限界灰域のデトリタス   作:小栗チカ

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遺された街 3

待っている間に、周辺の地理を確認しつつ居座っていたアラガミを倒した。

仮にクロムガウェインとの戦闘になった場合、乱入されたらたまらないし、離れている子どもたちの安全も可能な限り確保したい。

 

クロ厶ガウェインは、何故か広場の周辺をうろつくばかりで立ち去る様子を見せなかった。

それどころか、広場で居眠りをしだす始末だ。

ビャーネとダニーは、立場を忘れて観察しているが、それ以外の面子の苛立ちは募るばかりだった。

 

「何なのアイツ。何で動かないの?」

「さあ。何か休憩してるっぽいな」

「灰嵐が近づいているのに呑気すぎじゃない?」

「うーん。あの体の大きさと強さなら、どうとでもなると思ってんじゃないの」

 

不安のあまり余裕がなくなっているクロエに、アルビンは宥めるように答えた。

日没まで後一時間を切ろうとしている。

灰嵐の影響からか風も出てきた。

そろそろ決断をしなくてはならない。

日が暮れれば敵は去るかもしれないが、居残る可能性も十分にある。

戦わないことを選択した場合、装備もなく大型種もいる上に、灰嵐の影響がある中で一夜を過ごすことになる。

明日以降の予定に大きな影響が出ることは明白だ。

戦うことを選択した場合、生き残ることは当然として、日没までに決着をつける必要がある。

見通しの悪い中で戦うのは極めて危険だし、灰嵐の影響も無視できない。

だが、討伐なり撃退ができれば、今夜の安全は確実に保証される。

それに、勝機がないわけではなかった。

携行品の余裕は十分にあるし、任務で仲間と何回か戦ったことのある相手だ。

焦らずに落ち着いてやれば、討伐はできずとも避難所から離れてくれるかもしれない。

いや、何としてもお引き取りいただくのだ。

 

「アルビン」

 

アルビンがこちらを向いた。

私の声音に察したようで、その目線は厳しい。

 

「タイムリミットだよ。奴と戦う」

「勝算はあるの?」

「体調も万全で携行品にも余裕がある。初見の敵でもない。時間はかかるだろうけど、倒せない敵ではないと思う」

「必ず生きて帰ってくることを確約できない限りは頷けない」

「……そうだね」

 

アルビンの言うことはもっともだった。

本当に勝てるかどうかはわからない。

だが、覚悟を見せずに待っていろというのはあまりに無責任だ。

私は笑って頷いた。

 

「いつも通り必ず帰ってくるよ。だから待っていてほしい」

 

あのミナトにいた時からそうだったように。

アルビンはしばし私を見つめ、そして頷いた。

 

「わかった。じゃあ、こっちもいつも通り待ってる。荷物貸して。整理しないと」

 

私とアルビンで着々と準備を進めるのを、他の三人は黙って見つめていた。

準備は完了し、子どもたちに段取りを伝える。

 

「私が敵を避難所から引き離す。十分に引き離したところでアルビンに合図を送るから、そしたらみんなで避難所へ向かって。そして避難所に入ったら、絶対に外に出ないこと。アルビンの言うことをちゃんと聞いてね」

 

クロエとビャーネは真剣な表情で頷くが、ダニーが不安そうな表情で私に近づいた。

 

「サイカ、一人でたたかうの?」

「うん。戦える人、私しかいないからね」

「ぼくも、お手つだいできることない?」

 

私は屈んでダニーに目線を合わせると、その肩に手を置いた。

 

「今はアルビンの言うことを聞いて、みんなで待つことがお手伝いだよ。よろしくね」

ニーン(うーん)……」

「お返事は?」

「ヨー」

 

珍しく歯切れが悪い。

私はダニーをクロエに預けると、アルビンを呼んでその耳元に口を寄せた。

 

「ダニーの面倒、くれぐれも頼んだよ。絶対に目を離さないで」

「わかってるよ」

 

どうにも不安は拭えないが、アルビンだけでなく、クロエもビャーネもいるのだ。

大丈夫だと思うことにしよう。

私はヘッドセットを付けると階段へ向かった。

 

