捕獲は難しくなる。
だが、焦っちゃいけない。
「・・・確実にいくぞ。」
『はい。』
「・・・・・・・。」
「だ・・大丈夫だよね・・・何だかさっきより強そうだけど・・・・」
「・・・多分ジュエルシードが目覚め始めている。このままだと捕獲は難しい。」
「ッ・・・・!」
「でも大丈夫。私達なら・・・・・」
「・・・うん・・・うんっ!」
「スタックビートルをアクティブ。目玉を抜いてやるぞ。」
『了解。スタックビートル、アクティブ。』
刹那。俺はドライブを全開にして一気に龍に近づいた。
右腕の武装である『スタックビートル』で相手に直接攻撃を仕掛ける為だ。
当然、龍もそうはさせないと水のブレスを吐く。
「っ・・・・・・」
だが、ブレスであるだけマシで、其れ位は簡単に回避できた。
そう。ブレスなら。
そう思った時。龍は今度は口から散弾の様に水を飛び散らせたのだ。
「なにっ・・・!?」
しかも全て魔力入り。当たったら唯では済まない。
しかし避けるのも無理だった。距離が近すぎた。
その結果。俺は至近距離で被弾したのだった。
「あっ・・・!!」
「嘘!?」
「矢張り目覚めと共に進化している・・・!」
「ってアイツは無視かい!?」
「無視・・だろうね。一応敵だし・・・・」
『ジャケットアーマー、パージ完了。』
だからといって簡単に墜ちる訳にもいかない!
「あ゛!生きてた!!」
「何っ!?」
「・・・クロノ君手伝いに来たのか邪魔しに来たのかどっちなの?」
「・・・多分後者だと思う・・・」
何かムカつく事言われたが気にはしない!
ビルガーの最大の特徴の一つ、ジャケットアーマーパージ。
ビルガー自体は装甲が二枚付けられており、その上の装甲をパージして飛躍的に機動性を高める事が出来る!
「これで・・・!!」
『インレンジ!!』
「おわりだっ・・!!」
そして。スタックビートルが龍の左目に食い込まれ、そのままジュエルシードをもぎ取ったのだ。
その頃。翼と鈴羽は暴れていた黒鋼を押さえようと出ていた。
しかし、人の死を間近で見た鈴羽は混乱。
翼は怒り、黒鋼に怒涛の連劇を加えたのだった。
「・・・・・・・・。」
翼は未だに塞がっている鈴羽のもとに歩み寄る。
そして、苦しい気持ちもあるが、彼女に『事実』を伝えたのだ。
「・・・非情だと思うか。だが、これが戦いだ。誰かが生きて、誰かが死ぬ。どちらも生きるというのは絶対にない。あるのは死ぬ時間が延びるだけだ。」
「・・・・・・・。」
「科学だって、魔法だって万能ではない。死ぬときは死ぬ。そうだろ?」
「・・・・・・だからって・・・・だからって・・・・こんなの・・・・・・」
(・・・・現実を受け入れられないか・・・かつての私だな。)
そう。彼女だって、最初から人の死にショックを受けなかったと言うのは無い。
寧ろ速すぎるぐらいだった。
幼くして人々を守る側となり、戦う。
全てを守りきれる。
そんな英雄は何処にも居ない。
そんな英雄は英雄とは言わない。
人は必ず何かを失う。
何かを守れない。守れなくなる。
それが、幼き時に翼が体験した事であった。
(・・・だからこそ。一人でも多く守る。一人でも多く生かす。全てを守れるとは言わない。それが私の務めだ。)
翼は、鈴羽をゆっくりと立たせ、その場から立ち去ろうとする。
流石にそろそろ事が大事態になるだろう。
だが。
突如、翼達に向かって一閃が放たれた。
それを見た翼は咄嗟の判断で鈴羽を突き飛ばした。
「っ!!危ないッ!!」
「ーーーえっ・・・・・・・」
刹那。その一閃は翼の肩に当たり、彼女の肩からは大量の鮮血が吹き出た。
「うそ・・・・つ・・・翼・・・・・・・?」
時が動き出す。翼は衝撃によって後ろに飛ばされ、地面に叩きつけられた。
