機動戦士ガンダムSEED~二重の輪舞曲   作:アマゾンズ

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2人のパイロットが衝突。

一方は孤独を告白し、一方はケジメをつけさせるために。


月下の砂塵

キラとフレイが逢引をしている間、体調が回復したマサユキは地球軍第8艦隊によって搬入されたアスクレピオスの追加パーツとなる『空戦用ウイングパック』のデータをマニュアルを参考にしつつインストールしていた。

 

「このパック、急造品だって話だったから追加バッテリーが無いのか。けど、実体系の武装が増えるのはありがたいし、空戦可能になるのも良いセンスだ」

 

キラほどのコード入力の速さは身に付いていないが、それでもナチュラルと比べれば格段に速い。プログラミングの勉強は合間を縫って少しずつしており、愛機であるアスクレピオスのOSならば整備出来る位の知識は身に付いてきている。

 

「ガンダムはビーム系の武装多いし、フェイズシフトで電力消費も激しいんだよなぁ。ストライクは換装でバッテリー問題をどうにかなるけどアスクレピオスはそうもいかないし、あちこちでビーム系の武装使ってるから・・・電力消費を抑えるために一部にだけフェイズシフトとかできないか?無理だろうけど・・・よし!ドッキングデータはインストール出来たな。後は・・・」

 

愚痴りながらもプログラム用のキーボードを叩きつつ、宙域戦闘から地上戦の仮プログラムをマサユキは入力し始める。もしも、地上で戦闘になってしまえば宇宙用運動プログラムでは対応出来ないからだ。同時に空戦パックをいきなり使う事も出来はしないだろう。

 

「まぁ、愚痴っても仕方ないな・・・とにかく今に集中しないと。地上戦、今は砂漠に居るから流動性を鑑みて脚部の接地圧が逃げそうだな。えーっと、砂の流動性を仮定して砂の粒状性もマイナス20から25位を目安にして仮プログラムを作っておこう。それと空戦時の制動は・・・っと」

 

目安となる数値を仮入力し、プログラムOSを作っていく。キラ並みの数値の正確さは無いが目を付ける部分は似ている。

 

「あー、中距離用にビームライフルのターゲットサイト予測まで入れなきゃならねえのかぁ・・・こりゃあ、下手したら徹夜になりそ。おまけに今、敵が来たらぶっつけ本番だよ」

 

ブツブツと文句と愚痴を交互に口にしながらマサユキはプログラムを書き込んでいく。コロニーにおける地上戦は経験済みだが重力のある地球での地上戦の経験はない故に対策を練っておくのだ。

 

「ふぁああ・・・んん・・・あれ?ヤバ・・・欠伸出ちまったよ。後少しで終わるってのに」

 

思った以上に疲れが出ていたらしく、欠伸が出てしまった。コッソリと拝借しておいたブラックアイスコーヒーが入った携帯ボトルを少しだけ口を付ける。

 

液体の冷たさとコーヒー特有の苦味が目を覚ましてくれる。プログラムの仮入力を終わらせると身体を僅かに伸ばして、アスクレピオスのコクピットから出る事にした。

 

「ふいー、終わった。時間が空いたらメカニックが出来るようになるのも兼ねて、機械工学も学びたいから後でマードックさんに教わるかな?今はムウさんとの軍事鍛錬があるし無理だけど」

 

「おーい、マサユキ!今日は鍛錬するって約束だろ!!護身術を叩きこんでやるから早く来い!!」

 

どうやらムウが来ていたらしく、マサユキはその声に反応し「しまった!」と思いつつ仮プログラムをインストール開始状態にしてアスクレピオスのコクピットから出た。

 

「ごめんなさい!フラガ少佐!!すぐ行きます!」

 

「物覚えが早いから、2時間くらいだが密度は高いぞ?」

 

「はい!」

 

この時のムウとの鍛錬が、マサユキにとってすぐに役立つものだという事を知る由もなかった。

 

 

 

 

シャワーを浴びた後、仮眠を取る為にベッドへ入ると目覚ましをセットしてすぐに眠ってしまう。コーヒーを飲んだとはいえ少量だった上にムウとの鍛錬があったせいでもあるだろう。格闘に関しての物覚えは早い方だとムウも言っていた通り、僅か一時間半で護身術の基礎をマサユキは覚えてしまっていた。

 

本人も好きだから覚えが速いのかな?位にしか思っておらず気にもしていないのだが。同時に砂漠という敵の勢力圏内で仮眠出来る彼も、自分が戦場に慣れ始めているのに気づいてはいなかった。

 

仮眠を取り始めて3時間ほどの時間が経過し、艦内に警報が鳴り響いた。それが聞こえた瞬間、マサユキは目を覚ます。

 

『総員、第二戦闘配備!繰り返す!総員、第二戦闘配備!!』

 