「じゃあ、行ってくる。日没までには戻るからね。避難所で会いましょう」

「行ってらっしゃい、気を付けてね!」

「ちゃんと戻って来いよな。アタシは信じて待ってるからねっ、ダーリン!」

「オッケー、マイスイーティーズ」

 

みんなに見送られ、私は飛ぶように階段を駆け降りた。

そして、振り向くことなくダイブで道を進み、道半ばで通信を入れた。

 

「アルビン、聞こえる?」

《聞こえてるよ。感度良好だ》

 

よしよし。

 

「敵の様子はどう?」

《ちょっと待って。……まだ寝てるっぽい。でも、気温が下がってきたから、そろそろ起きるんじゃないかって、ビャーネが言ってる》

「オッケー。その調子でしばらく敵の様子を見ててね」

 

離れていても連絡が取り合えるって、本当に便利で安心だ。

ビャーネの奴、良い仕事をしてくれた。

後で改めて褒めてやろう。

再び広場へ続くダイブで進み、広場で寝そべっている獰猛な黒い塊を発見した。

建物の影に隠れ、様子をうかがう。

 

「アルビン、目標を目視で確認した。これから戦闘に入るから、準備しておいて」

《ヤ! 気を付けてな》

「了解。あんたたちもね」

 

呼吸を整え集中する。

ああヤダな、怖いな。

だから焦らない、無茶をしない。

いつもどおり最初は様子見して、目が慣れたら隙を見て攻撃。

壁盾の展開のタイミングさえ間違えなければ、神機自体は強化も整備もしているのだ。

ダメージはそう受けないし、仮に受けても携行品の余裕は十分にある。

怖いけど大丈夫。

言い聞かせ、神機の柄を握り直した。

意識して深呼吸を繰り返し、一歩踏み出した。

それを繰り返し、目標を観察しながら近づく。

しなやかでなめらかな黒い肢体と、危険で非日常感を漂わせる雰囲気は、人の男であったのなら女受けすること請け合いだろう。

ああ、この動悸と息切れが、興奮のためだったらよかったのに。

だーがー。

その背に生えた腕に仕込んである刃と凶悪すぎる爪は、女を抱くにはあまりに無粋だろ。

私はチャージ捕喰の構えをとる。

途端に溢れ出す黒い異形は、ためらいなくその黒い体に食らいついた。

文字通り飛び起き、ひらりと間をとって怒りの咆哮を上げる奴に、バーストの高揚感に乗じて無理矢理笑顔を作り、努めて陽気に声をかけた。

 

「手荒な目覚まし、ごめんあそばせ。お昼寝の時間は終わりだよ!」

 

それに応じるように奴は巨腕に仕込んだ刃を展開すると、目にも止まらぬ早さで襲いかかってきた。

盾を展開してそれをやり過ごすと、相手を誘導すべく移動を開始する。

離れすぎると、あの身のこなしと刃の餌食になるし、近づきすぎて素早い出のフックも怖い。

適切な距離を保ちながら、この素早い動きに目を慣れないと。

攻撃を凌ぎ、バーストを維持しながら大通りを進む。

そして、アルビンたちを避難所へ向かわせるタイミングがやってきた。

 

「アルビン、今だよ!」

《こちらも確認した。これから避難所へ向かう》

 

この調子で、先程アラガミ達が大移動をした通りまで誘導しないと。

だが、アルビンたちがいる北側へと押されている。

建物と謎植物を蹴散らしながら猛攻を仕掛けてくる奴の一撃、切り裂いた残骸が宙を舞って先程までいたビルに直撃した。

 

「アルビン!」

《だ、大丈夫。全員無事だ。それよりも本当に頼んだぞ!》

「了解! いざとなったら水を捨てて逃げて。後でいくらでも回収できるから」

《ヤ!》

 

