人類の救済とかマジ無理ゲーなんですけど(絶望) 作:神崎桃哉
なお、今回の話を書いて、江戸時代編とApo編のヒロインは別にしました。
寛永12年、神無月。
あれから大体半年が経った。え?その間何があったって?
具体的に言えば、福袋で被りが出そうって思いながら回したら象さんがやってきて絶望に浸りながらラスベガスにいましたが……
ん?なんだ?変なものが紛れてたぞ。
まぁ、いっか。いや、よくない。某弓兵の登場によって、俺こと天草四郎時貞へのガードが固くなった。というより、俺のプライベートがないに等しいものとなった。
朝は日が出るくらいに起床。そこから剣術を習って気づけば朝食を食べる。昼過ぎまでは勉強をひたすらこなし、再度剣術を行う。まぁ、その間にキリスト教関係のイベントがちょくちょく入ってくるんだけど。
そんなわけで、俺のプライベートは塵芥へと化した。
それと、俺の近くに女性が1人付くこととなった。名前を、しづ。一応俺の家臣ってことらしいんだが、なんとこのしづさん、くノ一なのだという。ロマン。
「なぁ、しづ。」
「は。こちらに用意しております。」
自分の欲しいものを何故か俺の欲してるものを既に用意しているのだ。まじプロですわ。
「……しづ。」
「なんでございましょうか。四郎様。」
しづの外見は、身長150cmくらいの小柄なスレンダー。FGOの加藤段蔵とか、対◯忍の某シノビに近い感じ。スレンダーな身体に、紫色の髪を肩にかからない程度で、俺の屋敷にいる時は黒の和服を着ているんだが……美人っていいね!なんか心が和む。今の俺の身長が160ちょいすぎたくらいだから中高生の恋愛に近いものがあるんだよなぁ。歳も近いし。
机に向かって筆を執っている俺と、その傍に正座をして俺のことを見つめている。いわゆる見張りなのかもしれんが。
「お前は……キリスト教をどう思う?」
「どう…とは?」
「しづがキリシタンではないことは知っている。」
そう。しづはキリシタンではない。
俺の治めている地域にいるため、俺に仕えている、ただのシノビ。俺は地位だったりなんだったりで半端諦めてるのはあるが、しづは敢えて反政府勢力に付く必要はないのだ。
「お前は、俺の元にいなくても良い。くノ一として別の主君に付くでも良い。くノ一という自分を捨てるというのも良いかも知れん。」
「いえ、私は貴方様の元で仕えさせていただきたく思います。」
「…………いいのか?」
再度確認する。
「はい。私の家は元々好次様に仕えておりました。そのため、私の父も母も、キリシタンでございました。ですが、私はキリスト教についてはわかりませぬ。同じく仏に関しても同じにございます。神は果たして存在するのか、私は疑問に思っておりました。この日の本では仏を信じる、家族はキリストを信じる。このような世界で、私という己を表せるところなど存在しませんでした。」
「…………。」
「ですが、四郎様。貴方様だけは本来の私を見せることができました。仏もキリストも信じていない。好次様たちが行うキリシタンの反乱の主導者にもなられる貴方様が実はキリシタンではないなど……。ですが、私は、そんか貴方様を好いております。」
な、なんだってぇぇぇ〜〜!!
いやいやいや、マジですか!?Fateの天草の過去なんてほとんどピックアップされてないから全然知らんけど……。てかそれより、APPめっちゃ上の美人さんから好かれるなんて普通じゃありえないことだぞ!しかも江戸時代なんて大奥があったから美人さんは強制的に江戸に持ってかれるってイメージしてたから、こんな美人から好かれるなんてありえないと思ってたわ。
「しづ……それは……。」
「いいのです、四郎様。私はくノ一。貴方様に仕えるくノ一です。きっと、きっと貴方様には四郎様に相応しい女と夫婦になるのでしょう。」
「しづ。」
俺は筆を側に置き、しづを抱きしめる。しづは抱きかかえられた瞬間、一瞬だけビクンと身体が跳ねたような気がした。
「し、四郎様っ!?」
「しづ。お前は良い女だ。確かに俺はキリシタンではない。それと同時に仏も信仰していない。神に仕えていない異端の俺を好いてくれるなど、ありがたいことだ。」
「いえ、私も同じでございます。」
抱きしめた身体を離し、俺はしづと見つめ合う。
「俺に仕えるということは、即ち死を意味するものだと思っていて欲しい。徳川との戦いは負ける。おそらくではない。確実にだ。それでも……俺を愛してくれるのか?」
「…………はい。」
俺としづは再度抱き合った。日の沈む頃、日の本の頂点である徳川に反するという絶望があるにも関わらず、彼らは愛を誓ったのであった。
マジ無理ぃ。
作者が福袋を引く時期
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今すぐ
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江戸時代編終わってから
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今すぐ天草×セミ様書いてから(Apo編)
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さっさと完結させろよ(迫真)
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引かない