「なんだよ、寝てる暇もねえのか!!」

 

急いで服を掴んで走りながら着替え、パイロットロッカーへ向かっている途中で誰かとぶつかってしまう。

 

「うわっ!?」

 

「おわっ!?」

 

お互いに尻餅をつく事は無かったが、流石にぶつかった衝撃の痛みはあった様子で、額などを押さえている。

 

「痛ってえな!って・・・キラ!?」

 

「マサユキ!?ゴメン!急いでたから!先に行くね!」

 

「あ、おい!?」

 

「もう誰も死なせない、死なせるもんか!!」

 

「なんか、鬼気迫ってやがったな・・・アイツ。それに、女物の香水か女性が好むタイプの身体を洗うソープ剤の匂いが一瞬してたな?まさか!?」

 

自分の思考の中に入りそうになったの頭を振って、振り払うとマサユキもキラを追うような形で同じ通路を走って行く。

 

ブリッジでは艦長であるマリューが艦長席に座ると同時に状況報告を促していた。

 

「状況は?」

 

「第一波、ミサイル攻撃6発!イーゲルシュテルンにて迎撃!!」

 

「砂丘の陰からの攻撃で発射位置、特定できません!!」

 

「第一戦闘配備発令!機関始動!フラガ少佐、ヤマト少尉、クロス少尉は搭乗機にてスタンバイ!」

 

「フラガ少佐は出られるか?」

 

「アンチビーム爆雷装填、Nジャマー展開!」

 

「要らないよ」

 

宇宙空間での戦闘時の感覚を諫められるが、すぐに次の方法を指示されつつ索敵を続ける。それと同時に砂漠の端では『砂漠の虎』こと、アンドリュー・バルトフェルドが指示を出している。

 

「よーし、始めよう」

 

「航空隊、攻撃開始」

 

ザフトの戦闘ヘリがアークエンジェルへ向かっていく中、アークエンジェルのカタパルト内部ではメカニックのマードックとムウが言い争っていた。

 

「とにかく飛べるようにしてくれって!!」

 

「それが無理だって言ってんでしょうが!弾薬の積み込みも間に合わねえし」

 

「ちっ!!」

 

並行してブリッジにおいて索敵で発見した報告が飛び交っている。ザフトの戦闘ヘリが陣営を組んで攻撃を開始する。

 

「5時の方向に敵影3!!ザフト戦闘ヘリと確認!!」

 

「ミサイル接近!機影ロスト!!」

 

「フレア弾散布!迎撃!!!」

 

ナタルの迎撃指示によってミサイルはすべて迎撃されたが、それと同時にブリッジへ通信が入る。

 

『敵は何処だ!?ストライク発進する!!早くハッチ開けて!!!』

 

「キラ!?待って、まだ!」

 

それに追従する形でアスクレピオスからもブリッジへ通信が入り、マサユキはキラへ話しかけた。

 

『おい、少しは落ち着けよ!キラ!』

 

『うるさいな!僕が出なきゃやられる!!』

 

『だから、落ち着けっての!出撃するにしてもタイミングがあるだろ!』

 

『早く出なきゃ、アークエンジェルがやられるだろ!!』

 

『(ダメだ、こりゃ・・・今のキラは人の話を聞く余裕が無え)』

 

「まだ、敵の位置も勢力も解っていないんだ。発進命令も出ていない」

 

『何、吞気な事を言ってるんだ!!いいから早くハッチ開けろよ!!僕が行ってやっつける!!』

 

ナタルの正論に対しても感情で優先させてくるキラの様子を見て「はぁ・・・」とため息をついたマサユキはヘルメットのバイザーを下ろし、冷静にナタルとマリューへ話をつけるために口を開く。

 

『バジルール中尉!ラミアス艦長!アスクレピオスも出ます!!』

 

「アスクレピオスの武装では遠距離攻撃や対空がほとんど不可能だ、的になるだけだぞ!」

 

『ええ、だからアークエンジェルの防衛を主にしつつストライクをフォローします。それくらいやってみせますよ』

 

「艦長!」

 

「ヤマト少尉の言いようは気に入らないけど、クロス少尉の提案に乗るしかないわ。出てもらう他にないわね。艦の方では小回りが利かないわ。ストライクとアスクレピオス発進させて!!」

 

「ハッチ開放、ストライク及びアスクレピオス発進!!敵戦闘ヘリを排除せよ!重力に気をつけろよ!」

 

ナタルの指示と注意を受けた後、CIC担当であるミリアリアが出撃準備のアナウンスを行う。

 

『カタパルト接続、APUオンライン!ストライクはランチャーストライカースタンバイ、アスクレピオスはウイングパックを装備』

 

『はぁ?いきなり使えってのか!?』

 

『バジルール中尉の命令よ。ドッキングデータがあったそうだから』

 

『(インストールして入れっぱなしにしといたのを報告されたのかな?)』

 