南側へ誘導しないと、逃げるアルビンたちが危ない。

銃で誘導するか。

盾を使えないのは怖すぎるがやむを得まい。

一連の攻撃を凌いだところで、とっさに物陰に隠れると銃形態に切り替えた。

即座に銃口を巨大な腕に合わせ、照射弾を浴びせるが、先程のグボロ・グボロの背ビレのように怯みまくってはくれない。

それだけ分厚いお手々と爪じゃ、そりゃ感じないか。

体が温まり、目が慣れたことでどうにか避けられているものの、攻撃範囲の広さと素早い動きに、地味にダメージは受けている。

ああ、早く盾を使いたい。

どうにか南側へと誘導完了。

即座に剣形態へ切り替えると、盾やステップで攻撃を凌ぎながら攻勢の機会をうかがう。

 

《サイカ、避難所へ着いた。全員無事だ》

 

アルビンからもたらされた朗報に、思わず笑顔になった。

 

「ナイス! 絶対に外から出ないようにね!」

《ヤ!》

 

よし!

これで、作戦は六割方成功したようなものだ。

後はコイツを討伐か撃退をすれば、今夜の私たちの安全は確保される。

頑張れ私。

アルビンたちが避難所へたどり着いたことで、敵にしっかりと集中することができるようになった。

このアドバンテージは大きい。

たまに目測や引き際を誤ってダメージを貰ってしまうものの、側面から頭や後ろ足への攻撃を与え続ける。

かの鬼神や、戦いの上手い人から見れば、何とも焦れったい戦いだろう。

灰域が発生する以前からGEに求められたのは、ノーアイテム、ノーダメージの素早い討伐だという。

そんな風習を作った連中に、大上段から飛びかかりの一撃を喰わせたいところだが、灰域が発生し屋外での行動時間が限られる現状においては、それを目指さない理由はない。

でも、これが私の戦い方だ。

無理せず焦らず落ち着いて。

逸る心をなだめながら防御優先で戦い続け、ついに、丹念に念入りに攻撃し続けた後ろ足が結合崩壊を起こした。

 

「よし、キタ!」

 

思わず喜びが声に出た。

へたれた姿をさらす敵から捕喰し、ポーチから地雷を取り出してセットする。

少しでも頭と両腕のダメージを与え、結合崩壊を狙いたい。

そして、チャージクラッシュをすべく体勢をとった時だった。

 

《サイカ! ダニーが外に出た!》

「え」

 

心臓が嫌な動きをした。

え……、え、何だそれ。

アルビンの報告に、全身の高揚感がたちまち消え失せる。

 

「な、何で?!」

《一人でトイレに行くって言って、建物を探索していた時に見つけた裏手のドアから外に出た》

 

私はダウンしている敵を見る。

今は極めて大きな攻撃チャンスだ。

しかし、断腸の思いで私は敵との間合いをあけた。

 

「それ、本当なのね」

《間違いない。裏手のドアの鍵が開いていたから》

「そう」

 

ダニーに対して感じていた不安は的中してしまった。

もっとしっかり念押ししておけば良かった。

焦りと後悔が身を焼くが、それに浸っている暇はない。

 

「急いで荷物を確認して。どんな状態で外に出たか知りたい」

《今、クロエたちが確認している。本当にゴメン!》

「いいよ、確認急いで!」

 

言って、周囲に意識を飛ばす。

しかし、今この場でダニーの気配は感じられない。

 

《サイカ、マスクとゴーグルがない。あと回復薬のセットも無くなっている》

「外に出た時間はわかる?」

《詳しい時間はわからない。でも、十分も経っていないよ》

「オッケー! ダニーは必ず見つける。あんたたちはそこにいて。絶対に外に出ちゃダメだよ!」

《わかった。ダニーを頼む!》

「任せて」

 

