貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!外伝 作:小此木
僕は、竜馬師匠達の事を本当に…本当に、何も知らないと今痛感している。
「…お前の名を聞いて目が覚めたぜ!これから私は油断も、慢心も、自重も一切しない!!」
「貴様は、
「あぁ、良く、知ってるぜ!!」
<ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!>
僕達の周りの地面が、敵の砦が、
『はぁぁぁぁぁはぁっ!!』
「こ、これは…」
少し前、隼人さんがレオニダス王と戦った時も、圧倒的な力を放っていた。その力を目の当たりにしているだけなのに、僕の肌をビリビリ刺激していたけど…今の隼人さんはさっきの比じゃない重圧を放っている。
竜馬師匠から隼人さんも〝明鏡止水〟が使えるって聞いてはいたけど、その圧を間近で見て感じている僕はこの場で立っている事がやっとだ。両膝が震えて崩れ落ちそうになるのを、必死に耐える事しか出来ないまだまだ未熟な僕…
『私は少し慢心していた。たかがサーヴァントじゃ、私達と
「クッ!!」
僕達の行く手を阻み、あの隼人さんを
『さぁて、こっちの準備は出来た。そろそろそっちも本気を出したらどうだ?』
「本気、だと?」
隼人さんが
『ああ!
そう、敵対している僕でも知っている有名人。彼の名は、かの中国で有名な軍師諸葛(亮)孔明!彼は、別の人間を依代にしていると言っていたけど絶対強い。何故かは分からないけど、隼人さんが本気になる程の実力を持っている人物なのは確かだ!!
■□■□
竜馬に武術を教えた師は複数いた、と聞いている。その中でもトップの実力を持った存在が、東方不敗マスターアジア…シュウジ=クロス氏だ。自身の名を冠する流派東方不敗の開祖にして、飛んで来る
だが、驚く事に竜馬から聞いた話では、東方不敗に匹敵する存在は多数存在した。一緒に切磋琢磨したシャッフル同盟と呼ばれる東方不敗を含めた5人のファイターの存在と、ライバルと言って過言ではない存在
竜馬に聞いたところ、そいつ等はビッグ・ファイアという存在をトップに置いた秘密結社、BF団と呼ばれるその中の特Aエージェント達の事だ。その名も
私も多用している海上や陸の移動での走りは、そいつ等の名を取って
「ロード・エルメロイ二世。故あって、いや、縁あって軍師をしている。まっとうな英霊ではない。英霊としては他の名になるのだろう。私の体を依代にしている
彼は、作戦と言うよりも陰謀と言った方がしっくりくる策略を仕掛け、先見の明がある…と言うより、未来予知じみた策を仕込む胡散臭い男だ。策を外されてもキッチリある程度成果を挙げ、次の手に繋がる予防策を用意しているのが厄介だと竜馬も言っていた。
「…お前の名を聞いて目が覚めたぜ!これから私は油断も、慢心も、自重も一切しない!!」
そんな奴が目の前に現れたんだ!本気で相手しなければ、こっちが奴の策にはまり最悪壊滅させられてしまう。いや、既に策にはまっているかもしれない。諸葛孔明と名乗ったのは、策の一つだろう。ワザと自身の姿を見せ、
何時からだっただろう、竜馬と対等に戦えるようになったのは。
何時からだっただろう、二流以下の
何時からだっただろう、弱い奴をひとくくりにして高を括って見下し出したのは。
何時からだっただろう…
私が強いと勘違いしていたのは!!
『はぁぁぁぁぁはぁっ!!』
「こ、これは…」
出来るだけ派手に戦い、私に戦力を集中させてやる!!
『私は少し慢心していた。たかがサーヴァントじゃ、私達と
「クッ!!」
『さぁて、こっちの準備は出来た。そろそろそっちも本気を出したらどうだ?』
「本気、だと?」
こんな所で本気にはなりたくかったが、背に腹は代えられねぇぜ!!
『ああ!
次は、
『我は無敵なり、』
バックアップを頼むぜ、
『我が技に敵う者無し、』
私は力を溜めながら、肩に乗っているナイア人形―レフが現れた時、竜馬達がナイアの力を使って直ぐ駆けつけることが出来る座標的な分体―へ話し掛けた。
(おい、
(聞こえているよ!それより、一体どうしたんだ君が
(目の前の敵を倒した…いや、私が戦い始めたらローマの様子を見てくれ!コイツが囮で別動隊が突貫している可能性もある!!)
(そ、それは本当か!?)
(あくまで、可能性だ。一気に私目掛けて数人で襲ってくる可能性や、私を無視しネロの奴へ殺到する可能性も否定できない!!)
(今の君を前にして、そんな事出来るわけ(
『ステンノと言ったか、少し君の肩を借りるよ!!』
「この気配、やはり貴方は!!」
「ナイア様人形が動いた!?」
『その事は後にしてくれ!!立香君驚いている暇は無いよ!此処から撤退だ!!』
「わ、分かりました!せん…マスター撤退しますよ!!」
そう言ってナイアは私の肩から、さっき仲間になったステンノって女神?の肩へ避難して行った。立香達の撤退も指示してくれたし、これで何らかの策を奴が講じても被害を小さく出来る筈だ。そしてヤツは、未だ私へ攻撃するそぶりはない。
『我が一撃は無敵なり!!』
だが、いつ襲ってくるか分からん状態だ。油断せずに、一点集中型の攻撃で周りが見えなくなるのは避ける!!
