ガツンガツンと音を立てることもなく、鏡の盾が攻撃を受け流す
別に?痛くなんて無い
摩擦ゼロの盾ってマジぬるぬるしてんね?
『scull』
俺はスカルマグナムを召喚して
マキシマムドライブを発動、
「
一度も言われた事の無い技名を宣告しながら
スカルマグナムを連射する
『mirror』
スカルマグナムを放り出して、ミラーシールドにメモリを再装填し
マキシマムドライブを再発動
「リフレクト・リフレイン!」
周囲に鏡を大量に召喚
それに、スカルマグナムの銃弾が命中
威力を完全に保ったまま反射した
盛大なメモリの無駄遣いだな
メモリの能力とて無限では無い
いつか出力限界で停止してしまうが
ドーパントになれない以上はこうするしか無い
鏡に反射された銃弾は乱跳弾し
砕けた鏡の破片と共に依姫を襲う
しかし
「ふっ!」
依姫は地面に刀を突き立て
その周囲から彼女の身長を超える長さの刀が大量に生えて、鏡の破片をブロックし、銃弾は彼女自身が刀で弾いていく
ベルト挿しや変身体では無い
武器で使用した低威力の技とはいえ
マキシマムドライブの攻撃を無効化するとは…規格外かこいつ
「随分珍奇な技ですが…その技が貴方の能力ですか?」
「……?能力?」
いや、俺のというよりメモリの能力なんだが
「知らないという訳では無いでしょう、私は[神霊の依り代となる程度の能力]を保有する能力者ですが、貴方は如何なる能力を持つのですか」
鏡の破片が消滅しきると同時に
再び動き出した彼女はスカルメモリの影響で骨格強化の入った俺の体を一刀で切り裂けなくなった事に気づき
驚きの表情になり
「俺は……そうだな、そちら風に言うなら[記憶を扱う程度の能力]かな?」
まず程度って何だ程度って
俺はマグナムを空中で取り
一回転しながら連射、すでにマキシマムは切れているが、それを悟る手段の無い依姫への威圧としては十分だ
見せ札は見せるだけでいい
有ると言うだけでそこに選択肢を増やせる
「銃使いが近接戦で剣に勝てると!?」
「ソードスキルに銃を使っちゃいけないと誰が言った!」
スカルマグナムをマキシマムモードに変形
格闘の動きに入る
通常モードより重心が前に出て
銃身が伸びるため、
取り回しはやや劣るが威力と精度は高い
それに、銃床で殴るときに使える
連射を優先した通常形態は殴りづらいからな
「仮面ライダースカル…武装限定だが、やはり使い勝手がいい」
「何をごちゃごちゃと!」
至近距離だからか、呟きも聞こえたようだ
剣の間合いよりも深く入ったお陰か
さっくり腹を裂かれることは無いが
格闘もそれなりにできるようで、ゲームで磨いた反射神経を超えるスピードで襲ってくる
が、ヘロヘロの拳でも顎や心臓、ダメージになりやすい場所を当てることが出来れば十分!
「すっ!せい!」メモリ起動
『dash!』
スカルマグナムに装填、同時に
骨格強化が解除されるが、加速の恩恵を得て依媛を銃床で殴りつけ
跳躍、空中から
「ソニックバレット!」
マキシマムモード故に貫通力に優れた弾丸が発射され
それが依姫に当たったかを確認せず
『slush!』
メモリを交換、
「スカルマグナム、銃剣モード…」
スカルマグナムを通常モードに変形、
メモリ装填スロットの辺りから銃身に沿って薄青いブレードが伸びる
「ぜぇぇえい!」
落下速を活かして思いっきり突き込む!
「そこまで!」
空中に突如展開したバリアが
スカルマグナムを弾き、
反動でどちゃ、と着地というか転倒する
「やり過ぎです!貴方はパートナーを殺す気ですか!」
鋭い声がかかった
そこにいたのは茶髪ストレートロングの長身の…なんというか、図書館とかに居そうな格好の、オレンジのロングスカートの美女だった
「結界、医術科の
メモリを抜き、武装を置いて
倒れていた依姫を起こし、あっやべ血出てる
これ俺の血?
「はぁ、バカは置いておきます!
治療しますから、こっち来て下さい」
すごい剣幕だ…大丈夫かな、この人
「依姫さんの方先に頼みます」
とりあえず実験してもらうか、本当に先生なら預けても問題ないし、問題があるなら俺は回避出来る
「…………はい、」
すっ、と倒れている依姫さんの元へ移動したユア先生は
手元に繊細な光の筋を作り出し
(おそらく回復魔法的ななにか?)それを依姫に当てる
「…………数は多くない
弾は貫通してる、問題ありません」
依姫の銃創が薄れて、消えていく
「よし、安定した…あとは医務室へ移送するわ、貴方も早く」
「俺?」
「おなか、早く見せて」
「……あっ、斬られたんだった」
スカルメモリは痛覚を鈍化させる副作用を持つ、アドレナリンと痛覚鈍化の副作用で痛みに気づかなかったのだ
そこまで頭が回ると同時に
現金な身体から痛みが伝わり
「ぬぉぉあ……いっでぇぇえ」
「はぁ…ほら、早く見せる!今傷を塞ぎ直すから、痛かったら言って」「痛いっす」「まだ治療してないわよ」
その頃、クラス分けを考えていた
学年主任は悪魔的発想を浮かべていた
「そうだよ、実力順にならべて上からクラスに切り分ければ実力の高い順のクラスになる、それのメンバーを定期的に試験で入れ替えれば常に上位の奴が上に来る
名付けて『バカテス式実力主義』だ!」
こうして、試験中止の結果になった彼らは実力再測定が決定するのだった