サディストな黒いミスターが、ダウンから身を起こそうとしている。

私はスタングレネードを取り出すと、即座に敵に向けて放った。

視界を奪う目映い光と、地雷が作動する音を背に、私はダイブでその場から離れた。

この戦いが始まる前、ダニーは何か手伝えることはないかと聞いていた。

そして、回復薬のセットを持って外に出たことから、ダニーは私のためにこちらに駆けつけていることは間違いない。

急いで合流しないと。

恐らくだが、見知っている上に見通しのよい中央の通りを進んでいるはず。

ダイブを繰り返しながら中央の通りを目指すが、重量のある壁盾のダイブはスタミナの消費が激しい。

着地し、さらにダイブをしようとしたが、無視できぬ程に息が切れ、足を止めた。

顔や首筋を伝って、汗が地面へと滴り落ちる。

早く、早くしないと。

深呼吸を繰り返していた時、張り巡らせた感覚に引っかかるものがあった。

顔を上げれば、小さく動くものが見えた。

向こうも気付いたのだろう、駆け寄ってくる。

 

「サイカー!」

「ダニー!」

 

見つけた!

呼吸が整うやいなや、即座にダイブを再開。

瞬く間にダニーの元へとたどり着き、飛びつくダニーを片腕で掬い上げる。

良かった! 本当に無事で良かった!

 

「サイカ、ぼく」

「敵が来ている。お話は後で聞くから、ちゃんと掴まって」

 

息を切らしながら頷くダニーを抱え、私は即座に走り出した。

まだ距離はあるが、確実に敵はこちらへと向かってきているのを感じた。

避難所へ戻ることも考えたが、せっかくそこから引き離したのに意味がない。

……さっきのビルの近くへ行くか。

あの周辺にアラガミがいないのは確認済みだ。

そこでダニーを待たせるしかない。

北側の通りに出て、先程のビルを目指す。

 

「アルビン、ダニーを見つけた。さっきのビルの近くに待機させるから」

《ああ、良かった……。タック ソ ミュッケッ!(本当にありがとう)

 

足場の悪い道路を走り抜け、先程のビルの前に到着した。

先程の残骸を食らい屋上は完全に潰され、倒壊するまでには至っていないが、待機場所としてはもう使えない。

周辺を見渡し、比較的を形のしっかりした集合住宅を見つけた

扉を蹴り開け中に入ると、ダニーをエントランスの隅に降ろした。

扉から差し込むわずかな陽光に照らされ、長年の埃が光りながら宙を舞った。

 

「サイカ、ぼくね、これ」

 

ダニーが片腕で抱えていたものを差し出す。

回復薬のセットだった。

様々な気持ちが口をついて出そうになったが、着実にこちらに近づいている気配を感じ、それらの全てを飲み込んだ。

ダニーもそれを感じたのだろう、恐怖に顔をひきつらせる。

 

「ダニー。あんたはここで隠れて待ってなさい」

 

私はダニーを抱え込むようにして座らせると、ゴーグルの向こうで揺れる緑の目を見据えて言った。

 

「いい? 今度こそ、絶対にここから出ちゃダメだよ。言いつけを守れなかった時は、痛くて苦しい思いをした上に、もう二度とみんなに会えなくなるからね」

 

涙目で頷くダニーの頬にマスクの上から手を添える。

 

「怖いことに耐えて待つことも立派な戦いだよ。ダニー、一人ぼっちになっちゃうけど、できる?」

 

ダニーは頷き、私を見つめた。

 

「できる。サイカもこわいのに、一人でたたかってるから、ぼくも一人で待つ」

「よし! 約束だよ。必ず戻ってくるからね」

 

私はダニーの頬を数回ムニムニして立ち上がると、建物から飛び出してダイブで敵の元へと向かう。

ダニーをすぐに見つけることができたのは不幸中の幸いだったが、先程のように時間をかけて戦うことはできない。

今はまだダニーのいる周辺にアラガミはいないが、それは絶対のものではないのだ。

できる限り早めに戦いを終わらせなくては。

そして、こちらに向かってきていたミスターに、ダイブで顔面に突っ込んだ。

ついでに空中捕喰をしつつ言い放つ。

 

「手荒な再会、ごめんあそばせ。さあ、さっきの続きといこうか」

 

