貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!外伝 作:小此木
今日で、竜馬さんがレイシフトされて数日が経った。
黒ジャンヌとファヴニールをジークフリードのお陰で退けた僕達は、Dr.ロマンの通信を聞いて驚いた。竜馬さん…師匠が、何とレイシフトされたと言う驚くべき事態。Dr.ロマンとダ・ヴィンチちゃんによる調査で裏付けもされている。師匠は、魔術師適性が一般人の僕より低く、レイシフト適性なんて皆無だった。そんな人が何かの手違いで、強制レイシフトさせられてしまった。レイシフトの誤差は数時間から数日の前後。
師匠は、突然この世界に来て途方に暮れているかもしれない。レイシフトの際何らかの影響を受けて体に異常をきたしているかもしれない。そんな不安で僕はこのところ夜もあまり寝れていない。
「先輩、少し休んだ方が良いです。ここ数日まともに眠っていないじゃないですか。」
「大丈夫だよマシュ。僕なんかに比べたら、師匠は…」
「気にするな、とは言わねぇ。だが、今休んどかねぇと、竜馬を保護するにも不手際が生じる可能性もある。だから、今は休んどけ。」
「兄貴…」
此処まで沢山の人に助けら、仲間になってもらって来た。マシュにジャンヌさん、マリーさん、モーツァルトさん、ジークフリートさん、エリザベートさん、清姫さん、ゲオルギウスさん。
皆の力が無かったら、僕は黒ジャンヌの居るオルレアンの近くまで来れなかったと思う。
「分かったよ…」
「やっと寝たか。手の掛かる弟分だな。」
「おい、おい!起きろマスター!!」
「先輩、起きて下さい!!」
ん?…そうか、僕寝ちゃったんだ。
「二人とも、どうしたの?それに、ジャンヌさん達は?」
「先にオルレアンの様子を見に行ってもらっている。ついさっきオルレアンで大きな爆発が起きてな、それの調査だ。」
「ッ!?この時代のジルさん達の奇襲ですか!?」
「分からん。だが、奇襲にしても規模がデカすぎる<ドドン!!>ッ!今の音もその爆発だ。…マジで城を落とす気なのか?」
正体不明の大規模戦闘。早くジャンヌさん達に追い付いて何がどうなっているのか聞かないと!それに、師匠がその戦闘に巻き込まれたりしていたら…
「皆、急いで向かおう!」
「「はい(おお)!!」」
■□■□
私は今、何を見ているの?
「俺の覇気を止められるか!ぬうん!おおおおっ!ほわたぁ!!」
私の目の前で、このオルレアンへ集結させたワイバーンやゾンビ兵、
それにこの
「
またバケモノの
「隙あり!って我が剣が!?」
「敗北は恥…だと言うのに何故、不死身の吸血鬼である余が手も足も出せない!?」
バーサーク・セイバー、バーサーク・ランサーも参戦していますが、
「我が宝具『
「は?こんなタコ共なら見慣れてるぜ!それより、テメェら弱すぎて相手にするのが面倒になって来たな…」
それに海魔を恐れず、何時もの事の様に素手で
「はああああっ!!」
「今度は一体何ですか!?セイバー、ランサー、ジル!
『
『
『
セイバーのレイピアに合わせて、ランサーの血の槍が地面から生え、その槍を物ともしない海魔が
ですが、咄嗟の命令でしたから、正直やり過ぎたと私は思って
「おりゃあっ!!」
「キャァ!?」
そして、
「おおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
地面から生えていた槍と迫り来る海魔を目にも止まらぬパンチで打ち砕き、ランサーとジルへ肉薄して、
「なっ!?」
「いつの間に!?」
「でやあっ!!」
二人を宙に浮かせ、
「城ごと貫け、覇龍!奥義!『
…え?
