妃十三学園にて……
勝「詩音、桜子、直美、結衣、真知…もう大丈夫なのか?」
詩音「はい、ご迷惑をおかけしました…」
桜子「私はこの通り、ピンピンしてるよ!」
直美「ウチもジンジンしとるで!」
結衣「もう、平気。」
真知「心配かけたな…」
怪我が治って、動けるようになったオルタナチーム『フリージアドッグ』がいた。彼女達はまた…流星を連れ戻すため、行動を開始しようとしていた。
美弥花「…。」
それを見ていた美弥花は、静かにその場を立ち去った。
理事長室にて……
コンコンッ
護「どうぞ。」
勝「失礼します。」
理事長の護と、キャプテンの勝が何やらやり取りをしていた。
護「勝、オルタナ達の様子は…」
勝「はい、フリージアドッグのメンバー達は、いつでも行動できる状態です…しかし、他のチームは…」
護「…そうか、とにかく一刻も早く、馬場君を連れ戻し、彼女達には謝罪をさせるようにな。」
勝「はい、父さん。」
彼らは、今の方針を変えるつもりはないようである。その数分後…
コンコンッ
勝(ん?誰だろう?)
護「どうぞ。」
ドアがノックされ、入って来たのは……
美弥花「失礼します…」
オルタナチーム『フリージアドッグ』のリーダー、『悠木美弥花』である。彼女の右手には、『オルタナ引退届け』と『退学届け』があった。
美弥花「理事長、勝キャプテン…ここに、サインをお願いします。」
美弥花は、オルタナ引退届けと退学届けを、護と勝に出す。
護「悠木君…君まで…」
美弥花「自分で決めたことなので。」
護「…そうか、分かった…」
護と勝は、2つの書類に判子を押した。そして美弥花も、オルタナを引退し、妃十三学園を退学した。
隠し研究室にて…
若菜「美弥花もとうとう、妃十三学園を去るんだね。」
美弥花「うん…私、もう限界なんだ…馬場キャプテンの思いを無視して、また連れ戻そうとするオルタナ達…それを止めない理事長と勝キャプテンの判断……もう、ウンザリしてるんだ…」
若菜「…そうよね…」
若菜は口角を下げる。
美弥花「だから…」
美弥花は『ゲネシスドライバー』と『ソニックアロー』を持つ。
美弥花「私が足止めする!」
美弥花は『ゲネシスドライバー』を装着した。そして、『エナジーロックシード』を持つと、こう言った。
美弥花「ほっけパワーもそうだけど、何より…ピーチエナジーパワーも無敵だよ♪」
美弥花は笑顔を見せた。
若菜「美弥花…気を付けてね。絶対に、馬場キャプテンと合流してね。」
美弥花「うん、分かった!」
美弥花は荷物持って、隠し研究室を出た。
勝「皆、準備はいいか?」
オルタナ達「はい!」
勝を中心とする、フリージアドッグのメンバー達は流星を探すため、学園を出ようとしていた。それを、遠くから見ている者に気付かず……
美弥花(やっぱり、馬場キャプテンを連れ戻そうとしているんだ…なら、私が止めて見せる!)
美弥花は『エナジーロックシード』を取り出し、ロックを解除する。
『ピーチエナジー』
空がチャックのように開き、そこから桃を型どった物体が、ゆっくりと降りてきた。美弥花はロックシードを、ドライバーに装着し、
『ロック、オン!』
ブーン、ブーン…
右のレバーを押し込む。
『ソーダ』
美弥花「変身。」
美弥花はそう呟くと、レバーを離す。ロックシードのエネルギーがジュースのようにポッドに注がれ、頭上の物体が美弥花の頭部を包んだ。
『ピーチエナジーアームズ』
美弥花は鎧に包まれ、桃の鎧武者『仮面ライダーマリカ』に変身した。マリカはソニックアローを持って、行動を開始した。
その頃、勝達は…
学園の正門の近くにいた。
桜子「勝キャプテン、剣術が得意だから、頼もしいよね♪」
勝「はは、ありがとう。」
直美「ただな、美弥花がいなくなっちゃったから…何だか寂しいな…」
詩音「う~ん、そうですね…」
真知「けど、美弥花が自ら決めたのなら、私達に止める権利はない。」
結衣「そうだよね。」
このようなやり取りをしながら、正門を出ようとすると……
詩音「…?…誰かいますね。」
桜子「えっ?」
直美「あ、ホンマや。」
正門の辺りに、人影が見えた。
勝「一体誰なんだ?行ってみよう。」
オルタナ達は勝と共に、急ぎ正門に向かった。
結衣「!?」
真知「何…また鎧武者だと…?」
正門にいたのは…『仮面ライダーマリカ』である。オルタナ達も勝も、その正体が美弥花であることに気付いていない。
マリカ「…また流星君を連れ戻そうとするの?」
桜子「えっ、それは……」
詩音「連れ戻すと言っても、私達は馬場キャプテンに誠意を持って謝罪をするのです。」
言葉が詰まった桜子の代わりに、詩音が説明する。
マリカ「彼は貴女達のことを許すつもりはないって言ってるのに?」
詩音「…。」
マリカがそう言うと、詩音は急に黙り込んだ。
マリカ「そこにいるキャプテンらしい人にも言っておくね…流星君を連れ戻そうとするのは辞めるべきだよ。今すぐに。」
マリカはそう言うも…
勝「そうはいかない!彼女達には、馬場キャプテンに謝罪をする義務があるんだ!」
マリカ「ふーん…それじゃあ…」
マリカはソニックアローを構える。
マリカ「私も、容赦しないよ…?」
マリカに変身した美弥花の瞳は…ハイライトが消えていた。彼女は仮面の中で…怒っていた。
マリカが武器を構えたため、勝とオルタナ達は慌てて武器を構える。
直美「声のトーンがマジや、皆気を付けるんや!」
結衣「私と真知がやる…!」
真知「その隙に、近接担当は奴を仕留めろ!」
結衣はサテライトを飛ばし、真知はガンでマリカを攻撃するが…
ガキンガキンガキンッ!バチバチバチッ!
