貴様にも味あわせてやる!ゲッターの恐ろしさをな!!外伝 作:小此木
俺は今、割り当てられた部屋で邪ンヌちゃんと話をしている。
「―人間への憎悪と神に対しての殺意以外、何にもない空っぽなのが…この私です。これで、私の事を少しでも理解してくれたかしら?」
「ああ、大体分かったよ。」
いやね、彼女と立香君達の話に入っていなかった俺も悪かったんだが…ちょっと気になったから、聞いてしまったんだ。白ジャンヌちゃんとの姉妹関係とか彼女の生い立ちを。
そしたら目が笑っていない笑顔の邪ンヌちゃんに、この部屋まで連れて来られ色々話をした。
存在そのものが歪に捻じ曲げられ造られたのが、彼女。あの時ぶっ飛ばしたギョロ目の参謀らしきサーヴァントによって、〝聖杯〟って願望器(何だかドラゴンボー○みたいな物だな)で造り出されたそうだ。
彼女には、〝過去が無い〟。どう云う場所で生まれ、誰に育てられ、どんな人と出会い過ごして来たか。それが彼女には全くないんだ。それを俯きながら、一つ一つ話してくれた。それにしても、
「憎悪と殺意以外何にもない?ハッ、そんな事気にするな!!!」
「…は?」
「邪ンヌちゃんは、俺と出会った事を覚えているんだろう?普通ならあり得ない事が起こっているなら、それを楽しんでしまえ!自由に今を!未来を過ごせばいい!!今から親しい奴と遊んだり、喧嘩したり、楽しい事や辛い事を経験して
昔、色んなことをうだうだ考えていた九郎に似てるな。今から彼女は、そんな事も考えれないくらい、いっぱい笑って、いっぱい怒って、沢山の過去…思《・》
彼女を憎しみ以外の感情で心をいっぱいにしてやれば、人並みの暮らしが過ごせる筈だしな。
「で、でも私はサーヴァント。此処の施設で精製されている魔力が無くなれば消えてしまう存在よ…貴方に魔力が全く無い所為でもあるのだけれど。そ、それに、消えてしまえば、私は恐らく〝座〟には戻れず只消滅するだけよ!」
「ふっ、そこは問題ない。女神様(笑)に
さぁて、女神様(笑)にはキリキリ働いてもらわんとな!!(悪い笑顔)
「い、いいの?でも、女神様に悪いだろうし。(あれ?私は神を殺す事に何の感情も持たなかったのに、何故あの方には憎悪を向けられないの?それも、親しみを少し感じてしまっているし…)」
「いいの、いいの。俺達(の弟分)を散々
「そ、そう?」
まだまだ報いは受けてもらうぜ
考えたくねぇが、スーパーロボット大戦の世界やマジンガー系統…最悪、ラ=グースが治める宇宙も存在する可能性だってある。その世界の奴等が、何時ゲッターを危険視し俺達を倒そうと攻めて来るか分からん。
ま、そん時は俺以外の奴等を別の宇宙へ避難させる予定だ。現在、邪神と女神の力を持つナイアルラトホテップだが、ラ=グース相手にどこまでやれるか未知数。だが、
「さて、オルガマリーの嬢ちゃんに許可取るか…それにしても、助っ人に行った隼人は、立香君を直々に修行を付けるって言ってたけど(やり過ぎないように釘刺したけど)大丈夫かな?」
「大丈夫かって、アンタ達の身体はどうなっているのよ!?それも、魔術も使わずに黄金に輝くってどう云う原理!?…それも、魔力がほとんどない隼人が
ククク、こんな事で戸惑っている奴は久しぶりに見るな。
「そんな事で驚いていたら、身が持たねぇぜ邪ンヌちゃんよ。俺達と一緒に居たら、もっともっとすごい事に巻き込まれるんだからな…地球の存亡をかけた宇宙の戦争とか。」
「は?宇宙の戦争って、あの星と星の間で争うってこと?そんな夢物語…冗談でしょう?」
「なら、良かったんだがな。」
「…嘘ぉ。」
■□■□
拝啓、竜馬師匠。
カルデアでの日々は慣れましたか?電気機器や施設の修理、それと邪ンヌさんとは仲良くできていますでしょうか?
