ストレイド「そういえばどこかの地区で、どんな物でも完璧と言っても過言ではない状態で物を運ぶ運び屋が居るらしいぞ?
噂だと不死身だとか。高性能のセンサーを持ってたりして鉄血に襲われても拳一つで無力化するそうな。」
バルソク「なんだその運び屋、強すぎだろう…」
敵地を抜け、グリフィンの安全地帯まで撤退してきた。
バルソクは脚に破片をが刺さって歩けそうになかったから、アリーヤの肩に乗ってもらった。
「見えた、あれが私達の基地だ。」
「OK、もう少しの辛抱だ。基地でならお前の義体を修復出来る。」
人形達と同じスピードでゆっくりと地を踏みしめる。
誰もが疲弊した顔つきだったが、基地に着いた途端に歓喜の声が上がった。
コックピットのロックを解放し、AMSを解除してコックピットから飛び降りる。
「あんたがこいつらの指揮官か?」
「あぁ、手間をかけたな。礼を言う。傭兵。」
真っ赤なグリフィンの制服を着た狡猾そうな男。
こいつがこの基地の指揮官だろう。
「名乗るのが遅れたな、トラヴィス ロウストだ。よろしく。」
握手を求めてきたので応じながら自己紹介しておく。
…どこか信用ならない男だ。
「ストレイドだ、名字は無い。報酬とは別で1つ聞きたい事がある。」
「何故あんな作戦を立案して、実行した?もう少し到着が遅かったらアイツらは鉄血に数ですりつぶされてた所だった。」
「あいつら?あんた、あいつらがまるで人間のように言うんだな。あいつらは人間そっくりに造られた自動人形にだろう。いわば、人間のように意思を持っているように見える道具に過ぎない。そんな道具をどう使おうとも俺の勝手だろう?。道具は効率的に使うに限る。どう抗っても奴らは俺の命令を拒否出来ない。なら、効率的に使い潰すのが一番良いじゃないか。というより、君は君自信の価値を知ったほうが良い。」
「…何が言いたいんだ?」
「ふふ…ハハハハ、気づいていないとは傑作だ。良いかい?君のあのパワードスーツはいわば宝の山だ。あいつら人形より君の方が価値があるんだよ!だから君を欲しがる連中はゴロゴロ居る。だから、大人しくしてくれ。」
そういうとトラヴィスはアリーヤを一瞥し拳銃を取り出してトリガーに指を掛けてこちらに銃口を向けてきた。
銃口を向けられながらも俺は口かどを吊り上げた笑みを絶やさない。
「おいおい、こっちにはコイツがあるんだぜ?お前にどうにか出来るのかよ。」
「ふふ…君は首のプラグが抜けている状態ではそのパワードスーツは動かないんだろう。それぐらいは解析してあるさ。なに、大事な商品だからね、壊しはしないよ。…あぁ君ではなくこっちに向けた方が良いかな?」
と薄ら笑いを浮かべたトラヴィスは俺に向けていた拳銃をAEKに向けてこう言い放った。
「さぁ二度目の忠告だ、コイツらを殺されたくなければ大人しくしてくれよ。」
「化けの皮が剥がれやがったな。……
『了解。』
ストレイドがぼそりと呟いた瞬間にギャリィィィ!とアリーヤがアスファルトを削りながらAEKの前に立ち塞がる。
「なっ!?プラグが抜けてたら動けない筈だろ!?」
アリーヤは右手のライフルをトラヴィスに向けてAEK達の盾になった。
驚愕したトラヴィスは軽くパニックになっているのか、それとも巨大な銃口が向けられている為か拳銃を持つ手がカタカタと震えている。
「さぁ、観念しろよ。言っとくが、お前が今までやって来た事は全部知ってるよ。裏ルートでの人形の横流し、物資の横領、色々と悪どいことやって来たみたいじゃないか。」
「なぜ…!知っている!」
驚愕と怒りがごちゃ混ぜになった顔で睨み付けてくくる。
「なぜも何も、俺が受けた依頼はもともと二つ。一つはアイツらの救援、もう一つはお前の拘束だよ。お前は、やり過ぎたんだ。」
「クソッ!ガァッ!」
逃げようとしたトラヴィスの二の足に銃声と共に風穴が開き、地面にみっともなく倒れて脚を押さえた。
倒れた拍子に胸ポケットから個人端末が落ち、画面に罅が入った。
後ろの茂みから出てくる四人組の姿をみて問う
「何だ、てっきり俺が捕まえるのを待ってるのかと思ったよ。」
「何でもあなたに頼りっぱなしって訳には行かないのよ。私たちだって依頼を受けている立場だからね。」
後ろの茂みから出てきた4人組。
まぁ最初からアリーヤのセンサーで気づいていた訳だが、彼女達とわかっていたので泳がせておいた。
小悪魔風のUMP45、彼女がこの小隊のリーダーだ。
後ろの茶髪のツインテールは45の妹であるUMP9。
銀髪でアサルトライフルを引っ提げたHK416。
眠たげな灰色の髪のG11。
以下4体の人形で構成された極秘小隊、通称『404小隊』
簡単に言うと俺と同じ傭兵だ。
「この糞野郎の拘束頼んだ。俺はあの糞野郎の端末調べてくる。」
そう言って倒れたトラヴィスの横まで歩き、ポケットから端末を取り出し、当のご本人はごちゃごちゃうるさいから黙らせておく。
アリーヤを近くまで近寄らせて腕部からプラグを出して挿入口に突き刺す。
「アリーヤ、ハッキング頼む。」
「あぁ!そうだ!あなたにお願いがあってね。ここで指揮官をしてくれない?あぁ拒否権はないから。この屑野郎は私達が処理しておくね。後、そのデータ私達にも貰える?」
「あぁ、わかっ……ん?今なんつった?」
「だから、ここの指揮官になってね。一応社長からの依頼よ。」
……マジかよ…
指揮官として着任したストレイドは一つの難題に突き当たる。
ストレイド「資源が足りねぇ!」
人形'S「「「カチコミだぁ!!」」」
次回 カチコミながらのお散歩日記
次回をお待ちください!