伊織達は説明を受けるために外に出た。
伊織「なんで海に入るのに泳げなくても問題ないんですか?」
時田「それは水泳とは状況が全く異なるからだ。耕平、ダイビングする時に担ぐタンクだ持ってみろ。」
耕平「はあ・・・」
耕平は時田に言われた通りにタンクを持つ。
グッ
耕平「おっ・・・結構重い・・・」
寿「10kg以上あるからな。水中では浮力が働くから重さはそこまで気にならないが背中に担ぐとかなり動きづらいぞ。」
耕平「確かにクロールなんて出来そうにないですね。」
時田「そもそも泳げない人の大部分が苦手なのは息継ぎだ。息継ぎしなくていいダイビングとは勝手が違う。」
耕平「なるほど 水泳の技術は殆ど関係ないですね。」
寿「まあ 何らかのトラブルが原因でタンクを外して水面を泳ぐ状況もありえなくはないがそういう時は下手に動かず口でBCD(ダイバーが装着する浮力調整装置)に空気を入れておとなしく救助を待つべきだ。」
時田「だから伊織」
寿「泳げないからって遠慮する事はないぞ。」
伊織「いや、でも・・・」
時田「やってみる前からそこまで否定するな。」
寿「勿体ないぞ。」
伊織は寿が言ってた事を思い出す。
寿『大事なのはお前が興味を抱いているかどうかだろ。』
伊織「そういう事ならちょっと参加してみます。」
時田「じゃあ、プールへ移動するか!」
伊織「あれ、千紗も一緒に行くのか?」
千紗「私、インストラクターを目指してるから・・・初心者の挙動を勉強するのは大事だからね。」
耕平「古手川は勉強熱心だな。」
~屋内プール~
時田「今日はレクリエーションも兼ねた水泳の練習を行う。」
伊織「えっ!さっき泳げなくてもいいって言ってたのに?」
時田「泳ぎの技術自体はさして重要じゃない 水に慣れておくのが重要なんだ。」
寿「そう言った意味で水泳は大事だな。」
伊織・耕平「「???」」
時田「んじゃ さっさと水着になるぞ。」
千紗「私も着替えるんですか?」
寿「そりゃ そうだろう 初心者の挙動を見るには近くで見た方がいい」
~男性用更衣室~
時田「・・・まあ、要するにだ。泳げない奴は水に恐怖心を抱いてるだろう?」
寿「ダイビングでそれはまずい事なんだ」
時田と寿は伊織と耕平に下半身丸出しで説明している。
伊織「話が頭に入らないんで下を穿いてくださいよ!!」
耕平「この人達に羞恥心はないのか?(汗)」
時田と寿は水着を穿き、改めて説明する。
伊織「え~と・・・それは水の中を楽しめないからですか?」
時田「いや もっと直接的な話だ。」
耕平「と言うと?」
寿「水中のトラブルにパニックに陥りやすい」
時田「マスクが外れた時とかな」
伊織「・・・ゴク」
寿「それと恐怖心で効率の良い呼吸を保てず酸素の消費量が多くなるんだ」
耕平「効率の良い呼吸ってのは何です?」
時田「ゆっくりと大きく深く呼吸する事だ。これが一番効率が良く浅く小さい呼吸は効率が悪い」
寿「怖がると呼吸は浅く小さくなるからな」
時田「水中で平常心を保つ事が大事だ」
耕平「なるほど そんで水に慣れる必要があるってわけか」
時田「別に泳げなくて構わないが水中で平常心を保てるようにはなってもらう。」
伊織「驚いた・・・ダイビングには真面目なんですね。」
耕平「古手川が言った通りダイビングの時はまともなんですね・・・」
時田「失礼だな」
寿「それだと普段の俺たちはまともじゃないみたいじゃないか」
伊織「まともじゃないよな?(汗)」
耕平「ああ・・・(汗)」
そして伊織達は水着に着替えてプールへ向かった。
仕事めんどう❗️