もちろん、妹のことなんか全く気にしてません。多分地下部屋でゴロゴロしてるのだろう、なんて思ってるんじゃないでしょうか。
あと今回は、ところどころギャグ?を挟みます。
宙を舞う巫女と白黒がいた。
「始まっちまったな……異変……」
「魔理沙のくせになんかテンションが低いわね」
「私だって寒いのが苦手だからな、そりゃテンションも下がる」
「ふーん。ところであそこにいるのは?」
「黒幕じゃね?」
白い霧の中現れたのは
「くろまく〜」
自称黒幕だった。ちなみにチルノはとっくのとうに倒している。
「本当に黒幕なのか……?」
「そんなわけないでしょ」
「いやいや霊夢。考えてもみろよ、黒幕じゃないやつがなんで黒幕って自分で言うんだよ」
「——黒幕に憧れてるとか?」
「そりゃ風邪よりも厄介な病だな。寒いとそんな病気まで発症するのか?」
「なるほど。バカっていう病ね、白黒魔法使いも発症している……」
急に目の前に現れるは吸血鬼の犬。
「って咲夜!? おまえがなんでこんなところに!?」
「演技が白々しいわよ、魔理沙。にしても霊夢、あなたは全く驚かないのね。それはそれで意外だわ」
「不本意ながら日々驚くことばかり体験してるせいで、こんなんじゃ動じなくなっちゃったのよ」
「残念な慣れね〜」
「原因の一つはあんたたち紅魔館勢なんだけど」
「って私を無視しないでよ〜!」
「おいおい黒幕が怒ってるぞ、霊夢」
「黒幕は咲夜に任せることにするわ。私はすぐ異変の首謀者を見つけるから」
「黒幕と首謀者は別人でして? というか霊夢、めんどくさいことを他人に押し付けるな」
「あんたは他人じゃないでしょ」
「あら」
「人って括りじゃない」
「あら? ケンカを売ってるってことね??」
「落ち着けよ、霊夢も咲夜も。ケンカしてる場合じゃないだろ!」
「「魔理沙は黙ってて」」
「もう私は知らんからな!」
「だから無視しないでよ〜!」
一方、レミリアは。
「ふふ、運命は私の手にある」
「ねぇレミィ」
「なんだい、パチェ」
「その……今聞くことでもないんだと思うけど……」
「燃料が尽きて冬を終わらせる必要があるからって、咲夜を今使いに出してるから結構暇なの。だから全然構わないわ、どうぞ?」
「えっとね、レミィって、運命は私の手にあるっていつも言うじゃない?」
「まあね」
「それって具体的にどんな感じなの?」
「えっ?」
「ほら、運命を操る程度の能力ってさ、結局どんな感じなのかなって。長い間一緒にいるけど教えてもらえてないなぁ……と思って」
「えっとその」
「糸を手繰り寄せる的な?」
「いやその」
「もしくは占い師みたいに球体のような?」
「あのね、えっと」
「どんな感じなの!?」
「その、あの、え、えっと……」
レミリアは言えない。
運命を操ると言っても、たまに急に運命が降ってきて見えるようになっちゃったり、適当に指揮者の練習してたら運命を操ってる感じになっちゃったりと、実に曖昧な能力で、本人すらも使いこなせてないので説明ができないことを。
親友であるパチュリーの輝かしい瞳に申し訳なく真実を話すことすらできない。
さてどうする。
「まあ一言で言っちゃうとね」
「うん!」
「金魚すくいのように、数ある運命から優しく掬い取るようなものなの」
「むっ……難しいわね……!」
「そ、そう難しいの! 説明することさえ困難な感じなの!」
「へぇ」
「だからパチェには悪いけど、言葉にして語るのもこれが限界」
「——なるほど。いや十分参考になったわ、ありがとうレミィ」
「ふふ、親友の頼みだからね。当然のことをしたまでだ」
金魚すくいのくだりはめっちゃ適当に説明したが、まあパチュリーが納得してる風なので、無事安心したレミリアであった。
一方、そんなレミリアの妹であるフランドールは、愉快なおしゃべりなどは一切せず、ただ黙々と行動していた。
今度は自分に認識不可をかけ、誰にもバレないよう紅魔館を抜け出す。念のため、フォーオブアカインドで一体の分身を地下部屋に配置した。
【無事異変は始まり、霊夢や魔理沙、咲夜も動き出した。このまま異変が上手くいけば西行寺幽々子は消えるはずだが……おそらく異変は食い止められるだろう。いかんせんあの巫女がいるからな。だから誰にもバレぬよう西行寺幽々子の屋敷に忍び込み、隙を狙う。異変が終わったあと、誰からの視線も外れ、なおかつ本人が油断したその隙を狙い破壊。これで成功のはずだ】
ところどころ穴がある計画ではある。
第一に、誰からの視線も外れる瞬間が絶対にあるとは言い切れない点だ。特に例の視線が厄介である。
次に、西行寺幽々子が疲れてるときを狙い消し去るという点だが、おそらく西行妖は春度によって暴走し西行寺幽々子の体力を奪ってくれるだろう、霊夢との戦いでも西行寺幽々子は相当体力を消耗するだろう、とはいえそれでも西行寺幽々子の隙を狙えるとは言い切れないのだ。フランドール自身自分の力には自信があるが、相手も相当の切れ者、そう上手くいくとは限らない。
今浮かぶだけでも二点もの問題点があった。
だが、それでもフランドールスカーレットは成功させる自信があるのである。その理由は姉、レミリアスカーレットの能力『運命を操る程度の能力』にあるのだが……。
「ついに来たわ……お姉様の能力を使うときが……」
さてさて。
フランドールはどうやって運命を操る程度の能力を使うのか!?
次回に乞うご期待!!