「そ、そんなバカなぁぁぁぁぁ!!」
「申し訳ありません、ジャンヌゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
そんな事を一瞬思った私は、ランサーとジルが白い龍と共に吹き飛ばされて行った方向を目で追い…
「あ、あははははは。こ、コレは夢です。そうに違いないわ…」
私は、オルレアンの城が半壊して行くのを見る事しか出来なかった。
■□■□
雑魚共を一掃した俺は、最初に俺へ攻撃を指示した女の下へ向かっている。他の奴らに指示を出し、一番偉い奴だと思いこの世界?の情報を聞く為、あえて攻撃せず生かして…もとい、五体満足のままにしているからな。
<ギュピ!ギュピ!!>
ん?俺が歩いた後に変な効果音が…
「ひっ、く、来るな!バケモノ!!」
「俺が、バケモノ?違うな…あくmって、本当に違うわ!!一つ聞きたいことがあるだがいいか?」
「ルーラーである私に、この距離で真名が見えないサーヴァントが存在するわけないわ!一体貴方は何者なのよ!?」
この姉ちゃん、どんだけ取り乱してんだ?城やビルなんぞ日常茶飯事にぶっ壊れているだろうが。(※当然そんな事は無い。竜馬の常識は、デモンベインとチェンゲ世界に大きく影響を受けている為、普通の人より大きく逸脱していた。)
「真、名?だかサーヴァントだか知らんが、俺は只の人間だ。名前は竜馬。此処は何処だ?それと、お前は誰だ?」
「お、お前みたいな人間が存在してたまりますか!!」
せっかく五体満足で生かしてやっているのに強情な人だな。それも、俺の
「俺は、言葉のドッチボールじゃなくて、キャッチボールをしたいんだが?」
「戯言を!貴方は、私を〝竜の魔女〟ジャンヌ・ダルクだと知って、もう一人の
うーん。全く訳が分からん。この姉ちゃん、完全に俺を敵対勢力の先兵だと思い込んでやがる。自分の中で結論を勝手に完結した奴から情報を聞くのは、愚策だなよな。
「ヘイヘイ、そう言う事にしておきますよ。じゃ、もう俺はアンタに用はねぇ。此処でくたばるなり、何処かへ逃げなり好きにすればいい。…はぁ、とんだとばっちりだったぜ。」
「は?へ?わ、私を倒さないのですか?」
「アンタからの理不尽な歓迎の不満は、此処の戦力をぶっ潰して解消したからいいわ。無論、それでも挑んでくるなら相手はするぜ。」
さて、次は大きい街にでも行って、情報収集をしますかね。
「わ、私はジャンヌ・ダルクです!この世界を『師匠ぉぉぉぉぉ!!』って、今度は何ですか!いったい何が起こっているのです!?」
「ん?この声聞き覚えが『師匠!無事だったんですね!!』ああ、カルデアで鍛えている立香君じゃないか。って、待てよ。確か特異点にレイシフトしている筈…まさか俺、レイシフトされた!?」
待て待て待て、思い出せ俺!立香達を送り出した時、立香達が幽霊みたいに透けてたよな。それで俺の場合…透けてた!透けてたよ!!じゃ、じゃあ俺って、特異点とやらにレイシフトしたわけ!?
「師匠!心配したんですよ!!数日前に突然レイシフトされたって聞いて、僕もマシュも無事を祈りながら探していたんです!!でも良かった、師匠が無傷で。それと、此処で大規模な戦闘があったらしいんですけど、いったい何処の軍が来たか見ませんでした?僕達が近づいた時には終わっちゃってて―」
「…待てマスター。俺の予想が正しければ、これを起こした犯人は―」
「ん?どうしたんだ兄貴?」
「あ、それ俺だわ。」
「「「えぇー!?」」」
「やっぱり。」
それから俺は、立香達に此処へ来た時からさっきまでの事を簡単に説明した。
「…すまない。俺は役に立てなかったな。」
「ジークフリード、気にしなくていいよ。僕達の師匠
き、規格外って…そ、それよりも!!
「
「ど、どうしたんですか竜馬さん?その、
「え、うん?
