千葉県某所。時刻は深夜2時。そんな感じの所に数人の男女が世のため人のために働いていた。
「そっちに行ったよ八幡!」
「サンキュー西野。榎本、連中が他に行きそうな所をナビゲートしてくれ」
『ちょっと待ってて。……ナオちゃん達の方へと逃げていったみたいね』
「高科達の所か……。なら俺達も高科達と合流するか」
「賛成!折角だから全員で連中を追い詰めようよ!!」
「榎本、そういうわけだから内海と押井にも全員と合流するように伝えておいてくれ」
『わかったわ』
等という会話をしていた高校生くらいの男女だった。
~そして~
ここからは俺こと比企谷八幡(ひきがやはちまん)の視点で御送りするぜ。
この状況は俺達(Oddball)の裏の仕事の最中で、少し大規模な仕事だったから人数も10人を3、3、4で別れての仕事だった。
3人のところはどういう風に行動するかを告げる所謂オペレーター1人の指示に従いあとの2人が実行に移し、4人のところは実行する人数が1人増えたって感じだな。それでチーム分けが終わったらこの横たわってるこの連中を捕縛する。
この連中は(Oddball)が所属しているジャジメントと敵対している犯罪組織で本来なら俺達みたいな高校生が出るわけにも行かないのだが椿さんのジャジメントにおいての信頼が大きく、その椿さんの推薦によって俺達が連中を捕縛、最悪殺しても構わないということである。
そして漸く連中を制圧した。
「ふぅ……。これで全員か?」
「みたいだね」
俺の問いに答えたのは西野優香(にしのゆか)。茶髪のショートカットで活発な少女でこの10人の中で1番パワー、スピード、スタミナがあり、特にスタミナに関してはマジで化物染みている。
「……でも何人か殺しちゃったっすよ?ナオちゃん先輩が暗殺術を使って」
東横桃子(とうよこももこ)。肩まで伸ばした黒髪でたまに前髪で目が隠れる暗い雰囲気を持つ少女。存在感が超絶薄く、一部の人以外は東横を認識することすらできない程である。俺も存在感の薄さには自信あるけど、こいつには負ける。
ちなみに此処にいるメンバーは東横を認識できる奴ばかりなので(Oddball)こそが東横の居場所なのだろう。
「いや~、ついつい殺っちゃいましたよ。ナオっちもこんな大人数で仕事するのが久し振りでテンションハイになってますね!」
「お姉ちゃんやりすぎだよ……。この人達に聞かなきゃいけないこともあるのに」
東横がナオちゃん先輩と呼んでいるのは高科奈桜(たかしななお)でその高科の双子の妹である吉槻桜空(よしづきさら)。この2人は組織の情報収集担当だが2人共暗殺術に長けており、特に高科はそのスキルが高い。
この2人実は暗殺教室出身かと疑ってしまう。同じ中学だったけど……。ちなみに高科は新聞部に入っている。2人共首辺りまで伸ばしてある深緑色の髪色をしていて高科は桜色のカチューシャ、吉槻は桜色のリボンをつけている。
「はぁ……。早く吐かせてさっさと帰ろうぜ。俺は家で積みゲーするのに忙しいんだよ」
「内海君、また寝てないんじゃないの?」
「愚問だな榎本。ちゃんと授業中に睡眠時間は確保してる」
「いや、それ問題なんだけど……」
という会話をしている男の方は内海大地(うつみだいち)で女の方は榎本梨子(えのもとりこ)。
内海は今回の仕事において高科、吉槻、東横のオペレーターで3度の飯よりもゲームが好き。
遊戯部を創設してオリジナルのゲームを日々考えていて幾つもの成果を上げている。黒い髪をオールバックにしており目の隈さえなければ葉山並にモテていただろうに。
榎本は生徒会の副会長を努めており、今回の仕事では俺と西野のオペレーターで内海のゲーム仲間でもある。椿さんと共にこの(Oddball)を作り此処にいるメンバーの何人かは榎本にスカウトされたのだ。
ワインレッドの髪を背中まで伸ばしていて、その容姿は5年前にスクールアイドルをやっていた桜内梨子と瓜二つと小原さんも言っていたな。
「皆、この人達から情報を聞き出せたよ!」
「全く……。コイツらもさっさと言えばこんな面倒な桔梗を見なくて済んだのに」
「何か言った?」ニッコリ
「……何にも」ハァ
