fate 新たなるアヴェンジャー   作:オメガリバイブ

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Fateルート第11話

 ギルの王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)から射出される武器と俺の黒き闇の刃の雨(バッドフェイス)とがぶつかり合う。

 

(──この撃ち合い、恐らく俺が負ける。ギルは門と武器を射出するのに魔力を使うが、俺は一から作って発射しているからギルより魔力消費が激しい。……どこかで近接戦に持ち込まないと)

 

 そう考えた俺は、虚空より一本の刀を出す。

 この刀は俺が以前この日本に居たとき、新撰組という組織で活動していて、そのときに同僚の沖田総司からもらった刀、“大和守安定”である。

 

 ギルの王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)にはあらゆる武器の原典が入っていて、この日本にある多く刀も恐らく入っているだろう。しかしこの日本の刀は一本一本が原典であり、俺がこの一本を持っているということは恐らくギルは持っていないということになる。

 

「──ほぅ、それはこの国で刀と呼ばれている武器か」

 

「ああそうだ。お前この一本は持っていないだろう?」

 

「──持っていない。我の宝物庫の財宝の総量は我でも知らんが、だがお前が持っているということは、我の宝物庫には入っていないのだろう」

 

「──そうか」

 

 俺は刀に魔力を流し、ギルが出してくるだろうあの剣に負けないよう強化させる。

 そしてギルから射出が少し少なくなった瞬間、脚に脚力強化を付与させ、ギルとの距離を縮める。

 

「──フハハ!お前がそうやって向かってくるのも想定済みだ!」

 

 俺の目と鼻の先に門が現れ、武器が顔を出す。

 

「──俺もお前がそう来る事を想定済みだ!」

 

 門から射出される武器を刀で弾き、そして次の一歩を踏んだ瞬間、俺の宝具を発動させる。

 

失われたもう一本の鎖(ロスト・オブ・チェーン)!!」

 

 俺の周りに何十本もの紫色の鎖が現れ、ギルに向かって行く。

 

「──フン!」

 

 向かって行った鎖は全て弾かれたが、俺はその間にギルを斬れる間合いまで近付くことが出来た。

 

「オリャアアアア!!」

 

 俺はギルを真っ二つにする勢いで斬りかかる。しかし刀はギルが取り出したとある剣によって弾かれ、俺は少し後ろに跳ぶ。

 

「──やっぱり、出てきたか。エア!」

 

 ギルが手に持っている剣、それはギルの愛着の宝物の一つ、乖離剣エアである。

 

「お前とこうやって斬り合いをするにはこのエアがちょうどいい」

 

「──そうか。俺はその剣とは斬り合いはあんまりしたくない───ね!」

 

 俺はもう一度距離を詰め、ギルに斬りかかる。ギルはそれをエアで防ぎ、そしてエアを回転させながら今度は俺に斬りかかり、俺はそれを防ぎ、またギルに斬りかかる。

 その攻防は目に留まらぬ早さになり、どちらも傷を負っていた。

 そして何百回目かの俺の斬りかかりの時にギルは大きく後ろに跳んだ。

 

「──どうしたギル?急に怖じけついたか?」

 

「戯け!断じてそのようではないわ!お前との斬り合いでは埒があかんから、お前を一撃で葬り去る事にしたのだ!」

 

 ギルはエアを掲げる。エアはさっき見たときよりも早く回転し始め、エネルギーをため始める。

 

「裁きの時だ。世界を裂くは我が乖離剣!」

 

「──チッ、エアの宝具か!………本当は使いたくなかったが、あいつの宝具を使うか」

 

 俺には“再現者”というスキルがある。効果は今まで見たことのある武器や宝具を使えるとい物だ。

 そして俺はある人物の宝具を使おうとその人物の事を思い出す。

 その人物は以前俺と戦った世界の抑止力の使者、魔神セイバーである。

 

「───よし、行くか。塵刹を穿つ。無辺の光をもって天命を断つ!」

 

 刀に魔力が集り、黒き極光が纏われる。

 

天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!」

絶剱・無穹三段(ぜっけん・むきゅうさんだん)!!」

 

 エアから放たれた高密度の赤き魔力の極光と俺の刀から放たれた高密度の黒き魔力の極光がぶつかり合う。

 二つの極光はせめぎ合い、どちらがいつ押していってもおかしくなかった。

 

「ハァァァァァァァ!!!!」

「ウオオオオオオオ!!!!」

 

 その時!俺にある異変が起きた。

 

(なんだ!俺の極光が弱くなっていく。……まさかこんなところで魔力切れか!)

 

 俺の極光はどんどん押し返されていき、そして俺はエアの極光に呑まれた。

 

 エアの極光は収まり、俺は地面に背中から倒れた。

 

「──俺の負けか。自分の残りの魔力量を見誤ったな」

 

 俺の体からは光の粒子が出始める。そしてギルが俺の方に来る。

 

「──ヴァイス、いい勝負だったぞ。下手したら我が負けていたかも知れなかったからな」

 

「そういってくれるとありがたいよ。……さて俺は聖杯に向かうとするよ。お前とセイバーがどうなるかを聖杯の中から見ているよ」

 

 そう言い残して俺は光の粒子になって消滅した。

 




 少し説明。
 刀の一本一本が原典という話がありましたが、その理由は同じ作者、同じ銘の刀でも完全に一緒では無いと言うことです。

 次回はFateルート最終回になります。

 それでは次回もお楽しみに(* ̄▽ ̄)ノ~~ ♪

 評価、感想お待ちしてます。

新たなるアヴェンジャー一周年記念内容

  • オリジナル異聞帯予告
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