フランドールの秘密   作:絶望先生と東方と涼宮が好きな人

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戦闘描写は苦手です(断言)
徐々に上手くなれたら嬉しいです。頑張ります。


第6話 西行妖が咲く頃に。

 マヨヒガで猫をあしらい、森で人形師に翻弄され、楽器姉妹と戦い終わった後、ようやく、博麗の巫女・白黒の魔女・吸血鬼の犬の計三名は冥界に辿り着いた。

 

「あなたの持っているなけなしの春、いただきます!!」

 

 現れたのは二刀流の半人半霊、魂魄妖夢である。

 

「ありゃ、誰か出てきたぞ?」

「今度こそ黒幕?」

「さっさと倒しましょう。お嬢様が待ってるわ」

 

 一方、その三名を追いかけるように冥界に入り込んだ吸血鬼が一人。

 フランドールである。

 

【冥界に入ることには成功した。しばらくは異変の行く末をゆっくりと見守ってゆくわけだが……さてと、どこで見てようか。じっくりと霊夢の戦う様子を観察するのも悪くないわね。だけど、あの巫女の勘は本当になんでもありだからなぁ……ジロジロ観察してたら認識不可でもバレてしまいそう……気をつけないと】

 

 フランドールは妖夢と霊夢たちが戦ってる横をすり抜け、屋敷にいち早く辿り着いた。そして、フランドールが居座る位置を決め終わる頃には、対妖夢戦も決着がついていた。

 

「参った……!」

「残念ながらこいつが黒幕ではないらしいぜ、霊夢?」

「まあなんとなく分かってたけど」

「もうこんな時間。お嬢様のティータイムには間に合いそうにないわね、ああ残念」

 

 そう言って咲夜がため息をついた直後、桜の花が吹き荒れた。

 桜の舞の隙間から誰かが見える。

 

「悲しむ必要なんてないのに」

 

 この白玉楼の主、西行寺幽々子である。

 

「あら、どうして悲しむ必要がないの? お嬢様の役に立てないなんて耐えられないけれど」

「レミリアはどうでもいい。でも寒いのには耐えられないわね」

「同じく、だぜ。寒くて寒くて震えちまう。悲しいったらありゃしない」

 

 西行寺幽々子は余裕を含めた笑みでこちらを見て呟いた。

 

「主の役に立てなくて悲しくても、寒くて悲しくても、どちらでも構いませんけれど、でもやっぱり、悲しむ必要なんてありませんわ……だって。どうせ悲しむ余裕もないうちに散ってしまうんですもの」

 

 ますます春が高まる。

 こうして、白玉楼にて弾幕勝負が始まった。

 フランドールは影で腰掛けて観戦している。

 

【私やお姉様さえ歯が立たなかった霊夢、そして霊夢ほどじゃないけれど厄介な人間魔理沙、最後にお姉様のお気に入りの咲夜。死さえ魅了される西行寺幽々子相手にどんな美しい弾幕を魅せるか、実に見ものだわ。せいぜい私が隙をつける程度には体力を削ってほしいけれど……】

 

 そのとき、第三者だけが気付く違和感があった。

 西行妖である。

 

【あら……。西行妖がもうつぼみをつけている。なるほど、あの三人が持ってた春度のおかげね。ならば、この戦いが終わる頃には西行妖が咲くかしら。ふふ、予定通りだわ。楽しみで心が踊る……()()()()()()()()()()()()()()()()()?】

 

「こいつは手強いな、霊夢!」

「口を動かさないで手を動かしなさい!」

「横から失礼するけれど、本当に実力のある人間は喋りながらも手を動かせるのよ?」

「それは魔理沙には該当する?」

「言われてみると、まだまだ未熟な白黒には該当しないわね」

「話しかけただけなのに酷い言われようだ」

 

【案外余裕そうね、おしゃべりなんかしちゃって。でも、まだ本気を出してないのはあっちも同じ。油断してたらあっさり死んじゃうよ? 魔理沙?】

 

「無言実行という言葉がありまして……。本当に実力のある人間は、喋らないで手を動かすものじゃないかしら? まあ、私は詩を詠いながら戦ったりするけれど。——さて、ここからが山場」

 

 西行寺幽々子の弾幕の勢いが増す! 

 避けきれず魔理沙が一発被弾! 

 

「だから言ったのに!」

「霊夢! 私たちも人のこと気にしてる場合じゃないわよ!」

 

 勢いがさらに増え、咲夜も霊夢も避けるのに精一杯。

 攻撃の機会を見つけられずにいる。

 

「自然は美しいわね……いや、美しくあるべきだわ。本来の姿であるべき。ならば、あの桜だって満開であってほしいと願うのが摂理……」

 

【風情にやっぱり細かいのね。まあ私も自然は結構好きだわ、ずっと暗い部屋にいたから尚更、ね。……ああ残念、西行寺幽々子。あなたがとても弱い幽霊ならば友達にもなれたでしょうに。強いばかりに私に殺されなくちゃいけない。あっもう死んでるから殺せはしないのか、壊せるけど】

 

「桜がどうだろうと別にどうでもいいけど、花見なら私の神社で十分! 少なくとも春を独占する理由なんかにはならないわ!」

「この十六夜咲夜の仕事を無駄に増やす理由にもね!」

 

 霧雨魔理沙、復活。

 

「いてて。この野郎! 桜の下に埋まるところだったじゃないか!」

 

 西行寺幽々子の弾幕の勢いが上がれば上がるほど。

 三人の神経は鋭くなってゆく。

 

 普段はバラバラの三人だが、こういう時にはなぜか息がぴったりで。

 

「夢想封印!!」

「マスタースパーク!!」

「ザ・ワールド!!」

 

 それは美しく恐ろしい蝶の舞をかき消した。攻め入るなら今! 

 

「「「勝負あり !!」」」

 

 ようやく見つけたチャンスをものにし、無事西行寺幽々子を倒すことに成功した三人。だが……。

 

【西行寺幽々子との決着はついた。でも、まだ終わりじゃない】

 

「!?」

「……おいおい、霊夢、ありゃなんだ? すごいことになってるぞ?」

「ただの桜にしては、禍々しすぎるわね」

 

【——ここが運命の分かれ道。どうせなら西行妖を咲かせてほしいけど】

 

「もう桜はうんざりよ!!」

「でも花見で宴会はやるんだろ?」

「しかも私まで手伝わされる」

「黙って手を動かせ!!」

 

 暴走する西行妖。霊夢・魔理沙・咲夜の三人は止められるのか……。そして、フランドールの思い通りに事は進むのか……。




次回で春雪異変は終わらせる予定ですが、果たして終わるのでしょうか?(笑)
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