『火器、パワーフロー正常。進路クリアー!ストライク、アスクレピオス発進どうぞ!!』

 

アークエンジェルの戦力の象徴とも言えるストライクとアスクレピオスが出撃し、ジャンプと同時に地球の重力に引っ張られ着地するが、流動する砂漠の砂に足を取られてしまい、体勢を崩してしまう。

 

「うおっ!?」

 

「うわっ!?」

 

戦闘ヘリによるミサイル攻撃を受け、反撃しようとするが地の利は相手に有るようで戦闘ヘリは砂丘の陰に隠れてしまう。

 

「(仮入力しておいたプログラムを結局ぶっつけ本番で使う事になったな)仮プログラム起動、接地圧を想定し流動性をマイナス20に!」

 

一瞬だけ、攻撃が緩んだ隙を狙ってマサユキは仮プログラムを起動するが、完全起動までの時間が表示されてしまう。

 

「げっ!完全起動まで2分掛かるのかよ!?この状況じゃ時間掛かり過ぎだろ!」

 

二分問という時間は普段通りにしていれば瞬く間に過ぎる時間だが、戦闘などの危機的状況からすれば非常に長い時間となってしまう。

 

「出てきました!あれが、X105ストライクとX106アスクレピオスですね」

 

「バクゥを出せ、反応を見たい」

 

副官のダコスタの言葉にバルトフェルドは冷静に次の指示を出していた。虎の子のモビルスーツの力量を見定めるために。

 

ストライクが一歩踏み出す度に砂漠の砂丘が崩れ、流砂が起こってしまい動きが制限されていた。アスクレピオスも仮プログラムの起動が出来ておらず、動けない。

 

「ぐうう!」

 

「キラ!ちくしょう、早く起動しろっての!」

 

警報アラートがそれぞれの機体に鳴り響き、砂漠の奥から3機の四足歩行タイプのモビルスーツが現れた。

 

武装であるレールガンやミサイルでストライクとアスクレピオスを攻撃している。

 

「あれは!?」

 

「キラ!マサユキ!!」

 

「TMF/A・802!ザフト軍モビルスーツ!『バクゥ』と確認!!」

 

「バクゥだと!?」

 

バクゥの名を聞いてナタルが驚愕の声を上げる。バクゥは地上戦において驚異的となるザフト軍のモビルスーツだ。ストライクとアスクレピオスは慣れない地上戦で苦戦しており、アークエンジェルがやられる可能性が高い。

 

「くっ!」

 

片膝を付いた格好でストライクが『アグニ』をバクゥへ向けて放つが地上において高機動で移動しているバクゥには回避されてしまう。

 

宇宙(そら)じゃどうだったか知らないがな!」

 

地上(ここ)じゃこのバクゥが王者だ!」

 

バクゥのパイロットが口にしている通り、四足歩行かつ高速キャタピラを標準装備されているバクゥにとって地上の砂漠は庭も同義だ。

 

「くっ、スレッジハマー!撃て!!」

 

「ストライクとアスクレピオスに当たります!」

 

「PS装甲が有る!!」

 

「しかし・・」

 

「命令だ!!アレではどうにもならん!」

 

「っ・・・了解!スレッジハマー撃ちます!」

 

「キラ、マサユキ!避けて!!」

 

アークエンジェルからスレッジハマーが放たれ、バクゥを拡散させるがストライクとアスクレピオスに当たってしまう。

 

「ぐうう!?」

 

「おわああ!?フェイズシフトが有るからって、撃ってくるか普通よぉ!?」

 

「あ~らら、パイロット達に優しくない指揮官だな?それとも、信頼してるのか?」

 

ストライクは何度もジャンプしながら『アグニ』を放ち続ける。アスクレピオスも牽制にしかならないと解っていながらビームライフルを放ちつつ通信を繋げる。

 

『キラ!アグニを使い過ぎだ!!そのままだとエネルギーが直ぐに切れるぞ!!』

 

『解ってる!!』

 

「確かに良いモビルスーツだ。パイロットの腕もそう悪くはない・・・が、所詮、人型・・・この砂漠でバクゥには勝てん」

 

アークエンジェル内部ではスカイグラスパーの出撃は出来ないのかと確認してるが、作業は捗っていない。

 

「少佐のスカイグラスパーは?まだ、出られないの!?」

 

アスクレピオスがビームウイップで砂丘を叩いて目くらましを作るが、相手は地上戦に慣れきっている為、それを見抜いている。

 

「何度も同じことを!!」

 

ジャンプしたストライクの内部では、キラが凄まじい速さでストライクの運動プログラムを書き換えていた。

 

「接地圧が逃げるんなら、合わせりゃいいんだろ!逃げる圧力を想定し、摩擦係数は砂の粒状性をマイナス20に設定!」

 

