アーチャーにバーサーカーの足止めを任せ、俺達はアインツベルの森を走っていた。
(あと小一時走ったら出口だな)
やっとゴールが見えてきたと思った瞬間、俺はアーチャーの魔力が消えかかっているのを感じた。
(このままだとアーチャーが敗北するな……ここはまだ奴等の庭だ、城からここまでなら十分に追い付かれる)
そして俺はあることを思いつき、それを実行に移す。
「俺がお前らに付いていられるのもここまでだ!俺はここで止まって、万が一の場合の足止めをする。お前達はこのまま進め!」
「でもそれでは貴方は……」
「俺はこんなとこではくだばらねえよ。お前達がこの聖杯戦争で、どういう結界を残すかを見るまでは消える訳には行かないからな。そら、さっさっと行け!」
「衛宮君、セイバー、行きましょう」
俺の答えに納得したのか、セイバー達は森の出口の方に走り始めた。そしてセイバー達と別れた時、アーチャーの魔力が消えた。
(──アーチャーが敗北したか……すぐにこっちに来るかな)
そしてセイバー達が離れて数刻後、森の木々が薙ぎ倒されていく音がして、それがどんどんこちらに近付いて来る。
「──来たか」
目の前の木が薙ぎ倒され、倒された木の陰からバーサーカーとそのマスター、イリヤスフィールが現れた。
「──貴方、さっきシロウ達と一緒に居た……」
「ちゃんと会うのは初めてかな?バーサーカーのマスター、イリヤスフィール・フォン・アインツベル。俺はアヴェンジャーのサーヴァント、エルメキスという者だ」
「アヴェンジャー?エルメキス?私そんなサーヴァント知らない!私の知らないサーヴァントは居ては行けないの!やっちゃえ、バーサーカー!」
「■■■■■■■■■■■───!!」
バーサーカーが大きな声で唸り、俺の方に飛んで来る。俺は飛んで来るバーサーカーを受け流し、バーサーカーの横腹に魔力を込めたカウンターキックを入れる。
バーサーカーは木々を巻き込んで吹っ飛とんで動かなくなる。しかしバーサーカーは何事も無かったように立ち上る。
「可笑しいな?今のカウンターキックで死なせたかと思ったが、なんともないとは………」
「そう私のバーサーカーはね並大抵の攻撃は効かないの。私のバーサーカーの真名はヘラクレス。そして持っている宝具は11回殺されても直ぐに生き返るの宝具なのよ」
ヘラクレス。
確か12の偉業を成し遂げ、神の座に迎えられたギリシャの大英雄だったはず。
まさかその偉業を昇華して12回死んでもその場で生き返るとという宝具になっているとは。
「12回も殺さないといけないとは、大変面倒なサーヴァントが召喚されたな、それもバーサーカーだし」
「どう?アーチャーに5回殺されたけども、少しの時間と私の魔力でその5回分は無くなったの。だからアーチャーの足止めも水の泡と化した、そして貴方もシロウ達もこの森からは出ることは出来ない。この勝負は私の勝ちね」
確かにアーチャーに勝利して、アーチャーから受けた傷は完全に回復していてる。イリヤスフィールがこの勝負に勝利すると思うだろう、しかし俺がバーサーカーに打ったカウンターキックの力はまだ
(この後の事を考えて魔力を温存していたかったが、背に腹は変えられない、50%の力を出そうか……)
俺は自分の中に貯蔵している魔力をある程度開放する。
開放された魔力は周りの草木を枯らしていき、俺の周囲は死の大地になった。
それを見たイリヤスフィールは驚く。
「なんなのこれは………!」
「俺の魔力にあてられて枯れていっているんだ。俺の魔力は闇。全てを呑み込む暗黒の力。これからの俺はさっきの俺とは違うと思え!」
俺はそう言って、人の目では追いつけない速さでバーサーカーまで近付き、バーサーカーの腹に手をつける。
「消え去れ!」
手から放たれた闇の極光がバーサーカーを包む。
「■■■■■■■■■■■■■─────!!」
「まず一つ目!」
バーサーカーは一回死んだが、直ぐに生き返り俺に攻撃をする。
俺は直ぐにバーサーカーの射程距離から離脱して、無数の闇のクナイの形をした魔力弾の発射準備させる。
「
無数のクナイ型の魔力弾がバーサーカーを貫いて行くが。バーサーカーはまた死ぬが直ぐに生き返り、こちらに攻撃をしてくる。
(死ぬのに限りがあるとはいえ、もしかしたら令呪で回復されるかもしれない。今の俺のこの状態は長くは持たないからな………俺のこの状態での最強宝具の多段ヒットで消滅まで減らすか?いや、溜めが少し長くて距離をとって躱されるのがオチだ。どうしよっか?)
俺がそんな事を考えている間もバーサーカーの攻撃の精度が上がっていき、何発かは俺に当たりそうになった。
そして俺とバーサーカーの戦いは夜明けまで続き、俺は地道に3個バーサーカーの命を削り、アーチャーに並んだ。
「ハァハァ………」
俺の今のこの状態が限界に近付てきて、スピードも落ちて来た。
(まずいな、このままだと殺られるぞ)
そうこう思っているとバーサーカーが手に持っている武器を振り下ろして来た。
その軌道は俺に直撃コースだった。
「ヤベェ!」
俺は直ぐに防御の構えになり、バーサーカーの攻撃を受けようとした。
その時!バーサーカーが急に爆発した。
「「なに?!」」
俺とイリヤスフィールは驚いた。
「アヴェンジャー、手を貸すわ」
俺とイリヤスフィールはその声の方を向く。向いた先に居たのは、遠坂凛だった。
「お前、なんで此処にいるんだ!?行けって言ったじゃあないか!」
「悪いはねアヴェンジャー。私は今ここでバーサーカーを討っといた方がいいと思ったの。だからここに戻って来たのよ」
「チッ!仕方ない、俺の攻撃に巻き込まれるなよ!」
俺は遠坂凛に言って、バーサーカーと睨み合う。
次回もお楽しみに(* ̄▽ ̄)ノ~~ ♪
評価、感想お待ちしています。
新たなるアヴェンジャー一周年記念内容
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オリジナル異聞帯予告
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水着回