虹彩異色の妖怪少女   作:A.H

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前回に引き続きよろしくお願いします!
今回から始まる大作戦、どのようにして進行していくのかが見所です!では本編どうぞ!


第10話〜渋沢さんに恩返しするぞ大作戦①〜

「渋沢さんに恩返しするぞ大作戦」

なんともシンプルかつ目的がわかりやすい作戦名だ。

作戦の初めとして小傘の力を借りる。

渋沢さん本人から話を聞き出せないならその周りにいる、本人をよく知る者達に情報を貰うのが効果的なのである。

作戦を始める前に渋沢さんにバレないように店から本人を出さなければならない。そこで、俺と小傘は別行動に移る必要がある。

「さて、情報は小傘に任せるとして…」

「旦那様はどう渋沢さんを連れ出すつもりですか?」

自然かつ怪しまれない動きで渋沢さんを店から連れ出す。

「外食に誘う」

今は夜の7時半

時間帯的にこれが一番良い案だと思う。

「わかりました。あ、あとちゃんと謝ってくださいよね、怒鳴っちゃった事とか…まぁ旦那様も必死だったのは分かりますけど…」

「おう、食事誘うのもその気分転換の為でもあるしな、ちゃんと考えてるよ」

「そうですか、良かったです。」

小傘は気弱そうに見えるが言いたいことはちゃんと言える子だ。相手の悪いところはちゃんと言ってくれる。

「よし、じゃあ作戦始めだな!」

「はい!」

うまくいくといいな…

 

 

 

<<5分後>>

 

 

 

「ただいま」

俺が帰ってきたのを確認しようと渋沢さんが店の奥から小走りで出迎えてくれた。

「お帰りなさい」

渋沢さんは笑顔でそう言った。

「あ、あの渋沢さん…」

「んー?」

「ごめんなさい…」

今言いたかった事を言うことができた。

「ふふ、帰ってくると信じてたからね、良かったよ」

「俺もう無茶言いません、迷惑かけてごめんなさい!」

「ううん、ハルくんは優しい子だからね、気持ちだけでも嬉しいよ」

渋沢さんはそう言いながら俺の頭を撫でる。

「あっ…やめてよ、恥ずかしいよ…」

その様子を小傘が口元を手で隠しながらクスクス笑っているのがわかる。

「旦那様顔赤いですよ〜」

「う、うるさいなぁ〜」

「旦那様…? ほほう、やっぱそういう関係なのかね」

俺は二人にニヤニヤとからかわれる。

作戦開始って言った後にすぐこれかよ…トホホ…

「し、渋沢さん!あのですね!」

「いいんだよいいんだよ、いや〜若いって良いね〜」

も、もういいや…

俺は誤解を直さずに溜息を一つ

「そろそろ夕飯の時間だねぇ」

と、渋沢さんは時計の方を見てそう言う。

チャンスだ

「あの渋沢さん、俺と外食とかどうですか?」

「外食? 急にどして? 」

「いやぁ、そのたまには奢らせて欲しくてさ、ダメかな?」

現金の直接の手渡しは断られたがこれならどうだ?

「いいよ、行こうかね」

よし!

「良かった、じゃあ俺準備終わるまで待ってますね!」

「小傘ちゃんも来るのかい?」

「あ、私はこれから…えっと、仕事なので」

「仕事?」

うわ、何変な誤魔化し方してるんだよ!

「こんな時間帯からの仕事…? 小傘ちゃん今何歳? 」

ほらほら、渋沢さん困惑してきてるじゃん

「えっと、軽く100は超えてるかと」

あぁ!止まらんこの子!!