マリカはソニックアローを巧みに使い、サテライトや弾丸を全て弾いた。
結衣「!?」
真知「…何て奴だ!」
結衣と真知は、震え上がった。
マリカ「…。」ギリリッバシュッ…ギリリッバシュッ
マリカは結衣と真知に、光の矢を放った。
結衣「きゃっ!?」
真知「うぐっ!?」
矢は2人に命中し、2人は戦闘不能になった。
勝「結衣!真知!」
桜子「こ、こうなったら…私が…!」
詩音「桜子ちゃん、待って!!」
しかし、桜子は聞く耳を持たず…
桜子「やぁぁああああああああ!!」
ハンマーを大きく振りかぶって、マリカに襲いかかった。しかし、意図も簡単に避けられてしまう。
桜子「はぁ…はぁ…な、何で当たらないの!?」
マリカ「そんな素人丸出しの動きで、私に敵うと思ったの?」
桜子「…!?」
マリカ「貴女は…ううん、貴女達は日頃から戦闘訓練をサボって、夜獣との戦いに関しては何もしないで、流星君や他のオルタナ達に押し付けるだけで…」
桜子「で、でも…夜獣を倒したのは私達だよ!?」
マリカ「嘘をつくな!!」
勝&オルタナ達「!!??」
マリカの怒鳴り声に、驚く勝とオルタナ達。
マリカ「私知ってるよ?貴女達は弱った夜獣だけを倒していた…それでさ、『夜獣を倒したのは自分達だ』って、よく言えるよね…」
マリカの言葉を書き、オルタナ達の表情はみるみる青ざめていく。
マリカ「流星君は、貴女達にとって都合の良い人形じゃないんだよ…?でも、貴女達にはそれが分からないんだね…そんな自分勝手な貴女達を…私は許さない!!」
マリカは再びソニックアローを構える。
直美「桜子!2人で行くで!」
桜子「分かった!」
直美はショーテルを構え、桜子は再びハンマーを構える。
2人「はぁぁああああああああ!!」
そして、武器を大きく振りかぶって、マリカに襲いかかった。
マリカ「だから、隙だらけなんだって…」
マリカはそう呟くと、右レバーを押し込む。
『ピーチエナジースカッシュ!』
ドライバーから音声が響くと、ソニックアローの刃がピンク色に光った。そして、襲いかかって来た直美と桜子を切り裂いた。
ザシュッ!ズパッ!
直美「ぎゃっ!」
桜子「がはっ!」
ドサドサッ…
勝「直美!桜子!」
詩音「…そんな…」
直美と桜子も戦闘不能になり、残ったのは…勝と詩音だけである。
勝「くっ…こうなったら、僕が!」
勝は剣を構える。
詩音「勝キャプテン!ダメです!」
詩音は勝を止めたが、勝は聞く耳を持たなかった。
マリカ「私、剣術は得意なんだ~。かかって来なさい?」
マリカは刀を持つように、ソニックアローを持った。
勝「やぁぁああああああああ!!!!」
勝は剣を大きく振りかぶって、マリカ目掛けて走り出す。
マリカ「な~んだ、オルタナ達の攻撃と同じじゃん…」
マリカはそう言うと…
マリカ「はっ!!」ドカッ!
走ってきた勝の腹部に蹴りを入れた。
勝「がっ!!」ドサッ
詩音「勝キャプテン!」
詩音は地面に叩きつけられた勝に駆け寄る。マリカは、ドライバーからロックシードを外すと、ロックシードをソニックアローに取り付けた。
『ロック、オン!』
マリカ「本気で流星君のことを思っているんだったら、もう彼に関わらないで。彼のためにも…ね?」
詩音「そうはいかないんです!」
勝「さっきも言ったけど、馬場キャプテンがどう思っていようが、彼女達には…馬場キャプテンに謝罪をする義務があるんだ!」
マリカ「…そっか…じゃあ、もう…いいかなぁ…?」ギリリッ
マリカはソニックアローを引き、矢の雨を放った。
『ピーチエナジー』
バシュッ!ズドドドドドドド!
詩音「きゃぁぁあああああああああああ!!」
勝「ぎゃぁぁあああああああああああ!!」
詩音と勝は矢の雨の餌食になり、戦闘不能になった。
マリカ「安心して…殺しはしないから。」
マリカはそう言うと、学園を去っていった。
いかがでしたか?今回はここまでです。『仮面ライダーマリカ』に変身した『悠木美弥花』は、オルタナだけでなく、流星代理のキャプテン『妃十三勝』までも倒した。これで、学園に残っているのは『雪城若菜』のみとなりました。まあ、彼女もいずれ、オルタナを引退し、流星の元に行きます。
次回もお楽しみに。では、またね