痛みに耐える翼は同時に右手で負傷した左の肩を抑える。
だが、それでも大量の血が肩から溢れていたのだ。
「がっ・・・・・・・」
「つ・・・翼ちゃん!?」
我に返り、翼に駆け寄る鈴羽。
人に対するリカバリーは簡易的な物しか覚えていないが、無いよりはマシと思い、一度翼に安否を尋ねる。
「だ・・大丈夫!?」
「ああ・・・・何とか・・・・くっ・・・」
「肩から・・・・・っ・・・!」
「・・何をする気だ・・・・?」
「・・簡単な回復魔法。前世でシャマルさんに教えてもらったの。完全には無理だけど、止血は出来ると思うから・・・」
「・・・・・・・。」
鈴羽の言うとおり、血はどうにか止まった。
だが、問題は一体誰が。
そう思った時だ。
「くっ・・・・くそぉ・・・・・・二人共・・洗脳されちまって・・・・・」
「なっ・・・・・?!」
「嘘・・・・あれだけの攻撃を喰らってまだ・・・・!?」
あれだけの連劇を喰らってまだ、黒鋼は生きていたのだ。
だが、一応ただではと言う訳ではなく、かなりの負傷はしていた。
「これも全て・・あの恭真とか言うモブの所為か・・・・!」
「チッ・・・・・うぐっ・・・!」
「っ・・・駄目!左腕はまだ完全に回復はしていないんだから!」
「・・だけど・・・・!」
「待ってろよ二人共・・・ククククク・・・・・俺が・・・・俺がぁ・・・・」
改めて黒鋼の表情を見て、鈴羽は目の色を変えた。
あんな戯言を言っている奴が、平気で人を『モブ』だなんだといって殺したのだ。
何も感じない事は無い。
唯あるのは、『許せない』と言う感情だけだった。
「・・・翼ちゃん。私・・・戦うよ。皆の為に。」
「・・・鈴羽・・・・・・」
「・・・今だけは・・・・それで、いさせて・・・」
「・・・・解った。」
翼の腕は握る事と伸ばす事は出来る。
だから、まだ戦える。
そう思い、翼はハバキリの刀を持つ。
その隣で、鈴羽はフォーチュンハートをセットアップした。
バリアジャケットの色は変わり、黒と赤、そして金色をカラーとした色となっていた。
デバイスも赤い球は変わっていなかったが、代わりに杖の部分は一部が黒の金色となっていた。
「行こう・・・フォーチュンハート!」
『はい、マスター。』
鈴羽はスフィアを複数展開し、それを一気に黒鋼に向かって放つ。
幾つかは牽制なので黒鋼は嫌でも目を奪われた。
「ぐっ・・・・!」
「翼ちゃんっ!!」
「解った!!」
今が勝機。翼は一気に黒鋼との間合いをつめ、トドメに向かう。
だが、黒鋼は無茶苦茶に大剣を振るい、翼はとてもではないが近づけなかった。
「ああああああああああああ!!」
「ぐっ・・・!?」
「っ・・・アクセルシューターッ!!」
数発のアクセルシューターを放った鈴羽はそのスフィア全てをコントロールする。
確実に相手の動きを止める為、大剣や肩や膝などにスフィアを当てていった。
「ぐがっ!?」
「今度こそ!!」
だが。まだ黒鋼は足掻いた。
体力を省みず、無茶苦茶に身体を動かし、大剣を振り、暴れていたのだ。
その姿は完全に子供が駄々をこねる姿と同じだった。
「がああああああああああああああ!!!」
「足掻くなッ!!」
それでも翼は突進し、黒鋼に向かって斬りかかった。
黒鋼が暴れているのでトドメとは行かなかったが、片方の肩と膝を切り裂き、動きを止めたのだ。
「ヴッ・・・い・・痛い・・・痛いよおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?」
ついには自分で何を言っているのか解らなくなった。
そんな彼を哀れみの目で見ていた二人はトドメを刺したのだ。
「天ノ逆鱗ッ!!」
「ディバィィィィン・・・バスタァァァァ!!」
上下からの同時攻撃を受け、黒鋼は吹き飛ばされる。そして。
