「…なるほど大型の正体はやはり鉄血に改造されたMSか。機種はグレイズ…鉄血の奴らに見せてやろう、純粋な力のみが成立させる真の世界を」
バエルは2本のバエルソードをホルダーから引き抜き、グレイズに突撃した。グレイズはバエルを迎撃しようとバトルアックスを構えるが…
「そこら辺のパイロットよりは良い反応速度だ。流石鉄血のAIだ…だが、私を仕留めるには遅い」
グレイズの後ろに移動していたバエルにバエルソードでコックピットを貫かれた。
「マクギリス、終わったか?」
「あぁ、終わったよ」
「では、司令部に帰投してください」
「了解した」
司令部
「今回、あまり役に立てなかったなぁ」
「そんなことは無い。ミカはよくやってくれたよ」
MSとの戦闘に参加出来ずに落ち込んでいるミカを俺は励ましてやる。
「そうですよ。三日月さんが居なかったらマンティコアの処理にもっと時間がかかってたでしょうし、あの子達も傷ついてたはずです」
指揮官が見ている方を見ると人形たちが笑顔で話していた。
「そっか」
「オルガ団長に指揮官、これが今回現れた鉄血のMSだ」
マクギリスが鹵獲してきた鉄血のMSの写真を見せる。コックピットには人は乗っていなかった…恐らく自動で動くのだろう。
「…こいつは早めに鉄血の野郎とケリをつけないとまずいことになるな」
「このまま、鉄血がMSを量産し始めたらG&Kは多大な損害を受けることになりますね…それだけは避けたいです」
神崎指揮官の言う通りだ。
「指揮官に団長さん、鉄血がこの基地に来襲しています!」
一〇〇式が報告してきた。かなり焦っているようだ。
「そんな…敵は人形?それとも…」
「MSです!数はおよそ10機です」
嫌な予感が的中したな…このままだとストレスで希望の花を咲かせちまいそうだ。
「ミカ、やってくれるな?」
「分かった」
ミカはバルバトスのコックピットに乗るとバルバトスのツインアイが緑色に光った。
「ガンダムバルバトスルプスレクス、三日月オーガス、出撃するよ」
ミカはバルバトスの出力を全開にして敵の元へ行った。
「今回は行かないのか、マクギリス?」
「彼は一人の方がやりやすいだろう」
「ミカ、聞こえるか?」
無線からオルガの声が聞こえた。
「うん、大丈夫」
「後、3分くらいしたら敵のMSが見えてくるはずだ。そしたらそいつらをなるべくS-09地区基地より遠くで全部片付けてくれ」
「分かった」
3分くらいすると敵影が見えてきた。
10機のMSが密集している…先頭にいたMSに対して200mm砲を2発撃ち込む。するとそのMSはその場に倒れた。
「行くよ…バルバトス」
ついに鉄血もMSを使い始めましたね