ようやく論文の発表が終わったので、時間に追われることは………まだありますけど、今までに比べればまだまだ余裕が有るレベルに落ち着きました。
というわけで、登下校時にちまちま書いていたのを投稿です。
ようやく事態が動き出したって感じですよ。
次、の次ぐらいで一巻は終了ですかね…
目が覚めた僕は何時も通りに身仕度を済ませ、今日が休日だと言うことをカレンダーを見て気が付いて、話を聞くべく管理人さんをよく見る場所へ移動する。
「おかしいな。何で今日が平日だと思っていたんだろう」
昨日、オカルト研究部で問題を起こし……あれ、一週間前だったんじゃ………いやいや3日………4日?おかしいな……
これも既知から来る事がある混乱なので、これ以上深く考えると病むと、自分に言い聞かせて切り換える。
「えっと………管理人さんに僕の魔神器、いや、神器?について聞いて………」
その後も既知感に耐えながら管理人さんを捕まえ、話を聞く。
(どういうことだ、こんなこと……経験するはずのないことだと言うのに何で僕は知っている? )
そして、どこまで進んでも既知のそのままに話が進んだ。
「………魔神器…神器じゃなくて?」
口から出始めると、記憶にあることに戸惑い言葉が荒くなる。
「おう、その神器とやらは聖書の神が作ったもんだろ?お前にやったのは俺が作ったやつだよ」
「神器って作れるもんなの?」
「力と知識と技術があればな」
「なぜ僕に……」
「うーん、残念ながら好感度とかそういったものが足りないからな~」
「好感度って……どうやって」
「おっとそうだ。日付が変わったからルールメーカーのお試し期間終了。昨日とおなじだけの力を使いたかったら、努力するんだな。ヒントをやると何を欲して何を成したいのかハッキリさせることだ、それが格を上げる近道になる」
そしてそのあとに繋げた。
「ぶっちゃけ、植物のような穏やかな暮らしをしたいって考えでもいいわけよ、それが本心から来るものであればね」
コレもやっぱり聞き覚えがある。
そう言って部屋に入っていくことも知っていた。
直ぐに戻ってくることもわかっている。
「ほれ、ついてこい、簡単にルールメーカーについて教えてやるよ」
そう言って小さなガラス玉のようなものを投げてきた。
それを目で追いガラス玉が砕けるのを確認したところで俺から石版が呼び出される。
・---地に足が着いている
僕の声が聞こえた。
「よし、行くぞ」
そう言うと管理人さんは壁に足をつけた
「え?」
するとスタスタと壁を歩いて登り始めた。
おかしいと思いながらも納得する自分がいる。
「………」
「どうした、早く来い」
「どうやって」
これは確認だ、自分に対する問いかけ。
「おや?まだ分かっていないのか……さっき聞こえた言葉を思い出せ、そして俺の状況を見てみろ」
やっぱり、僕は知っている。
どうすればいいか、知っている。
迷いなく、足を壁に当てる。
そして、さしたる違和感なく壁が地面になった。
「……なんで…………」
「よし、概念空間に入門一段階完了だな、その感覚を忘れるな」
「……何故、僕は知っていた?」
「うん?知っていただと?」
「僕は知っている、この後に行く概念の違う緑の世界を………!!」
「なに?なぜだ、お前の前世ではあり得ない………いや、そうか。成る程、どうやら俺たちはお前の既知の理由を勘違いしていたようだ」
そう言いつつ、ハイネさんは先へ歩みを進める。
「着いてこい、答えに導こう」
ハイネさんは知らない場所を開け、飛び込む。
ついてそこに飛び込んだ瞬間、僕の未知が広がった。
「誰もつれてくる予定は無かった俺たちの城だ」
その光景に目を奪われた。
岩山を削り出したかのような壮大で自然な、だがそれは確かに城であると解る。
遥かに遠くの山が城で空を伝説上の生き物が悠々と飛び回っている。
「お、正解、火山を削って作った城だ。
ちなみに活火山な」
「え゛」
「大丈夫だ、むしろ中に居る方が安全な造りになっている。
さて、少し歩いたところに目的地が有るわけだが………それは俺たちにとっての少しであってお前からしたら世界一周並の距離かもしれない」
「どう言うこと!?」
完全に未知の世界に歓喜しながらも意味のわからないその言葉にテンション高く問いかける。
「色々な力場の関係でな、ただの人間には辿り着けないだろう事に成っているんだ。
例えばほれ」
ハイネさんは落ちていた小石を一直線に飛ぶその小石はあるところで急に軌跡をかえ、不規則に飛んで地面に落ちた。
「ほらもう一発だ良く見ていろ」
そして投げた次弾は先程と全く違う奇跡を描き、空へと飛んでいった。
「どう言うこと?」
「力の流れがコロコロ変わるんだ、それこそ山の天気の比ではなくな」
「………どうやって進むんでしょう」
「力の流れを読むか………」
そこまで言ってハイネさんは僕を抱えた。
「圧倒的な力で突っ切るかだ」
「え?」
パンッ!!と破裂音が響いた。
「ハッハァー、どうだ、景色を良く見ろ綺麗だろう」
気が付けば僕は大地を遠くにしていた。
な、なにが起こったかわかんねえが、起こったことをありのままに言うぜ。
抱えられたと思ったら破裂音が聞こえて次の瞬間には大空を跳んでいた、状況を見るとハイスピードだとか瞬間移動だろうが、規模がおかしすぎて頭がどうにかなっちまいそうだ!!
