というのも、シチュが浮かばない。浮かぶけど、七罪が生気を吸われるENDしか浮かばない……!
今回の話ですが、デートじゃないですね。しかし、それもまたデート(?)ということで。ええ!(意味不明)
「明日、私とお買い物に行きませんか?」
七罪の部屋を訪ねてきた四糸乃はそう言った。
言ったはずだ。……聞き間違えじゃないよね?
もし聞き間違えだったらどうしよう。
「あの、ダメですか?」
返答のない七罪の様子を見て不安そうな声で四糸乃が言う。
「行く。絶対行く」
邪魔をする余計な思考を跳ね除け、即答した。
☆
翌日、朝六時。約束の時間まであと四時間ほどあるが、緊張からかそんな時間に起きてしまった。
とはいえ、二度寝する訳にもいかない。
洗面台で顔を洗い、服を着替え、寝起きで乱れた髪を整える。
フラクシナスから支給された端末を開き、もう一度確認をする。
「良かった。夢じゃなかった」
四糸乃からの待ち合わせ場所と時間を見て安堵する。
昨日から何度も確認しているが、実は夢で一人で盛り上がっているのでは? と何度も不安になっている。
もちろん、四糸乃はそんな事をしないと分かっているのだが……。
その後、どの服を着ようか迷いに迷い、初めて選んでもらったあの服に落ち着いた。
と、そんなことをしている間に約束の時間が迫る。
まあ、集合場所は精霊マンションの外なのだが、それでも四糸乃を待たせるわけにはいかない。
時間よりだいぶ早いが七罪は外に出る。
「あっ! 七罪さんおはようございます」
『おっはよう!七罪ちゃん。随分と早いねぇ』
純白のワンピースに身を包み、空色のハットを被った天使が居た。
「お、おはよう。四糸乃、よしのん。けど四糸乃も早くない?」
「えっと、待たせるのも悪いので少し早めに、と思ったので」
女神だ。心の中の七罪と現実世界の七罪は四糸乃を拝む。
「どうしたんですか?」
七罪が突然手を合わせた事を不思議に思った四糸乃は声をかけるが七罪は、
「な、なんでもない! ほら早く行こ!」
「は、はい!」
目的地の商店街に着くと、休日だが早朝ということもあり人通りは少なく、七罪もなんとか耐えることができていた。
しかし、四糸乃や七罪の二人が町を私服で出歩いていると少なからず声をかけられる。
四糸乃が隣にいるとはいえ、人が苦手なのは変わらない。
四糸乃の小さな体の影に隠れる七罪。
更に、追い討ちをかけるように、人が増え始め商店街に人がごった返す。
視界がぐるぐると周り、今にも倒れそうな七罪の手をキュッと四糸乃の柔らかい手が包んだ。
「ど、どうしたの?」
その感覚に、現実に引き戻される七罪。
「えっと、その……人が多いのではぐれないように、と……。迷惑、でしたか?」
「天使か……っ!」
思わず心の声が漏れる。その言葉に反応して四糸乃は少し顔を赤らめる。
四糸乃の反応を見て、より頬を赤く染める七罪。
『んふふ〜もしかして七罪ちゃん照れちゃってる?』
よしのんは茶化してくるが、七罪は反論できる精神状態ではなかった。
目的の物を買い終え、人通りが多い商店街を抜けても二人は手を繋ぎ、歩いていた。
「あっ! 私、あそこに行ってみたいです!」
そう言って四糸乃が指をさしたのはカラオケボックスだった。
「〜〜♪〜〜♪」
『おぉ〜七罪ちゃん歌上手いねぇ。歌手になれるんじゃないかな?』
「とっても上手です!」
褒められることに慣れていない七罪は火照った顔を冷やすように、ジュースを飲んだ。
『よ〜し、次はよしのんの番だね!』
楽しい時間というのは、すぐに終わってしまう。
日は傾き、もう少しすれば暗くなり始める頃。七罪達は精霊マンションの前まで帰ってきた。
『いや〜今日は楽しかったねぇ〜』
「そうね。確かに楽しかった」
「私も、遊んだり、買い物が出来て、楽しかったです!」
そう言って笑う四糸乃は続けて。
「また、私と一緒に買い物に行きましょう」
「もちろん!」
七罪も笑顔でそう答えた。
デート・ア・ナツーミって短編も投稿したんで良かっら是非。
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