人類の救済とかマジ無理ゲーなんですけど(絶望) 作:神崎桃哉
てなわけで投稿します。
短刀と刀が合わさり、摩擦の熱が空気を覆う。その音は漆黒に満ちた夜の中に高らかに響く。それはまるでどこかの演舞のような、一種の見世物。それを奏でるのは二人の男。一人は肌黒い白髪の二刀使い。長身の身をこの時代に見合わぬ薄い黒い衣服を纏い、激しい動きでもう一人の男に襲いかかる。
その刀撃を受け流すのは黒髪の男。この時代、江戸時代初期に相応しい和服を纏った美少年。彼の名を天草四郎時貞。江戸初期に起こった島原の乱の首謀者の一人ともされている少年である。成人にも満たない少年が時代を動かすほどの事件を導いたというのだ。
では、何故彼が襲われているのか。今の年代は寛永11年。島原の乱が起こったのは寛永15年であるためあと4年ほど期間がある。
その理由。それはこの天草四郎時貞の身に別の魂が入ったことであった。平成・令和に生きている者であるならば、「転生」「逆行」のどちらかの言葉は聞いたことがあるだろう。ないのであれば、「タイムスリップ」が発生すると同時に、別の人間の体になっていたということだ。
これが天草四郎時貞の身に起こった。日本史上に重大な点を残した人物になったということは、彼にとって絶望になってしまったのだ。
天草四郎時貞は島原の乱で死ぬ。
これは覆そうにない歴史上の確定事項なのだ。この島原の乱が発生しなければ、徳川幕府によるキリシタン討伐が江戸中期までに伸びていたのかもしれない。また、キリシタンたちは何度かに分けて一揆を継続的に行っただろう。
即ち、何が言いたいか。歴史的にみて、島原の乱は発生しなくてはならない事象であったのだ。
天草四郎時貞はこの島原の乱を回避しようと、まずはキリシタンになることを回避しようとした。だが、母である、よねをはじめとする隠れキリシタンたちによってキリシタンにされてしまった。(これには洋食でつられたという彼にとって恥ずべきことなのかもしれないが)
島原の乱をあと4年に控えた寛永11年。この年に何が起こるか。それは、島原の乱の計画始動の年なのだ。その場に天草四郎時貞がいなければ、島原の乱は歴史的な良い結果が出なかっただろう。
さて、話を戻そう。
天草四郎時貞に対する謎の男。彼はアラヤが派遣した存在。世界の抑止力。またの名をエミヤ。
人理に刻まれた英雄たち。それらをサーヴァントとして使役して行う、後にこの日本で行われる聖杯戦争。その使役される存在がサーヴァントである。その存在を抑止力とし、アラヤは天草四郎時貞の討伐を行おうとエミヤを向かわせた。
サーヴァントは常人を遥かに超える、まさに超人とも言うべき存在。超人と真っ当に戦える人間など、この世に数えることができるのかすら怪しい。
では、何故天草四郎時貞は超人であるサーヴァント、エミヤに対抗できているのか。
それは、天草四郎時貞が起こした奇跡によるものだ。後の世では、天草四郎時貞は水の上を走ったことや、傷を癒した等、様々な奇跡がある。その内の一つ、その奇跡が今発現しており、超人に張り合えるほどの力を出している。
「はぁ、はぁ、はぁ……。」
「…………。」
(なんなのだ。この人間は。)
エミヤがアラヤから依頼されたのは、天草四郎時貞を倒せとの依頼。若しくは島原の乱の発生を促すこと。天草四郎時貞を倒すことにより、暗殺未遂として天草四郎時貞周辺のキリシタンが徳川幕府に反逆心を持つ。よって、島原の乱の発生を促すことができるためだ。
サーヴァントの身であるエミヤにとって、この依頼は容易なものであった。容易だったはずなのだ。だが、目の前のこの男は片膝をついているが、まだ地に立っている。
エミヤの脳裏に思い浮かんだのは、かつての自分の姿。聖杯戦争にて
(では、この男は一体何者なのだ?)
サーヴァントであるエミヤが繰り出す短刀は、干将・莫耶。これは投影した宝具だが、その宝具と打ち合えるほどの彼の持つ刀は業物なのか?否。そうではない。先程述べたように、これが奇跡なのだ。だが、それをエミヤは知らない。
(何かが彼を補助しているのか。では、第2プランといくか)
エミヤは彼から一度距離を取り、屋敷の屋上に立つと、自身の扱う魔術を使い、様々な宝具を投影し、天草四郎時貞の周囲に放つ。
天草四郎時貞は奇跡が扱えるとはいえど、空に飛ぶことは至難の業である。その上、戦闘中で一度でそれをやれと言われても難しい。
追うことができなかったため、エミヤの大量射撃を見るだけに終わってしまったが、キリシタンとはいえど、彼は一人の武士でもある。何本もの投影された剣を受け流そうとする。
「I am the bone of my sword. 」
エミヤが何かを紡ぐと、途端に幾本の剣が爆発した。
天草四郎時貞は瞬時にエミヤが襲撃してくることを予測し、爆発によって吹き飛ばされている時でも警戒を怠らなかった。だが、その時は自らの体が地に転がるまでには来なかった。
警戒しつつも体を起こす時には、爆発による砂塵も消えかけていた。周囲を見てみると、先ほどまでの襲撃者の姿はどこにもなかった。
一体今のは何だったのか。と思う天草四郎時貞だったが、その理由はすぐに気がついた。
「四郎!何があったこれは!?」
天草四郎時貞の父である益田好次をはじめとするキリシタンたちが天草四郎時貞の元へと集まっていったのであった。
「くそっ、これも徳川の策略か!」
「好次殿の御子息まで狙うとは。皆の者、徳川にキリシタンの力を見せつけてやるぞ!」
「「「おぉぉぉっ!!!」」」
世界の抑止力、アラヤの策略は成功した。だが、それも半分のみである。
アラヤは「天草四郎時貞によって指揮された島原の乱によって天草四郎時貞が死ぬ」ことが目的なのである。天草四郎時貞が参戦すること=天草四郎時貞が死ぬということであるため、後は天草四郎時貞が島原の乱に参戦することだけになったのだ。
誰にも見つからない、周りにいないところで、アラヤはほくそ笑んだ。そう、誰かからは見えたような気がしたのであった。
とりあえず、福袋回せるだけの課金石は準備した。
後は祈るだけだ……
作者が福袋を引く時期
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今すぐ
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江戸時代編終わってから
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今すぐ天草×セミ様書いてから(Apo編)
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さっさと完結させろよ(迫真)
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引かない