貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!外伝   作:小此木

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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。


第13話バビロニア編

 

 

 

あの後、簡単に三女神同盟の説明を聞いた俺達は(召喚時に俺達は聞いたから2度目)王様に「雑種共!(おれ)は忙しいのだ!雑談なら他所でやれ!!」と怒られ、今借りている平屋みたいな家で情報のスリ合わせをやってるんだが…

 

あー、俺達

 

『う~ん、竜馬君の話を裏付ける証拠の数々が私達のカルデアに存在している。それn『竜馬さん!何で俺の秘蔵の本の場所知ってるのー!?』…ンン、ムニエル君の性癖暴露は置いといておこうか。』

 

別の地球?(宇宙か星かは、分からんが)へ来てしまったらしい。

 

『私達のカルデアは、冬木の特異点からオルレアン、セプテム、オケアノス、ロンドン、イ・プルーリバス・ウナム、キャメロットと六つの特異点を定礎復元している。その特異点で出会った様々な英霊は、運よくサーヴァントとし召喚出来て今はカルデアの運営を手伝ってもらっているよ。…そして、君達の様な職員は現在()()()()()んだ。』

 

冬木とオルレアン、セプテム、オケアノスぐらいしか共通箇所がない…いや、オケアノス以降の特異点をこの地球の立香達は乗り切ったってことか。

 

「俺達のカルデアは、冬木とオルレアン、セプテム、オケアノスを修復している。その後、俺達3人は、さっきの王様に召喚されたって感じだ。んで、存在しないのは仕方ないかな。だって俺達3人は、臨時職員だから…」

『む、臨時?と言う事は、君達は正規の職員じゃないんだね。色々秘蔵しないといけない〝モノ〟が多い魔術機関に、臨時なんて役職は普通付かないんだけど…』

「ダヴィンチちゃんが疑問視するのは最もだ。だから、俺達には特別に〝ダヴィンチちゃん特性社員証〟ってモンが渡されてる。それがコレなんだが、此処に表記してある戦闘訓練の責任者兼技術顧問補佐兼、あとカッコ書きで()()()って『何!?』…表記されてんだが、疑問も質問も俺の説明の後だ。続けるぞ。」

 

何か外套着た赤いヤツが驚いたけど後だ後!俺は、右手の甲にある()()を見せながら説明を続けた。

 

「後、邪ンヌ…()()()()()()()()()()のマスター兼…此処(ウルク)では()()()()のサーヴァントをやっている。」

『『な、何だってー!?』』

 

ロマニとダヴィンチ煩ぇ!

 

「マスターでサーヴァントって最強じゃん!!…ん?そっちのカルデアには邪ンヌちゃんを召喚出来たの!?そっちもすごーい!!」

「マスターであってサーヴァント、それに戦闘訓練責任者、技術顧問補佐まで!?」

『料理長兼任も聞き捨てならないぞ!!』

『キャットも気になるんだワン!!』

 

顔が近いぞ立香の嬢ちゃん!?こっちの立香もグイグイ来るな。外套の兄ちゃんと肉球を付けた獣娘は料理長って所に食いついて来たが、料理長ってそこまで驚かれる役職なのか?

 

「料理長については、手伝ってて成り行きでなっただけだ。調理師だとかなんかは正式な資格は持ってないしな…その辺は考慮してくれ。」

『いや、生前なら持っていたが今は…済まない、過剰反応してしまった。』

『キャットも持ってないから気にしなくていいゾ。』

 

ま、あんな食料も資材も、何もかんもギリギリな状態で免許や資格なんぞ言ってられねぇしな。

 

「…次は私だな(女立香め!竜馬に近すぎだ!!)。私の名前は神隼人。私もカルデアの臨時職員だ。今は、あっちのダヴィンチと一緒に技術顧問やってて、竜馬の戦闘訓練補佐ってとこ。マスター兼サーヴァントも同じで、私のサーヴァントは源頼光の…か、姉さん?今は、()()()()ってクラスだ。」

『え!?私と並び立つ存在がそっちのカルデアに!?それも生身の人間が!?』

『ちょっと待って隼人さん!聞きたいことがいっぱいあるけど…せ、戦闘訓練の補佐ってどんなことやっているんだい?』

「ん?大したことはしてないぞ。ランサー…クー・フーリン、マシュ、藤丸の三人とガチで戦闘してるだけだぜ?」

 