ストライクが着地し体勢を崩さないようになると同時に、アスクレピオスの仮プログラムも起動しだした。

 

「仮プログラムが起動した!!反撃出来る!!」

 

アスクレピオスもストライク同様に砂漠でバランスが取れるようになり、バクゥを見据える。

 

「いい加減に!!」

 

「るせえんだよぉ!!」

 

飛び掛かってきたバクゥに対し、アスクレピオスはシールドでアッパーカットを打ち込み、転倒させた。もう一機のバクゥはストライクへ飛び掛かるが『アグニ』を利用して殴り飛ばされ、転倒した所を足で抑え込まれ至近距離で『アグニ』を向けられる。

 

「こんのおおおおお!!」

 

「う、うわあああああああ!!!」

 

バクゥが撃墜されながらもバルトフェルドはストライクとアスクレピオスの動きの変化に驚いていた。

 

「(ん?この短時間に運動プログラムを砂地に対応させた・・・?あれが本当にナチュラルか?)」

 

「はぁ、はぁ・・!アークエンジェルは・・・やらせないぞ」

 

「何とか反撃出来るようになったってところだな。相手のホームグラウンドである以上、状況はまだまだ敵が有利だけどよ。って・・・またか!?何でこんなに冷静に状況判断できんだよ!?ぐうう!」

 

別のバクゥの体当たりをシールドで受け流しつつ、何とか体勢を立て直すアスクレピオス。だが、慣れないウイングパックの感覚に足が引っ張られてしまう。

 

「レセップスに打電だ。敵艦を主砲で攻撃させろ」

 

打電しているタイミングでムウがスカイグラスパーが出撃可能となり、ブリッジに話していたがアークエンジェルは砲撃され、当てられてしまう。

 

「離床と共に緊急回避!あうう!」

 

「砲撃は何処からだ?」

 

「南西、20kの地点と推定!」

 

「本艦の攻撃装備では対応できません!」

 

「スカイグラスパー出る!俺が行って、レーザーデジメーターを照射する!それを目標にミサイルを撃ち込め!!」

 

「今から索敵しても間に合いません!」

 

「やらなきゃならんだろうが!!それまで、当たるなよ!」

 

『フラガ機、スタンバイ』

 

ムウが乗ったスカイグラスパーがカタパルトへ向かい、出撃シークエンスをミリアリアが放送する。

 

『進路クリアー、システムオールグリーン!』

 

「ん?報告にはなかった機体だな?」

 

レセップスからの遠距離砲撃は続いており、その報告がブリッジへ響く。

 

「はっ!?第二波接近!」

 

「回避!!総員、衝撃に備えて!!」

 

「直撃、来ます!!」

 

この砲撃を受けたら間違いなくアークエンジェルは轟沈するだろう。そんな事をさせてたまるかというキラの気持ちが再び彼の中へあのイメージを浮かばせた。

 

小さな水辺に小石を落とすと波紋が広がるように、一粒の種が水面で僅かに跳ね上がり、紫色の種が弾けるイメージを。

 

「・・・・・!」

 

瞬間、ストライクの肩にあるコンボウェポンポッドへ装備されている「120mm対艦バルカン砲」を敵の眼前へ向けて放った。その様子を見ていたアスクレピオスは砂の目くらましへ巻き込まれた。

 

「うわ!砂の煙幕を作ったのか!?確かにこれなら、相手をかく乱できる!」

 

空戦可能状態とは言えど、此処で飛んでしまえば相手へ情報がバレると判断していたマサユキは『8.0m対艦刀』を使おうともしたがバクゥ相手ではほとんど意味をなさない。

 

砂の煙幕によって大きく飛び掛かってきたバクゥをストライクはジャンプすると同時に、砲撃が向かって来ている方向へアークエンジェルに当たるものを狙ったのかように殴り飛ばした。

 

殴り飛ばされたバクゥは砲撃が直撃し、爆散してしまう。キラの目には砲撃の速度がスローモーションに見えており、アグニを砲弾へ向けて放った。

 

その一筋の光は大天使を守る光となり、砲弾は全て撃ち落された。その様子を見ていたアークエンジェルのクルーやバルトフェルドは驚愕し、アスクレピオスのコクピット内部でマサユキはポツリと呟いた。

 

「まさか、また火事場の馬鹿力を発揮したのかよ・・・?」

 

何度も一緒に出撃し行動しているマサユキは、キラの乗るストライクが機体の限界以上に動き、的確な援護や攻撃、更には回避行動を行っていた時を見たことがある。

 

それを彼は「火事場の馬鹿力」と評していたが、それ以上に驚いたのがキラはそれを再び発揮している事だ。

 

そんな中、アークエンジェルの部屋の一室で着崩れ服を纏い、下着も露になっているフレイが独り言を呟いていた。

 

「ふふ・・・大丈夫。あの子が守るわ・・・!私を守るから・・・」

 