咆哮と共に活性化する奴の側面に着地し、神機を構えた。

そうか、ミスターは殴打プレイはお好みじゃなかったか、それは失礼。

活性化し、相手の攻撃は一段と速く鋭く重くなる。

しかしやることは変わらない。

盾とステップで攻撃を凌ぎ、スキをうかがうが、活性化したことで攻撃の目測を誤った。

距離を取りすぎて放たれた衝撃波を喰らい吹っ飛んだ。

息がつまり、痛みが平常心をかき乱す。

何とか受け身を取りつつ物陰に転がり込み、回復薬を使った。

大丈夫、回復薬で間に合う傷だ、落ち着いて。

呪文のように言い聞かせ、恐怖で重くなる足に力を込めて踏み切り、ダイブして一気に距離を詰めた。

 

恐怖の時間をやり過ごし、側面からの攻撃を繰り返して、ついに頭の結合崩壊に成功した。

よし! 今度こそ逃さない!

チャージ捕喰から、速やかに地雷を設置。

両腕の結合崩壊を狙って、チャージクラッシュの構えを取る。

もう少しだけ、お休み寝んねしてくれよミスター。

オラクルエネルギーを溜めに溜め、身動きする寸前に刀身を振り下ろす!

頭を巻き込むように振り下ろした一撃は、残念、結合崩壊には至らなかったが、確かな手応えを感じた。

さらに、立ち上がった奴に地雷が発動。

大きなダメージを受けて怯んだ奴は、私から距離を大きくあけ、身を翻して通りを走り始めた。

餌場へ向かう気だ。

その事実に、私は思わず笑顔になった。

ちゃんとダメージを与えられている、こちらの優勢だ。

何だ、やればできるじゃん、私!

ミスターは南東の方角に向かっている。

避難所からもダニーからも距離を離せる好機に、敢えて足止めせずにその後を追った。

街の片隅にある餌場に向かった奴は、早めのディナーを取ろうとしている。

悪いがそうはさせない。

チャージ捕喰をした途端、奴は活性化した。

相手の余裕がなくなってきているのを感じたが、私とて余裕があるわけではない。

度重なる攻撃に、神機を握る手と、それを支える両腕が痺れて感覚がなくなってきている。

だけど、後もう少しなのだ。

耐えてくれよ、私の体。

焦る心を無理矢理押さえつけ、しっかりと敵の動きを見ながら攻防を繰り返す。

 

そして、振り上げた神機が奴の両腕を弾いた途端、両腕が結合崩壊を起こした。

ついにここまで来た!

捕喰でバーストを維持し、チャージクラッシュを食らわせるが討伐に至らない。

焦らずよく狙って。

再びチャージクラッシュをすべく体勢を取るが、奴はダウンから回復し身を起こした。

奴が身を翻して距離を取ろうとするのと、振り下ろした神機の刃が奴の後ろ足に当たったのはほぼ同時。

後ろ足から黒い煙のようなものを吹き出して、奴は無様に転倒した。

チャンス!

スタミナは回復しきれていないが、ここで奴を逃すわけにはいかない。

私はチャージクラッシュの溜めに入る。

これがとどめになる予感があった。

 

ここまで熱烈な攻撃(サービス)ありがとう。

だが、サービスを提供するのは得意だが、受領するのは苦手なご様子。

だからこそ、私のへっぽこサービスでも何とかなったわけだが。

オラクルエネルギーを最大に溜めた神機が、私の心に呼応するように唸りを上げる。

ああそうとも、いつも一辺倒ではつまらない。

主導権を握られ翻弄されるのも中々乙だったろう、ミスター!

渾身の振り下ろしと共に、命を断つ確かな手応えを感じた。

討伐は完了した。

呼吸が整えながら、いつもの癖でコアを回収する。

こんだけ苦労したのに、レア物は無しか。

だが、私たちが一番欲しかったものは手に入った。

それだけで十分だ。

喜びを噛みしめたいところだが、まだやるべきことは残っている。

崩れ去る黒い体をダイブで飛び越え、ダニーの元へと向かった。

 




ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
誤字脱字言い回し等、修正がありましたら都度修正します。
こちらでお知らせなどを語っておりますので、よろしければご覧下さい。
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