この立香ちゃん側のカルデアでは、恐らく召喚したサーヴァントと数十人の生き残った職員だけで回しているんだな………まさか、所長は爆死でやっぱAチームは全員死亡!?で、武蔵が居ないからロマニは寝る間も削って…過労死寸前かもしれねぇぞ!?あ、俺達が()()()()から()()()()で来たってのも隠した方がいいな…聞いただけでロマニぶっ倒れるぞ。

 

『『な、何だってー!?』』

 

だから、ロマニとダヴィンチ一々煩ぇんだよ!

 

「最後は、この私だな!私の名は武蔵!世の美幼女、美少女、美女、美熟女を守る存在だ!!」

『『「「は?」」』』

 

おー、ロマニやダヴィンチだけでなく立香とマシュまで面喰ってら。

 

「あー、コイツの妄言は気にするな。今は、バーサーカーってクラスで召喚されててな、コイツが女性って認定しない奴とは会話が出来ない状態だ。今は、立香ちゃんやマーリンの嬢ちゃん達女性がいるから名乗っただけだ…臨時職員なのは同じで、医療担当トップ補佐としてこっちのカルデアで働いている。マスター兼サーヴァントも俺達と同じで、こっちのカルデアで()()ってヤツのマスターn『ドゴン!!』どうした!?」

<ジリリリリリリリリリリリリ!!>

『保管していたコフィンが突然爆発!!』

『監視カメラに映像変えます!!』

 

オイオイオイオイ!一体どうなってんだ!!まさか、レフが残していた爆弾が爆発したのか!?

 

『こっちの事は気にしなくていい!今から私が!?』

<ドン!!>

『そこの人間!()()様が召喚されたと言ったわね!それは本当か!?』

『って、Aチームの(あくた)君!?死んだはずだよね!?』

 

…こっちも項羽様狂いですかぐっちゃん先輩!?

 

 

 

■□■□

 

 

 

『ストップだ、芥君!もういいでしょ!これから定礎復元の為の打ち合わせをしたいんだよ!!』

『…良いでしょう、そこの後輩!その憎っくき女医はこっちのカルデアへ必ず連れてくるのよ!いいわね!!』

「は、はい先輩!!」

「芥さんが此処まで項羽好きだったとは思いませんでした…」

 

十分に及ぶ芥ヒナコの項羽のすばらしさ教室(強制)、二十分にも及ぶ武蔵への項羽をどのように召喚出来たのかの尋問(竜馬、隼人は巻き添え)を先程ダヴィンチが止め、漸く情報交換の再開となった。

 

「さて、他のサーヴァント達の紹介がまだだったね。マーリンお姉さんが名前とクラスだけ簡単に教えて行くよ。さ、皆並んで、並んで。」

 

キャスターのサーヴァントであるマーリンの指示で、カルデア側とウルク側に別れて対面での紹介となった。

 

「さぁ、紹介して行くよ。僕の右から、ライダーの牛若丸。ランサーの武蔵坊弁慶。同じくランサーのレオニダス。アーチャーの巴御前。アサシンの竜馬。バーサーカーの武蔵。ルーラーの神隼人。そして最後にキャスターの僕マーリン。僕達は王様…ギルガメッシュ王に召喚されたサーヴァントさ。」

 

ギルガメッシュが召喚したサーヴァントは合計8騎。その中に並行世界のカルデア臨時職員である竜馬達が含まれている…普通こんな事はあり得ない事だ。

 

「はいはい、質問!!」

「おっと、いきなり質問とは。このマーリンお姉さんに何でも聞いておくれ。」

「そこの変わった格好のお姉さんと、虎の着ぐるみを着ている人ってアナさんと同じはぐれサーヴァントの人?」

 

そう、この家にはサーヴァントが計11騎(マシュはデミ・サーヴァントなので除く)集まっているのである。

 