「一体どうなってんだよ?アイツは・・・」

 

独り言のようにマサユキは驚きを呟いた後、僚機のデータが危険信号を出しているのに気づき、急いで確認した。

 

「ストライクのパワーが危険域になってやがる!キラ!!その状態で実弾の雨を浴びたら不味いぞ!!」

 

「っ!?アグニを使い過ぎたか!くそっ!」

 

マサユキが警告していた事が現実になってしまい、キラは悔しさを表に出した。その間、アスクレピオスは戦闘ヘリを何とか撃墜しており、自分の機体もエネルギーが危険域に入っているアラートを聞いた。

 

「アスクレピオスもバッテリーが!被弾し過ぎたせいか、くそがぁ!」

 

「確かにとんでもない奴らのようだが、情報ではそろそろパワーダウンのはずだ。悪いが沈めさせてもらう!メイラムの仇だ!」

 

相手はミサイルとレールガンの雨をストライクとアスクレピオスへ向かって放ってくる。

 

「うあああ!」

 

「くそぉお!」

 

運動プログラムが対応したが、それでもバクゥの機動力には負けてしまいストライクとアスクレピオスは被弾も多くなってしまう。

 

そんな中、生き残っていた戦闘ヘリが別方向からの攻撃を受けて撃墜された。

 

「!?」

 

「なんだ!?」

 

バクゥやザフトの戦闘ヘリへ攻撃している事から、相手の敵対勢力なのかと考える。

 

『そこのモビルスーツ2機、聞こえるか!?死にたくなければ此方の指示に従え!!』

 

「なんだ?」

 

「レジスタンス!?」

 

アークエンジェルもストライクとアスクレピオスへの通信が聞こえていたらしく驚きを隠せない。

 

「ちっ、こっちのエネルギーも心許ないしな。キラ!一か八かの賭け、乗るか?俺は乗るぜ!」

 

「僕も乗るよ、ストライクのパワーも危険だから!」

 

「よっしゃ、指定された座標へバクゥを引きつけようぜ!」

 

「うん!!」

 

ストライクとアスクレピオスは同時に移動し、レジスタンスから送られた座標へと向かう。指定された場所へ辿り着くと同時にストライクとアスクレピオスはタイミングを合わせて離脱し、バクゥは足を踏み入れた瞬間、レジスタンスの仕掛けたトラップの爆弾によって爆破され、撃破された。

 

ストライクとアスクレピオスの二機はほとんど同じタイミングでフェイズシフトダウンを起こしてしまい、一方は座った状態、一方は片膝を付いた状態で動きが止まった。

 

「はぁ・・はぁ・・・キラ、大丈夫か?」

 

「はぁ・・はぁ・・うん、なんとかね」

 

「まさか、味方から撃たれるなんて思わなかったわ。ふい~」

 

「本当だよ、けどマサユキとアスクレピオスが居なかったら僕は・・・」

 

「やっと冷静になれたのかよ?遅すぎんぞ」

 

「ごめん・・・」

 

マサユキはキラがあそこまで強迫観念めいた状態になった原因を薄々、理解していた。キラとぶつかったときに匂った香りの原因がそれだと。

 

「で、また火事場の馬鹿力を発揮したって訳か?」

 

「そんなつもりはなかったんだけど・・・アークエンジェルがやられると思ったら」

 

「ふーん、やっぱり危機的状況にならないと発揮しないんだな?だからこそ、なんだけどよ」

 

「そうなの・・かな?」

 

「毎回毎回、120%で機械を動かしたらどうなるよ?」

 

「オーバーワークで壊れる・・・ね」

 

「だろ?いざという時の切り札ってやつにしとけば問題ないさ」

 

「うん、そうするよ」

 

このパイロット同士の会話こそが、キラ自身にとって僅かながら精神的な支えの一部になっている事を本人はまだ理解していない。

 

同じ境遇、つまりモビルスーツに乗って戦うという同じ境遇相手が居るという事が、自分は独りではないと自覚させられるのだ。

 

その自覚こそが、自分の中にある孤独を僅かに癒されているのに気付いていない。

 

「あー、にしてもしんどいし腹減ったぁ・・・」

 

「マサユキ、お腹空くの早すぎない?」

 

「何も食ってねえんだよ!そのまま戦闘に入ったから!!」

 

「そ、そう」

 

そんな何気ない会話をしながら、ストライクとアスクレピオスはアークエンジェルの近くへと帰投した。

 

 

 

 

 

その後、明けの砂漠と名乗るレジスタンス組織からの話し合いが持たれ、マリューとムウが代表として話し合いに応じた。

 

条件として銃口を離す事とモビルスーツのパイロットが出てくる事を提案されてしまう。その条件を聞いたマリューがストライクとアスクレピオスへ声をかけた。

 