『一点集中型
超高速で繰り出された私の蹴りが、鞭のように
さぁ、この業をどう凌ぐ?
さぁ!
さぁ、さぁ!!
…
……
………
ん?
「…は、隼人さん。敵サーヴァント並びに砦の撃破?破壊ですかね?確認しました。我々の勝利です。良かったですね先輩。」
んん?
「そうだねマシュ。それに、今回も隼人さんの圧倒的な力を拝見できて、僕感無量です!こちらの被害はゼロ。さぁ、隼人さんどんどん先に進みましょう!!」
んんん!?
『隼人君、彼は君が思っていた人物とは違ったみたいだ。ローマに君が想像していた、超強力な別動隊は接近していない。』
んんんんんんん!?
「こうも簡単に砦を破壊するとは…余のローマ軍に正式入隊を許す!その力存分に振るうがよい!!」
んんんんんんんんんんん!?
■□■□
何故か意気消沈した隼人さんと、僕達を心配して分体で来て下さったナイア様を連れて最終決戦の場へ辿り着いた。そして、レフによって呼び出されたロムルスを倒した今!
「哀れにも消えゆく貴様達に!今!私が!我らが王の
レフ・ライノールが、異形のバケモノになって僕達を襲って来た。
「…チッ、
『僕に考えがある。隼人くん、君は奴に手を出さないでくれ。(小声)』
「分かったよ。(小声)…よし!お前等、私抜きでこの
「は、はい!!」
僕は、それはもう死に物狂いで戦った。バケモノの攻撃が当たるか当たらないかの距離を維持しつつ、指示を出し、僕からも投擲等でマシュ達の攻撃のけん制をしたり…と言葉では表せられないぐらい頑張った。
「来たれ!破壊の大英雄アルテラよ!!」
「――。」
やっとの思いで倒したバケモノは、再びレフ・ライノールの姿に戻り〝聖杯〟を使って新たなサーヴァントを呼び出してしまった。
「さぁ、殺せ。破壊せよ。焼却せよ。その力を以て特異点もろともローマを焼き尽くせ!!ははは!終わったぞロマニ・アーキマン!人理継続など夢のまた夢!このサーヴァントこそ究極の蹂躙者!アルテラは英霊ではあるが、その力は「―黙れ。」え?」
そしてレフは、その呼び出したサーヴァントに真っ二つにされてしまった。なんてあっけない最後なんだろう…所長や他の皆を殺したクセに!
『…手間が省けたな。サァ、分体だろうと何かしらの情報を持っている。気は進まないが、ボクの闇に取り込んでアゲルヨ。(小声)後は頼んだよ隼人くん。』
「へいへい、ったく、人使いの荒い神様だ。どいてな、そいつの相手は私がする。」
僕達が突然の事で呆気に取れられている中、隼人さんは直ぐにアルテラと対峙し戦っていた。
「―砕け散れ。」
「
隼人さんが地面スレスレを回転しながら突げ…って途中から全然見えませんよ!本当は、そこから跳ね上がった蹴りで相手を
「-まだやられない。はぁ!!」
「
隼人さんの揃えた両足から爪刀が生じ、アルテラ目掛け叩き込まれた。普通なら此処で絶命するか倒れてしまうが、
「うああっ!…だが、この文明は破壊する!!」
「流石サーヴァントってか。ほぼ致命傷なんだが、まだ
「―この文明は粉砕する!!
「これで極める!
隼人さんがその技名を叫んだ後、その蹴りから真空刃が生じ、アルテラ目掛け蹴りと一緒に向って行…ってるハズだ!!
二人の業が衝突してレフ達が造った城は崩れ、
「ま、ちったぁマシな奴だったな。」
「って、隼人さん〝聖杯〟は無事ですか!?一緒に破壊なんてすれば、この世界が崩壊してしまいます!!」
「大丈夫だ、問題ない「それは、専ら大丈夫じゃない時に言うセリフですよ!?」冗談、冗談だよマシュ。最後、手加減したからその辺に落ちてねぇか?」
「そ、その辺って…あっ!ありました!!先輩ありましたよー!!」
当然の様に隼人さんはソコへ立っていた。これで、この特異点は定礎復元が完了出来た。
でもあと5つ、聖杯で無理やり変えられた歴史が残っている。竜馬師匠達の下で修行していたから〝疲れ〟だけで今は済んでいるけど、もっと強力な敵や敵対するサーヴァントが出たら今の僕達だけじゃ乗り切れない。まだまだ修行を受けて、強くならないと…
「では、竜馬君。この
「ああ、そうしてくれ。でもま、アンタも
「いやいや、竜馬君こそ僕の思いつかなかったドギツイ事考えるね。」
「いやいや、アンタこそ。」
「いやいや、それ程でも、あるんだけどね。」
「「フフフフフ。」」