此処は千葉県の某所。そこには5人の少女が集まっていた。
「全国大会も終わりましたし、こうやって5人で集まって遊びに行くのも久し振りですね!」
最初に口を開いたのは背中辺りまで伸ばしてある薄い金髪に碧眼という如何にもな外国人な容姿をしながらも純粋な日本人の綾瀬綾香(あやせあやか)。
「そうだね。多分綾香達がうちに入部した時にした歓迎会以来じゃないかな」
肩まで伸ばした黒髪を靡かせながら微笑んでいる大宮鈴音(おおみやすずね)は綾香に同意した。
「折角の夏休みだし、皆で何処か旅行にでも行きたいね!」
元気良くそう提案したのは佐野美咲(さのみさき)。肩まで伸ばした茶髪を片方にヘアゴムを括っている所謂サイドポニーテールという髪型で本日も元気いっぱいだ。
「良い提案ですけど、流石に今からは急ですから皆で行くなら予定を合わせておきたいですね」
美咲の提案にやんわりと賛同した妹尾杏子(せのおあんず)。背中付近まで伸ばした黒髪の彼女はまるで日本人形のような可愛らしさや美しさがある。そして何故か鈴音に熱烈な恋心のようなものを抱いている。
「そうね。私達は無理矢理に都合をつけられるとしても、美咲は家のことで忙しいから日程は美咲が決めてみてはどうかしら?」
杏子の意見に付け足して言ったのは響未来(ひびきみらい)。この5人。中で1番クールな佇まいが似合っており、肩まで伸ばした黒髪を……。
「貴女はいい加減その鬱陶しいモノローグを止めなさい」
おっと、止められちゃった。なら私も本格的に会話に混ざるとしようかな。
「今日のところは旅行に行くのは無理があるけど、折角集まったんだしこのままショッピングモールにでも行かない?」
「いいですね!彼処の品揃えは千葉でも1、2を争うくらいですし、色々回りたいです!」
「そうね、無難な案だと思うわ」
「鈴音先輩に異論なんてあるわけありません!」
なんか杏子のその一面を久々に見た気がする……。
「じゃあレッツゴー!」
美咲を先頭に私達はショッピングモールへと歩きだした。
~そして~
買い物が一段落した私達は某ファーストフードのチェーン店にてランチタイム。
「いや~、華の女子高生がポテトつつきながら雑談ってなんか日常アニメみたいですね」
「まぁ女に限らず高校生の御用達って感じはあるけどね」
「確かに私達普通の高校生からするとその通りなのかもしれないけれど、美咲のような令嬢からしたらこういったお店は珍しいのではないのかしら?」
確かに美咲はかなりのお嬢様で、この手のお店とは縁がないというのがイメージにあるけど……。
「そうでもないかな。お父さんもお母さんもファーストフードは好きだし、今時そういうのに否定的な人も多くはないと思うよ」
「そうなんですね。なんか意外です……」
等と話しながら5人で座れそうな席を探しているけど……おっ。
「良い感じの席が空いてるし、彼処にしようか」
「というより他に5人で座れる席がなさそうね」
ということで席に座ってさぁ食べようと思ったところに杏子が何かを見つけたようです。
「あの、何か中央にあるんですけど……」
「これは……ボタン?なんでこんなど真ん中に?」
「妙ね……。他の席にはこのようなボタンがないわ」
未来が辺りを見渡してそう言う。何それ滅茶苦茶怪しいじゃん。
「これって押さない方がいいよね……?」
美咲の言う通り本来ならこんな怪しい物は触らずに放っておいた方がいいんだけど、何故かこれを押さないといけないような気がしてならない。
「えっ!?」
「どうしたの綾香?」
「せ、席を立とうとしたんですけど、動けないんです……」
ま、まさかそんなオカルトが……って何これ動けないんですけど!
「……誠に遺憾だけれど、このボタンを押さないと現状を解決できなさそうね」
諦めるなよぉ!他にも何かあるかもしれないだろぉ!!……って熱くなってるけど、全員動けないみたいだしそれしか方法がなさそうだ。
「……他に方法がなさそうだし、押すしかないようだね。私が押すよ」
「鈴音先輩、気をつけてください……!」
「わかってる。ありがとね」
心配してくれる杏子のおかげで変に緊張することはなさそうだと思いこの怪しげなボタンを押した。ポチッとな。
カチッ
よくある機械的な音と同時に視界がぐにゃりと歪み始めた。
プロローグその1です。
1つ目の作品は『生死を賭ける戦いから麻雀の世界に転生しました。』の世界線です。
こんな感じに私こと銅英雄が書いた複数の作品のキャラ達が1つの世界で生活するというお話。