「ヤマト少尉、クロス少尉。二人とも降りてきて」

 

指示に従いコクピットが開かれ、搭乗用ラダーを使って2人は地上へと降りた。二人がヘルメットを取るとざわつき始めるが、その中で金髪の少女が最も驚いている。

 

「お前が何故、あんなものに乗っている!?」

 

金髪の少女がキラへ近づき平手打ちをしようとした瞬間、その腕を掴んで止めたのがマサユキだった。

 

「いきなりご挨拶ってやつか?殴りかかるのがレジスタンスの挨拶なのかよ?」

 

「なんだお前は!?離せ!!」

 

「いんや、離さねえよ。このまま離したらキラをぶん殴るだろうからな」

 

「マサユキ、彼女に乱暴は!」

 

「大丈夫、怪我をさせるつもりはないさ」

 

「うわっ!?」

 

マサユキはそのまま少女の勢いを利用して押し返した。レジスタンスのメンバーから武器を向けられそうになるが彼女は尻餅を付いただけで怪我は全く無い。

 

「キラ、コイツと知り合いなのか?」

 

「まぁ・・・ね」

 

「~~っ!!このぉ!」

 

「うぐっ!?てめぇ!」

 

立ち上がってきた少女にパンチで殴られたマサユキは殴り返そうとしたが、今度はキラがそれを止めていた。

 

「マサユキ、此処は抑えて」

 

「ちっ!」

 

マサユキ自身からすれば相手が異性とはいえ、一方的に殴られたのには腹が立つ出来事だ。仕方ないと思いつつ、不機嫌になったがキラに免じて抑える事にする。

 

その後、明けの砂漠のリーダーであるサイーブとの話し合いはマリュー、ナタル、ムウの三人が行う事になり、マサユキとキラはモビルスーツを使ってアークエンジェルへの偽装を施す手伝いをした後、機体の調整をする事になった。

 

「おーい、キラー!昨日の仮プログラムを見てくれねえか!」

 

「少し待ってて!今、そっちへ行くから!」

 

「おーい、坊主達!何やってんだー!?」

 

「アスクレピオスに仮プログラムとストライクの接地圧を弄ったからその調整ですよー!」

 

「へー、便利なパイロットだよな。お前達は」

 

「マードックさん、俺達は便利屋じゃないんですよ?」

 

「あ、悪い・・・ご時世だから、ついな」

 

「気を付けて下さいよ?それ、気になる言葉にもなりかねませんから」

 

「お、おう・・・すまねえ」

 

マードックはマサユキから発せられている威圧にたじろぎつつ、他の場所へ行ってしまう。マサユキが威圧していたのは「自分達も一人の人間にすぎない」という事を暗に伝えようとしていたからだ。

 

結果的に威圧し過ぎていて伝わっているかどうかは解らない。

 

「・・・・マサユキ?」

 

「っと、悪いキラ。この仮プログラムなんだけどな?」

 

「ああ、これならイオン濃度を20から40にすればスラスター噴射時の負荷が減るはずだよ」

 

「なるほどな、サンキュー!脚部に集中させるよう組んどいたから、どうも調子が出なかったんだよな」

 

「けど、これで本当に仮プログラムなの?地上用と言っても差し支えないと思うけど」

 

「アスクレピオスに空戦用のパックが有るだろ?あれと併用して使えるようにしなきゃ意味がねえんだよ」

 

「昨日、装備してたアレ?急造品だって聞いてるけど」

 

「だからだよ、アスクレピオスに換装機能は無いから装備ごとにプログラムを作らなきゃならねえんだ」

 

「ストライク以上に面倒だね・・・」

 

「ああ、だからアドバイスが欲しんだよ。まだまだプログラミングは勉強中だし」

 

「僕もまだ勉強中なんだけど?」

 

「お前の方が俺よりも遥かに高度なプログラム組めるだろ?組み立てるまでの過程を教えて欲しい訳」

 

「なるほどね、組み上げ方を教えて欲しいんだ?」

 

「そうだよ、最後に組み上げるのは自分じゃないと意味が無いからな」

 

そんな会話をしつつ、互いの機体の調整を終えると外へ出て空気を吸いに行く。二人で会話しているとそこへマサユキを殴った金髪の少女が近づいてくる。

 

それを見たマサユキがムッとした表情で彼女を見るが、彼女はぶっきらぼうな言葉遣いながらも不器用に謝ってきた。

 

「あの時は・・・済まなかった・・弾みで」

 

「・・・・名前」

 

「え?」

 

「名前を教えてくれねえか?」

 

「カガリ・・・」

 

「あ?」

 

「カガリ・ユラだ」

 

「カガリ、ねえ・・・」

 

「な、なんだ?」

 

カガリと名乗った少女の近くへマサユキは歩み寄ると同時に、彼女の額へデコピンした。

 

「痛っ!?」

 

