母親の再婚相手の連れ子が学園のアイドルだった件   作:ばんちよ

3 / 5


閲覧およびお気に入り登録
誠にありがとうございます。

第2話をどうぞ。


第2話 買い出し

 

 

 

 

 

ななかさんが家で暮らすことになった日の午前中。

俺はななかさんと二人で近くの商店街に来ていた。

母から頼まれた通り、日用品を買いに来たのだ。

ここには、様々な種類の店がそろっているので大抵のものは揃う。

なので、買い物にかかる時間はそんなに時間はかからなかった。

 

「さて、一応予定のものは全部買ったかな?」

 

「うん、手伝ってくれてありがとね。」

 

「いえいえ、どういたしまして。」

 

ふと時計を見ると、もう12時を過ぎたところだった。

ちょうど腹も空いてきている。

昼ご飯には丁度いい時間だ。

今から帰って料理をすると時間がかかるから、このままどこかで食べるのがいいかもしれない。

そう思い、彼女に昼食の提案をする。

 

「もう12時過ぎてるけどお腹空かない?どこか近いところで食べる?」

 

「あれ、もうそんな時間?・・・・・うん、そうだね。お腹すいちゃった。」

 

丁度商店街の近くに喫茶店があったのでそこに二人で入る。

俺はコーラにパスタのランチセット、

ななかさんはグレープジュースとサンドイッチのランチセットを頼んだ。

 

 

・・・・・・よく考えるとこれはなかなかすごい状況なのではないだろうか。

同い年の女の子と一緒に買い物して、ランチを食べる。

特に意識することなく、『普通だったらこうしてるだろう』というイメージ通りにしてたつもりなんだけどな。

第三者から見たらデートしてる風に見えそう。

そう考えると、なんかすごい緊張してきたな。

 

そんなことを考えていると、先に注文した飲み物が運ばれてきた。

俺とななかさんはほぼ同時に飲み物に口をつける。

 

「・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

お互いに無言になってしまう。

そういや、買い物中も必要な物を探すのに集中しちゃって、あんまり会話らしい会話してなかったな。

朝にはお互いうまく会話できたと思ったけど、やっぱりぎこちなさは抜けない。

・・・・・・いかんいかん。このままだとよろしくない。

何か会話をしなければ・・・・。

 

そう考え、俺は当たり障りのない話をする。

 

「そういや俺ななかさんと全然会ったことなかったけどさ。

ななかさんって、何組だったの?」

 

「私?私は1組だったよ。

 未来君は?」

 

「俺は5組。」

 

「あー。

 合同授業もないし、教室がある階も違うからそりゃ会わないよねー。」

 

そんな感じで、お互いの学校生活の話をしていく。

良かった。ひとまずは嫌な空気を脱却できた。

 

 

 

 

注文した料理に舌鼓を打ち、食事を終えて一息つく。

そこでふとお互いの親の再婚の話になった。

 

「最初お父さんから話を聞いたときはびっくりしたよ。全然そういった話聞いてなかったから。」

 

「あー、そうなんだ。俺は時々再婚とかしないの?とか話してたから、まあそこまで驚かなかったよ。

 まあ、それでも突然再婚したいって相談してきたからね。さすがに少しびっくりした。」

 

ハハハとお互いに笑い合う。

 

「あー、でも今思い出すと、少し前から母さんがいつもより雰囲気が明るくなったかな?」

 

「綾子さんが?」

 

「うん、いつもは『WRYYYYYYYYY!!』って言いながら仕事にいくんだけどさ。」

 

「・・・・・・・えーと。それ既にもう明るいどころじゃなくない・・・・?」

 

「いや、それがさ。最近は『最高にハイ!ってやつだぁぁぁぁぁ!』とか、『ンッン~~~♪実に!スガスガしい気分だ!歌でもひとつ歌いたいようなイイ気分だ~~~フフフフハハハハハ。』とか言いながら玄関出ていくんですよ。」

 

「確かに上機嫌になってる!?・・・・っていうか言動がそのまんまDI〇じゃん。」

 

「お、ジョジ〇知ってるの?」

 

「うん。全部じゃないけど読んだことあるよ。私は割と好きだな~。」

 

「おれも母さんに勧められて読んでるんだ。あれ、おもしろいよね。」

 

「だよね!それにしても綾子さんってテンション高いんだね。

 私は今まで何度か話したことあるけど、ただ優しそうな人ってイメージしかなかったな。」

 

「そうなんだ?

まあ、母さんはアニメとか漫画とか好きだからさ。

よくそういうネタを挟んでくるんだよね。

しかも、学生の時演劇やってたらしくて芝居のクオリティがすごい高くて。

おかげで退屈しないんだけど。」

 

「へー、そうなんだ。」

 

母のことを話すとななかさんは苦笑いしながら相槌を打ってくれる。

うーん。この様子だと冗談だと思われたかな?

・・・・・まあ、そのうち今の話が本当のことだと身をもって知ることになるだろうな。

 

「ところで、ななかさんのお父さん、・・・貞明さんだっけ?

 実は俺まだお会いしたことないんだけど、どんな方なの?」

 

「お父さん?うーん・・・・・物静かな人かな?」

 

「ふむ。」

 

「口数は少ない方かな。読書が好きでよく本読んでるの見るよ。

 ・・・・・うーん。どんな人かって聞かれるとそんな感じとしか言いようがないな・・・。」

 

「なるほど・・・・。」

 

うーん、情報が少なくてあんまりわからないな。

 

「あ、それでね。すごく優しいんだ。どんなに仕事が忙しくても私のことを気にかけてくれるの。

授業参観とか、運動会とか必ず来てくれるし。長期休みの日とかは旅行に連れてってくれるし。

すごく疲れてても、家にいるときは私の学校のこととか笑いながら聞いてくれるんだ。」

 

「・・・・・。」

 

「私のお母さんが亡くなってからも、私に寂しい思いをさせないようにさせてくれたんだよね・・・。お仕事だって忙しいだろうに・・・・。」

 

「・・・・・そっか。」

 

「あ、ごめんね。お父さんがどんな人かって聞かれたの初めてだから上手く言えなくて・・・・。」

 

「いや、貞明さんがどんな人かよくわかったよ。

・・・・ななかさんのお父さんは、いいお父さんだね。」

 

「・・・・うん。私の自慢のお父さん。」

 

俺の言葉にはにかみながら答えるななかさんは、とても嬉しそうだった。

 

 

 

 

時計を見ると、結構時間が経っていた。

そろそろ家に帰るとしよう。

そういえば、冷蔵庫の中身が減ってたから帰る前に買い出ししようかな。

 

「家に帰る前にまた買い物して良い?今日の夕飯の買い出し。

 それで、今日の夕方に母さんも帰ってくるらしいから、三人で家で食べよう。」

 

「うん、わかった!楽しみだな~。

 あ、そうだ。夕飯の準備私もお手伝いしてもいい?」

 

「ん?そりゃありがたい。ななかさんは料理は?」

 

「ふっふーん。これでも自信があります。

 お父さんに仕込まれたので!」

 

「ほうほうそれは楽しみだ。

 じゃあ、献立考えながら商店街を回ろうか。」

 

「了解です!」

 

俺とななかさんは、喫茶店を出て再び商店街に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 





お読み頂き誠にありがとうございました。

中々物語が進行しないので私自身もじれったいですが、
あせらずじっくり書きたいと思います。

作中の時期は、二人が中学3年生になる前の春休みなのですが、
春休みが終わるまではゆっくりと進んでいく予定です。

読者の皆様には、どうかお付き合い頂ければ幸いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。