幻想の記憶使い   作:魚介(改)貧弱卿

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第1話

諸君、仮面ライダーって、、いいよね?

かっこいいし、無駄に増え……ることもないわけではないけど、結構少ないし

ウルトラマンとかと違って長時間戦えるし、

 

何が言いたいかって?俺は仮面ライダーが大好きなんだよ、いやウルトラマンもスーパー戦隊も、なんならプリキュアやカードキャプターさくらも、要はそういったバトルものが好きなのだ

 

つくづく救いようがないな俺

 

「まぁ、高校生にもなって、と言われてもおかしくはないし自覚しているけども」

 

セーラームーンネタでクラスの女子と語り合ってたり、今日のプリキュアについてLI○Eで激論を交わしたり

仮面ライダーの掲示板を漁ったりする程度の残念な俺だが、さすがに分別はついている

 

まぁ、それらが踏みにじられる時ってのがたまーにあるわけで

 

「それで!今こんな状況になってるんですからね?!」「うっせぇんだよ!心の声に口出してくんな!」

 

「きゃん!やめて下さいよ急に怒ったりなんて」「お前が原因だろうがゴラアっ!」

 

「怖いです怖いですっ!ほらスマイルスマイル!ラブアンドピースですよ!」

「今は魔王の時代なんだよ!」

その時代ももうじき終わるけど!

 

「もうっ!あんまり言うこと聞かないと私も怒りますからねっ!」

金髪の少女がぴょんと跳ねて

 

「むえむえーぃでわかどか!」

 

超早口で謎の言葉を発声、スカートを風で捲り上げられながら俺に指先を向けて……白!

 

パン!

 

破裂音が鳴った、その瞬間

「ふんす!これでよしです!」

 

俺は取り敢えず今までいた部屋じゃない何処かに突っ立っていた

 

「強制転生術、外法輪廻大天道です!」

「いやそんな大仰な名前の技であの詠唱なの!?」

「良いんですそんなこと!細かいことは気にしません、良いですか?ふんわりやわやわ、これが生きる為の最低限のマナーです!」

 

「そんなマナー聞いた事ないわ!」

「ふんわりやわやわ!これがあれば大概のことはごまかせます、さて、貴方には転生してもらいました!」

 

「なんか術名からそんな感じはしてたよ!」

 

オラァッ!と金髪の少女の頭を叩きに行くが、

 

「ふふっ、良いんですか?この私にそんな事して」

 

「良いんだよ!オラァッ!」

「甘いっ!」

 

俺の右手の大振りが躱されて

「んちゅく、ちゅ」

 

唇を奪われた

 

「っ!!」その瞬間、頭が真っ白になる

 

「んふふ、体が動きませんか?頭が働きませんか?そうでしょうね、()()()()()()()()()

 

金髪の少女は自らの指先で自分の唇をなぞりながら、微笑う

 

「この術は魂を捕まえて無理やりに繋げてしまいます、だから

体の相性がすごく良くなる副作用を持ってるんですよ」

 

「っ、、はぁ、、はぁ」

 

「だから貴方は私に一生逆らえません、

うふふっ、それじゃあ転生アフターライフを満喫してください」

 

ぱしゅっ、とそんな間抜けな音を残して

金髪少女の姿が消えた

 

「………いや待て!」

 

数秒だった後に全く転生先の世界について知識がないことに気が付いたものの、後の祭り

 

虚しく座り込んだところで、

 

「ん?、、」

 

手に触れたのは、

スマホ、どう見てもスマホ

 

「俺のじゃねぇし、、誰の?まさかさっきの少女の?」

 

困惑しているところに、突然サウンドが流れる、電話だ

 

「えっ、と、、出るか」

 

取り敢えずマークをスライドして、電話に出る」

「あっ、出てくれました!

ありがとうございます、それでは

転生特典の説明に入らせていただきます」

 

え??

 

「黙ってないで反応くださいよ!

一方的に解説しますよ?」

「なんかいやな気配がするんだけど?」

 

電話から聞こえたのは、さっきの金髪少女の声そのものだった

 

「ええっと、まずですね

転生特典はガイアメモリの所持、および精錬です…が、」

 

「おい、がってなんだよがって」

「世界を無理に渡ったせいでちょーっと広範囲にメモリがばらまかれてしまった、とだけ」

 

 

「大問題じゃないか!」

 

「はい!というわけで、貴方にはガイアメモリ(自分の特典)の回収を行ってもらいます!」

「てっめコラァ!一高校生にどんだけの迷惑押し付けて突然押しかけた挙句に転生なんぞさせてくれやがってんだよ!」

 

思わず電話越しに詰め寄るが

「ですから、対ガイアメモリ毒素完全耐性とメモリ作製を追加特典として付加してあげますって言ってるんです!受け取ってメモリ回収してくださいっ!」

 

その一言とともに、電話が切れた……

 

履歴から掛け直そうにも着拒されている

 

くそっ!本気でやるしかねぇのか…

メモリは適合者と引き合う性質がある

だから、最終的には完全適性の俺の元へ来るはずだが、過剰適性とかに捕まっちゃったらダメだ

 

その前に回収するしかない!

 

「最初に持ってるメモリはなんなんだ?

取り敢えずメモリを回収するなら最低限中級の戦闘用メモリがないと話にならないぞ」

 

jokerがあれば良いんだが、

あれば全てのメモリに対するメタメモリだからなぁ、エターナルやナスカのように純粋に出力で勝るメモリじゃなきゃ勝てない

 

だが、アレは手元にはない……

[dictionary](ディキショナリー)

突如、『辞書』の意味を持つ英語が頭に響く

 

直後に、頭の中に文字の羅列が入ってきた

 

[所持メモリ、slush(スラッシュ) mirror(ミラー) dash(ダッシュ)

 

え?3本だけ?

 

「詰んだ、、」

 

しかも原作にないメモリばっかじゃんかよぉ

 

俺が絶望しまくっていると、悲鳴が聞こえた

 

幸いにも、森の中でありながら比較的方角が分かりやすかったため、そちらに足を向けて

 

「早速使うことになるなんて…」

『dash』

 

「変身!」

 

とりあえず首にメモリを刺して直挿し変身

もちろんドーパントだ、チーターの灰色のタイヤの意匠を持った怪人へと変化した俺は

その姿に怯むことなく走り出す

 

どうせ醜い怪物になるのはわかりきっている、テラーやタブーのような動きづらい姿にならなくてよかったと思おう

 

「フッ!」

 

キュアイィン!と音を立てながら

走る、悲鳴の聞こえた位置に! 速く!

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