次の日……
この日から、流星はオルタナ達に更なる理不尽な仕打ちを受けた。
すれ違い様に、突然の暴言……
身体拘束され、理不尽な暴力……
濡れ衣を着せられ、挙げ句の果てには皆の前で無理矢理土下座をさせられる……
趣味で弾いていたギターを、目の前で壊される……
更には、殺害予告まで……
流星はもう、ウンザリしていたが…
流星(前任のキャプテンのことで、皆は心に傷を抱えているんや……皆、嫌だったことを追い出している最中なんだ……)
流星は自分にそう言い聞かせ、彼女達の仕打ちをずっと…耐え続けた。数少ない味方の美弥花、乃々、小百合、若菜に支えられて……。
任務の際、怪我人がでたらその場で手当てをしたり、すぐに帰還させ、休暇や褒美等を与えてきた。美弥花、乃々、小百合、若菜の4人の支えもあり、全てはオルタナ達のため……そういう思いで、彼女達を必死で支えた。だが、次の日……悲劇は起こった……。
次の日……
この日、大規模な任務の成功を理事長に報告するため、流星は一人、理事長室に向かった。ちなみに、オルタナ達は、流星が休暇を与えたため、全員出払っている。
コンコンッ
理事長「…どうぞ。」
流星「失礼します。」
流星は理事長に入る。
流星「理事長、これ、大規模任務成功の報告書です。ここにサインを…」
理事長「わかった。ご苦労様。」
理事長は報告書にサインをした。
流星「…?」
流星は、異変に気づく。それは、すぐそこにあるロッカーから、男性と女性の声が聞こえるのだ…流星は、その声に聞き覚えがあった。
流星(…まさか…?)
流星は立ち上がると、ロッカーに移動し、ロッカーを開ける。そこには……
流星「!?…父さん!母さん!」
流星の両親が、手足を縛られ、口元をガムテープで塞がれ、ロッカーに閉じ込められていたのだ。
流星の両親「んー!んー!」
流星は慌てて、両親を助けようとするが…
ドカッ!
流星「ぐあっ!」
横から理事長に思い切り蹴られ、壁に激突した。
流星「理事長!!どういうことや!?」
流星は起き上がり、理事長に問い詰める。
理事長「あ~あ、見つけてしまったか…」
理事長はそう言うと、流星の両親の近くに寄った。
流星「ワイの両親に何をしたんや!?答えろ!!」
理事長「何をしたって?…クフフッ、オルタナ達を利用してお前の自宅を特定し、両親を誘拐したのさ。」
流星「!?…なんやて…!?じゃあ、オルタナ達は…理事長とグルを組んでいたって言うんか…?」
理事長「その通りさ、全ては馬場流星…お前を辞めさせるためにな…」
流星「そんな…だからと言って、両親に手ェ出すことはないやろ!!父さんと母さんを放せ!!」
流星は理事長に言う。
理事長「お前がこの書類にサインをしたら、お前の両親を助けてやろう。」
理事長は流星に、『キャプテン辞職願』と『退学届け』を突きつけた。
理事長「サインをしないなら、お前の両親がどうなってもいいのか…?」
理事長は流星に脅しをかける。
流星「…理事長、一つ確認したいんや。」
理事長「何だ?」
流星「……ワイがこの書類にサインをして、キャプテンを辞めれば…父さんと母さんは助けてくれるんやろ…?」
理事長「あぁ、もちろんだ。約束しよう。」
流星は……
流星「…わかった…わかったから、父さんと母さんを助けてください…」
キャプテン辞職願と退学届けにサインをし、理事長に出した。だが、その瞬間……理事長はナイフを取り出し…流星の両親を刺した。
流星「!?」
流星は驚き、両親に駆け寄る。そして、ガムテープをはがした。
流星「父さん!母さん!」
流星父「…流……星」
流星母「うぅっ……流ちゃん…」
流星の両親は弱り果てていた。
流星「理事長!!話が違うやろ!!」
理事長「黙れ!お前がいなければ、私の息子はキャプテンを辞めずに、この学園を退学せずにすんだんだ!」
流星「…は?」
流星にとって、理事長の発言は意味不明だった。
流星「…!父さん!母さん!…アカン、救急車を!」
流星は救急車を呼ぼうとするが、
流星父「……流星……もう、いい……」
流星「父さん!」
流星父「……俺と母さんは…もう、死ぬ……」
流星「バカなこと言わんといてくれ!!」
流星母「……流ちゃん…貴方が……私達の息子で……本当に…よかった……」
流星「…母さん!」ポロポロ
流星は涙を流す。
流星母「…流ちゃんは……優しいから…どこへ…行っても……上手く、やって…行けるわ……」
流星父「…そうだ……だから…流星……自分を、信じろ……」
流星「…っ!わかったから、もう…喋らないでくれ…」
流星は涙を流しながら言う。
流星父「…流星……頑張……れ………」
流星母「…流ちゃん……産まれて…来てくれて……ありが…とう……」
流星の両親は、流星の目の前で……命を落とした…。
流星「!?…父さん?…母さん?…そんな…嫌や…!父さん!!母さん!!」
流星は両親に呼び掛けるが、返事は帰って来ない…。
理事長「クククッ…フハハハ……ハハハハハハハハハ!!」
理事長は笑い出す。
理事長「オルタナ達がお前を苦しめていたのは、私がお前に濡れ衣を着せてやったのさ!彼女達はまんまと騙されてくれたよ!!馬場流星、これは私の息子を退学に追い込んだ天罰だ!もっと泣き叫べ!もっと絶望を味わえ!!ハハハハハ!!!!」
理事長は高笑いをしながら、流星に言った。理事長がやったのは、流星に対する八つ当たりであった。八つ当たりにしては、度が過ぎている…。
流星(ワイは必死でオルタナ達を支えた…けど、理事長とグルを組んでいたなんて…じゃあ、ワイは…一体…何のために…尽くして来たんや…)
流星はフラりと立ち上がると…理事長室を飛び出して行った。
流星は、ラウンジに戻って来た…そして、一人……声をあげて泣いた…。両親を奪われ…オルタナ達にも裏切られ……彼の精神は、完全に……壊れてしまった…。
その日の夜……
流星がキャプテンを辞める時が来た。流星は荷物をまとめていた。そして…学園を去ろうとした…その時…
「キャプテーーン!!」
流星「……メロ…?」
『メロ』と呼ばれる、謎の生物が流星のもとにやって来た。
メロ「理事長から聞いたメロ…キャプテンを辞めてしまうと…」
メロも、数少ない流星の味方である。それは『リロ』も同じである。
流星「…メロ……聞いてくれ……」
流星はメロに、全てを話した。
………
……
…
メロ「…そんな…理事長が、キャプテンの両親を……」
流星「ワイの言っていることが信じられないなら、理事長室の監視カメラの映像を確認してくれ…そこに、証拠がある…」
メロ「…わかったメロ。」
流星「メロ…最後まで、ワイの味方でいてくれて…ありがとうな…」
流星はメロにそう伝えると、去っていく。
メロ「……キャプテン……」
流星はメロに見送られ…妃十三学園を去っていった…。
いかがでしたか?今回はここまでです。主人公『馬場流星』の見た目は、【仮面ライダーキバ】に登場した人物、『襟立健吾』さんそのものです。今回も、ライダー要素は0でしたが、いずれは登場させます。次回もお楽しみに。
では、またね。