今溜め息を吐いたのは逢沢燐(あいさわりん)。この面子の中では榎本と同じくらいの苦労人で女子テニス部に所属している。仕事では櫛田と組むことが多く、その度に苦労が絶えないらしい。
薄い銀髪をポニーテールにしていてその雰囲気は俺と同じクラスの川崎を思わせる。
そんな逢沢にドス黒い笑顔を見せたのは櫛田桔梗(くしだききょう)。逢沢とよくコンビで仕事をしており、ストレスを仕事にぶつけているらしい。普段の櫛田……つまり表の顔は明るくて気さくな性格で男女問わず人気があり、葉山以上といってもいいカリスマを持っている。
しかし裏の顔はとても冷徹で目的の為なら手段を選ばない。去年に俺と西野と榎本に裏の顔がバレて口封じを目論んでいたが、腕っぷしでは西野に、理詰めや口論では榎本に叶わず断念したところに榎本が櫛田を(Oddball)に誘って今此処にいる。
首まで伸ばした金髪にカチューシャをつけており、金髪ということで銀髪の逢沢とコンビを組むことが多くなったとかなんとか。
「あれ?そういえば知は?」キョロキョロ
「さっきまでそこにいたんだけど……」キョロキョロ
西野と逢沢が探している女子は押井知(おしいとも)。彼女は放送部に所属している無類のボタン好きでボタンがあればところ構わずそれを押してしまう少し危ない奴だ。そして櫛田と逢沢のオペレーターも放送部のように努めていた。だからこそ(Oddball)に向いているのかもしれんが……。
薄緑色をツーサイドアップにしており、無邪気な性格の持ち主である。
「戦利品回収してきたよー!」
そんな押井は(Oddball)ではアイテム回収担当で今回の仕事でもこの連中の持っていたブツを上手いこと回収してきたようだ。
戦利品の仕分けと解析は榎本、内海、高科、吉槻、押井に任せて残った俺と西野、東横、櫛田、逢沢で連中の目的を考察することに……。
「ところでコイツらの目的ってなんだったんだ櫛田?」
「えっとね、ジャジメント……特に(Oddball)に恨みがあったんだって。この人達は椿さんの名前も出してたよ」
つまり連中は椿さんに私怨があったと考えるのが無難だな。
「しかしこのままだとこの連中とずっと戦わなきゃいけないような気がして面倒さいな……」
「燐ちゃんは面倒臭がりだね」
「いやいや、私も燐ちゃん先輩と同意見っすよ。ぶっちゃけこの連中から面倒事の臭いがプンプンするっす」
等と話していると……。
「あれ……?」
「どうした西野?」
「ねぇ八幡、さっきまでこんなのなかったよね?」
西野が見つけたのは連中のすぐ側に落ちていた赤いボタンのようなもの。
「確かに……。何時の間にこんなのが落ちてたんだ?」
「この連中が落としたんじゃないっすか?」
「その可能性は低いわね。内海君とナオちゃんがこの人達の持ち物を漁っていたけど、そんなものなかったから……」
東横の意見に榎本が否定する。というかボタンっていうのがなんか嫌な予感がする……。
「ボタンといえばこの押井知!とりあえず押してみよう!!」
「待って知ちゃん、なんか嫌な予感がするから止めておいた方がいいわ」
「そうだよ。見るからにこんな怪しいの……。100%罠だって」
「えぇ~、なんだか楽しそうですよ?」
「なんでそんなに楽観的なのお姉ちゃん……」
「押すのは勝手だが、俺を巻き込むな」
「そうっすよ!私達は離れてるからそっちで勝手にやってほしいっす!」
ボタンを見つけては早速押そうとする押井、それに賛同する高科、そんな高科に呆れている吉槻、罠と考えて反対する榎本と逢沢、巻き込まれまいと賛同派を追いやる内海と東横。
「どうするのこの騒動……?」
「今こそクラスでもリーダー格の西野と櫛田がこの事態を収拾してくれ。俺は帰る」
「それは薄情だよ八幡……」
だって俺は皆を纏めあげるタイプじゃないし……。
「わっ!」
カチッ
えっ?今の音って……。
「ゴメン、倒れた拍子に押しちゃった……」
……と申し訳なさそうに押井が謝罪していた。なんてことをしてくれたんだ。
そんな呆れ混じりの感情を出したと同時に視界が歪んだ。
プロローグその2でした。1よりも大分長い……。
2つ目の作品は『俺ガイル小説でよくあるちょっと性格が変わった愉快な比企谷八幡』の世界線です。
何人か未登場のキャラが先に出ております。
八幡以外に原作キャラが出ていませんが、後に何人か出す予定です。