1話 転生
背の高い針葉樹が鬱蒼と広がる森の中で『ソレ』はあった。
『ソレ』は卵であった。しかし、子供程の大きさの。形状は読者諸君が一番に思いつく鶏の卵の形状ではない。どちらかと言えば爬虫類が産む卵に似ている。
卵は中にいるナニかが孵化しようとしているのか、左右にコロコロと転がっている。転がった衝撃で卵にヒビが入っていき、そして……
「くるしんじゃぼけがぁぁぁぁぁ!!!」
産声をあげた。
訳がわからん。教室で寝てたら、いきなりクッソ狭い所に閉じ込められてた。やっとブチ破ったと思ったら教室から森に移動してたんだが……
「たっく!ここどこだよ!あ゛ぁ゛ぁ゛っ!?」
なんか滅茶苦茶、幼く可愛らしい声が自分の口から出たんだが……風邪でも引いたか?
『パサァ』
つーか、この視界邪魔しまくっているヤツ何だ?鬱陶しい!
『ブチブチブチ』
「いってぇ!!!」
ハッ?これ俺の髪の毛か?真っ白なうえに長いんだが……ってか一体どうなって……
その時、主人公の思考は停止した。主人公は見てしまったのだ。己の下半身を……
そして、暫くたって思考が動きだし
「ハァァァァァァァァ!?」
主人公は己の姿に驚愕するのであった。
訳がわからん(本日二回目)下半身を見つめれば17年間連れ添った相棒は消滅し代わりになだらかな平原が出現したうえ、足がまるで蛇のようなモノに変わっていたんだが……
「いや……まじでなんなんだよ!?そこはふつう、てぃーえすまでだろ!なんで『ラミア』になってんだよぉぉぉぉ!?」
作者:そう!主人公はラミアに転生してしまったのだ(笑)人間で言うと5歳位のロリラミアに!ロリラミアっていいよね!大人ラミアもえっちくていいけど、やっぱりロリのラミアもいいよn《ボゴォォ!》???(早く進めて下さい。この変態。)ぐふっ!わかりましたぁぁぁ……
さて、思わずラミアに転生してしまった主人公(名前未定)はこの先どうなっていくのだろうか?
主人公がいる森は背の高い針葉樹の森、背の高い樹木達のせいで草や低い所にある実は育たず、それを食べる草食動物はいない、狼を初めてとした肉食動物や魔物達は満足に獲物が取れず一年中飢えている。
そんな中に生まれた主人公はロクに戦う術《すべ》をもっておらず、下半身の鱗も柔らか。見つかれば即補食対象になるであろう。
これは主人公が必死に生きて成長していく物語。私は天から見守ろう、この子を……
(作者です。うん、さっそくガバリの気配が出てきた感じがしますね。自分には見える、この後の展開が。きっと何処かで齟齬が生じて更新が出来ないものが出来上がる未来が……まぁ……気長に待っていていただいたら幸いです(汗))