母親の再婚相手の連れ子が学園のアイドルだった件 作:ばんちよ
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今回は短編集です。
ななかさんについてちょっと独自設定が入っていますが、
そんなに大きく影響があるものではないはずです。
それでは、どうぞ。
その1「最高にハイ」
ななかさんが家に来た次の日の朝食後。
「「「ご馳走様でした!」」」
「じゃあ、私仕事行ってきます。」
「はーい。いってらっしゃい。」
「お仕事がんばってね、綾子さん。」
「ありがとう!
WRYYYYYYYYYY!
最高にハイってやつだああああああ!」
「!?」
ガラガラ、ピシャン。
「ほえー、昨日の話ホントだったんだね。」
「でしょ?」
「しかもアニメの声そのままだし・・・・。
どうやってあの声出してるんだろう・・・・?」
「俺もできるよ?」
「え?」
「WRYYYYYYYYY!」
「!?」
◇◇◇
その2 「鳴き声」
未来とななかの二人は食材の買い出しの為、商店街に来ていた。
二手に分かれて買い物をし、ななかは待ち合わせ場所に向かっていた。
(・・・・・あ、未来君だ。)
待ち合わせ場所には先に未来が先に待っていた。
しゃがみこんで何やら手を動かしている。
(・・・・何してるんだろう?)
猫『にゃあ~。』
ななかが遠くから未来の足元を見てみるとそこには野良猫がいた。
(あ、猫ちゃんだ。かわいい~。)
未来『にゃあ~。(ほれほれ。)』
(・・・え、今の未来君?)
未来『にゃ、にゃにゃにゃにゃあ~。(ほれほれ、おいで~。)』
(すごい鳴き真似上手・・・。)
猫『フシャー!!』
(ぷふっ、すごい警戒されてる・・・・。
申し訳ないけどなんかおもしろい・・・。)
猫『フシャー!!』タッタッタッ
(あー、いっちゃった。残念。)
「(´・ω・`)ショボーン」
〈あはは、すごいしょんぼりしてる。なんかかわいいな~。〉
ななかは気落ちしてる未来に後ろからこっそり近づいていく。
「わっ!!」
「どぅわ!!」
「あははは!すごいびっくりしてるー。」
「なんだ、ななかさんかー。
やめてよ、すごいびっくりしたじゃん。」
「ごめんごめん。」
「もー。・・・ハッ!?もしかしていまの見てた?」
「んー?何のこと?」
「(ほっ、良かった見られてない・・・。
見られるのはかなり恥ずかしいからな・・・。)
いや、なんでもないよ。
とりあえず、帰ろう。」
「うん!」
「さっき連絡来たんだけど、
今日は母さん帰るの遅くなるらしいから、とりあえず母さんの分は作り置きにしとこう。」
「え、そうなの?
わかった。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・さっきは、猫ちゃん残念だったね?」
「バッチリ見てるじゃん!!」
その3 学生の宿命
またまたとある日の朝食時
「そういえば二人共。」
「「はい?」」
「春休みに入ってからしばらくたったけど、宿題は進んでる?」
「(ギクッ)実はあんまり・・・。」
「(今ななかさんギクッてなった?)
あー、一応やってるけど結構残ってるな・・・。」
「(今ななかちゃんギクってなったわね。)
早めにやっときな~?貯めとくと後で大変だよ~。」
「わかったよ。」
「はーい・・・・。」
「というわけで始まりました、第1回春休み勉強会―。」
「イエ―・・・・・。」
「うわあ、ななかさんすごいテンション低い。
いや、俺もテンション高いわけじゃないけどさ。
まあ、せっかくなんで一緒に宿題済ませちゃいましょうよ。」
「はーい。」
「ところで、ななかさんはどれくらい残ってる?
(これは全然手を付けてないパターンかな?)」
「・・・・・・・先生!」
「(なぜに先生?)なんですか、白河さん?」
「宿題がどこにあるかわかりません・・・・。」
「そこから!?」
◇◇◇
その4 家の決まり事
「綾子さん、何か家での決まり事ってあるの?」
「んー。そうねー。
色々あるけれど・・・・。
家事は当番制ね。
あと、ご飯をお家で食べないときはできるだけあらかじめカレンダーに書いとくこと。」
「はーい。」
「あと、未来のベットの下は見ないであげて?」
「はい!わかりました!」
(まさかバレてる!?)