「え…えぇ…? 」

渋沢さんは困惑のあまり頭を掻き始めた。

「あーあー!!ごめんなさいね!渋沢さん!仕事ってのは学校の宿題の事ですね!あと今のは冗談ですよ!この子ったらほんとっ冗談好きでね!もぉ〜はははは!」

「そ、そうなのかい?」

「えっと、あっ!そ、そうです!」

小傘も自分が妙な事を連発してる事に感づいたのか、慌てた様子でそう答える。

「あははは…びっくりしたぁ…」

渋沢さんは卓上のハンカチで冷や汗を拭きだした

「100歳超えててこんなに若いだなんてまさか()()()()()なのかと…あはははは…」

げっ!鋭い!

「そ、そんな〜違いますよ〜ほらほら、早くご飯食べに行きましょ?」

「そうだね、待っててね」

と言い店の奥に行く渋沢さん

それを確認してから俺は小傘を細目でジッと睨みつけてやった。

「ひっ!?」

「こ〜がさちゃ〜ん」

「は、はひ?」

バッチィィン

「あいた〜!!!」

俺の指パッチンが小傘の額に炸裂する

「な、何するんですかぁ〜!! わちきなんも悪いこと〜…あ〜し、しました…ね…うん」

小傘は額を手で押さえながら納得した。

指パッチンは派手な音は出たが実はあまり痛くないように打ってある。

アザとか出来たら大変だしな

にしてはオーバーリアクションだな

「小傘〜気をつけろよな〜」

「わ、わちき…頑張ります·····」

よしよしと小傘の頭を撫でてやる

「はわわ…」

「さっき笑ったお返しだ」

小傘の頭をくしゃくしゃにしてやった。

「もぉ〜…」

小傘はほっぺたを膨らませている。

と遊んでるうちに渋沢さんが戻ってきた。

「ごめんごめん、遅れたね、じゃあ行こっか」

「じゃあ小傘また明日な」

と手を振り俺と渋沢さんは店を出る

「お二人さん楽しんできてくださいね〜!」

小傘がそう言いながら見送ってくれた。

 

 

 

「よーし!わちきも頑張るだわさ」

さっきはぶっ飛んだミスをしちゃったけど次からは気をつけるぞ!

と、意気込みを踏みながら傘屋の前に売り出されている傘達の前に行き

「みんな〜!ちょっといいかなぁ〜」

「はーい」

「なになにー?」

「どしたのー」

「おねーちゃんだー」

次々と傘が喋り出す。

これが小傘の言っていた傘達の声である、小傘が言ってた通りこの声は小傘以外には聞こえていない。

「あのね〜渋沢さんについてなんだけど〜」

「しぶさわさんすき〜!」

「やさしいよ〜!」

「わすれっぽい〜」

「にこにこ〜」

みんな渋沢さんの印象をそれぞれ言い出す。

「渋沢さんがこのお店でどうしてもやりたい事とかみんなわかる〜?」

「「「「やりたいこと〜?」」」」

みんな一斉にそう言い返す。

するとわちゃわちゃと話し合いが始まった

「あれかなー」

「あれだよねー」

「それでしょー」

「だよねー」

どうやらみんなわかってるようだ。

「あのね〜しぶさわさんね〜」

「うんうん」

一本の傘が小傘に喋り始めた

「いきているあいだに、ぼくたちみ〜んなうりたいんだって」

「そうなの?」

「うん!しぶさわさんみんなをひとのもとにいかせてあげたいんだ」

「この子達を全部…」

渋沢さんがどんな考えでみんなを売りたいのかは分からないけど…でも、大切な理由があるんだと思う…

「旦那様が帰ってきたら報告しなくちゃ、みんなありがとうね」

「うん〜」

「他に何かある?」

「あとね」

「ん?」

「しぶさわさんもうすぐ()()()()()みたいだよ」

「………ッ!!?」

衝撃的な発言に小傘は絶句した。

 

 

 




今回はどうだったでしょうか?
渋沢さんの望みは叶うのか、ハルと小傘の恩返しは成功するのか、そういったところをどうか最後まで見届けてくれると幸いです!
次回もよろしくお願いします!
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