貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!外伝   作:小此木

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最後を一部変更しました。


第10話 オケアノス後編

 

 

 

対峙するは、狂戦士と大和型超弩級戦艦。

 

「■■■■■■■■―――――!!」

「竜馬達の他に艤装を展開していない私をよもや、殴り飛ばす存在がいようとは思わなかったぞ!!」

 

ギリシャ神話の英雄と、()()()()()が真っ向から勝負を挑む。

 

『そんなまさか!?武蔵さんが名乗ったものは、今存在しない大日本帝国海軍の()()の名前だぞ!!』

 

そして、その名乗りに驚愕したロマニの声がカルデア司令室と立香達へ響いた。

 

「■■■■■■―――――!!」

<ガオン!!>

「フハハハハ、海で私に挑もうとは!!」

 

その間にヘラクレスは船の破片を武蔵へ投げ飛ばすが、武蔵は難なくそれを()()で躱していく。

 

「戦、艦の名前…」

「武蔵さんは戦艦だったのです!?」

『イヤイヤイヤイヤ!マシュ、そんな事ないよ。「ああ、そうだ!!」ほら武蔵さんも認め…って、えぇ!?』

 

ロマニの否定を武蔵は遮り、()()であることを認めた。それを聞いたロマニ達、カルデアの所員と立香達の驚きは凄まじい物だった。

 

「成程、この世界()でも私と云う戦艦は存在したのだな。誇らしい限りだ!それより、Dr.ロマニ!このバーサーカーの弱点は何処だ!!」

『あぁ!もう!分からない事がいっぱいあるけど、分かったよ!!彼、ヘラクレスには弱点らしい弱点は無いんだ!伝承通りなら、〝十二の試練〟を受けているから言いにくいけど…12()()()()()力を持っている筈だ!!だから、早くそこから逃げた方が良い!!』

「…何だ、あるじゃないか。」

 

ロマニはそこからの撤退を進めたが、武蔵の心はそんな事では微動だにせず

 

「あと、12回()()()、奴の()()を上回る!!」

 

そう言ってのけた。

 

『だ、駄目だ武蔵君!!後12回も倒すなんて『ダヴィンチ、武蔵君の好きなようにさせたらいいよ。』ッ!?女神ナイヤ!?貴女も何を言っているんだい!?』

 

それに待ったを掛けたダヴィンチを何時から居たのか、女神ナイアが(なだ)める。

 

『君こそ何を言っているんだ?()()()()を使用しないとレイシフトすら出来ない君達と違い、彼らは()()でレイシフトし無事帰還できる。それに、英雄その者と対峙するならまだしも、彼女の前に居るのは…たかが()()。何の制限も掛かっていない彼女が負ける要素が見当たらないネ。(…あの程度の者に負けるなら、私の世界で生き残れてないよ)』

『そ、そこまで言うなら…でも!危なくなったら、直ぐそこから撤退するんだよ!!』

ダヴィンチちゃん(美女)からの声援があるなら、私は負けない!!」

 

改めて船の一部を投げ続けていたヘラクレスへ意識を向けた武蔵。今から、

 

「さて、私は()()。だが!私の中には数多(あまた)の戦艦が眠っている!!(ハズだ!!)」

 

彼女の一方的な蹂躙劇の幕が上がる。

 

「先ずは、これだ!『94式高射装置』起動!発っ射ぁぁ!!」

<ドドン!!>

「■■■■■■■ァァァァ―――!!」

『94式って、駆逐艦の武装だよ!?武蔵君は自分を戦艦だって言ってたのに!?』

 

ダヴィンチが驚くのも無理はない。武蔵の右腕へ光が集まり()()が現れた。それは、駆逐艦に多く装備されていた物を手に持てるまで縮小した武器。

 

「続いて、コイツだぁ!『61cm四連装(酸素)魚雷』を喰らえ!!」

<ブン!!>

「■■■■■ァァァァ―――!?」

『え、えぇ!?魚雷を!』

『投げた!?』

 

次は右手に光が集まり現れた魚雷をヘラクレス目掛け投げ入れた。だが、ヘラクレスに反撃をさせない為、武蔵の攻撃はまだまだ終わらない。

 

「まだまだ行くぞ!『12.7cm連装砲B型改二』『試製51cm連装砲』『 10cm連装高角砲改+増設機銃』!!」

<ドガガガガガガガガガガン!!>

「ガァァァァァァ――!!」

 

次々と光の粒子が武蔵の腕を、肩を、足を、腰を包み新たな艤装が現れる。そして、砲撃されているアルゴー号は、メディア・リリィの魔術で辛うじて沈没していない状況だが、

 

「うわぁぁぁ!!」

「きゃぁぁぁぁ!!」

 

ヘラクレス以外船のマストに捕まっているのがやっとだ。これだけの砲撃を受けて魔術を使用しているにしても、普通なら武蔵の砲撃を受け船は木っ端微塵になってしまう。だが、メディア・リリィ(美少女)が乗っている為、武蔵はヘラクレスのみを上手く狙い船へのダメージを最小限にしているから辛うじてこの船は浮いているのである。

 

「これで、最後だ!海上戦は、海中もそうだが…()()()を取ったものが有利に戦場をコントロールできる!!」

「ゥゥゥゥゥガァァァァァァァ!!」

 

()()の危険性を察知したヘラクレスが吠え次々と船の残骸を投擲する。しかし、

 

「ゆくぞ!!」

 

その攻撃をあざ笑うように、海上を航行する武蔵には全く当たらない。眩い閃光が武蔵の両手に集まり出し、十字に光り出す。

 