「これで俺を殴った借りは返したからな?拳じゃないだけマシだろ」

 

「うう・・・」

 

「フフ、マサユキらしいね」

 

それから三人で何があったのかをしばらく話すと、キラが立ち上がった。

 

「僕・・・そろそろ、先に戻るね」

 

「おう、俺も少ししたら戻るわ。カガリも早く戻った方がよくないか?」

 

「ああ、そうだな」

 

それぞれのタイミングで戻ったと同時にそれは起きていた。夜の砂漠でサイとフレイが言い争っていたのだ。

 

「そんなんじゃ、全然意味が分からないよ!」

 

「うるさいわね!もういい加減にしてちょうだい!!」

 

そんな中、キラは外の空気を改めて吸おうと、外へ出ようとしていた。マサユキは煮詰まった頭を冷やそうと人が隠れられつつも寝転べる岩場で寝転んでいた。

 

「ん?ありゃあ、サイとフレイか?よっと・・・」

 

起き上がると同時に音を立てないよう、岩場から降りると様子をうかがう。マサユキはアークエンジェルから出てくるキラも目撃し、その腕を取って絡ませているフレイを見て昨日の戦闘前に感じた違和感に確証を得た。

 

「おいおい・・・まさかとは思っていたけどよ。アイツ・・・フレイに」

 

マサユキに目撃されているとは気づかず、フレイはサイにとって衝撃的な言葉を放ってしまう。

 

「私は昨日、キラの部屋に居たんだから!!」

 

その言葉にサイは激しく動揺する。男女が一つの部屋に居た、それも自分の婚約者が自分の友達と居たとなればショックは計り知れない。同時に隠れて様子を見ているマサユキはかつて自分が気をつけろと警告していた事が、無駄になってしまったのだと悟った。

 

「(!なるほどな・・・気をつけろって言ったのに女の慰めを受けたのかキラの奴。それに今のフレイは自分が「女」である事を理解してやがるな)」

 

「もうよせよ、サイ。どう見ても君が嫌がっているフレイを追っかけているようにしか見えないよ」

 

「なんだと!?」

 

トーンの低い声のキラにサイも苛立ちを隠せない。友達だと思っていた相手に自分の婚約者を取られたともなればそうもなるだろう。

 

「昨夜の戦闘で、疲れてるんだ。もうやめてくんない?」

 

「っっ!キラ!ぐあっ!?」

 

「(サイ!あんのバカ!!)」

 

サイはキラに対して危害を加えようとしたが、逆に腕をひねり上げられ抑え込まれてしまった。

 

「やめてよね、本気で喧嘩したらサイが僕に敵うはずないだろ!」

 

「キラ・・・」

 

「僕がどんな思いで戦ってきたか、誰も気にもしない癖に!!!」

 

「(あんまり・・・出しゃばりたくはねえけど、此処はケジメを付けさせなきゃな。甘ったれやがって)」

 

そこへ丁度、カガリがマサユキが歩いて行く所を見かけて声をかけようとしたが、彼の異様な雰囲気に声をかけられず立ち止まってしまった。

 

「おい、何やってやがんだ?友達相手に随分な事をしてんな?キラ」

 

「!!マサユキ、何か用?」

 

「用?そうだな、お前はケジメを付けなきゃな?キラ」

 

「後にしてくれない?今日は疲れてるんだ」

 

「へぇ?疲れてても女と一緒に居るのは出来るんだな?」

 

「!!」

 

マサユキの言葉にキラは泣きながら睨むが、彼は全くと言って良いほど意に介さない様子だ。それどころか簡単な挑発までしている。

 

「サイ、お前が更にショックを受けるかもしれない言葉を口にして良いか?」

 

「え?あ、ああ」

 

マサユキの登場にサイは呆気に取られており、フレイは何かに怯えている様子だ。

 

「分かった、ありがとな。サイの許可も貰ったし、ハッキリ言ってやる!キラ、お前・・・フレイを抱いただろ?」

 

「!!!?」

 

「っっ!!」

 

「っ!」

 

「えっ?」

 

サイとキラは驚き、フレイは目を見開き、岩陰に隠れて会話を聞いていたカガリもマサユキの言葉に驚く。

 

「なん・・で?」

 

「アンタ、なんでそれが解るのよ!?」

 

「昨日の戦闘前にモビルスーツデッキへ向かって走ってた時、キラとぶつかっちまってな?その時にキラから匂ってきたのさ。女物の香水か、女性が好む身体を洗う為のソープ剤の香りがな」

 

「っ!?」

 

「俺もそこまでは行ってないだろうと高を括っていたが、さっきの会話で確信を持ったって訳だ」

 

「・・・っ!!」

 

「キラ、俺・・・前に言った筈だよな?傷ついている時に受ける女の慰めに気を付けろってよ」

 

「っ・・・」

 

