突然と現れたマスター達にヘルは驚いた。
「どうして貴方達がここにいる!?ここに至る道は私しか分からないのに。それにあのゾンビ達をどうやって越えてきたの!?」
「私が答えましょう!」
マスターの後ろから見覚えのある女性が出てきた。
「貴方は!」
「はじめましてかしら?北欧の冥界の神様ヘル。私はメソポタミアの冥界の女主人、エレシュキガルよ。
さて、私達がここまで来れた理由を話しましょか。
ここまで来れたのは、私の冥界を支配する力とマスターの令呪の後押しで無理矢理に貴方の持つこの冥界、特にゾンビ達を制御する力を少しだけ私が使えるようにして、ここまでたどり着いたのよ。
そして今貴方が見ている映像に映っている地上の私達は、小太郎さんと燕青さんが作った身代わりよ」
エレシュキガルの答えにヘルは驚いた。
「盲点だった……。ちゃんと貴方達の戦力を確認するべきだったわ。……でもそれで勝ったつもり?
まだ私にはこの冥界を操る力がある!それが貴方達が私に勝てない理由になる」
「それはどうかしら?私達はあるものさえ手に入れれば勝ちなんだから」
マスターがそう言い終るとともに、エレシュキガルが持っている籠を振る。
「なっ!」
するとヘルの足元から二体のゾンビ達が出現し、俺が入っている鳥籠に掴みかかる。
「ちょっと……離しなさい!!」
ヘルは鳥籠に掴まるゾンビ達を振り払おうとする、しかしゾンビ達入ってしまえば鳥籠を離さず、そして鳥籠はヘラの手から離れて、大きく円を描きながら、マスター達の方へ飛ぶ。
「今よ!」
マスターの号令と共にマスターの後ろにいたカーマが俺の体を投げる。
そして鳥籠と俺の体は空でぶつかり、何とかして俺は俺の体に戻れた。
「やっっと戻れたな。さてと……ヘル、君にお仕置きをしなければな」
俺はヘルの前に立つ。
「それは困るよ、終わった世界の俺よ」
すると突然、目の前の空間が歪み、もう一人の俺が現れた。
「お前は一体……?」
「知らなくていい。どうせこの特異点での記憶はなくなるだからか」
そうもう一人の俺が言うと、懐から聖杯を取り出した。
そして聖杯は輝き始め、光が辺りを覆い尽くす。
「くっ……!」
俺は眩しくて目を瞑ってしまう。
そして目を開けると、俺はカルデアの廊下に立っていた。
「あれ?俺はなんでここにいるんだ?」
何故ここにいるのかと俺は頭を傾げるが何も思い出せない。
「何も思い出せなてことは、そんなに重要じゃあ無い事だな」
そして俺はいつもの生活に戻る。
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ヘルが居た空間には、エルメキスを飛ばしたもう一人のエルメキスが佇んでいた。
「これで俺の異聞帯の生と死の循環が整った。ようやく探し出した彼女だ、何も変わらない世界の俺に、何かされては困るからな。
さて、帰ってこっちの奴らを歓迎する準備をしないとな」
そう言ってエルメキスは姿を消した。
主の居なくなった特異点は霧のように消え、特異点の記憶は誰の記憶からも抹消された。
次回からメソポタミア編に戻ります。
新たなるアヴェンジャー一周年記念内容
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オリジナル異聞帯予告
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水着回