「はいはい、とりあえずここからは追加レッスンだ。どう考えてもお前は厄介事に巻き込まれそうだからな。
便利な概念を一つ紹介しよう」
パチンッ!!
ハイネさんが指を弾くと再び石碑が呼び出され、文が浮き出て声が聞こえる。
・---ものは下に落ちる
「え、なにを当たり前な…………」
そこまで言ったところで体が開放された。
もっとはっきりいってしまえば、投げ出された。
「ノォォォォォ!!」
絶叫しながら落下していく。
「おいおい、素直に墜ちてどうするんだ、概念をつかえ、概念を」
空気抵抗を増やすように体を広げた僕の隣を、腕を組んで仁王立ちしたハイネさんが一緒に落ちている。
「うーん、高度で考えるに時間制限は長くて10分ってところかね、それまでにしっかり考えろ。
良く言うよな考えることは楽しいってよ。
考えて答えを出さないと死んじまうぞ、考えて考えて考え抜かないと死んでしまうぜぇぇぇ!!つまりは最高に愉しいってことだぁ!!」
「楽しいわけあるかぁ!!」
だが、考え抜かなければ確実に死んでしまうのは確かだ。
ものは下に落ちる
ここからは糸口を探す必要がある。
先は見えている。しかし、最後の一欠片が掴めない。
――下に落ちる……なにを当たり前のことを、万有引力を知らないのか。
普通の経験が考える必要はないと訴えてくる。
しかし、死ぬたくないから考える。
なんだか、中身は解っているのに鍵がない、そんな感じだ。
――いつも感じているだろ、当たり前なことを。
概念の変化についていけない部分が否定を繰り返す。
それを無視して考える。
後一歩、答えの地図は埋まっている感覚がある。しかし、現在地がわからない………!!
「よぉくかんがえろ、今までのことを思い返して答えを出すんだ」
通ってきた道程を思い返す。似た状況を………!!
・---地に足が着いている。
これだ!!
誰が地を決めた!!
誰が下を大地だと決めた!!
俺の下は、
「こっちだぁぁぁ」
木々の頭が大きく成ってきたところで概念を捉えた。
そして僕は空へと落ち始める。
「グッド」
パチパチと手を叩くハイネさんは相変わらず僕の側にぴったりくっついて一緒に空へと落ちている。
「さて、それでは目的地に向かうとするか。この概念はとある世界で母体概念とされているものだ。
下を定義しなければ重力は得られない。
しかし、任意に下を設定できるので、これを用いて空中を自由に飛行できる。
だが、間違えるな。下に落ちるのだ、前へ進むとは考えるなよ」
確かにそうだろう、前を決めるということは必然的に上下左右も決まるようなものだ。
下が何処を向くのかは経験から足の方だろう。
だから、飛行中は気を抜けないな。
一番簡単なのは進行方向に足を向けて下だと認識することなんだろうけど……なんとも間抜けな光景になりそうだなぁ…
風を切りながらまっすぐ目的地へと落ちていく。
灰根さんが最短経路で、そして、先程言っていた圧倒的な力で突っ切るを行っているようで、真後ろについていないと、体が言うことを聞かずに踊りだしてしまう。
一度、力場に飲まれて明後日の方向へホームランされたが、即座にハイネさんに確保された。
落ちているはずなのに、何らかの力で吹き飛ばされた僕より速く反応し、速く移動するとか……やっぱり、僕ではこの人は測れない。
そんなことがあったけど無事到着。
「ようこそ我らが城へ」
「入口からここまで遠くないですか?」
「何言ってるんだ?今日はお前の歩幅に合わせただけだぞ」
「……じゃあいつもどれぐらいで着くんですか?」
「そうだな……十歩くらいかな」
「うん?あそこから落ち続けて一時間くらい掛かったんですが」
スカイダイビングでは最も抵抗の少ない姿勢だと時速300km出るらしい。
ちょっと寄り道したものの、どう考えても風の抵抗が少なかったことを考えると、それ以上出ていることも考えられるので、まあ、大体300kmはあるんじゃないかなーと考えられ………
つまり、一歩で30km移動するんですか?