響が似ていたから聞き間違えてしまった。
「あ、あの一ついいでしょうか?」
「ん?いいけど…ジャンヌさんの姉?妹?さんかな?」
黒い甲冑のジャンヌさんとは対照的な白い甲冑の女性が、突然話し掛けて来た。
「い、いえ、姉妹と言うか、私の黒い部分と言うか…って、そんな事より!コレは竜馬さん一人でやったんですか!?それも、シュヴァリエ・デオン、ヴラド三世それに変わり果ててしまったジル相手に!?」
「そいつらがどいつかは分からんが、そうだ。それと、黒トカゲ君も数えてやれよ。仲間外れじゃかわいそうだろ?」
「ファ、ファヴニールが黒トカゲ君…」
それから立香君達はジャンヌさんと話をし、何故かジャンヌさんはこちらをチラッと見た途端消えて行った。これで、解決かな?
「そう言えば、師匠はどうやってレイシフト出来たんですか?その状態を再現しないと、ダ・ヴィンチちゃんとDr.ロマン曰くレイシフト出来ないそうです。」
「あー、やっぱり。今から見せるのは、一種の奥義みたいなもんだ。お前等が死ぬまでに習得すれば合格かな。」
「何としてでも習得してみます!!」
「私も先輩と頑張ります!!」
ま、俺の見立てじゃ、数十年ぐらいこのまま修行すれば習得できるだろう。…俺達がいなくなってもって条件が付くがな。下地がまだまだ出来ていないから仕方ないけど、俺達に任せれば数年で習得させてみせるぜ。
「よく見とけよ、これが『はぁぁぁぁぁはぁっ!!』明鏡止水だ!!」
『こ、この数値はとんでもない!!…大英雄並、いやそれ以上かもしれないぞ!?』
「これが、奥義…」
「私達に出来るでしょうか?」
「…スカサハ、お前が探していたヤツを見つけたぜ(小声)」
そして、俺達はマシュちゃんの盾の力でカルデアへ戻って行った。
―某日、某所―
「フフフ、こんなに気分が良いのは何時ぶりだろう?」
彼又は彼女はその空間で今の愉悦を堪能していた。
「久しぶりに狂気と暴力の世界にでも行ってみようかな?…ん?アレは?」
そんな彼又は彼女が漂う空間に、見慣れぬ
「ククク、アハハハハハハハハ!!この
そして、彼又は彼女は躊躇なく魔法陣に乗り、
「ム、少し場所が遠いね。そんな時は
自身の力も使いその呼び出しを行った術者に会いに行った。
『こ、これは!?皆下がって!神霊いや、
「…ホウ、僕が神って分かるんだ。優秀だね君。」
それが、彼又は彼女の大きな間違いだった。
「今の僕は気分が良いんだ。つい最近僕を別の神格へ祭り上げた奴らがいてさ、そいつらが鬱陶しくて騙したんだよ。そいつ等、僕の言葉を鵜呑みにして出て行ったんだ!これで、僕は元の神格に戻れる!!おっと、これは私情だったね。でも、気にしないで。直ぐにこの世界を混沌と暴力、狂気で満たしてアゲルカラサ!!」
鬱陶しい存在を騙し、遠くに避けた事を自慢げに話す神。
「ほほう、誰を騙したって?」
「そりゃ、決まってる。竜馬とその番いの神隼人「つ、番い!?そ、そんな嬉し―」あ、あと、おまけの武蔵って…さっきから聞き覚えのある声が!?」
ギギギギと錆びた歯車の様に声のする方を見た神は、
「よう、久しぶりだな
「あ、竜馬君。無事だったんだね。」
「殺す!!」
「か、神殺しはギャァァァァァ!?」
明鏡止水状態の竜馬にサンドバックにされてしまった。
「竜馬の番い、竜馬の番い、竜馬の番い!!」
「お、おまけ?この私がおまけ…」
若干二名程放心状態になってしまっているが、些細な事だろう。