◇◇◇
その5 学生の宿命その2
「うへー、結構たくさんあったよー。」
「まるまる手を付けてない感じですかね?」
「お恥ずかしながら・・・・・。
一応読書感想文だけはやったんだけどね。」
「そうなの?
俺はいつも読書感想文は後回しだな。
なんか苦手で。
ななかさんは感想文書くの得意なの?」
「まあね。
お父さんの影響で読書は好きだから。」
「へー、そうなんだ。
・・・なんかお勧めの本ある?」
「おすすめ?
うーん・・・。未来君て良く本読む?」
「いや、あんまり。」
「そっかー。
じゃあ読みやすい方がいいかな?
おすすめの本いくつかあるから、今から紹介してあげよう!」
「ちょっと待った。」
「うっ。」
「お願いしといてなんだけど、後にしようか。
今は目の前の宿題やろう。」
「う~、はーい。」
◇◇◇
その6 部屋の案内
「ここが俺の部屋です。」
「へー、男の子の部屋って初めて入ったなー。」
「なんだか恥ずかしいな。」
「ちゃんと綺麗にしてるんだねー。
これはなあに?」
「これはバットケース。
遊びで野球する時用のバットが入ってるよ。」
「これは?」
「クローゼットだね。」
「これは?」
「ベットだね。」
「ふーん・・・・・。」
「・・・・・・あの、ななかさん。」
「なあにー?」
「どうしてそんなに俺のベットを凝視してるの?」
「いやー、そんなことないよー?」
「・・・・・・・ななかさん?」
「なあにー?」
「どうしてそんなに俺のベットの下を方を見つめてるの?」
「いやー、そんなことないよー?」
「いや、ガン見しすぎ!?」
◇◇◇
その7 学生の宿命3
「(うーん、わからないな・・・・。)」
「・・・・・・・・・・・。」
「(数学とかよくわからないよー・・・。
因数分解とか図形の証明問題なんて将来何に使うの・・・?)」
「・・・・・・・・・・・・。」
「(そういえば未来君さっきからずっと集中しててすごいなあ~。)」
「・・・・・・・・・・・・。」
「ん?あれ?・・・・・もしかして。」
「・・・・・・・・・・・・ぐう。」
「目を開けたまま寝てるー!?」
◇◇◇
その8 何もないよ?
「まあ、別に見たいなら見てもいいけどね。」
「いいの?」(未来の腕に触りながら)
「なにもないし。(見られたらまずいのはクローゼットの中だし。)」
「じゃあ、遠慮なくー♪」(クローゼットの方に歩いていく)
「え、ベットの下は!?」
◇◇◇
学生の宿命 その4
「もう、寝ないでちゃんとやらない駄目だよ?」
「いやはや、申し訳ない。
ちゃんとやります・・・・。」
「・・・・・・・・・。(わからなくて全然進まない。)」
「・・・・・・・・・。(目覚めたばかりで頭が働かない。)」
「ねえ、未来君?」
「なんでしょう、ななかさん?」
「ちょっと休憩しない?」
「いいね、ちょっとお茶にしようか。
そういえば冷蔵庫にケーキがあったっけ。」
結局その日はあまり宿題は進みませんでした。
◇◇◇
その10 貴様見ているな!?
「まあまあ、こっちは見たって面白くないよ?」
「えー、でも見ていいって言ったじゃーん。」
「いやいやそれはベットの下だって。」
「そっちは何もないんでしょ?」
「まあ、そうなんだけど・・・・。
(なぜだ、どうしてこっちに近づく?いかん、このままでは・・・・・。)」
「・・・なんてね、冗談だよ。
ごめんね?意地悪して。」
「え、ああ、いや・・・。」
「案内してくれてありがとう!
またあとでね!」(パタンっとドアが閉まる。)
「(ドアを開けて廊下を確認する)・・・・・・いったな。助かった・・・・・・。」
「危ない危ない・・・・。危うくこの俺の秘蔵コレクション・・・・。」
「この、『子猫写真集』の存在を知られるところだった・・・・。」
「いやあ、いつ見てもかわいいな~。」
「未来くーん、綾子さんが呼んで・・・・・・る・・・よ・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「(察し)・・・・・・ご、ごめん。扉開いてたから・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「次からはちゃんとノックするね?
どうぞ、ごゆっくり~・・・・。」(パタンっとドアが閉まる。)
「~~~~~~~~~!!!!!!!!(声にならない悲鳴)」
お読み頂き誠にありがとうございました。
次の投稿は一週間以上かかると思います。
ご了承ください。
それでは、また次回もよろしくお願いいたします。