気がついたらいじめられてる自分になってました 作:嘘つき魔神
「くそっ‥‥‥ここまでかよ‥‥‥」
ISの残骸散らばるどこかにおいて、織斑一夏は絶望した。シールドエネルギーがなくなり、ISは解除される。それに、今や彼が立てているのはもはや精神力のためであり、そもそも、ISには、ISでしか対抗できない。シールドエネルギーは専用の設備でしか回復できない。つまり、一夏の状況は、詰みであった。
「ごめん‥‥‥みんな‥‥‥みんなの仇、討てなかった‥‥‥」
どこからか音が聞こえる。恐らく、敵の無人機だろう。
「俺‥‥‥死ぬのか‥‥‥みんなに、会えるかな‥‥‥」
赤のモノアイが彼を捉え、彼は首を捕まれ持ち上げられる。
「ごめん、みんな‥‥‥さようなら‥‥‥」
グキリと嫌な音がなり、持ち上げられた一夏の四肢が力なく垂れる。そのまま無人機は興味のないおもちゃを捨てるように、一夏の死体を放り投げた。
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「なんで‥‥‥なんで‥‥‥」
ところ変わって、別世界のIS学園。そこでは、別世界の廃人と化した織斑一夏が、うわ言のように呟いていた。
一夏は、ひたすらいじめられていた。それを咎めるものはいない。何故なら、彼をいじめるのはその学園の正義だからだ。外を出歩けば石やナイフを投げられ、陰口を言われ、ひどいときにはリンチにあう。だが、この学園では一夏に対してはいかなる暴力も肯定された。悪意にさらされ、味方もいない。
一夏は、もう1週間前には壊れた。彼の部屋には、彼がしたのだろう落書きが残っている。助けて。やめて。だが、誰も耳を傾けない。しつこいが、何度でも言う。一夏をいじめるのは、正義なのだから。
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「‥‥‥うーん‥‥‥ここは‥‥‥?」
ふと、最初に死んだ一夏が目を覚ますと、そこは、懐かしいIS学園の自分の部屋だった‥‥‥落書きがされていたり、首吊りのロープが垂れていたり、机の上にドクロのラベルの瓶があったりしたが。
「‥‥‥ここ、どこだ?俺、死んだんじゃ‥‥‥」
彼は覚えている。確実に自分は殺されたと。では、何故昔の恐らく自分の部屋にいるのか。彼は訳が分からなかった。そして、彼はある結論に達する。
「‥‥‥シャワー、浴びよう。まず、落ち着かないと‥‥‥」
シャワーを浴びて落ち着く。それがいいと一夏は勝手しったるかは知らないが、昔の部屋そのままのタンスから服を取りだし、シャワーを浴びる。
(にしても、どういうことだ?これは夢‥‥‥じゃないな。ちゃんとシャワーが温かいし)
その間も彼は考えた。逆行ではない、昔の部屋はこんなのじゃなかった。そういう風に、パズルを解くみたいにして、残った結果は。
「‥‥‥分からない」
分からなかった。まぁ、いきなり生き返ったかと思えば、かつての自分の部屋にいて、なんてことがあれば、そりゃ分からないという結論に至るだろう。
シャワーを浴び、十分に体を拭き、服を着る。そして、ベッドに飛び込む。
「あぁ~ふかふかぁ~‥‥‥」
IS学園の誇るふかふかベッドにやられた一夏は、さっきまでの疑問はどこへやら、そのまま眠り込んでしまうのであった。
はい。