「オラオラ!ちんたら走ってんじゃねぇ!!」
<ドドドン!!>
「ひぃぃぃぃ!?」
「せ、先輩!?」
「だ、旦那様ファイトです!!」
「マスター、応援しか出来ない自分が悔しいです!」
「…今回俺は、ツッコミ役か?」
今回のレイシフト先は、ローマと云う場所です。今はマシュと、前回のレイシフト先から何故か
「…余は今何を見ているのだ?」
「は!客将の立香様が、連れて来られた味方に
「それは余も分かっておるわ!!」
そこで知り合ったネロ皇帝に客将としてスカウトされ、今は彼女と行動を共にしています。ですが、
『マスターだか何だか知らねぇが、今回はお前自身を徹底的に鍛えてやる!まずは体力だ!私が直々に指導をするんだ!大船に乗った気でいろ!!(竜馬の考えたトレーニングじゃないし、単独で教えるのは初めてだけど大丈夫だろ。)』
と言って隼人さんが僕に蹴り掛かってきます。
エトナ火山で助っ人を呼べるようになり、試しに呼んでみたら隼人さんが凄くいい笑顔で助っ人に来てくださいました。「これで、施設を壊さなくて済む」って聞こえたのは僕の聞き間違いであってほしいです。
それと、何故隼人さんだったんです?てっきりマリーさんか師匠が来てくれるとばかり思っていました。カルデアでの師匠の修行は、僕がどうやって生き残るかが全てでしたが…隼人さんの修行では
敬具
『ぜ、前方から敵しゅ「私のやってる修行の邪魔だ!吹き飛べ手加減
あっ、今度はDr.ロマンが敵の強襲を教えてくれたけど、それを聞いた隼人さんが目にも映らぬ速さで敵を蹴り飛ばして行きました。僕が見えたのは蹴り飛ばした後に一瞬宙に浮いていた隼人さんと、その降り抜いたであろう右足、突然吹き飛んだ敵兵です。
「…十分役立っているぞ、姿の見えぬ魔術師よ。それより、あ奴は本当に人か?馬に平然と並走し、目にも映らぬ俊足で敵を蹴散らし、それが片手間。主にしているのが立香の指導とは…余もこの目で見ぬ限り信じられぬ光景よ。」
『それは、僕達も同じ意見だよ。僕達からしても彼女
「何?客将なのか…魔術師殿、先程彼女
『ええ。彼女より強い方が1名、同等だと思われる方が1名。計3名で一つのチームだそうです。』
「な、なんと!?」
横から聞いていると、本当に師匠達って規格外な存在だと思います。師匠達ってどんな環境で、どんな事をしてきた方なんだろう…
「何呆けてんだ、私の修行はそんなに退屈なのか?ああ゛!?」
<シュン!!>
「す、済みませんでした!キリキリ走ります!!」
蹴りの寸止めで僕の頬が切れています。どんだけ鋭い蹴り何ですか!?
■□■□
寝るとき以外は隼人さんとの
途中、ブーティカさんやスパルタクスさんに出会え、女神ステンノ様の悪戯も隼人さんが蹴り一つで洞窟を崩し無事?何事もなく此処まで来られました。そう言えば、何故かステンノ様が隼人さんの肩に乗っかっていたナイア様を模した
で、
「我が拠点に貴方たちが足を踏み入れたのです。すなわち、私は、これより拠点防衛を開始します。進軍する敵の全てを打ち砕く。攻撃よりも勇ましく、防御よりも遥かに硬く。これが、我がスパルタの拠点防衛術。その身を持って味わうといいでしょう。」
「やっと、歯ごたえのありそうなのが現れたな!!」
黄金の兜で、上半身裸の筋肉男さん…もとい、かのスパルタで有名なレオニダス王と数百のサーヴァントが僕達を待ちかねていました。その敵の数に何故か生き生きしだした隼人さん。
「旦那様、此処は私と」
「ええ、このジャンヌに任せ「テメェらは手出すんじゃねぇぞ!!」って、隼人さん!この人数相手では多勢に無勢です!!」
そう、そうなんです。隼人さんはたった一人でこの数百人相手に戦うつもりなんです。清姫さんとジャンヌさんは心配して注意していますが、僕には隼人さんが負ける未来は全く考えられないんです。だって、僕達が心配する様な修羅場は何度も経験している筈ですし、あの師匠と一緒に旅をしていた方ですよ?…先に相手の心配をするべきです。
『我は無敵なり、』
「全員、ファランクス体制!私たちの後ろにスパルタの民がいると思え!生半可な覚悟では吹き飛ばされるぞ!!」
『『『オオ!!』』』
隼人さんが踏みしめるたびに、その足跡からひび割れが広がっている。
『我が影技に敵う者無し、』
「構えー!!」
魔術を使っているわけでもないのに、隼人さんを中心に重圧が徐々に上がっている。
『我が一撃は無敵なり!!』
隼人さんが一瞬消えたと思ったら、
『
<ズドン!!>
「どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
全てが終わっていた。
一瞬にして全てが終わっていた。スパルタクスが立っていた場所には光の粒子と、後は荒野に数百メートル規模のクレーターが存在しているだけだった。
「これが、人の業…ですか?」
「私の宝具…でも此れは流石に防ぎきれませんね。あはははは。」
「余はとんでもない奴を仲間に引き入れたのだな。」
「スカサハを見ているようだぜ。」
…僕は、この人の修行を無事終え、カルデアに帰還する事は出来るのでしょうか?