「よっっっく私達の事を聞いてくれました!話すも涙、聞くも涙!このジャガーマンお姉さんが教えてしんぜよう!!いや、此処に一緒に付いて来たのに空気同然に扱われて、ちょっぴり寂しかった…のは、認めます!えぇ認めますとも!!少し騒いだだけなのに、隼人ちゃんの踵落としが脳天に炸裂するし、項羽って人の話になって正直つまんないから立香ちゃんを殺して食べようとすると、ククルンがプロレス技掛けてくるし!「…自業自得では?」ハイそこぉ!!目隠れナスビちゃん!的確なツッコミありがとう!!ま、私がこっちのカルデアのマスターを食べようとしたのが悪かったのは認めよう、ごめんちゃい。でも、でもね!無視するのは良くない!お姉さん良くないと思うにゃ「プレスの高さが足りませんでしター!今度は倍の高さから…」スミマセン!静かにします!!」

「マ、マーリンさん。えぇっと、説明の続きをお願いします。」

 

一人喋りまくってマシュに突っ込まれ、もう一人のサーヴァントに技を掛けられそうになっているジャガーマンに呆れつつ、立香はマーリンに説明を求めた。

 

「あ、あははは。相変わらずだね彼女も…気を取り直して、彼女達を紹介しよう。着ぐるみを着ている彼女の名はジャガーマン。元々はぐれサーヴァントだったらしいよ彼女。で、そこの三()()同盟の一柱、ケツァル・コアトルの部下的な事をやっていたんだ。」

『まてまてまて、マーリン!それじゃ、そこの2騎のサーヴァントは元々敵側のサーヴァントだった事になるぞ!?』

「ええ、アーキマン大正解です。おめでとう!」

『『な、何だってー!?』』

 

今日、何度も聞いたロマニとダヴィンチの驚きの絶叫が響く。

 

「そうそう、隼人ちゃーんとガチで()り合って、熱帯雨林の一部と神殿が消し飛んじゃったわよね。人間の可能性も魅せてもらったし、ジャガー共々ウルクでお節介になってマース!!」

「神殿が消し飛ぶって…ど、どんな戦いだったんです!?」

「今日のマシュのツッコミの切れは、いつになく鋭いねぇ~。」

「先輩!現実逃避して茶化さないでください!!」

「…チッ、喧しい連中だ。」

「ま、気にするな隼人。それより、これから打倒三…二女神同盟だな。」

「…まぁな。」

 

此処にこの世界の人類最後のマスター藤丸立香と、並行世界のカルデア臨時職員が合流した。

 

この先に、絶望が待ち受けている事も知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方エルキドゥ(キングゥ)は、

 

「一体何なんだあのサーヴァント共は!?」

 

先程見た竜馬達に恐怖していた。

 

「指に突かれただけで爆死し、妙な衝撃波に触れれば即死だと!?ひと蹴りで数十の魔獣を一掃するイカレタ女に、唯一の救いが女以外を無差別に攻撃するバーサーカーだけ!?ギルタブリルや他の兄妹達も倒されてしまったのに、どうすれば奴らに勝てる!?」

 

エルキドゥ(キングゥ)は魔獣の指揮を執ってはいたが、前線には出ず以前倒されたギルタブリルが前線に出ていた。そして、ギルタブリルを倒した存在を今日初めて自身の目で確かめたのである。

 

カルデアのマスターを油断させ、あと一歩の所で仕留め損ねたのは些細な事。これからいくらでもチャンスがあると高を括っていた。それが前線を見てみたら、神殿が破壊され音信不通だった同盟中の女神がウルク側に付き、妙な拳法で魔獣を屠るサーヴァントに蹴りだけで魔獣を屠るサーヴァント、意味不明なのにもっと意味不明な存在のバーサーカーがウルクの城壁を守って(一部バーサーカー破壊していたが気にしないでおこう)いた。

 

「エルキドゥよ、どうしたのだ。そんなに取り乱して。」

「は、母上!?だ、大丈夫です。このまま魔獣を創り続けて下さい。〝再生の日〟まで僕が()()の指揮を執りウルクを攻め落としますから。」

「そうか。分かった、今しばらく眠るとしよう。」

 

エルキドゥ(キングゥ)に母と呼ばれた存在は、目を瞑り再び眠りに付いた。

 

「〝抑止の力〟か!?あんな規格外な存在…まさか!3騎共冠位(グランドクラス)のサーヴァントだとでも云うのか!?」

 

そして、エルキドゥ(キングゥ)は竜馬達の事を〝七つの人類悪を滅ぼすための英霊の頂点〟だと勘違いしてしまった。

 


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