「どうした、ついてこい」
「アッハイ」
「ちなみに出現ポイントから此処までは1000kmは離れているからな。」
「うぇ!?」
「経過時間は5時間、地球とは一日の長さが違う、そもそも惑星の大きさが違う」
え……
「まあ、そんなことは今はいい。あくまでここの施設を使うために来ただけだ。ほら、さっさとついてこい。」
そして案内されたのは何もない立方体な部屋。
ハイネさんは入口脇の壁を叩いてコンソール…………コンソール…ボックス?を取り出した。
「部屋の真ん中に行って出現する円の中に入ってくれ」
ハイネさんは箱を開いて操作盤を広げ、操作しながらそう告げてきた。
部屋の真ん中まで結構あるんですけど……
「ちょうどお前のいるところから100m先だ。」
……広いですね~
なんだか歩いて行く気にはなれず走って円を目指す。
円の中に両足を入れた瞬間に、円から線が奔り、足の着地と同時に魔法陣が書き上がった。
「別に現状では害はない。落ち着け」
言葉が聞こえると同時に体が浮き上がる。
体が天井と地面の半分まで上がると体の中心に光の球体が発生した。
「それがお前の情報体、いわゆる魂だな」
拡大する、とハイネさんの声が聞こえた直後に球体が膨れ上がり……
半径が10mを超え、凹凸のついた球体であることがわかった。
「これがお前の魂の状態だ」
いつの間にかハイネさんがそばに来ていて、
「まあ、わからないだろうから簡単に説明しよう」
そして指をさすのは一つの瘤。
「あれが最新だな。お前の未来の情報体の一部だ」
「ん?情報体って……」
「そうだ。魂の一部ということだな。
お前がカミから与えられた力は中途半端な逆行だったんだ」
パチンッと指が鳴ると、僕の魂が、ハイネさんの手に収まる。
「ここにある魂がいまのお前だ」
支ええるようにしていた両手を離すと球体が二つに増える。
「で、こっちが未来のお前。それで、未来のお前がで死んでしまった場合、そして更に他の何かの要因によって力が発動すると、その死因を避けるためか、乗り越えるために魂の一部を過去の自分へと渡す。そういった能力だな」
グシャァァァ!!とまるで果実を握り潰すように『未来の僕の魂』が潰され、飛び散った破片が『今の僕の魂』に吸い寄せられてくっ付く。
「それでできたのが表面の凹凸であり、馴染んでいない部分。
ちなみにお前の魂の大きさは一般的な同年齢の人間と比べて1.5から1.6倍。それだけ未来で死亡ルートに入っているということだな……お前、どれだけ死にやすいんだよ」
「ほっといてください。
そうか、だから既知の中でもやけに気分が悪くなったり嫌な予感がする時があったわけだ……」
「ちなみに、お前のルールメイカーによる概念結界の広さの説明もこれで付く。
普通の人より広いリソースで無理やり動かしているようなもんだな。
これだけの大きさがあれば日本だけじゃなくってその周辺まで概念を変えられるようになるかもしれないな」
なんだかオチが分かる気がする。
「ちなみに最短でどれくらいでですか?」
「150年くらいかな?」
「予想通りの答えを有難うございます!!」
絶対に死んでいるよ!!