キラはマサユキから顔を背けて、これ以上は聞きたくないと言いたげだがマサユキは容赦しなかった。

 

「迫られたか迫ったかは知らねえが・・・簡単に受けるとはよ」

 

「・・に」

 

「ん?」

 

「マサユキに何が解るって言うんだ!!一緒に戦っていても一番戦ってるのは僕だろ!」

 

「だから何だ?誰が誰を攻撃するのか、標的にするかは敵の判断だろうが!何が解るだって?解って欲しいのは人間である以上、誰もが持つ感情だろうよ!!それを全員に理解してもらうなんぞ無理な話だろうが!」

 

「っっ!!」

 

「なんだよ、怒って睨むだけなら誰だって出来るだろうが。甘ったれだから人一人殴れねえんだろ?殴れるもんなら殴ってみろよ!!ああっ!?」

 

「っ!このおおお!!」

 

キラは怒りに任せてマサユキに殴りかかるが、ヒョイという音が聞こえそうな様子で軽々と避けてしまった。

 

「どうしたんだ、俺達はコーディネーター同士だぞ?ハンデは無いから掛かって来いよ」

 

「うわあああ!!」

 

何度も何度もキラは殴りかかるが、マサユキは軽々と避け続けていた。このように軽々と避けられるのはれっきとした理由がある。それはマサユキが曲がりなりにも軍事訓練をムウから受けていた事だ。

 

宇宙時の無重力状態での格闘訓練、地上に降りてから僅かな時間で体得してしまった地上での格闘訓練と護身術。それがマサユキの身を軽々と動かす要素になっていた。

 

互いに学生しかしていなかったが、マサユキは少しずつ訓練と鍛錬を行っていた故に格闘に関してキラよりも上へと行っていたのだ。

 

「くそぉぉぉ!」

 

「叫びながら当たる訳ねえだろうが!!オラッ!」

 

「うぐっ!?」

 

「キラッ!」

 

カウンター気味に当てたマサユキの右ストレートのパンチで、キラは軽く吹き飛んでしまった。それを見たフレイが悲鳴に似た声でキラの名前を呼ぶ。

 

「俺が殴った拳はサイからの拳だと思えよ?コーディネーターだから当てられたんだ。だからこそ代理で殴った」

 

「っ・・・!」

 

「マサユキ・・・」

 

「サイ、許してやれと俺は言えない。ただ、ケジメは付けさせたつもりだ。キラを殴ろうとしてたの見てたからな」

 

「・・・・」

 

「ダチってのは喧嘩する時もあるが、状況が状況だしな。どう考えるかはお前次第さ」

 

「・・・そう、だな」

 

サイはマサユキがキラを殴った事で冷静になれた。彼自身が言った「コーディネーターだから当てられた」その言葉でどんなに立ち向かっても素手でキラには勝てない、それが理解できてしまったからだ。

 

「今回は俺の出しゃばりだ、悪い事をしたとは思ってる。だが、これだけは言っておくぜ?人の女を取るならそれ相応の覚悟が必要になるからな?行こうぜ、サイ」

 

「あ、ああ」

 

「・・・」

 

サイを連れてマサユキはアークエンジェルの中へと戻ってしまった。キラは軽く起き上がってマサユキから言われた言葉を思い返していた。

 

殴ったのはサイの拳だと、それと女を取るならそれ相応の覚悟が必要だとも。

 

「僕は・・・」

 

マサユキからの言葉は自分にとって深く刺さっていた。誰もが持つ感情、相手が決める事、そんな事は解っていたつもりでも口に出した言葉は正反対だった。

 

彼、マサユキは感情に出さないようにしているだけで自分と同じはずなのに、どうしてあそこまで耐えられるのかが不思議で仕方ない。

 

一体何が彼をあそこまで強固にしているのだろうか?その答えは解っているはずなのに理解したくないという感情が溢れてくる。

 

「キラ、大丈夫?」

 

「うん、平気だから・・・」

 

マサユキに殴られた頬が、痛みを伝えてくる以上に他人の痛みを教えられた方がキラの心に深く刻まれていたのだった。




初の喧嘩です。一方的に殴るのではなく、たった一発だけという制限を私の中でかけました。

さすがに軍事訓練を受けた相手と何発も殴り合うのは差が有り過ぎるので。

総合的に見れば格闘以外、キラの方がまだまだ上です。格闘に関しては同じ量の水にほんの少し量を増やした程度の差です。

マサユキは努力しながらも何故自分が急激に優秀になっていくのか理解出来ていません。コーディネーターだからと言われてそれで納得していますが、それでも成長速度が異常だと感じています。冷静に状況判断出来るのもその一端です。

次回は買い物から逃走し「王道ではない」ルートに居る傭兵とジャンク屋と出会いますがお互いに会話と通信手段を教えるだけにとどまります。
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