「『烈風改二戊型』発艦ン!!」

 

そして、一つの矢が放たれた。

 

<シュン!!>

「■■■■■■■ァァァァ―――!!」

 

ヘラクレスは防御を固めその矢が来るのを待ち構える。

 

<ギャリッ!!>

 

そして、その矢はヘラクレスの脇腹を貫いたが、致命傷には至らずヘラクレスは攻撃を耐えきった。

 

「や、やったぞヘラクレス!此処から反撃返し…どうしたんだヘラクレス!?」

 

それを見てイアソンは喜ぶが、それに反してヘラクレスは防御の姿勢を崩さない。

 

「…良い判断だ。だが、」

<バラバラバラバラ!!>

「■■■■■■■ァァ―!!」

 

イアソンとメディア・リリィは()()を見た。

 

「そ、そんなバカな…」

「ウソ…」

 

一本の矢から生まれた()()()()()()を!!

 

「本当の攻撃は此処からだぁ!!」

 

一発一発は防御を取っているヘラクレスにはそれ程脅威ではない。だが、5機の戦闘機が規則正しい動きで、同じ場所を狙ってきた場合、

 

「グ、ガァァァァァ!!」

 

たとえヘラクレスでも一溜りもない。そして、武蔵に13()()倒され光の粒子となって消えて行った。そして、その後二柱目の魔神がメディア・リリィによって出現したが…

 

「フハハハハ!そんなモノ、私の艤装で吹き飛ばしてやる!!」

 

メディア・リリィに尽くされているイアソンを合法的にブチのめせる為、嬉々として新たな艤装を展開して、

 

「ナイア神に頂いたこの『大戦艦艤装』の塵になるがいい!!」(見た目MMD明石印の戦艦なりきりセット。威力はデモンベインのレムリア・インパクト並み)

 

あっという間に魔神を倒してしまった。

 

 

 

■□■□

 

 

 

はぁ~、疲れた。え?何が疲れたって?

 

「隼人に睨まれながら〝新ゲ〟世界で会った奴等と戦った鬼に関して説明する事だよ。」

 

鬼を倒した所を話すたび、こっちのボイン…頼光が彷彿した表情をするから正直エロい。で、鼻の下が伸びた俺に殺気をバンバン浴びせて来る隼人。

 

「生きた心地しなかったぜ。」

 

邪ンヌは途中から隼人の殺気に気付いて若干震えてたし、所長は…ありゃ半分気絶してたな。最後は簡単に纏めたレジメと晴明達と戦闘した映像記録が少しあったから、邪ンヌと所長にデータを渡して解散したけど…

 

「ハァ、とんだ厄日だっt<ドガ!!>ドワ!?」

「こ、()()さまぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

痛ってぇなクソが!!

 

「疲れ切ったこの俺に、ドアをぶち当ててひき逃げするたぁいい度胸だ!!」

 

機神拳で大気圏までカチ上げてやろうか!!

 

『クソッ!いきなり()()()()のハッチを蹴り飛ばしたと思ったら、そのままドアも蹴破って行って!!』

「…ナイア神、アンタもアイツにやられたのか?」

 

俺が飛ばされて起き上がったところに、ナイアの奴が大きなたん(こぶ)をさすりながら目の前の部屋から出て来た。

 

『その通りだよ。君達にも話しただろ?コフィンはバラバラだったけど、肉体が無事だった娘が。ほぼ生命活動はしてなかったけど、恐らく人外の(たぐい)で仮死状態で眠っているだけだと思ってね。ダヴィンチに黙って僕の部屋に置いていたんだ。それが、さっき突然飛び起きて…この有様さ。』

 

オイオイ、また良からぬ事を考えてやがったな。

 

「はぁ、因果応報ってやつだ。お前と話して少し冷静になれた。今日は疲れた部屋で寝るぜ。」

『おや、君にしては珍しいじゃないか。』

「恐らく走って行った場所じゃ、混乱してるだろ?隼人に精神をゴリゴリ削られたからな。」

『…僕も彼らが来るまで束の間の休息と洒落込むかな。』

 

この世界に来て初めて女神(笑)と意見が一致したぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『─姓は項、名を籍、あざなを羽。人にはそう名乗れと指示されていたが…よもやこのような姿で呼び覚まされるとは。汝とは果たしていかなる縁にて結びついたのだろうか?』

 

人馬…ケンタウロスの様な人(?)の上半身と馬の下半身の異形が魔法陣の中から出て来た。

 

「何故、何故なんだぁぁぁぁ!竜馬と隼人には女性が召喚出来て、何故私は男…雄の異形なんだ!?」

 

その異形を呼び出した武蔵は涙を流しながら床を叩いている。

 

『しゅ、主導者よ。私に何が「項羽様ぁぁぁぁ!!」む、()か。久しいな。』

「それも、美人が飛びつくだとぉぉぉぉぉぉぉ!?」

「って、彼女は死亡した筈のAチーム〝芥ヒナコ〟君じゃないか!?」

「な、何だって!?」

 

召喚室では武蔵が涙を流しながら床を叩き、召喚されたバーサーカーが困惑し、その彼に飛びつき涙する美女、今までの資料を読み返すダヴィンチ、唯々困惑するDr.ロマニという大混乱が起こっていた。

 

「…俺が、武蔵さんに召喚を進めたのがいけなかったのか!?」

「芥ヒナコ先輩!?死んだ筈の彼女が何故!?」

 

世界最後のマスターとデミ・サーヴァントを残して。

 

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