「悪魔になれば寿命って伸びるんだろ?」
「グレモリー先輩の悪魔の駒使いましたが無理でした!!」
「そりゃな、いわばお前は魂が雑多にくっついている訳だ。一つを、多くとも数個を想定した術式で書き換えを行えるわけないだろう。
現状で少なく見積もってもお前の魂は三桁がくっついて馴染んでない状態だ。
馴染むまでには早くても数年掛かる。つまりお前はここ数年で100回以上死ぬ可能性があったということだ!!」
「な、なんだってー……なんだって……え~~、やめてくださいよ」
嘘だろ?と視線で行ってみると、親指を立てられた。
本当ってことですね……!
orzしている僕を尻目にハイネさんが腕を動かした気配がした。
顔を上げると、そこには、僕の魂をこねくり回しているハイネさんが……
「っちょ、ちょっと何やっちゃってくれてるんですかこの人は!!」
いやしかし、もしかしたらあれはただの映像だと言う可能性も!!
だけど今を考えるとそうは思えない。
「あ、そうそう。本来であれば可能性は無限大であるからして、解釈としては《一つ前のチェックポイントからやり直す》と言うのが一番しっくり来ると思うんだ」
「そんなことはいいから、僕の魂ィィィ!!」
映像の可能性が微かに有ると言っても自分の魂と呼ばれるものが捏ね繰り回されるのは気が気じゃない。
「ハハッ馴染んでないのを捏ねて馴染ませているだけさ、それにこういったものの取り扱いは慣れているんだよ」
「やっぱり本物だった!?」
「良く見てみなよコレ、稀輝くんと繋がって居るでしょ?」
確かに、餅を引き伸ばした時の様に僕とハイネさんが持つ魂は繋がって居る
それを確認してから頭をあげると………
僕の魂がなにやら前衛的な芸術作品になってハイネさんの手の上に……
「ノォォォォォ、やめて、返して僕のタマシィィィ!!!」
自分と魂を繋ぐ者を掴んで引こうとするが掴めない。
「やめとけ、お前には掴めねえよ。
それによ、コレ戻しちまうと人から外れるぜ?」
ハイネさんが魂を回転させると今度はドリルのような形に変化した。
「こいつはお前の魂の情報体。形を変えて戻せばそれにあわせて体が徐々に変化していくってこった」
まあ、普通は最も安定した球体に成るわけだ。
そう言いながら再びぼくのたましいを捏ね回し、球体に戻した。
「ほれ、返すぞ」
繋がりを辿って魂が戻ってくると、劇的に知覚が変わった。
視力が上がったとか聴力が上がったじゃなくて、視界にはいるものが鮮明に知覚できた。
「本来であればあり得ない余剰リソースのおかげだな。
捏ね回して重複データを削って丁寧に均してやった結果だ。これで基本スペックが上がって使いやすくなるだろうよ」
簡単に状況を説明してくれたが、詳しく聞くと、魂は容量の増えるコンピュータといった感じであって、本来は必要な分だけメモリなどを逐一追加していくのだが、自分は別のパソコンのメモリの一部を移植した状態なのだとか……それも、今世で生きてきた時間の三倍ほど………つまり、四倍のメモリを持っているわけです。
早い話がそれだけDead Endがあったと………
おれ、がんばっていきるよ・・・・・・
「あ、また魂に新しい破片がくっついた」
・・・さっそく、こころがくじけそうです(´ч`)
新しく得た危機の情報は機材がある場所だったので、解析してもらったところ……
”謎の魔法生物とミルたんの戦闘に巻き込まれて爆発四散”
ご丁寧に死ぬ直前の視界を画像にして見せてくれた。
歯車にサカサマのドレスを着た女性の様なモノくっついていて、それが災厄をばらまく。
それから湧き出す使い魔っぽい何かを魔法(物理)で始末するミルたん。
地面を剥がして投げつけるミルたん。
拳をふるって遠距離攻撃をするミルたん。
跳躍して殴りかかるミルたん。
………もうコイツだけでいいんじゃないかな?
そして落ちてきたサカサマの化物がなぜか爆発四散。
巻き込まれて僕終了。
もう、わけがわからないよ。
【NEW】概念を理解した。
・---地に足が着いている。
・---ものは下に落ちる。
【NEW】概念を知った。
・---信じるものは得られる。
・---感情は法則を凌駕する。
・---筋肉は魔法を超越する。
ご意見ご感想お待ちしております。