「は・・・・ハハハハハ・・・・・・・俺は・・・・俺はぁ・・・・オリ・・・・主・・・」
ディバインバスターの光に飲まれ、散っていったのだった。
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
残ったのは彼のデバイスだけ。
彼の欠片はもう残っていない。
そう思った鈴羽は身体が段々と温かくも冷たいという感覚に襲われたのだった。
「・・・・っ・・・・っ・・・・・・」
「・・・鈴羽・・・・・・」
「・・・・・怖い・・・・怖いよぉ・・・・・・・」
「・・・・・・・そうだな。」
そう言って翼は唯黙って鈴羽を抱きしめていた。
自分が知っていた戦いは偽りだった。
そう知っただけでも、彼女は一歩踏み出せたのではないかと。
『っ!お姉ちゃん達!SWATが来るよ!』
「っ・・・解った。すぐに撤収する。」
フェルトからの通信を聞き、直ぐにその場から離れた二人。
その後。SWATが警察と共に到着したが、暴れていた黒鋼は見つけられなかったと言う。
そして。彼の所持していたデバイスも・・・
一方で、俺達の方も進展があった。
俺が片方のジュエルシードを抜き取ったので、龍が姿が安定しなくなっていたのだ。
「よし・・・・!」
『今ですッ!!』
「スティンガーシュートッ!!」
「サンダァァァァ・・・・レイジィ!!」
「ディバイィィィィン・・・・・バスタァァァァァァ!!!」
そして。一気に三人が一斉攻撃を放ち、龍の頭部にへと直撃。
吼える龍は咆哮と共に崩れ去っていったのだ。
「っ!!ジュエルシードは!?」
「あ・・!!」
どうやら、なのは達は龍を倒すのに夢中でその先を考えていなかったらしい。
だが、どうやらあのクロ助はそれを覚えていたらしい。
一気にジュエルシードを確保して向かった。けど。
『ジュエルシード、確かに確保しました。』
「なにっ!?」
「ナイスッ!」
間近に居た俺が、その最後の一個を確保した。
それを奪おうとクロ助が向かってくるが、それを避けて、俺はフェイトのもとに寄った。
「くっ・・・・そのジュエルシードを渡せ!!」
「ハッ!誰が渡すもんか!!」
「お願いッ!それはユーノ君の大切な物なの!」
「・・・・御免。でも、私にとっても大切なんだ・・・これは。」
「・・・・・そんな・・・!」
『我々にもやるべき事があります。その為にはコレがどうしても必要なんです。』
「・・・・それは僕らも同じだ!それに、そのジュエルシードを集めて、一体何を・・・!」
「それは。アルハザードに行く為よ。」
「えっ・・・・・・」
刹那。俺達の上に紫の魔法陣が現れ、其処から大量のスフィアが放たれた。
『ッ!!避けて!!』
「なっ・・・!?」
「えっ!?」
「何っ!!」
「ほえっ!?」
「・・・・・母さん・・・!?」
それを各自で回避するが、なのはやフェイト、ユーノが被弾。
アルフは幸いシールドを併用して防いでいた。クロ助も同じだ。
そして。俺はビルガーの機動性で回避していたが、一発がホーミングで俺のもとに接近し、ジュエルシードを持つ手に攻撃したのだ。
「しまっ!!」
俺は思わず手を離してしまい、ジュエルシードはそのスフィアに回収されたのだ。
「ああ・・・!!」
「ジュエルシードが!?」
『これは・・・まさか・・・!?』
・・・見事にやられたよ。プレシアさん。
どうしても・・・アルハザードに行く気か・・・・アンタは・・・!!
「・・・・・そう。全ては・・・・娘の為よ。」
次回予告ッ!
恭真「おいおい・・・マジであーしますか普通・・・・」
鈴羽「フェイトちゃんもアースラに行ったし・・どうするの?」
恭真「無論。変わらなさ!俺は俺の考えるとおりにやる!」
ラプラス『次回「可能性を信じて・・・!」!』